《 2018・3・30 掲載記事 》
≪ 2018・5・2 再掲載記事 ≫
≪ 2019・7・23 再再掲載 ≫
初掲載が事件発生時。今から3年ほど前。そこから数本、取材を重ね、記事化。掲載した。
当時、テレビのニュースに収まらず、ワイドショーまで、ワイワイガヤガヤと参集。ときならぬ、スタジオで、にぎやかさを、ホンの数日、見せてもいた。
そのなかの数本の記事が、今になって、一昨日から、急に検索が急増。
は? ナニが、あった?
気になると、夜も眠れ・・・・・るが、アタマの片隅には残るタチ。
んん・・・・・じゃあ、その後と、今を、調べてみようか、と。
事件発生場所は、進学校でもある、千葉県立薬園台高校。
そこの、園芸科の教師・尾高信行(当時36歳)が、自分も担当教員の一員として管理し、生徒の実習の場にしていた、ビニール貼りの温室数棟の中のひとつに裂けた穴があいていた。
そこに親猫が、ひょいと入り込み、風雨にもさらされず、冬の寒さからも産まれた子猫を守れるうえ、外敵の襲来からも守れ、育てやすいと想ったのであろう。
やわらかい農土のうえに、そっと5匹の子猫を産み落としていた。
それを、昼休みの間に見回っていて発見した、上記、教師。
数日後の放課後。他の園芸科の教師にも、どうした良いですかねえ?と、相談していたという、尾高を慕っていた女生徒の声もあったが、確証は無い。
だとしても、長年にわたって、尾高が転任してくる前から、多くの野良猫が校内を徘徊、走り回っていたのにも関わらず、職員会議では、ただの一度も議題にすらなったコトの無いという。
観て観ぬふりして、知らんぷりしていた、この薬園台高校の根深い悪しき、事なかれ体質も、取材して、嫌というほど痛感。
何度も、記事の中にも挿入し、直接指摘もした。
だが、今に至るも、な~~んにもしていないまま。
とはいえ・・・・・・・。
担任していた、2-Hの教室の男子生徒ら、計3人に手伝わせ、隣接する実習用の畑に、スコップで深い穴を掘らせた。
生徒は、意味も分からず、言われるままに作業終了。深さ、70センチほどだったとのこと。
且つ、そのスコップのうえに、生きている子猫5匹を乗せ、穴まで運んだ。うち1匹は、親に放置され、仮死状態に近かったという。
途中で、動いてはみだした1匹を、生徒が拾い、再び、乗せた。
尾高は、その深い穴に、無表情に、ボトボトと落とし・・・・・そして、独りで埋めて、土で覆い、足ならしをした。
そのスコップの生徒たち。あ然・・・・・・・。
うち1人は、自分の家で猫を飼い、可愛がっていた・・・・・・・。
口外はしなかったものの、ショックで数日、学校を休んだ。
一連の動きを、帰宅しようとしていた女子生徒数人が、偶然、足を止めて遠くから見ていた。
そのなかの一人の女生徒が、夕食の際、親にその光景を話した。
数日後、その子の母親が、薬園台高校に電話。
事情と、今後、どうしてゆくのか、問い質した。
しかし・・・・・高校は、一切無視。封殺した。
首を傾げた母親は、思い切って、地元の船橋東署に相談。
そこから、やっと表面化していった・・・・・。
一連の経緯と、背景をつぶさに書き、記事にし終えて、約3年弱。
今また、再び、その古い記事に光りが当たっている。
なんじゃら、ほい?
気付いたのは、今はガッコは春休みだが、教師の「異動」の時期。
かの教師は、県内の、とある教育施設に、事件発覚後、罰則の告知を通達される期間は、独り教室で、教師としての適格性を問われるカリキュラム授業を次の年の3月まで、受講。
その後は、そのまま、横滑り的に、その施設の職員に転じ、平日、通常勤務を続けて・・・・いたはず。
給与額は、高校勤務時と変わらず。
勤務在籍名は、薬園台高校のまま。
なので、どこか、別の県内の高校へ転任した場合には、県の「教職員 異動」の通知・告示に載っているはず。
ただし、農業・園芸関連が専門なので、行く高校も限られてくるが・・・・。
異動したから、この時期に記事が再浮上したのかどうか、分からないが、ともかく、調べた。
いやあああああ・・・・・・。
余りの異動する教師らの人数が多いのには、ビックリ!
その昔は、まるで、その高校の牢名主のように、20数年居座り続け、親と子ども、どちらも教えたという、とんでもない名物教師が、全国各地に点在したモノだが、近年は、わずか2~3年で、どんどん、クルクル転任させられる傾向に拍車が掛かっている。
先の薬園台高校にしても、事件発覚時に取材した教師らは、教頭、校長も含め、次の年度には、ごっそり、根こそぎ変わっていたほどだ。
何も、起こらなかったかのように、ひた隠し、隠ぺい。
新任の教師、教頭、校長に問い質しても、「・・・・・・何を聞かれましても、私らには、ワカリマセン」で、統一の御答え。
そして・・・・猫は、今も、自由に、徘徊している。
教師も、生徒も、見て、見ぬふり。今もって、続いている・・・・・。
ともかく、辛抱強く、人名、学校名を見詰めて、めくっていく。
ふう・・・・・・まだ、あるのか・・・・・・もう、カンベンして・・・・・・・無いっ!
その名前が、見当たらないっ!
てえことは、まだ、センセイの職には戻らず、同じ施設で勤務を続けているということであろうか?
確認の意味も込めて、連絡を取ってみた。
ーーーすいません。職員の尾高さん、いらっしゃいますでしょうか?
「ちょっと、お待ちください・・・・・」
長く、待たされる。
「はい。尾高ですが」
---ああ、異動せずに、そこに勤務していらしたんですね」
「?・・・・・・・・あのう、どのような・・・・・名前の方も、フルネームを言って下さい」
警戒心、モロミエ。堅くなな意思も、にじむ。
---言っても、御存知ないとは思いますし、というのも面識は尾高さんと、ございません。残念ながら。そちらに、勤務して、もう2~3年になりますね
「いえ、今年・・・・・」
---今年? もう、2・・・・・あのう、確認させてください。おだか・のぶゆきサンですよね?
「・・・・・はい・・・・・・」
---あの、猫のですよね。今、振り返ってみて、今のお気持ちを聞かせて戴けますでしょうか?
「何も話す気はありません。失礼したいと思います」
そう言うなり、受話器は突然、降ろされた。
う~ん・・・・・・・・そ~ゆ~性格の人だったか。
まだ、39歳。働き、稼ぎ続けなければいけない年代。そりゃあ、分かる。
別に、わたし、動物愛護に燃えている精神、これっぽっちも、ありゃしません。
声高に、集会などで、ソレ壇上で堂々と、のたまうオバサマが、ミンクのコート羽織っていたり、ミンクの襟巻、クビに巻いていたりする光景見かける。
と、わたし。幼い頃、郊外の加工場で、ミンクを殺害し、血が、ボタボタと、地面に垂れ流れ、すべて体内から抜けて、出尽くすまで、並べて吊るしていた光景を、鮮やかに想い出す。
マグロの「解体ショー」なるものにも、う~ん・・・・・・。
動物愛護を主張する御ヒトやタレントや著名人らが、よく、おいしいと有名なステーキ店に行って、
「これ、血がしたたるように脂も乗っていて、ぶ厚くて、おいしいわねえ」
「俺なんか、300グラム、ペロリだよ」
そんな光景見かけると、そっとそばに寄り添い、言ってやりたくなります。
「へえ~。牛や馬はアンタたち、平気で、おいしい、おいしいと喰うのに、同じ動物でしかない、猫や犬は喰わないの? へえ~、どっか、その思考、おかしくない?」と。
ペット、という歪んだ区別、線引き、差別、意識に・・・・・・・。
あの日なあ・・・・・・。
生徒3人も使って、何も説明せず、深い穴掘らせて、なあ・・・・・
当時取材した、園芸科の男子生徒たちも、それ、一番にみんな、クチにしていたっけ。
う~ん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3年という月日は、長いようで、まだまだ短いか・・・・・・・・。
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≪ 2019・7・23 最新追記 ≫
尾高信行は・・・・・今も、その教育施設に、勤務しているようです。
さらに、付け加えるならば、今年、4月1日付けで、出世しておりました。
断っておきますが、決して、エイプリルフールではありません。
かつて、生徒に教えていた、「園芸」には、もはや、興味も、関心も消え失せたようで、広い施設内にある、畑も、お花畑にも、近づきません。
広い施設内には、野良猫の姿は、見当たりません。
高校は、夏休みに入りますが、教育施設に、夏休みは、ありません。
時は、またたく間に過ぎ去り、そんな「事件」があったことさえ、人の意識から、消え去っていっております・・・・・