≪ 2018・6・11 掲載記事 ≫
再審、開始を認めず。
本日。「袴田事件」の再審に関して、ソレを、なんと、4年3か月もかけて、調べ尽くした結果の「宣告」とは、アタマの回路を、ど~ひねくり回しても、とても出てきやしない、普通の国民感覚では思いつかないことを告げた、この裁判官。
司法試験に合格し、司法研修所で実務研修を経たのち、岡山地裁を皮切りに、裁判官生活、すでに37年間。
大島が、これまで判決を数多く下してきたなか、有名事件に興味がある方なら、記憶のある事件について、この大島が判決に関わっていたので、その傾向を探ろうと以前、調べていた。
一つ目は、言論弾圧事件として、名高い「横浜事件」。
その再審の判断にも関わり、真偽をあいまいにしたまま、「免訴」という、事実上の「無罪」めいた判断をくだしている。
その一方で、柏市で起こった連続通り魔殺傷事件の控訴審では、地裁の「無期懲役」の判決を、そのまま受け止め、被告人・竹井聖寿に、控訴棄却。
そのまま、無期懲役を言い渡している。
それでいながら、3件目。
あの「オウム真理教」に入信し、陸上選手であったことから、「走る爆弾娘」なるキャッチフレーズを付けられ、逃走の末に逮捕された菊地直子に対して告げられた、数多くの被疑事実を仔細に検討。
「東京都庁 小包爆弾事件」だけに関わった容疑につき 東京地裁では「懲役5年」の、実刑判決を受けた彼女。
彼女は控訴。東京高裁で、控訴審を担当したのが、上記、大島隆明。
結果、逆転無罪を言い渡し、世間は驚きと共に、関心を惹いた。
なお、菊地は、上告されたのち、最高裁で上告棄却され、すでに無罪が確定している。
一見すると、大島は、事実を真剣に検討するタイプである・・・・・かのようにも受け取れるが、今までの取材経験からすると、そう、正義感とは想えない。
とはいえ、すでに袴田巌さんが、仮釈放された以前の記事で書き込んだが、子どもでも分かる、でっち上げの証拠の多さ。
だから、いくらなんでも、再審開始の決定は、どんな官僚的人非人であっても、するのではないだろうか?
一片の危惧を抱きながらも、どこかで、そう想っていた、
その想いを胸に、数日前に、事件のおかしさを知って戴きたく、追記・記事化した。
例えば、今回争点になったDNA。
逮捕後、1年2か月もたってから突然なぜか、働いていた工場内の「味噌樽の中から」「発見」されたという警察フレコミの、袴田さんが犯行時、着ていたとされる、上下衣類の数々。
元プロボクサーの彼。引退したとはいえ、まだまだ屈強な体付きと筋肉。
全面否認のなか、クビ傾げながら、このようにズボンをはいてみると・・・・・。
はけない! とても、無理!
そうしたら、警察&検察陣は、こう、あわてて苦しまぎれの釈明。
「長い間、味噌樽に浸かっていたから、縮んだ」
事実は、現実に、このように縮むことは、100%あり得ない。
こんなおかしな証拠と言い分を、この4年3か月。大島隆明は信用していたのであろうか?
この一例をもってしても、裁判官、失格と断じるほかない。
また、袴田さんが犯行時着ていて、犯行後、味噌樽に突っ込んで逃走したと「される」上着、下着類。
縮んだという、あり得なさのほか、殺された家族4人の返り血が付着したままとのフレコミの、シロモノ。
その血液から採取したと「される」DNAが、今回最大の争点になったのだが、この血液らしきもの。
すでに記事化したが、そもそも被害者全員の血どころか、人間の血ではない可能性が極めて高い。
それも、4人も殺したはずなのに、血液、ポツン、ポツリ。点滴程度。普通は、大量に飛び散り、衣服にかかり、にじむもの。
さらに、あり得ないのが、なぜか、下着に「血液」が付着しているのだが、上着には、まったく付着していないというデタラメな証拠物、作成
なぜか、その日に限って上着と下着を、すべて逆に着ていた?
それも、点滴程度の血。染み通ってもいない。
そして!
警察によれば、袴田さんは、この錠が、がっちり掛かっていた被害者宅の裏口の木戸から、犯行時、出入りし、逃げたとされている。
この写真の木戸は、左上に掲げた当時の裏木戸を、原寸通りに作ったもの。
鍵や錠は、はずさず、壊さず。
屈強な体躯の袴田さんだからでなく、子どもでもはずせない。
チカラ任せに、そのすき間から、くぐり抜けて侵入、逃走を試みても、子どもでも無理であった。
ホントに、子どもでもわかる、冤罪構造、でっち上げ。
その背景もあり、犯行を行なったのは、実は同じ屋根の下にいた親族ではないか・・・・と、今も囁かれているのだが、今回は触れない。
にしても、こんなありえない被疑事実。大島隆明は、37年の裁判官のキャリアをして、気付かなかったのだろうか?
