気楽にとり(鳥&撮り)歩き

近場で身近な野鳥たちを観察しながら撮影しています。

コアジサシを守ろう!

2023年06月27日 | アジサシの仲間

コアジサシ(小鯵刺)は夏鳥として日本に渡来し、河川や海岸にコロニー(集団繁殖地)をつくります。

開発により全国的に砂浜や河川敷の環境が激変して、コアジサシが繁殖できる場所が激減しています。
今回の撮影地も天然の浜ではなく、海水浴場として整備された人口海岸の砂浜です。
海水浴シーズン・海開きの前ということもあり、いまは、海鳥たちがこの浜の主役です。
砂浜の散策や遊戯を規制するため 野鳥が繁殖しているエリアには、立入禁止のロープが張り巡らされています。
なお、犬の散歩は衛生面からも禁止されています。繁殖する野鳥にとってもありがたい配慮ですね。




前回紹介した ハマボウフウやコウボウシバ、ハマヒルガオなどの間で
コアジサシやシロチドリが抱卵、育雛をしています。
砂地や岩場に生える海岸性の植物は、卵や小さなヒナを強い風や日差し、天敵の目から守ってくれます。















魚を獲るために海上でホバリングするコアジサシ






コアジサシ(小鯵刺) Little Tern 全長22~28cm  翼開長47~55cm
チドリ目カモメ科アジサシ属


夢洲は、大阪湾にある人工埋め立て地です。
大阪湾には塩性湿地が自然にできて絶滅を危惧される植物が自生しているそうです。
夢洲の砂利場や草原には、コアジサシやコチドリ、ヒバリなどが繁殖していました。
しかし、2025年の大阪・関西万博の予定地となり、それに前後して、大阪市はIRカジノを誘致し開業しようとしています。
そして、2019年4月、環境や絶滅危惧種の実態調査も行われず、購入した土砂の運搬・投入がはじまってしまいました。

◆夢洲のコアジサシの子育てを守ろう 日本野鳥の会大阪
https://wbsjosaka.com/conservation/little-tern-yumeshima/index-resp.html


大阪・関西万博には150を超す国と地域、国際機関が参加表明していますが、
6月2日の時点で、パビリオンの建設に必要な許可が大阪市に1件も申請されていないと判明。
2025年の開催予定ですが、このままでは万国博覧会どころか「一国博覧会」の可能性も???

◆大阪・関西万博、新たな不安材料 外国展示館建設手続きゼロ 東京新聞
https://www.tokyo-np.co.jp/article/258597


大阪・関西万博と同じくIRカジノの誘致に関しても、果たして採算が合うのか疑問視する意見が絶えません。
賭博にのめりこむ人が増えて貧困や犯罪の引き金になるのではという懸念の声も聞かれます。

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4 コメント

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Unknown (ここあ)
2023-06-27 17:49:38
ロメオさん、こんばんは。
前回の砂浜の植物とコアジサシや渡り鳥の繁殖とは関連していたのですね。
私の地域にはコアジサシもアジサシも来ないのですが、よく考えたら、シギチたちの育雛にも役立つのですね。
ロメオさんが紹介して下さるコアジサシたちはよく守られていて、とても良い環境ですね。

大阪万博やカジノの件は困ったものですね。結局、経済優先の事業には、
小さい者たちの犠牲の上に成り立つのかと思うと、とてもやりきれない思いですね。
カジノなんて日本の土壌や性質に合わない感じがしますし、一部のギャンブル好きや
セレブたちの遊興騒ぎに、一般人も段々と慣れて染まってしまいかねないので、私もカジノは大反対です。
万博もどうなりますやら? 大阪湾の渡り鳥たちが守られるように願います。
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ここあさん (ロメオ)
2023-06-27 18:58:03
こんばんは。いつもコメントを頂きありがとうございます。
ここあさんの先日の記事を拝見して、青森の海岸にも同じ植物が生えていることを知りました。
「砂浜など裸地で繁殖」と書かれていることもありますが、草花の間の方が保護色になって安心ですよね。
大阪万博やカジノ、どう考えても時流にあっているとは言い難いですよね。
絶滅危惧種の生き物を犠牲にしてまで進める価値のあることとは思えません。
大阪万博には兵庫県も出資しているらしいのですが・・・
入場料が当初の試算より高くなって、一日7500円だそうです。さらに行く気が削がれる額ですよね。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0757ad4d7219a9302cc6441bbb7838be918f68ce
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Unknown (ソングバード)
2023-06-28 06:59:52
おはようございます。
しっかり保護された海岸で、コアジサシも安心して子育てができそうですね。
1枚目の飛び立つ瞬間(降り立つ瞬間?)の写真、いいですね。
こちらの沼にやって来るコアジサシの営巣地がどこなのか不明ですが、一度子育ての場面を見てみたいものです。
ところどころ咲いてる花はハマヒルガオでしょうか??
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ソングバードさん (ロメオ)
2023-06-28 08:33:35
おはようございます。いつもコメントを頂きありがとうございます。
数年ぶりのコアジサシ、公園の管理側も気合を入れて保護しているようです。
残念ながら、昨日、雛が3羽落鳥していたと聞きました。
亡骸は残っていたので「餓死ではないか」と言われているそうです。
保護ロープ際に三脚の人垣ができるので、神経質な親鳥は降りられない時もあるようです。
野鳥を撮影するなら、「やってはいけない」場の決まりを守って、
鳥の生態に関する最低限の知識は持っていただきたいですよね。
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