食い意地の日々

食いものネタと、お出かけ日記。

美術館めぐり

2009年08月27日 | お出かけ日記
上野で親と落ち合い、国立博物館「伊勢神宮と神々の美術」へ。
伊勢神宮にまつわる資料や出土品、伊勢参詣曼陀羅など仏教の影響を受けたもの、納められた装束や神宝、神を模した像など、なかなか興味深かった。
伊勢神宮では式年遷宮のたびに社殿だけでなく装束や神宝も一新され、それらを作る技術も継承されて行くのだが、今は技術の継承のため残されている装束や神宝も、過去には埋められたり燃やされたりしたそうだ。
過去の神宝で現存する物は多くないが、出土品を見ると意匠など変えずに作られている事がわかるし、昭和時代の神宝を見ると優れた職人の技が見て取れ、意匠も今見ても斬新な物などあっておもしろい。

特別展見終え本館の常設展見に行こうとコインロッカーから鞄を出すと「ジジ、ジジジ...」やっぱり音がする。
築地で買った物を鞄に入れてたら、やけに大きな蝉の声して、駅に向かう途中も「ジジ、ジジジ...」と近くで声がする様な気がしてたけど電車内ではしなかったから気のせいかと思ってたんだよね。
休憩用の椅子がある所で鞄の中身チェックしてみたら、乾物屋の袋の中で蝉がジタバタもがいて「ジジジジ」鳴いてるよ...(苦笑
やけに大きな声がした時、ぶつかって袋の中に落ち、買ったものと一緒に鞄に詰め込んだか。生きた蝉が飛び込んでくるなんて、運がいいのか悪いのか...
蝉が逃げないように乾物を出し、特別展の会場「平成館」の外に出て植え込みに逃がす。

一度外に出たので正面から本館に入り、たまには本館の展示を全部見てみようかと第1室から回る。
夏休みなので本館特別2室で「夏休み恒例!親と子のギャラリー 日本美術のつくり方」をやっていて、絵画・彫刻・彫金などがどのように作られているかを、道具や材料から製作のそれぞれの段階ごとに展示してあるのが興味深かった。
教育普及スペースみどりのライオンでも「北斎の冨士を作ろう!」として多色摺り体験コーナーがあったもんで、わいも挑戦。版ははがきサイズ、印刷物では一般的な線や点の大きさと間隔で色の濃淡を表現する透明な樹脂製の凸版で、色は水色、青、赤、黒の4色。

...ズレた。それなりには出来たけど。やっぱり版画の摺りは苦手だ。


昼飯食った後、両国の江戸東京博物館へ行き、特別展の「写楽 幻の肉筆画 ギリシャに眠る日本美術~マノスコレクションより」と常設展示室の企画展「江戸東京ねこづくし展」へ。
江戸東京博物館は特別展会場から常設展会場への移動がわかりにくいし、会場の照明が「これが美術品の鑑賞に向いてるとでも?」と言いたくなる物でいまいちだし、と好みじゃないんだけど、特別展はいい企画やるんだよなぁ。
マノスコレクションとは、ギリシャ・コルフ島にある国立コルフ・アジア美術館にに収蔵された、ウィーン駐在ギリシャ大使のグレゴリオス・マノス氏が、19世紀末から20世紀初頭にかけて、パリとウィーンで購入した1万点以上におよぶ美術品だそうで。長い間人の目に触れる事がなかったため保存状態もよく、組物は揃っているか欠けが少ない、逸品揃いとマノス氏の目の高さが伺える。
写楽の肉筆画は版画での活動を終えた後の物で、扇面1点のみだが見る価値はあるな。
「江戸東京ねこづくし展」は江戸時代から昭和の時代の猫モノで浮世絵や招猫、「我が輩は猫である」などの文学作品、玩具など猫にまつわる品を揃えた展示で、猫好きなら、まぁ面白いかな。
ただ、図録期待してたのに無かったし、売店の猫グッズも他でも手に入る物だったのがなぁ。

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