大工道具の蒐集

骨董市で集めた大工道具類の入手の経緯、使った感想を報告

割楔

2008-08-30 23:00:23 | Weblog
今から10年位前になるか。町田天満宮骨董市でこの鉄物を見付けた。機能は割り楔だろう。 別名矢とも言われていると思うが? 町田の業者は骨董専門も多いが女性の着物生地を売る業者も多いのが特徴だ。 これも女性が売っていたので或いは専門外なのかも知れない。 確か500円程度で買ったはずだ。 他で話を聞くともっと高い値段を言う。 最近は余り見かけないから、その筋のコレクターが買い占めてしまったのかも知れない。 用途は丸太の打ち込み材をみかん割りする時に使うのだと思う。 今ならバンドソーで引き割れば楽なので使う事は無いだろうな。 重いし錆びるから手入れは大変だが 珍しい物かも知れないと大事にしている。 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

縄きり包丁

2008-08-29 22:42:46 | Weblog
もう10年位前の話で正確な日時は忘れてしまった。東京古民具骨董市が流通センターで開催された。東京で行われるかなり大規模な骨董市で年に数回有る。そこで最終日の午後に新潟から来たと言う業者からこれを買った。値段は忘れたが多分千円位の物だろう。 面白い形だ。柄から刃先まで22センチ 刃幅9センチと言う所か。 小型の包丁の様だが、角が付いている。 柄は使い込まれて手ズレで黒光している。 この味が良い。 刃は非常に硬い鋼が付いており、研ぎ難い。片刃になっている。 右勝手だ。 一見して私の知識では何に使った物かは特定できない。しかし形からして、墨俵または米俵の蓋 を藁縄で縛り付けてから藁縄を切る包丁では無いだろうか。 しかしそれはもっS字型をして刃の部分は鋸の様な刃が付いていたから 違う用途かも知れない。この尖がりの角で縄を引っ掛けて引き寄せ切るという使い方ではないか。 実は似た物をもう一丁もっている。 これは柄が長く先が尖がっている。 だからこの尖がりで藁に穴を開け縄を通すといった使い方だ。 いずれにしても今はもう使い道の無い道具だろう。 私が2丁持ってると言う事は珍しい物では無い筈だ。 だがいずれ忘れ去られて消えて行く運命か。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

0258 一枚刃平小鉋 銘 なし

2008-08-17 23:15:11 | Weblog
2008年8月17日第三日曜で高幡不動骨董市の日だ。朝早く6時に車で家を出た。 会場では業者が品物を出して展示している。 こう言う状態が一番欲しい物が手に入る可能性が高い。 しかし今日はめぼしい物が無い。 大工道具関係は全くお目に掛からない場合もある。 境内を2周してある業者からやっとこれを手に入れた。 使い減らした鉋刃、磨り減った台これらを取り合わせて、台の反対側に穴を掘り刃を挿げる。そういった感じの小鉋だ。 刃には全く銘の刻印が無い。有るのは、刃裏中央部の梅の花の刻印だけだ。 梅一の物ならと思い入手してみたが違うだろう。 刃頭は打たれて鉄がまくれて平らになっている。元は綿帽子型をした鉋頭だったろう。 それに鋼がかなり上まで付いており、普通にはここまでは使えないと思う。 こう言う真面目な作りは古い時代の物だろう。 少し研いで砥石への当たりを確認したが、感じは良い。 硬くしっかり焼きの入った刃だ。用途は面取りだろうが、今の所使う予定は無い。 刃幅55ミリなのでこれなら台均しにも良いと思うが、購入時のままコレクションして置く予定。

先日5月連休に思い立って 鑿の柄を仕立てた。 以前から乾燥させて有った樫の木の枝を使い柄を丸く削る時のこの鉋を使って見た。 思いの他良く切れてかつ永切れする。 これは案外良い物だ。 このままでは勿体ないが、既に刃が短くて 台に入れるのは無理かも知れない。 残念。 まあこのままでも使って行こうと思う。こう言う物を見付ける楽しみも有るな。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

