≪ 2020・1・17 掲載記事 ≫
いやあ、観てたんですね?
聴いて、いたんですね?
大相撲、2020・初場所、両国国技館、5日目。1月16日、夕刻、5時過ぎの2番を。
実は、私も、聴いてて、ビックリしましたよ。
墓場から、甦った(よみがえった)、亡霊のごとく、
「手を、付いて!」の、この行司の声。
以前に比べて、声、小さいし、鋭さも、張りも無いけれど、確かに、その言葉が、昨年の、7月場所以来、半年ぶりに、この男、行司名・木村晃之助(こうのすけ)のクチから出ていたから。
わたし、偶然、ラジオで聴いてて、えっ!と。
てめえ、もう、2度と言うなよ!という、「縛り」か、協会内外からの「拘束」が、解けたのか。 54歳も過ぎて、なんとも、だらしない、ふがいない自分に課した禁を、自ら、解き放ったのか・・・・。
ダヴァと、アナンドが、「窮状」逃れの「ケガ創っての、偽装休場」したから、「手を付いて!」が、出しても良いとなったのか?
水面下で、半年間の「謹慎・自粛処分」が解けたのか?
と言っても、初日からじゃ無く、5日目だからなあ・・・・。
手を付かなかろうが、どんな、土俵での、所作の正しい、あるべき決まりを破った仕切りや、立ち合いを観ても、一言も言わず、ただ、黙っていた、ふぬけの、初老の行司が、
左の、宝富士の、手付かずの、ふざけた態度を観て、半年ぶりに、声が出た。
どうしたんだ? 記憶が、よみがえったのか? 小島俊明よ・・・・と、思われたのか?
いきなり、ひさしぶりに、この、だらしのない、キムラコーノスケの記事に、多くの検索が、集中した。
名義上の位は「三役格行司」なのに、「鳴くのを忘れた、カナリア」は、半年後の今も、前頭上位力士ばかりを裁かされる、不遇の身分。
おまけに、ラジオ・テレビ、共に、5時のニュースで、時には、立ち合い寸前に、裁く姿が、放送される、見えるいじめに近い、差別扱いは、今もって、変わることなく、続いている。
次の、左の、松鳳山(しょうほうざん)と、右の、炎鵬(えんほう)の取り組みの時には、
「腰を割って!」という、注意の声まで、飛び出したのには、オッタマゲタ。
この、不甲斐なかったオッサン、いったい、どないしたんやろ?と。
もちろん、「手を付いて!」も、添えた。
以前ほどの、ピシッ!とした、鋭さは、無いが・・・・・
そして、このように、いち早く、突っかけた、松鳳山に対して、この写真の時、
「待った、待った、待った、待ったあ!」
立ち合い不成立。取り直し、させた。
ふ~ん。今日だけかも、しんないしなあ・・・・・。
しばらく、静観しておこか。
この小島俊明に、とって代わる、秀逸な、行司を観たもんでさ
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このヒト。位は、十両格の行司。
なれど、上の行司連中が、詰まっているためもあり、幕下の取り組みを裁いている、行司名・木村善之輔(ぜんのすけ)。本名も、木村誠。
この行司名は、代々、春日野部屋に受け継がれており、木村誠が、5代目を襲名というもの。
髪は、剃ったのか、去ったのか、・・・・まだ41歳。
観たのは、彼に悪いが、偶然。
初場所、3日目。1月14日。幕下、19枚目と、18枚目の取り組み。
実は、幕下に、「宝香鵬」(ほうかほう)という、自己の意思に反して、8年間も、そこに長く在位している、力士がいる。
このしこ名で、ピンときた読者は、相当な相撲ファンか、スキャンダル好き。
そう、正月、3が日明けの、1月4日。
自分より、後から入門して、サッと追い抜いて行った、幕内力士の石浦との稽古で、勝負は、すでについているのに、駄目押しの、突き飛ばしを、石浦がされたため
ひざ蹴りと、パンチを繰り出し、互いに、ケンカになった一件。
ご記憶ある、読者も、いる・・・・はず。
ネット上では、意外や、9割が、石浦、お前が悪いッ!
