さだやんのほろ酔い日記

落語家・立川 左談次

愛嬌。

2010年08月17日 18時54分18秒 | ほろ酔い日記
楽屋で昔話。
師匠連のオチャメさ加減のあれこれ。
相変わらずの馬鹿っ話。

そういえば・・・で、ある。
前座の頃、僕にもプライドが・・・。
屁のつっぱりにもならねぇ、
先ずは、それを捨てる事から始めろ。
てな小言をくらった。
人様から愛されてナンボの世界。
圧倒的な芸が有れば別だが・・・。
が、そんな人にこそ愛嬌が備わっているのだ。

根本は愛嬌、素直。
生意気な態度をとっても、何処かしら芸人らしい
可愛さがなくちゃいけねえ。
かといって、セコヨイショは最悪だ、
媚びるのはみっともない。
客を小馬鹿にしていると、その気配は瞬時に察知されるぞ。
怖いものだぜ。
客をあしらうなんて百年早いや。

酒場でしみじみ言われた事を思い出す。
その先輩も、突っ張って生きてきた人なのに。
ちょいと、ビックリしましたわ。

その有り難い教えを胸に刻んで・・・・。
一つも身についていないオラは・・・・。
なのである。