大工道具の蒐集

骨董市で集めた大工道具類の入手の経緯、使った感想を報告

0035 鉋刃 銘 松栄

2020-01-30 23:58:47 | Weblog
やっと天気が少し安定して晴れの日が多くなった。 冬なのに暖かい様で助かる。 自分の工作室で整理していると、この鉋が出て来た。  この鉋に付いては 10年位前に一度ブログに掲載した。 何処でどう言う経緯で入手した物か まったく思い出せない鉋だ。  多分一度も使った事は無いと思う。 今回台を修正して試し削りして見たいと思う。   そこで刃を取り出して紹介して見よう。

銘は小判型の中に松栄と有る。 右上には 見覚えの有る マークが有る。 調べて見たが何処で作られた物か不明。 台には東京と刻印が有るが、多分新潟辺りのどこかで作られたのでは無いだろうか。  刃幅65ミリ全長60ミリで 鋼の残りは後10ミリ程度かな。 まあ既に使い切ったと言う感じの物だろう。 裏刃も有ったが 今は何処に行ったのか不明。 刃頭は槌で打たれて相当鉄がめくれて凹んでいる。 自分でグラインダーで削り落としているがまだ不十分だ。 刃の角度を見ると30度をはるかに超えて35度位に刃付けしてあった。 一体何を削った物だろうか。 裏を見ると28と連番の様な物が打たれている。 取敢えず少し研いで見られる状態にしてある。 使うならもう少し研ぎ直さないと駄目だと思う。 台も相当な狂いが有り 修整は時間が掛る。 直しても実用にはならないだろうし どうするか悩む所だ。 この所余り骨董市にも行って無いので 古物を出して紹介して見た。  上手く修理出来て 試し削りして見たらまた結果を載せたいと思う。
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丸椅子達を紹介

2020-01-28 10:24:05 | Weblog
今朝起きて見ると 予報通り雪が少し積もっていた。 しかし通路には雪はほとんど無く雪掻きの必要は無さそうだ。  しかし寒い。 余り外には出たくない気分だが、今日は午後少し散歩に行こうか。

さて先日から作っていた丸椅子は塗装も行い取敢えずこれで完成だ。 顔料系塗料の着色を行ったが、少しムラになり 余り見てくれは良くない。  今日は以前製作した椅子と併せて紹介しよう。 右の椅子が以前製作した物で左が今回製作した物。 右は弁柄を塗って有り赤味が強い。 角脚で貫を入れた物になる。 材料は2×4材を貼り合せている。  以前もこんな感じの椅子を何脚か作ったが 人にあげたりして 今はこれしかない。  まあ我が家も狭いので 椅子を欲しいと言う人が居れば あげて椅子が無くなったら 次を作る様にしている。 この所なん脚か椅子は作ったし、今後目先を変えて別な物を作りたい。 椅子にする適当な材料が枯渇している事も有る。  やる気になる 作りたい物が有れば良いのだが、今の所思い付かない。

 
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丸スツールの製作

2020-01-26 12:08:21 | Weblog
今年の冬は雨が多い様に思う。 今日も朝雨だったが、今は雨は止んでどんよりと曇り空だ。 散歩は午後に廻して 先日から製作中のスツール組立を行った。 座面はタモ 脚はエゴの木を使った。 このエゴと言う木は比較的柔らかい。 そんなに粘りも無く ちょっと脚にはむかないかも知れない。 面倒なので貫は入れずに作った。 何となくシンプルでスッキリした物にしたかったからだ。 座面高さは45センチ 座面の丸直径は28センチ程度にしている。 座面は 丸鑿で少し掘って見た。 形はシンプルで脚の開きも良い。 これからサンディングして 塗装する予定。 まあ今日は組めたからこれでお終い。

処でスツールは 小休止に使う物と思うので余り凝った物で無い方が良いだろう。 昔足踏みミシンに付いて居たあの丸椅子の感じが良い。 そう思って作った。 でも材の強度から考えると やはり貫は入れた方が良かったかな。 まあ次が有れば考えよう。  今回初めて使ったエゴの木は 白い肌で削り易くて良いのだが、やはり脚には強度不足かな。  さりとて 直径10センチ程度の丸太からは 家具用の板は取り難いので、何となく使い道は限定される。  今回は枯れて捨てられる運命のエゴの木を 椅子に活かしたので良しとしよう。 でも壊れる心配が有るので 人にはあげられないかもしれない。 暫く手元で使ってどうなるか確認しよう。
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丸棒削り

