さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

さっちゃんと二人で散歩しているつもりで・・・・

2021-12-12 22:29:21 | 散歩
さっちゃんが入院してから2週間ほど経ち、ひとり暮らしも当り前になって来ました。
でも、「さっちゃんは今どうしてるだろう?」と不憫に思うことはしょっちゅうです。
思いが溢れて涙が滲むこともしばしばです。
自分が何故ここに居るのか、自分が置かれた状況さえ分からずに、ただただ日々病室で過ごしているさっちゃんが不憫です。
面会することも叶わず、僕のこと、僕の顔、僕の声、すべて忘れてしまうんじゃないかと思うと、哀しくなります。

そんな今日の昼過ぎ、何の用事もないので、このまま体も動かさずに一日が終わってしまいそう、と感じた僕は散歩に出掛けることにしました。
さっちゃんとの生活の習慣が自ずからそんな考えを浮かばせるのでしょう。
僕は散歩に出かけることにしました。
例え、さっちゃんが居なくとも、居る時と同じような暮らしを続けて行きたいと思うからです。
二人一緒に散歩している気分で歩こうと思いました。


▲14:34。陽気のいい昼下がりです。サザンカの花も綺麗に咲いています。さっちゃんの写真をこのサザンカの花の前でよく撮りました。


▲14:35。右遠くには奥多摩の山々が霞むように見えています。奥多摩はさっちゃんと僕の山登りや沢登りのホームグラウンドでした。左側の近くの山並みも、こちらに引っ越して来たころは散歩がてらよく歩いたものです。


▲14:39。落ち葉に映る影は僕だけ・・・・


▲14:49。今日はさっちゃんとの散歩の基本周回コースを越えて歩きます。左の枯れ木の並木は桜です。来年の春はさっちゃんと二人でこの桜を愛でることが出来るでしょうか? 必ず愛でたいものです。


▲14:56。さっちゃんの足では基本周回コースは40分、その次のちょっと長いコースは60分でした。今日はさらにその先、河川敷の広場まで歩きました。向こうに見えている青い橋の手前まで歩いて、土手に戻りました。このコースはさっちゃんには80分かかると思います。


▲15:15。湧水沿いの流れには鴨が17羽もいました。これまでの最多記録です。多分、番単位で偶数の16羽まで数えましたが、皆から離れた場所でもう1羽いました。いつものはぐれ者の、愛するパートナーを失った鴨なんでしょうね。写真の鴨はその鴨ではありません。人が投げた餌に喰いついた瞬間です。


▲15:23。「さっちゃん、月だよ。半月だね」。さっちゃんにそう言っても、こんなに明るい昼の光の中では、この月を見つけられないでしょうね。・・・・ そんなことを想いながら上弦の月を僕は眺めていました。

さっちゃんなら80分かかるだろうと書きましたが、僕は54分で歩きました。
もうちょっとゆっくり歩いてやれば良かったな、と思いました。
コメント
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