土佐鋸

2008-08-17 22:56:36 | Weblog
2008年7月19日大和骨董市に出かけた。当日は鉋1丁を入手した。その後駅西側のプロムナードの端でこの土佐鋸と薪切と思われる鋸を見付け入手した。両方で3千円程度だったと思うが。 土佐鋸は錆びているが表面だけで錆びは落ちた。銘を見ると 丸上 土佐片地組合 片? 宮本竹次請 と刻印が有る。一部読めない部分が有るのは惜しいがしかた無い。片常 片公 片晴が宮本竹次の弟子と言われており、そのどれかと思うがそうは読めない。 土佐山田町山田島辺りで作られた物と思われるが、いずれにしても昭和も戦前/戦後頃の物だろう。 何丁かある鋸の中からこれを選んで買ったのも縁だろう。錆を落としたら油を塗り保管しよう。前引きオガを使うことは無いと思う。 もう一丁には全く銘が無く出所不明だが何となく良い物に思われて買った。 伐採後の枝落としに使った物か用途も不明。いずれ写真掲載予定。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

0109 二枚刃平鉋  銘 千代信

2008-08-10 20:09:10 | Weblog
この鉋は高幡不動骨董市で買った。台は割れていたが、黒檀の反り止めが入っていた。 製造番号482と刃に刻印が有り、台にも同じ番号がある。寸六分鉋と言う事か。千代信は千代鶴と関係が有るのだろうか。 刃を研ぎ直して台を整備して見たが思った様に切れない。 やはり台を作り直さないと駄目かも知れない。確か500円程度で買ったはずだが、やはり思う様に切れないとがっかりだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

0257 二枚刃平鉋 小狐丸

2008-08-10 18:59:36 | Weblog
2008年8月10日少し薄曇りの朝、調布 布田天神骨董市に出かけた。ここは骨董でも生活骨董に近く古い高い物は殆ど無い。まあそれだけ親しみ易いと言えなくも無いが、面白い物も少ない。業者も物集めには苦労する昨今らしい。神社の入口右側にこの鉋を買った業者が居た。 聞くとこの品は調布近郊の宮大工が持っていたと言う。しかしこの近所に宮大工が居たと言う話は聞いたことが無い。出所に重みを付ける言い訳かも知れない。見ると突き鑿も有った。包春の反り台鉋も二丁有ったがこれは新品だ。 やはりよく使う平鉋が良いだろうと考えてこれを買った。小狐丸とは見かけない銘だ。 登録も商標も刻印が無いので問屋に卸したものでは有るまい。鏨文字の掘り込みで裏面に若干銅鍍金の様な銅色の跡が見える。裏刃にも同銘が有り共裏だ。残念だが刃は使い込まれており、鋼のの残りはあと3センチ程度か。 少し使って切れ味を確認して見よう。 二千円と少し高いような気もするが、最近この手の道具は数が減っており仕方ないか。 三条宗近の刀に小狐丸銘の物が有るので、それにあやかった命名かも知れない。だとするとその切れ味に期待したがどうだろう。 関西の三木辺りで作られた鉋かとも推定するが。
その後 台を整備し刃を何度か研ぎ直した。裏押しも行った。 やはり良く切れる鉋だった。 しばらくは傍に置いて使う事にした。 

この鉋暫く使ったが 重い鉋で疲れる。 有る時英国の家具メーカ ERCOL社の社長にこの鉋をプレゼントした。 特に親しい訳でも無い。 替わりに英国の鉋を送ってくれる様に頼んだ。  今頃あの鉋はどうしているだろうか。 多分上手く使いこなせないだろう。鉋は扱いの難しい鉋だし 多分飾って置くだけの事だろうと思う。 飾っても結構立派な鉋だと思う。(2019-6-24) 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする