ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

うかつ

2013-03-22 22:25:53 | Weblog
今日は上海人男性、80后(1980年代生まれ)が
突然キレて、非常にビックリした。

端的に言うと、単に家庭教育がなってない、ただの小皇帝だという理由なんだけど、
彼の場合は、日本で高校から20代中盤まで過ごした経験もあるので、
言っていることを聞いているうちに、きっと日本でいじめられたんだろうなあ、と
せつなくなった。

20代も後半ともなれば、
家庭環境がどうであろうと、自分が何人だか迷おうと、
そんなことは受け止めるしかないと気づくものだけど、
私も20代のころは、ジェットコースターのような気性だったから、
彼のキレている姿を見ると、自分を見ているようで、つらかった。

だからこそ、私も確信をもって、決して彼に譲らなかったわけだけど、
それに、話題は仕事だったし、
「なぜ? 整理して文章でちょうだい」と言ってただけなのに、
まさか殴られるとは思いませんでした。はい。

私がうかつでした。

子ども相手に、できないこと、言葉で言い表せないことを
「中国語でいいって言ってるのに、なぜ?」と聞き返し続けたら、
そりゃあ、幼稚園児のようになるに決まっている。

差別と偏見があることは、重々承知であえて書くと、
中国は少し前まで文盲率が非常に高かった。
ついでに言うと、戸籍がない子どもたちは、いまでも学校に行けないから文盲だ。

中国はエリートは、エリートとして育てられるので、
公立学校に「飛び級」するような子どもたちを集めた学校もあれば、
そうでない、かなり低い水準のところも残っている。
上海は、いまはかなりハイレベルになったけれど、
正直に言って、80后の親世代、祖父母世代は、それほどではない。
文革もあったし。

そんな中で、小さいころから詰め込み教育を受けた若い世代は、
なんというか、日本人とはまた少し違う意味で、
文章で表現する力が、その感覚がない人も多い。

そんな人に、自分がやっていることを文章で表現せよ、なんて、
無理な話に決まっている。
しかも、一番文章力がつく10年間を日本で鬱々と過ごしたのなら、
成人レベルの中国語が書けなくて当然だろう。

ということで、本当にうかつだった。
ケガしなくてよかった。


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2 コメント

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大変好き (コーヒー好き)
2013-03-23 08:51:04
聡明なりょうさんですから、なんだかんだ言っても、「災難」でしたね、怪我がなくて本当に良かった。
彼はお咎めなしですか?
こちらも中国人を理解しているつもりでも、たまに「やってしまった」と思うこと多々ありです。
社内でキレた人間はまだ見たことがないのですが(辞められますが)。

ちなみに私は東北にいます。素朴な人が多いです。


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Unknown (りょう)
2013-03-24 00:06:40
コーヒー好きさん、ありがとうございます。

実際にはケガをしていませんが、怪我の功名というか、周囲の中国人たちが、ますます優しくなったのが救いです。

もともと、プロジェクト終了に伴い「報告」を求めたらキレられたということなので、即日さよならです。
態度の問題ではなくて、業務上の必要性から判断された結果でした。

上海人の「俺に恥をかかせるな」という尺度、よくわかりません。
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