大工道具の蒐集

骨董市で集めた大工道具類の入手の経緯、使った感想を報告

0734 右門鉋の削り

2021-11-27 21:39:32 | Weblog
今回はこの鉋に付いて書いて見よう。  三つの鉋の中では一番状態は良くて錆も酷く無く すぐにも使える筈の鉋だった。 所が今回は 一番苦労した鉋になった。 まず 刃をひっこめた状態で長く保管した物だろう。 叩いても刃が下端に出て来ない。 調べて見ると この台の反りがすごい。 鉋台としては柾目に 一般の材で言えば板目になる台は かまぼこの様に 台上端が盛り上がり 下端真中が凹む状態だ。 それを今回は相当削り 下端を均した。
刃口は包み口になって居たが 結局この包みは削り取った。 刃の状態を下端側から観察する為だ。  よく見ると刃は台の馴染み中央部分で当たっており 刃の端の部分は浮いた状態だった。  そこで今回は薄板を台の馴染み部分の両端に貼り付けて、再度当り具合を削りながら調整してやっと 刃が下端に出る所まで調整した。  刃は研いで削っても 上手く削れず、何度も研ぎ直して やっとこの程度削れる様になった。  今の所 極普通の削りの感触で それ程良くも悪くも無い。  何となくコリコリと小さな音を立てて削れる様だ。 ここまで来れば 更に何度か研いで居れば段々良く削れる様に成るだろう。  まだ一裏分も研ぎ減って無いから 本来の切れ味はこれからだろうと思う。  今後に期待しようと思う。 
まあ現状は 土牛鉋の削りには 負けるだろうと思う。  それにこの台はもう十分枯れてると思ったが 一度下端を均して置いても 翌日にはもう狂っていた。 まだ相当動く様だ。そんなに新しくは見えないのだが。 手の掛かる鉋だ。
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0735 平鉋 銘 天龍

2021-11-26 22:16:54 | Weblog
この鉋は反り台鉋になって居たので、すぐには使えない。 台を打ち直す予定だが、すぐに出来ないので 取敢えず別の仮台に入れて見た。 この台は以前 千代正の鉋台だった物だ。
余り良く無いが取敢えず使えるので その台に入れて切れ味を確かめる事にした。 だが余り良い切味では無い。  もう少し良く切れると思ったが普通の様に思う。 天龍は誰が作った物だろうか。 確かな情報は無くて不明だが ネットでは結構出て居る。 結構以前は 売れた鉋なのだろう。  高級品では無いが 実用品として結構使われた物かも知れない。 
  
もう少し切れる鉋だろうと思うので、取敢えずこの台でもう少し 研ぎ直しながら削って 見ようと思っている。  最近乾燥して来たせいなのか 台が少し狂って来た。 これも上手く削れない原因かも知れない。  それに研ぎを行うと手が荒れて困る。  水を使うので 指の油気が抜けて仕舞うのだろう。  
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正秀鑿の柄を交換

2021-11-25 20:03:47 | Weblog
先日この鑿の情報を載せて見た。  柄も短いのでこれを交換する事にした。 口金から桂まで約125ミリで製作して見た。  材料は今回 椿を使った。 これは我が家の東側3軒目の家の玄関脇に有った物で切り倒した時に貰って置いた。  枝の部分だが 芯持ち材にしては割れが入って無い。  そこで椿芯持ち材で柄を作って見た。  結構粘りの有る材料だと思う。 何時もの様に鉋で丸棒に削り出している。  鑿の穂を抜こうとするがどうしても抜けない。 仕方なく鋸で切って口金の部分をドリルで掘り崩してやっと抜いた。 付け替えて見るともう少し細い方が 格好良いとは思うが 桂の寸法の関係で余り細くは出来ない。 取敢えず 柄の交換は上手く行ったので OILを塗り細かいサンドペーパで磨いて置いた。 だが肝心の鑿の刃裏が思うように錆が取れない。  余り裏押しし過ぎると折角の三つ裏が無くなってベタ裏になるので 止めて置いた。 もう少し研げば 普通に使えそうだ。 正秀 どう言う鍛冶屋の作った物なのか調べているが 良く判らないのは残念だ。 
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0736 国明鉋の削り

2021-11-24 20:44:36 | Weblog
整備していた国明鉋はようやく 研ぎあがったので 少し使って見た。 一応削れる様だが今一の様に思う。  こう言う錆鉋は刃先が十分研ぎあがった様でも 駄目な事が多い。 理由は良く判らないが ある程度使い込んで 研ぎ減らないと 思うように切れない物だ。 この鉋もそうだと思う。 暫く手元に置いて 研いで削って 研いで削っていればもう少し良くなるだろうと期待している。  取敢えず 現状の削りを載せて置こう。
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パイナップルが

2021-11-24 20:33:25 | Weblog
今回は道具から離れて 別の話題を提供して見たい。  今年夏頃だったろうか、はっきりとは覚えていない。 女房が生協でパイナップルを注文した。 頭の部分を切り落として身は食べてしまった。  葉っぱの付いた頭の部分は皿に載せて 少し水をやり放置しておくと 枯れずにいた。 そこで植木鉢植えて養生してやると、今日まで枯れずにいる。 枯れないどころか 青い葉は元気に少し大きくなった。  生命力の強い果物なんだ。  このまま冬を越せるかどうか判らないが、時々は水を与えて 他の鉢植えと同様に大切にして居る。 そう言えば このパイナップルを食べた頃から見ると 葉っぱは大分大きくなった様に思う。 鑑賞植木としても十分見応え有ると思うのだが。 
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追入鑿 銘 正秀 八分

