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学会参加)第51回日本植物生理学会年会(熊本) その1

2010-03-19 19:00:01 | 学会参加

第51回日本植物生理学会年会が熊本大学 黒髪北キャンパスで開催された。今回は、前回と同じく、4日間の会期で開催(3月18日~21日)され、初日の18日には午後から口頭発表とシンポジウムがあったが、2日目から参加した。南国九州だけあって、大学構内の桜はほぼ満開、穏やかな気候の中での学会だった。今日はポスター発表の前半282題と本部企画シンポジウム、学会賞等の授与と受賞講演が行われた。本部企画シンポジウムは、「植物生理学会はGMO関連課題にいかに取り組むべきかを考える」というタイトルで行なわれ、学会、バイテク関連企業、農林水産省、経済産業省、文部科学省、そして大学における取り組み、動向、考え方が紹介された。最近、植物系の学会ではこの手のGMO関連のシンポジウムが必ず開催されている。今回の講演を聴いて、日本もようやく世界から遅れをとらぬよう産官学が動き出したように思われた。特に農水は、以前は「アクセルとブレーキを同時に踏んでいる」などと言われていたが、これからは変わるかもしれない。ただ問題なのは、今の民主党政権がどう考えているかだ。学会賞の授与式と受賞講演は、場所を懇親会会場でもあるホテル日航熊本に移して行なわれた。各賞受賞者と受賞講演は以下の通り。

日本植物生理学会賞
 岡田清孝(自然科学研究機構・基礎生物学研究所)
 「シロイヌナズナを用いた植物器官発生機構の解析」

日本植物生理学会奨励賞
 上田貴志(東京大学大学院・理学研究科)
 「植物の膜交通 ~分子機構と高次機能発現における役割の研究~」
 杉本慶子(理化学研究所・植物科学研究センター)
 「植物の核内倍加とサイズ制御の発生遺伝学的解析」

PCP論文賞
 渡辺雄一郎(東京大学大学院・総合文化研究科)
 Atsushi Takeda, Shintaro Iwasaki, Toshiaki Watanabe, Maki Utsumi and Yuichiro Watanabe
 The Mechanism Selecting the Guide Strand from Small RNA Duplexes is Different
 Among Argonaute Proteins.  Plant Cell Physiol. (2008)49(4):493?500.

第7回日本植物生理学会若手海外共同研究フェローシップ
 末次憲之(九州大学大学院・理学研究院生物科学部門)
 「植物のオルガネラ運動はすべてアクトミオシン系依存か?」

 

熊本大学黒髪北キャンパス正門
 



大会ロゴマークのヒゴイカリソウ(Epimedium grandifolium var.higoense)
熊本阿蘇で見られる白花のイカリソウ




熊本大学の構内では桜が満開




日本で栽培されている唯一のGM植物、サントリーの青いバラが大会受付にあった

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