ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

ダライ・ラマ法王

2008-11-06 22:04:37 | Weblog
今日は、ダライ・ラマ法王の講演会に行きました。
ダライ・ラマ法王の講演会に行くのは、今回で3回目。
その中でも、今日の講演は、一番内容が濃くて、よかったと思います。

何年か前は、妙なヒーリング系の人たちが多くて、
彼らは半分以上どこかに繋がりながら、
独りよがりに思える雰囲気で、座禅を組みながら話を聞いていたし、
前回は、ロビーのグッズ販売があまりにも盛り上がりすぎていました。

今日は、私たち聴衆もダライ・ラマ法王の著書や仏教関連の本を読んでいる人たちが
中心だったように思います。
また、やりすぎなグッズ販売もなくて、
ダライ・ラマ法王の著書や仏教関連の書籍販売がメインだったし、
コンセプトが「ダライ・ラマ法王の話を聴く」という一点にしぼられており、
とても好感がもてました。

ダライ・ラマ法王の話は、常に慈悲と利他を説いているのですが、
今日は、初心者向けの話の中にも、仏典からの引用や、
仏教用語による概念の解説が出て来て、要所でゾクゾクしました。

特に、般若経、ナーガルージュナの『中論』やサーンキャ哲学への言及があったのは、
これまでの一般向け講演会にはないことでした。
「空」の概念については、『中論』を読んでも、わからないことだらけでしたが、
頭で理解したことを実践をとおして、より深く理解していくこと、
日常とはその繰り返しであることの意味を、改めて教えていただきました。

私は仏教を体系的に学んだ訳ではないし、
仏教関連の本では、中村元先生の『ブッダのことば』が一番わかりやすくて好きだけれども、
もう一度、仏典や注釈書にチャレンジしてみようと思います。

それにしても、今日の聴衆を少し高いところから眺めると、
その頭の色は、黒、白、照り。
いい光景でした。

質疑応答の時間、柔道の石井選手がした質問も、サプライズでとてもよかった!

帰り際、両国国技館を振り返って見上げると、チベットの国旗が翻っていました。


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