人と、オペラと、芸術と ~ ホセ・クーラ情報を中心に by Ree2014

テノール・指揮者・作曲家・演出家として活動を広げるホセ・クーラの情報を収集中

2019年 ホセ・クーラ、リスト音楽院でアルゼンチン歌曲のコンサート

2019-05-27 | アルゼンチンや南米の音楽
 
 
 
 
ぼんやりしていて更新がしばらく滞っていましたが、決してニュースがないわけではないので、紹介したい公演、テーマが沢山たまってしまいました。ぼちぼちと続けていきたいと思っています。引き続きよろしくお願いいたします。
 
今回は、少し前のことになりますが、2月のハンガリーでのコンサートについて紹介したいと思います。
2019年2月24日、ホセ・クーラは、ハンガリーの首都ブダペストのリスト音楽院で、アルゼンチン歌曲のコンサートを行いました。このコンサートは、ハンガリーでリストの再来と言われたピアニスト、ジョルジュ・シフラの名を冠したシフラ・フェスティバル最終日のガラ・コンサートです。フェスティバルの創設者であるハンガリーの若手ピアニストのヤーノシュ・ボラージュと共演しました。
 
チケットは早々に完売。当日も満席で、追加の席が舞台上にも配置されるなど、伝統あるリスト音楽院の大ホールは、大変な熱気だったようです。また、クーラの母国アルゼンチンの歌曲によるプログラムは、スペイン語の歌詞の内容を理解してほしいというクーラの願いから、歌の内容や込められた思いなどをクーラ自身が語りながらの進行だったということです。参加した人たちのコメントによると、情熱的で繊細な歌、ユーモアあふれる語りで、とても親密な雰囲気、美しく感動的なコンサートとして大成功したそうです。
 
残念ながら、録音も録画もありません。主催者や関係者のSNSに投稿された写真などを中心に紹介します。またクーラのハンガリーでのインタビューから抜粋して掲載したいと思います。
 
それとは別のクーラの長いインタビューを以前の記事で紹介しています。ぜひご覧ください。
また、これまでのクーラのアルゼンチンや南米音楽のコンサートについて、いくつかの記事があります。 動画も紹介しています。
 
 
 

 
 
 
≪2019ジョルジュ・シフラ・フェスティバル≫
 
●フェスティバルFBの告知バナー

 
 
 
●チケットは、早々に完売

 
 
 
 
●HPのコンサート紹介(ハンガリー語)

 
 
 
 
 
≪ガラ・コンサートの様子≫
 
 
プログラムは、アルゼンチンの著名な作曲家、カルロス・グアスタビーノを中心に、アルベルト・ヒナステラ、カルロス・ロペス・ブチャルド、そしてクーラ自身が作曲した曲などで構成されました。ヤーノシュ・ボラージュのピアノとクーラの歌、語り、2人の波長は良く合っていたようで、盛り上がり、コンサートが45分も(!)延長になったそうです。びっくり、そしてその日の観客が羨ましい限りです。
 
 
●フェスティバルのFBに掲載された舞台写真。このいくつかの写真を見ても、2人の親密さ、互いのリスペクトと情熱が伝わってくるようです。
 
 
 
●FBにはまだたくさんの写真が掲載されています。右上のFをクリックすると見ることができます。
 
 
 
●美しいリスト音楽院 観客のインスタより 
 
 
 
<svg width="50px" height="50px" viewBox="0 0 60 60" version="1.1" xmlns="https://www.w3.org/2000/svg" xmlns:xlink="https://www.w3.org/1999/xlink"><g stroke="none" stroke-width="1" fill="none" fill-rule="evenodd"><g transform="translate(-511.000000, -20.000000)" fill="#000000"><g><path d="M556.869,30.41 C554.814,30.41 553.148,32.076 553.148,34.131 C553.148,36.186 554.814,37.852 556.869,37.852 C558.924,37.852 560.59,36.186 560.59,34.131 C560.59,32.076 558.924,30.41 556.869,30.41 M541,60.657 C535.114,60.657 530.342,55.887 530.342,50 C530.342,44.114 535.114,39.342 541,39.342 C546.887,39.342 551.658,44.114 551.658,50 C551.658,55.887 546.887,60.657 541,60.657 M541,33.886 C532.1,33.886 524.886,41.1 524.886,50 C524.886,58.899 532.1,66.113 541,66.113 C549.9,66.113 557.115,58.899 557.115,50 C557.115,41.1 549.9,33.886 541,33.886 M565.378,62.101 C565.244,65.022 564.756,66.606 564.346,67.663 C563.803,69.06 563.154,70.057 562.106,71.106 C561.058,72.155 560.06,72.803 558.662,73.347 C557.607,73.757 556.021,74.244 553.102,74.378 C549.944,74.521 548.997,74.552 541,74.552 C533.003,74.552 532.056,74.521 528.898,74.378 C525.979,74.244 524.393,73.757 523.338,73.347 C521.94,72.803 520.942,72.155 519.894,71.106 C518.846,70.057 518.197,69.06 517.654,67.663 C517.244,66.606 516.755,65.022 516.623,62.101 C516.479,58.943 516.448,57.996 516.448,50 C516.448,42.003 516.479,41.056 516.623,37.899 C516.755,34.978 517.244,33.391 517.654,32.338 C518.197,30.938 518.846,29.942 519.894,28.894 C520.942,27.846 521.94,27.196 523.338,26.654 C524.393,26.244 525.979,25.756 528.898,25.623 C532.057,25.479 533.004,25.448 541,25.448 C548.997,25.448 549.943,25.479 553.102,25.623 C556.021,25.756 557.607,26.244 558.662,26.654 C560.06,27.196 561.058,27.846 562.106,28.894 C563.154,29.942 563.803,30.938 564.346,32.338 C564.756,33.391 565.244,34.978 565.378,37.899 C565.522,41.056 565.552,42.003 565.552,50 C565.552,57.996 565.522,58.943 565.378,62.101 M570.82,37.631 C570.674,34.438 570.167,32.258 569.425,30.349 C568.659,28.377 567.633,26.702 565.965,25.035 C564.297,23.368 562.623,22.342 560.652,21.575 C558.743,20.834 556.562,20.326 553.369,20.18 C550.169,20.033 549.148,20 541,20 C532.853,20 531.831,20.033 528.631,20.18 C525.438,20.326 523.257,20.834 521.349,21.575 C519.376,22.342 517.703,23.368 516.035,25.035 C514.368,26.702 513.342,28.377 512.574,30.349 C511.834,32.258 511.326,34.438 511.181,37.631 C511.035,40.831 511,41.851 511,50 C511,58.147 511.035,59.17 511.181,62.369 C511.326,65.562 511.834,67.743 512.574,69.651 C513.342,71.625 514.368,73.296 516.035,74.965 C517.703,76.634 519.376,77.658 521.349,78.425 C523.257,79.167 525.438,79.673 528.631,79.82 C531.831,79.965 532.853,80.001 541,80.001 C549.148,80.001 550.169,79.965 553.369,79.82 C556.562,79.673 558.743,79.167 560.652,78.425 C562.623,77.658 564.297,76.634 565.965,74.965 C567.633,73.296 568.659,71.625 569.425,69.651 C570.167,67.743 570.674,65.562 570.82,62.369 C570.966,59.17 571,58.147 571,50 C571,41.851 570.966,40.831 570.82,37.631"></path></g></g></g></svg>
この投稿をInstagramで見る

This is something 🙏 #josecura #budapest #culture #musicacademy #zeneakadèma #everybrilliantthing #balazsjanos

Évus (Hungary) 🇭🇺さん(@d.endrodyeva)がシェアした投稿 - <time style=" font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; line-height:17px;" datetime="2019-02-24T19:53:21+00:00">2019年 2月月24日午前11時53分PST</time>

 
 
●終演後、在ハンガリー・アルゼンチン大使夫妻、ヤーノシュ・ボラージュ夫妻とクーラ
 
 
 
 
 
≪ハンガリーでのクーラのインタビュー≫
 
 
●フェスティバルのFBに掲載された動画。テレビ番組で、クーラの紹介とインタビューが組み合わされています。英語ですが、ハンガリー語の吹き替えが重なっていてなかなか聞き取れません。
 
 
 
 
 
●ネットに掲載のインタビュー記事より(抜粋) 


 
 

Q、今日のオペラの状況について?

A(クーラ)、多くの大人たちにとって、文化的な「パッケージ」は、その芸術を”購入する人の人数”によって決まる。それは、アーティストが彼らに与えているものを彼らが愛するか嫌うか、それが彼らの先入観に合うかどうかにかかっている。

しかし、若い人はもっとオープンだ。彼らの唯一の期待は、自分の気持ちに嘘をつくことなく、彼らを魅了すること。それが誠意をこめて提示されれば、クラシック芸術は永遠に続くだろう。音楽的な愚かさが時代遅れになったことを神に感謝したい。

 

Q、新しいオペラは必要か? それとも既存のオペラで十分?

A、19世紀の作曲家も同じ質問をした。そのようなレパートリーのようなオペラの必要性があるかどうか尋ねるならば、私の答えはノーだ。すでに知られている形式に新しいアプローチを組み合わせた作曲家が必要だ。

私は最近、自作の最初のオペラを完成させた。私は様々なスタイルや演劇的なツールを使い、それらを一種のネオバロックスタイルに組み合わせた。ハンガリーでいつかお見せできることを願っている。

(注)すでに2020年1月に同じリスト音楽院大ホールでコンサート形式による初演が決定しています。


Q、あなたは歌手、指揮者であるだけでなく作曲家だが、これはあまり知られていない面では?

A、私は作曲家と指揮者になるために音楽を始めた。最初は1978年に15歳でコーラスを指揮していた。しかし1993年、30歳でフルタイムのオペラ歌手になった。

 

Q、ハンガリーのピアニスト、ジョルジュ・シフラについてどう思う?

シフラは驚くべき名手であるだけでなく、素晴らしい人物でもあった。最も過酷で最も苦痛な状況にもかかわらず、成し遂げることができるという生きた実例だった。

もちろん、私はシフラのライブ演奏を聞いたことはないが、たくさんのビデオとオーディオのレコーディングがある。この偉大な個性あるアーティストの最も明白な特徴は、最も難しい曲からもにじみだしている、印象的な自信と精神的な安らぎだ。

彼の才能を超えて「得た」ものは何もない。それ以外の熟知した知識は、彼の長年の努力の結果だ。シフラは、有名人であることと、偉大さとの違いについて私が話す時、その意味するものを象徴している。

 

≪リハーサルの様子≫

 

●リスト音楽院でリハーサル中
 
 
  
●リハーサル後に、ヤーノシュと
 
 
 
●エリカ・ミクローシャと。今回は共演はありませんでしたが、彼女もフェスティバルに出演していました。
 
 
 
おまけで、昨年のヴェスプレーム・フェスティバルで共演した時の公式動画を。
クーラはミクローシャと、何とモーツアルトのドンジョバンニの二重唱を歌っています。
 
Operagála - José Cura, Miklósa Erika, Ramón Vargas, Rost Andrea - 2018. július 13.
 
 
●新聞報道 
 
 
 

 
 
クーラのライフワークとなっているアルゼンチン歌曲のコンサート、ハンガリーの観客から長い喝采とスタンディングオベーションを受けたようです。放送がなかったのが残念でなりません。来日は無理としても、いつか遠征してライブで聞きたいものです。
 
クーラは2019年の秋から、3年間、ハンガリー放送芸術協会の客員アーティストとして活動することが発表されています。素晴らしい文化的伝統と音楽好きの観客を持つハンガリーで、クーラの多面的な活動がいっそう花開く3年間になりそうです。
 
 
 
 
 *画像はフェスティバルや出演者のFBなどからお借りしました。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2013年 ホセ・クーラ 演技と... | トップ | ホセ・クーラ 2019年カ... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。