お前は、鳥取の、ラウンジにも、いたろ!
メチャクチャに、ケンカ好き、短気野郎として、叩かれていたのに、驚いた。
ところが・・・・・
原因、起因作った、30歳の宝香鵬って、実は、すんごい、宮城野部屋では、ダヴァジャルガルに、負けない、負けん気と、秘めた短気の、俺が、俺がの、固まりのような性格。
もう、失礼だが、幕下で、力士生命を終えそうな、戦績をたどっている・・・のだが、改めて、その取り組みを、じっくり観て、しばらく、追いたくて、BS、つけっぱなしにしていたら・・・・
この、木村善之輔が、裁く取り組みに、遭遇。
あの、キムラコーノスケが、置き忘れ、捨て去った、「手を付いて!」を、ビシッ、ビシッと告げる。
いいね、いいねえ!
善之輔。動きも、キビキビ、素早く、見極め、見定め。しっかり、確実。
この取り組みが、笑えたし、面白かった。
竜勢 と、千代嵐。千代嵐。部屋ぐるみで、手付かず気風漂うトコロ。
だから、木村善之輔。厳しいのかも・・・・知れない。
で、取り組み開始。
ん?左足、ついでに右手も、土俵の外に出たな、勝負あったな、と、自己判断した、千代嵐。
そこを見て取った、竜勢。ドンと千代嵐の背中、突いて、送り出し。
実況してた、アナも、竜勢の、勇み足と、短絡的に判断。
勝ち名乗りを、竜勢に挙げた、木村善之輔の、行司差し違えとクチにした。
だが・・・・物言い、付かず。
テレビ画面、別の方面からの、アングルに転じた。
しかし、竜勢の左足、土俵の上に、しっかり、乗っかってて、小指も、はみ出してない。
ほら、行司さん。しっかり、この俺の、左手の指先、見て下さいね。俺、出てないっすから。
ハイハイ、分かってるって。しっかり、見定めましたから、心配しないでいいよ。
とは、言うものの、竜勢。自分の目で、もう、一回、心配げに確認、目視。
人間味、あふれていて、クスクス、笑えた。
いやあ、本名・木村誠の目、あの位置で、足が出ていないと、判断出来た能力、
ホントに、まことに、誠に、素晴らしいと、感嘆した次第。
お馬鹿な、即断した、アナ穴。
「徳俵って言いますもんねえ、まさに」と、言い訳してやがんの。バッキャロ―。
にしても、竜勢の、善之輔に向けた、アピールの目と言い、心配げに、確認する目といい。。。。
いやあ、面白さ、読者の皆さま、堪能、していただけましたでしょうか?
木村善之輔という、行司名。
覚えて置いて、脳裏に刻み込んで置いて、将来に向けて、損は無いと、思います!
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≪ 2020・9・14 追記 ≫
幕下5枚目に、這い上がってきた宇良の、秋場所・初戦を、見ようと、BSのナマ中継を観戦。
「手を付いて!」の、短く、大きな声。
手付かず、片手左手、擦りもせず、立ち合いを済ませようとした右の幕下力士・竜虎(りゅうこ)に、「まだ、まだ」と、即座に止めさせた行司がいた。
おおっ!
木村善之輔では、おまへんか。
2度目も、竜虎。左手だけ、同じ「手口」に、まだ前だ。立ち合い、不成立。
3度目の正直。竜虎。左手だけ、付いて、立ち合い。
仕方なく、軍配、ひる返した。
見事な、裁き振り。キレも、輝きも、放つ。
良いなあ・・・
晃之助。ヘタすりゃ、引退の危機も含まれる中、その善之輔のあと裁いた、2人の十両格行司も、幕下で裁きながら、 「手を,付いて」を、ビシビシッと、響き渡る声で、叫ぶ。
消えかけた、「立ち合い、正常化のともしび」を、消さないように、行司の皆さん。頑張り続けて下さい。
木村誠さん。期待してまっせ
ちなみに、宇良。初日、飾りました