2020-01-24 10:56:15 | Weblog
我家の庭の外 斜面にこの木が植えて有る。 5本の株立に仕立てて有った。 その株の中の2本が枯れた様だ。 幹の黒い皮が剥がれて白い肌が見える。  これはエゴの木と呼ぶそうだ。  何処にも有る雑木の一つだろう。  枯れたので一本切り倒した。 それを工房に持ちこんで棒に製材した。 乾燥はしているが若干割れが入って居る。  この角材を持ち帰り我が家で丸棒にして見た。 椅子の脚に使う予定で作った。 長さ460ミリ 直径35ミリで 元と末は直径21ミリにしてある。  丸棒は荒く鉈ではつり後は鉋で仕上げた。 削りはこの写真の鉋を使った。 これが軽くて良く切れる鉋なので使った。 713 忠仂と言う鉋だ。

削る時に昇降盤の溝に落とし込んで削ると転がらず具合良く削れる。 これで座面を加工して穴明けして差し込む予定で居る。 貫も居れるのでまだ時間が掛るだろう。 エゴの木は白い肌でそれ程硬く無くて 削り易い。まあ家具に使う様な材では無いと思うが、使えそうなのであえて使った。  切って捨てて仕舞うのはもったい無いし、記念にもなるか。
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0072 ちょぼ助鉋の台を改修

2020-01-22 21:15:44 | Weblog
ちょぼ助鉋は 骨董市で手に入れた時 長台鉋だった。 それもかなり使い込んだ状態で台も相当に捻じれていた。 これを修正するのは相当に大変だし、手押し鉋盤で均すと 台が薄くなり過ぎると考えて そのまま仕舞い込んでいた。  考えて見たら 長台の必要も無いので 切って普通台にすれば良いので、今回台を改修して見た。  ついでに二枚刃鉋だったが 裏金を取り去り押さえ棒を抜いて 穴を埋めた。 台は長さ300ミリ 幅 83ミリ 厚み 27ミリ程度になった。  台尻から台頭に掛けて 段々薄くなるようにして仕立てて有った。 それを尻の方を相当に削り込んで 均一な厚みに直した。 まだ若干 台頭側が薄い様だ。 それに乾燥で変形した 上端側も削って修正した。  これでもう少し鉋刃を 研ぎ直せば削れる様になる。 時間が無くて 台の修正で今日は終わり。   また改めて 削ったら結果を報告する予定。   
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0072 鉋刃 銘 ちょぼ助(八分)

2020-01-20 20:12:10 | Weblog
この鉋は10年以上前に町田骨董市で入手した。 刃は錆を落として 少し研ぎ直して、そのまま台に挿入して引出に仕舞って置いた。 それ程錆は出て無い。 最初この銘の読み方は良く判ら無かった。 ある時京都の大工さんのブログを見て これはちょぼ助と読むと知った。 その記事の中に このちょぼ助は井本製作所の物だと言う記述が有った。 しかしその鉋刃の写真を見ると確かに 銘はちょぼ助では有るが、 字体も刃の作りも
私の手に入れたちよぼ助とは全く違う物の様だ。  そこで今回刃を台から抜き取って ここに掲載して見た。  刃幅69ミリ 全長70ミリで 相当使い込んでいるが まだ少し使えると思う。 ちょぼ助の下に 何か花押の様な物が有り 更に下には 丸の中に何かある様だが 消えていて不明。 刃の頭は尖がりの有る古い作りの感じだ。 刃は比較的研ぎ易い様に思う。
助の文字の下の部分まで 鋼が付けて有り さすがにここまでは使えないだろうが、随分丁寧に作られた鉋刃の様に思う。

台は長台だが これを切って普通台にして使える様に整備して見ようかと思っている。 果たしてこの鉋刃は何処で作られた物だろうか。 井本は関西のメーカだが井本製作所がどこかの鍛冶屋に作らせた物なら 多分関西の鍛冶屋だろうと思うが、今の所何も手掛かり無く不明。 

この鉋は入手して一度も使う事無く 仕舞い込まれていたので、記念に一度は使って見て切れ味を確認してまた報告出来ればと考えている。
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スプーンの製作 その2

2020-01-19 20:44:28 | Weblog
前回のスプーンは余り気に入らない。 そこでまたスプーンを製作して見た。 今回は柄の部分の感じを少し変えた。 もう少しほっそりした柄で すくう部分は丸くするイメージだったが 何となく違う物が出来てしまった。 柄は少し長すぎてバランスが悪い。 材料はブナを使った。 今回も材料の板幅の制限で丸く出来ず 少し細長くなった。 やはり柄とのバランスが良くない。 ブナは 比較的掘り易く欠け難く粘りの有る材料だ。 スプーンの様に 水に濡れる使い方に適するかどうか判らない。  まあスプーンは幾つも作ったし、もういいかなとも思う。 何となく気に入る物が出来なかった。 今度はフォークの様な物を作りたい。  こう言う小物製作は 暇な時で 気が向いた時に出来るのが良い。  時々こう言う小物を製作して遊ぶ事が有る。  何かいじって作っていれば 何となく気がまぎれる様に思うからかも知れない。 