2021-11-24 20:24:04 | Weblog
この鑿は先日行った 高幡不動骨董市で入手した物だ。 200円だった。 業者の箱には他にも鑿は有ったが 今回はこれを求めた。 安い物だけに 錆も酷い。 上手く使える様に成るのか 判らない。 銘は 正秀で裏は三つ裏の様だ。 柄も短いので付け替えたいが 錆びているのか 抜けない様だ。  写真は入手した状態だが、後日錆を落として少し研いで見た。 裏の錆はかなり酷くて簡単には取れそうもない。 取敢えず 今はスクレーパ替わりに 使って その内本格的に研ぎ直そうと思っている。 何れは柄も付け替えてやりたいと思っているが。  
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0736 国明鉋の修理

2021-11-23 09:43:54 | Weblog
秋も大分深まって来た。 我家の紅葉も赤く紅葉して来た。  街路樹の紅葉を見ると 余り色は良くない様に思う。 そろそろ冬支度かなとも考えている。

先日購入した国明鉋の修理を試みた。 台を打ち直した方が良い事は判って居るが、刃も短いので 少し使って見て切れる物か確認してからにしよう。 刃は抜いて錆を落として裏出しして 裏押ししながら研ぎ直している。  まだ完全に研ぎあがって居ない。 台は表面の砂埃を取り去り スクレーパで擦って黒い手垢を削り落としている。  台頭は打たれて繊維が裂けて飛んでいる。  この部分を切り取って 別の樫材を貼り付けて見た。 多分頭部のみ色が違うので判ると思う。 ネジで止めたいが 万一当たって刃を欠くと困るので 今回は竹ひごを 三本打って 叩いたショックで材が 取れない様にしている。 暫定なのでこれで良いだろう。 まあ外観上一応見られる状態に戻した訳だ。  刃を挿入すると若干緩いようだ。今回は 使い古しのサンドペーパを切って馴染み面に貼り付けている。 ザラザラした面と刃の表馴染みが 上手くかみ合って 刃が止まり易いと思うからだ。 何れの修理方法も まず普通はやらない方法だろう。 これでOILを付けて少し磨けば 外観上は 普通の使い込んだ鉋の様に成る。 ついでに刃口も大きく開いて居るので簡易の口埋めを行っている。 これで 刃口は一ミリ程度になった。 刃が研ぎ上がれば一応使えるだろう。  

刃も短いし 実用では使えない物はこうして 現状の古びた感じを重視しつつ 一応使える状態に戻す事を 重点に考えた修理となって居る。 上手く削れる様なら また報告しよう。
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0736 二枚刃ひら鉋 銘 国明 六分

2021-11-21 21:15:04 | Weblog
これが 今回高幡不動骨董市で入手した鉋の最後の一丁になる。 これも同様に 200円で入手した。 やはり錆が酷い。 刃も短い。 全長70ミリ弱だろうか。 国明の銘は 良く判らないが、その上に何かマークが有る。  これが国明鉋に有る物と同じなので多分銘は国明だろうと判断した。 国明は問屋銘で作者は佐野勝次さんだと言う。  今回入手した物も佐野さんの作なら嬉しいのだが。  取敢えず整備して削り味を確かめたい。 だが台の状態も良くないので 台を作り直さないと駄目かも知れない。 刃を整備して 一度刃を載せようと思っている。 裏刃を見ると 東大吉と有った。  この鉋も入手した状態でまだ整備して無い。 上手く使える様に成ると良いのだが。
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0735 二枚刃反り台鉋 銘 天龍 八分

2021-11-21 21:03:12 | Weblog
この鉋を高幡不動骨董市で入手した。  高幡不動骨董市で鉋を入手するのは珍しい事だ。 最近は余りこう言う道具類は見掛けない。  今回秩父から来る業者が持って来た物だ。一つ200円と言う格安の値段で入手した。 だから相当の錆鉋だ。  でも裏刃も付いて居た。 銘は天龍と鏨の切り銘の様だ。 刃は比較的薄いようだ。  まだ整備する前で 購入時に近い状態のままだ。  台を見ると台頭と台尻を削り緩く 反り台としている。 何に使った物だろうか。 裏刃を見ると 国芳作と銘が有った。 珍しい事だ。 このままでは使う機会が無いので 台を打って 平鉋に直す予定。  削れるまでには相当時間も掛ると思う。 急ぐ訳でも無いし 長く楽しめると思う。 
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0734 二枚刃平鉋 銘 右門(八分)

2021-11-21 20:44:15 | Weblog
長く良い天気だったが 今日は曇りで少し寒い。 久し振りに高幡不動骨董市に来た。 七五三のお祝いか 境内は人が多い。  久し振りの賑わいでは無いか。 この鉋を千円で購入した。  よく見ると台の下端刃口の包み口も残っており、殆ど使って無いようだ。 錆もそれ程酷く無い。  銘の右門を調べると 土牛の右門としてメルカリで紹介されているから 土牛が出している鉋なのかも知れない。  台は完全柾目取りになって居る。台尻に丸に春の刻印が有る。  何処の台屋だろうか。  下端を見ると乾燥の為か 脇が真中より3ミリ位高く 相当の反りが有る。  それに刃を抜き気味に保管して有ったのか 刃を叩いても下端から出ない。  無理して割れると困るから 削って合わせながら 仕込もうと思う。使えるまでは まだまだ時間が掛りそうだ。 ゆっくりやれば良い。 今回はこの鉋を含めて3丁鉋を入手した。  これから順次紹介しよう。  まずは取敢えず入手した状態で紹介して順次 手入れして再度紹介する予定。  こうして纏めて鉋を入手するのは珍しい。 暫くはこれで遊べると思う。
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