人と、オペラと、芸術と ~ ホセ・クーラ情報を中心に by Ree2014

テノール・指揮者・作曲家・演出家として活動を広げるホセ・クーラの情報を収集中

2020年 ホセ・クーラからのプレゼント

2020-12-29 | お知らせ・その他

 

 

 

今回は、ホセ・クーラの公式YouTubeチャンネルについて、紹介したいと思います。

クーラは今年のクリスマスにあたって、自身の公式チャンネルに、自作のオラトリオ「この人を見よ」からの一節をアップし、次のようなメッセージを掲載しました。

 


” 2020年は非常に厳しいものだった。私たちにとって、老人たちにとって、私たちの子どもたちにとって。安全になり次第、再びすぐに走り出せるように、「再起動」の準備をしよう!”

 

 

本当に2020年は厳しい年でした。そしてクーラは、この困難をともに乗り越えようという思いから、コロナ禍のこの春に、自身のYouTube公式チャンネル「José Cura MUSIC」を立ち上げ、動画をアップし始めました。

動画は、この間のクーラが取り組んできた、作曲や指揮、演出の活動の記録であり、その多くが、これまでDVDやCDなどの形では発表されたことがない、レアなものです。このブログ記事でも以前に紹介しましたが、クーラが脚本・作曲・オーケストレーション、そして指揮まで手掛けた新作オペラ「モンテズマと赤毛の司祭」の世界初演の舞台も、全編がアップされています。

以下、掲載されている動画をいくつか紹介したいと思います。ぜひ直接、「José Cura MUSIC」にアクセスしていただき、楽しんでいただければと思います。

 

 


 

 

≪ クーラの公式チャンネル José Cura MUSIC ≫

 

*下の画像にリンクをはっています

 

 

 

ーー アルバムのメイキング動画 

 

いろいろな動画がありますが、アルバム録音のメイキング動画もいくつか掲載されています。

 

●98年発売のCD「アネーロ」のメイキング

 

Making of ANHELO, Paris 1997

 

クーラの母国アルゼンチンの作曲家の曲を中心に録音され、98年に発売、日本でも知られている『アネーロ(Anhelo)』の録音風景です。

アルゼンチンを代表する世界的に著名な2人のアーティスト、ギタリストのエルネスト・ビテッティとピアニストのエドゥアルド・デルガドという、クーラの幼いころからの憧れの先輩ミュージシャンと共演したこのCD。録音風景を、3人の対談、インタビューを交えながら構成しています。美しい音楽、真剣でありながら親密で、信頼関係と音楽への愛にもとづく楽しさが溢れています。そして冒頭には、クーラの生い立ちをたどる写真が紹介されています。これは本当に貴重な記録だと思います。

 

 

●2002年、ラフマニノフ交響曲第2番のリハーサル風景 

 

Rachmaninov 2º Symphony 3º mov. in Rehearsal - Sinfonia Varsovia - 2002

 

クーラは2000年代の初頭、ポーランドのオーケストラ、シンフォニア・ヴァルソヴィアの客演指揮者を務めたことがあります。その時、一緒に、このラフマニノフの2番やドヴォルザークの「新世界より」などを録音し、CDにしています。この動画は、ラフマニノフ交響曲第2番第3楽章のリハーサル風景。映像が美しいです。

クーラのラフ2は、現在、デジタルリマスター版が購入・ストリーミング可能です。

→ クーラのインタビューなどラフマニノフ第2番への想いを紹介したブログ記事

 

 

 

――指揮者として、コンサートの録画

 

●マーラー交響曲第2番「復活」 ポーランドでのコンサート全編

 

Mahler 2º symphony - Cracow 2015

 

指揮者としてクーラ念願のマーラーの「復活」です。2015年にポーランドの美しい教会でのコンサートです。

最後に、感極まった風のクーラ。なかなか指揮の機会がない大曲を演奏することができ、本当に嬉しかったことと思います。

 → 紹介したブログ記事

 

 

●2016年、プラハ交響楽団と南米音楽のコンサート

 

UNICEF FOK 2016

 

ユニセフのためのチャリティーコンサートとして行われたものです。ラヴェルのボレロとともに、クーラの母国アルゼンチンを中心に南米の作曲家の曲をプログラムに組んでいます。指揮者クーラの楽しそうな指揮ぶり、そして3年間、レジデントアーティストとしてコラボしたプラハ交響楽団との信頼関係が伝わります。

 → 演目など詳細はブログ記事

 

 

 

――演出家として、プロダクションのメイキング動画

 

これまでクーラが演出してきた作品に関する、予告編やメイキング動画、事前のイメージ動画などが多数掲載されています。オペラ道化師をもとにクーラが構成した作品をはじめ、仮面舞踏会、サムソンとデリラ、カヴァレリア・ルスティカーナと道化師、トゥーランドット、ラ・ボエーム、西部の娘、ピーター・グライムズなどです。今年2020年に世界初演されたクーラ脚本・作曲の新作オペラ「モンテズマと赤毛の司祭」では公演そのものが掲載されています。

 

●2010年、サムソンとデリラ メイキング動画

 

Samson et Dalila - Making of

 

ドイツのカールスルーエで、クーラが舞台デザイン、演出、そして主演をおこなった舞台で、DVDでも発売されています。その舞台のメイキング動画ですが、とても見ごたえがあります。歌も演技もたっぷりです。

 

 

●ラ・ボエームの選出プレゼンテーション動画

 

La Bohème - PRODUCTION PRESENTATION

 

演出にあたって、クーラが準備した舞台イメージのミニチュア模型と、それにクーラの歌をあてた動画です。こんなふうな模型を製作するなど、手作業による細かい仕事を好む、クラフトマン的なクーラの一側面がうかがえます。

 

 

 


 

 

リンクを紹介した以外にも、クーラが歌うアルゼンチンの歌曲や、子どものための歌曲集のメイキング動画などなど、多彩なものがアップされています。ぜひ直接、クーラのチャンネルをご覧になってみてください。多彩なクーラの活動ぶりの一端をみることができます。

今年は、クーラ自身も、3月のオテロに出演して以来、在住のマドリードで複数回のロックダウンを経験し、結局、年内のすべてのスケジュールがキャンセルとなりました。2021年1月にハンガリーでコンサートを予定していますが、どうなることでしょうか。

アーティストにとっても、私たち市民にとっても、2021年が、より希望がもてる年になることを心から願っています。

 

 


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