こうしている内に 1月も半分以上過ぎた。  正月の気分は既に無い。 今年はそれ程寒く無くて助かる。体は比較的元気だが、 気分は何となく落ち込む様だ。 そろそろ木工房に遊びに行って来るかな。 
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指物の基礎と製作技法 誠文堂新光社刊

2020-01-18 22:17:42 | Weblog
何時も隣駅まで散歩に行き そこで大型ブックセンターで本を立ち読みする事が有る。 何時もの事では無く 月に一度か二度程度だろうか。 その時この本が有るのは知っていた。 でもあまりにも高いので買わない。  最近本屋のポイントが溜り 500円券をもらった。そこで この本を買って見た。  指物の技法が書いて有るが、それは立ち読みで既に見ていた。 指物と言っても色々な物が有る様で、中には私が 作って見たいような物も載っていた。 それをじっくり見たかった訳だ。  出来れば似た物を 自分でも作って見たいと思う。  それに材同志の接合に 雇サネでは無くて 糊柱と言う技法を使う様だ。  これが参考になった。  今度試して見よう。  という事でこの本は読んで面白く、大変参考になった。  難点は高い事かな。 税別で3千円となる。 まあ写真が多いから 仕方ないのかも知れない。  無理に薦める訳では無いが、 図書館に有れば それを借りて読めば良いし、無ければリクエストすると良いと思う。  
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0722 勝利鉋台打ち

2020-01-15 09:24:50 | Weblog
この所天気が周期的に変化して行く。 今日は朝 雨はあがったが、曇りで外は暗い。 何となく寒そうで外出散歩も 行って無い。  昨日は天気はよかったのに 晴天は長続きしないね。 春も近いかな。

さて先日材料を準備して有った 勝利鉋の台を打った。 台の左側約2センチ程度は 半割にした共材を貼り足して 幅を広げている。  まあ普通はやらないと思うが 適当な材が無くてこれで対応した。 今回も八分勾配で長さ290ミリとしている。 刃の全長が短いのと、軽くしたいので比較的薄く24ミリで作った。 取敢えず刃を挿入して 今は刃を台に馴染ませている。 後1ミリ程度で刃が出る所で止めて 台にOILを塗り面取りした。  刃はもう少し研ぎ直しが必要だと思う。 この鉋で留めの削りや 治具を使って木口削りを行いたいので 軽くて小回りの良い鉋が欲しかったので丁度良いと思う。  長台では無いが台も普通の鉋よりも若干長めにしている。  さて肝心の削り味はどうだろうか。 これから確認して見よう。


下端を均して少し削って見た。 取敢えず削れる様だ。 しかしまだ刃先にわずかな欠けが有る様だ。 削り屑は 割れて出て来る。  やはりもう少し研ぎ直しが必要な様だ。 裏を見ると 錆跡の曇りが取れて無い。 これが取れてからでないと多分駄目だと思う。 それでも引きは軽い様に思う。 思ったよりもスムーズに削れるので 良かった。 これなら使える鉋だと思う。  これから更に 研ぎ直しを行い上手く削れたらまた紹介しようか。(2020/1/16)  
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京王 百草園散歩

2020-01-13 21:10:53 | Weblog
今日は天気もまあ良い。 午後百草園に行って見た。  日本水仙やロウバイが咲いている。 梅はまだ咲いて無い様だ。  だから人も少なくてゆっくり出来る。 門を入りお庭を眺めて 上に登ると松連庵と言う お休み処にたどり着く。 今日は遠くは霞がかかって 春の様だ。 松連庵 妻側の縁側に座り庭を眺めると良い。ここは歌人 若山牧水が武蔵野の自然を愛し良く訪れた所だそうだ。  当時のひなびた田舎の景色と多摩川を眺めた事だろう。 石碑に有る牧水の短歌を紹介しようか。

    山の雨しばしば軒の椎の樹にふり来てながき夜の灯かな

    摘みてはすて摘みてはすてし野のはなの我等があとにとほく続きぬ

    拾ひつるうす赤らみし梅の実に木の間ゆきつつ歯をあてにけり

牧水は此処松連庵に何度も来て 逗留した事も有った様だ。 もう少し暖かくなったらまた来て見たい処だ。
この写真は松連庵入口 左側の篇額になる。
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