趣味の日記

観劇・歴史・小説・漫画などなど、思いつくままの語り日記

再演「紫子」

2010-02-11 23:57:26 | Weblog
開演時間を1時間勘違いしていたのを、家を出てから気がついて大慌てしたんですが(大爆)、幸い余裕を持って1時間早めに着くつもりでいたので、それをさらにさらに乗り換えの余裕なしに切り詰めたら、新幹線との乗継がうまく行き、開演10分前に劇場へ入れました。ふ~っ!びっくりした~~(焦)。
でも、家からの最寄り駅発の電車に乗ってから、きっかり2時間で中日ビルに到着。名古屋って近いな~~(苦笑)。

キリヤンの「紫子」。とにかく23年前(!)の初演の印象が強烈で、初恋の君ミネちゃんの代表作だったこともあり、幕が開いて、チョンパでその光景を見た瞬間、ダ~ッと涙が出てきてしまいました(苦笑)。たぶん、その瞬間の印象が、当時のままだったんでしょうね。懐かしくて嬉しくて。昨年博多の「大江山花伝」の時は、そういうのはなかったのになぁ。
でも、2回目の時は涙は出なかった。本編を一度観て、初演とは違うと認識したからでしょうか。

まず、大野演出がどう来るかを楽しみにしてましたが、想像以上に転換セットがシンプルで、ちょっと意外。パンフを読むと、初演当時のバブル期と現在のデフレ期との経済的落差云々と書いておられるので、予算がなかったのか?(爆)
バウでまとぶんがやった「花のいそぎ」みたいな、回廊風移動式舞台セット。それに、襖や屏風を取り替えつつ転換してるみたいでした。
もちろん、クライマックスの屋台崩しはなし(苦笑)。初演はすごく大掛かりだったと記憶してますが。
音楽に関しては、ほぼ初演のままじゃないかと。記憶にある音色とかメロディラインと、ほぼ同じだったように思います。「大江山」の時は、笛の音じゃない!とか旋律が違う!とかあったけど。ま、大野先生だから、鼓や笛の音は必須で入れなきゃダメでしょ、って感じですしね。
歌詞とか、台詞などには若干の書き換えはありました。あと、戦闘シーンのつくりはだいぶ違ったし。ま、それもおそらく、中日公演の人数ゆえの苦肉の策か?と思わないでもない(笑)。
大野演出らしい細かいこだわりはそこここに見えましたけど、相変わらずのロマンチックラブシーンを描くのが苦手という弱点も出ました(爆)。一番肝心の、紫子と風吹が情を交わすシーン、も少し何とかなりません?(苦笑)
そのほかの主従愛とか友情とか別れのシーンとかはイケてるのになぁ。

キリヤンの紫子。すんごい可愛い♪初演のミネちゃんの凛々しさや骨太さはないけど、健気で一生懸命で、小犬みたいに可愛い。
オスカルの時も思いましたけど、キリヤンって女役やるとほんと可愛らしいです。
碧生の時は、ゆったり構えてどっしりお芝居してますが、紫子は声も高めだし、ハキハキしてて小気味いい。
もりえちゃんの風吹。・・・が、頑張って(苦笑)。ビジュアルはなかなか素敵だと思うのに、お芝居にもうちょっと時代物の重みが欲しい。もりえちゃんらしさでもある、ほよ~んとした風情がまだ見える感じ。キリヤンの紫子がしっかりしてるだけに、ちょっと頼りなさそうに見えちゃうんですが(苦笑)。
2回目に観た時は、少しお腹の底から出てきた感じがしたので、千秋楽に向けて良くなっていって欲しいですね。
みりお君の定嗣。びっくりするほど綺麗で華やか。チョンパで中央に若衆姿で立ってるのが、超綺麗~。近習姿も、鎧姿も、やたら見栄えがします。
存在感があって目立つので、もりえちゃん負けてるぞっ(汗)。
いつの間にみりお君、こんなに華やかになったの!?ってくらい。
それに、みりお君らしい丁寧なお芝居が、大野芝居にも合ったみたいで、定嗣君がすごく良い役です(もともと良い役なんだけど、そのオイシイところをちゃんと持って行ってる)。
まりもちゃんの舞鶴姫。すっごく可憐でいじらしい。キリヤンに寄り添って、可愛らしいのが何よりです。別れのシーンは、泣けます。
注目のマギーさん、面白すぎる(笑)。悪役・外記、とってもダーティーで素敵♪思わず、原作にはある紫子を我が物にしようとするシーン、観たくなっちゃいそうな勢いです(爆)。お香さん相手には、ちょっと色っぽくやってくれてますけど♪

一色さんの三太夫さん、桐生さんの丹波、咲希ちゃんのお香さんなどなども好演。でも、丹波さん斬られないの?悠々去って行って、え?そうなんだ??と思っちゃいましたが。
邦さんのたずさんはさすが素晴らしい。
初演の萬ケイさん&藤さんの同期コンビ三太夫夫妻は、これぞ長年連れ添った夫婦愛で、今でも忘れられませんが。
日本物で、下級生の子達は大奮闘中という感じ(笑)。その中で毛利の武将・刑部をやった美翔君が、とっても良かったです。

・・・なんか一杯書きたいことだらけで、ひとまずここまで。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする