『雨の日のネコはとことん眠い』 (PHP研究所)
著者は、動物行動学に詳しく、1990年初版発行当時、動物関係のライターとして活躍していた加藤由子さん。
キャットおもしろ博物学、の副題があるとおり、五章37項目にわたって繰り広げられる、ネコについての薀蓄は、科学的でありながら面白く、何度読み返しても飽きない一冊です。
なかでも一番のお薦めポイントは、<現代の猫はエイリアン化している>の項。
幼い子猫を残して三日も無断外泊した雌猫が、三匹の雄に囲まれて女王様気分でいるところを飼い主にみつかり、「アンタ、子どもを置いたままで、なーにやってんのよ!」と怒鳴られる場面。
そのとき、猫はどんな反応を示したか。
そして、どのような顔をして家に戻ってきたか。
「何を考えているのか分からない」のは、現代っ子だけでなく、猫の世界でも同じような状況が生まれつつある、と著者はいうのだが。
では、お休みなさい。
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