趣味の日記

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雪組新公

2011-01-18 23:59:14 | 観劇
「モーツァルト」と「ロミ&ジュリ」新公のハシゴをしてきました(爆)。
どっちの感想から書こうかと思って、まずは新公から。

新公演出担当は、野口先生。
1本立ての場合、どこをどうカットして物語の流れをつなげるかというのは、新公演出の一番難しいところかと思うのですが、なんと今回は、最初からばっさりカット、で始まりました(苦笑)。
幕開きの愛と死のダンスに前置きのナレーションをかぶせて、そこで状況説明を入れ、いきなり仮面舞踏会からスタート。
ええっそこ!?「ヴェローナ」ナンバーはカットなの!?「世界の王」もなし!?・・・と、ちょっとビビリました(爆)。
その代わり、仮面舞踏会以降は全くのカットなし。うう~ん、「ロミ&ジュリ」の物語を観客がみんな知ってるという前提のカットの仕方かもしれませんが、いきなりロミオとジュリエットの出会いのシーンから始まるので、出演メンバーはテンション上げるのが難しかったんじゃないかなぁ?

ロミオの咲奈ちゃん。
ブルー基調のお衣装がとても爽やかによく似合って、すらりとした綺麗な立ち姿。すごく華がありましたね。
ジュリエットに一目ぼれのシーンは、前述の通りいきなり始まるので、気持ちの持って行き方が難しかったのかも。バルコニーのシーンもまだ固かったように見えました。
俄然エンジンがかかったのは、結婚式が終わってみんなから責められるシーンくらいから。
必死に体当たりで訴えるロミオが、新公で思い切りぶつかっていくお芝居と上手くリンクしたのか、感情が入って一気に盛り上がった感じでした。
ケンカシーンから、追放になって死へと突っ走る、その咲奈ちゃんのロミオが全力でとても良かったですね。
ただ、いつもの咲奈ちゃんを思えば、やはり難曲揃いの「ロミ&ジュリ」、かなり苦戦してたように見えました。かなりキーが低いんでしょうね。でも歌で聴かせるのではなく、感情をぶつけて力一杯声を張り上げてたので、お芝居としてはロミオの思いが真っ直ぐに伝わってきました。ただし、これも1回きりの新公だからこそ。本公演みたいに続けたら、たぶんもたないでしょうね・・・。
改めて、本役の音月さんがものすごくセーブしてコントロールしながら歌ってるのがよくわかりました。それと、感情を最大限ぶつけつつなおかつ朗々と2ヶ月歌いきったれおん君って、驚異的だったんだなぁと・・・。

ジュリエットの愛加ちゃん。
とっても華があって可愛いジュリエット。かといってあんまりお嬢様お嬢様な感じはなくて、すごく芯がしっかりして落ち着いたお姉さんっぽい雰囲気。
初恋のきゃぴきゃぴ感(笑)があんまりなくて、すごく冷静。そもそもバルコニーシーンの演出が、最初肝心のバルコニーにいなくて、部屋の中から歌いつつバルコニーへ出てくる形になってて、それはどうよ?と思いましたが(照明さんまで最初間違えた/爆)。
愛加ちゃんジュリエットの盛り上がりは、ロミオが追放されたあと、パパに逆らうところから。毅然とパパに立ち向かって、そのあと神父様のところへ駆け込んでいく激しさが、とても良かったですね。
これまで思ったことなかったけど、愛加ちゃん、地声で凛として歌うと、やっぱりお姉さんのねねちゃんと声がよく似てる?今回同じ曲を歌ったので、余計に思ったのかもしれないですが。

ティボルトの凛きら君。
どんと落ち着いて頼もしく、ロミオへの怒りを爆発させるところやケンカシーンなど、感情を剥き出しにした激しさもしっかりと見せてくれましたね。
危険さを漂わせるところまではなかなか難しいところですが、歌もお芝居も安定して観ていられました。
ベンヴォーリオのしずる君。
すんごい上手くてカッコよかった!本公演でも、やたら切れ味鋭く目に入ったんですけど、ベンヴォーリオも素敵でした。歌もダンスもお見事でしたし。
さすが新公の長というか、落ち着いてモンタギューの若者たちを引っ張り、ロミオを助け、マーキューシオの面倒を見てましたね。
最後のご挨拶も、とっても立派なものでした。
マーキューシオの彩凪君。
基本は本役のちぎちゃんを踏襲した雰囲気ですが、グレ加減がもう少し暗いというかちょっと影があるかな?
彩凪君の「マブの女王」も聴いてみたかったですね。カットだったのが残念。

帆風君の神父様がすごく良かった!
咲奈ちゃんと同期というのもあるのか、ロミオを見守る温かい眼差しにとても気持ちがこもってましたね。
良い役者さんだなぁと、帆風君を観るたびにいつも思います。
乳母はさらさちゃん。
雪組きっての綺麗な声の歌姫ですが、意外に乳母のナンバーに苦戦。やはりパンチの効いた地声で歌う曲ばかりなのが、難しいみたいですね。
優しいお母さん的な雰囲気で、ジュリエットをちゃんと包んでいました。

ジュリパパの朝風君。歌える子だとは知ってましたけど、低音のナンバーもかなり健闘してましたね。
大公の透真君。ちゃんと威厳のある大公様で、存在感がありました。「ヴェローナ」も聴きたかったなぁ。
パリスの真那君。髪型も動きもすごい工夫してて笑えました(笑)。
愛のダンサーの久城君。柔らかくてとても綺麗でした。
死のダンサーの煌羽君。小柄ですがシャープなダンサーですね。

メンバー一致団結して、よく揃ってるのは本公演も新公も同じ。
でもやっぱり役が少ないので、本公演とさほど立ち位置が変わらない子とかもいて、新しく目に飛び込んでくるような発見があまりなかったのは、ちょっと残念でした。
コメント
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