■2006年 日本/韓国 130分
■原題「26 YEARS DIARY」
■2008.1.19 wowow
■監督 花堂純次
■出演
イ・テソン(イ・スヒョン) マーキー(星野ユリ)
竹中直人(平田一真) 金子貴俊(風間龍次)
浜口順子(岡本留美子) 原日出子(星野史恵)
大谷直子(高木五月) ルー大柴(佐藤)
吉岡美穂(小島朝子) 高田宏太郎(ケンジ)
《story》
「いのちより大切な愛がある」
イ・スヒョンは、日本に興味を持ち留学する。韓国でバンドを作りギターを弾いていたスヒョンは、東京の路上でライブをやっていたユリの歌声に足を止めた。そのときユリたちのバンドに因縁をつけてきた男達に、思わずスヒョンは止めに入る。そのことがきかっけでユリとスヒョンは親しくなっていく。家族を大事にするスヒョンの影響を受けたユリは、次第に落ち着いた心で、離ればなれになっている母を訪ねたり、歌に打ち込んだりするようになる。しかし、スヒョンは大阪で暮らす韓国の人たちの過去の出来事、日本との関わりを知り、ショックを受ける。さらにぶつかってきたタクシーの、韓国人を馬鹿にした発言に、体も心も傷つき、韓国の家族の元に帰る。ユリは、インディーズバンドの決勝大会に進出。家族の愛で立ち直ったスヒョンも、大会の会場に駆けつけようとしていた。駅のホームから一人の男性が落ちた。スヒョンは迷わず線路に降り、彼を助けようとする。そのときホームに列車が入ってきた。
線路に降りたもう一人も
2人で男性を助けようとしたんだね。韓国の人だけがクローズアップされたけれど、そのもう一人の人も忘れたくない人のはずだ。3人とも助かっていたらどんなに良かったことだろう。最初に落ちた男性は酔っぱらいみたいだった。ついついあんな人のために・・・と思ってしまうが、どんな人でも同じ命。助けようとする心が素晴らしい。このスヒョンは、人物そのものが誰をも包む温かさをもっている。日本と韓国の関係が揺れ動く中で、韓国だろうが日本だろうが、同じ人間、同じ命、手をさしのべようとする彼だからこそ、こうしてさらに輝いて見えるのだ。
「いのちより大切な愛」・・・このキャッチフレーズには疑問。命より大切なものってあるのだろうか。彼は命を捧げたわけじゃない。自分も死のうとしたわけじゃない。落ちた男性も自分も助かろうとしたはずだ。その助けようとした愛はかけがえのないもの。でも、命より大切なものではない。3人とも助かってほしかった。命を救おうとした、あなたの心を忘れない。
公式サイト「あなたを忘れない」