おかしいな、とは考えが及ばなかったのであろうか?・・・・・・・・
もしかして、、否定できない事実に対して、この4年3か月もの間、すべて目をつぶっていた?
いつも掛けているメガネ。真っ暗で、何も見えなかった?
こんな分かりやすい冤罪事件。そうそう、有るもんじゃありません!
もしかして?というトコロが、 カケラも無いんですから!
裁判官として、晩節をドロドロに汚しまくって、恥ずかしくありませんか?
1人の人間を、再び、地獄に突き落として置いて、来年7月。
平気で、満期退官。。。。。出来ますか?
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むろん、弁護団は、特別抗告して、また、長い道のりを歩むでしょう。
だが、袴田さん。すでに82歳の老齢。他の兄妹は離れていったものの、弟の冤罪解明に一生を捧げている、姉の秀子さん、さらに老齢。
袴田さん。足腰こそ、早足で歩く毎日を過ごしているので、丈夫ですが、今日、再審認めずの一報を聞かされて「そんなこと、ウソだ!」と、怒った。
まして、最高裁が、この先、釈放を取り消し、袴田さんを再び、刑務所にぶち込む可能性も、捨て切てない。
この先、何年かかるのであろうか・・・・・・・。いまだ、死刑囚のままの、身分。
無罪が確定したとして、勾留された48年間の金銭補償は、無い。
「刑事補償法」という、聞き慣れぬ法律がある。
無罪が法的に確定した、冤罪の被告人に、賠償額が支払われるのだが、それは、有罪、この場合は、死刑判決が確定し、いつ執行されるか、分からない、死刑の恐怖におびえ始めてから、ようやく起算され始める。
袴田さんの例でいうと、勾留されて、仮の釈放されるまで、約48年間もかかっているのだが、死刑確定まで、10年を要した。
つまり、10年は、何の補償も無い。
さらに、上記法律。 1日当たりの補償額は、1000円から、1万2000円までという、大きな幅があり、且つ、その額の算定は、裁判官が独自、各自、判断していいというもの。
いったい、これって・・・・・・。
それでは、我が国で起こった、有名な刑事冤罪事件では、1日当たり、いくらが算定されたのか。
「免田事件」。事件概要は、各自検索してみてください。長くなるので。
被告人にされた免田栄(めんだ さかえ)さんが、31年7か月、獄中で過ごさなければならぬ身で、1日当たり、7223円だった。
また、「松山事件」の、冤罪被告人の斉藤幸夫さんは、1日当たり、8744円。
だが、両人とも、数十年に渡り、投獄され、弁護団と、支援団体の運動に支えられ、やっと無罪を勝ち取ったものの、長期の弁護団への弁護費用の支払いと、支援してもらった団体や個人への金銭の返却などなどを終えると、手元に残った額は、わずかなものであった。
免田さんなどは、袴田さんへの団体への寄付もした。
仮釈放の身でしかない袴田さんもまた、もし当たり前のことながら無罪を勝ち取ったとして、
38年間は、1万3870日。
仮に1日、8000円と算定して、1億1096万円。
数字だけ見れば巨額だが、ここから弁護団の全費用と、支援団体への金銭の返却や御礼などなど。
いくらも残らないどころか、借金が残る可能性もある。
ましてや、あと何年生きられるであろうか・・・・・。死んで、カネは使えない。
だからこそ!
1日どころか、1時間でも早く、死刑からの生還と、無実の罪から、晴れて逃れたいはず。
私が取材し続けたなかで、ひき逃げ冤罪事件がある。
被疑者にとって、まったく身に覚えのない事件のうえ、死体も重体の人間も皆無。
それでも、逮捕、勾留され、冤罪の罠にはめられ・・・・・長年を経て、最高裁で、念願の逆転無罪が確定!
だが、その間。被告人とされた人は、信用も職も、すべて失い、カネも失った。
弁護していた男は、俺は冤罪を無罪にするすごい力量の男なんだと、日々、思い上がり・・・・。
先の刑事補償法で手にしたカネは、しっかり、ごっそりその弁護士に持っていかれ、逆に、借金だけが残った。
くしくも・・・・・この深夜、CSで、「ザ・ハリケーン」が放送される。
実在の剛腕プロボクサーが冤罪に問われたが、獄中から無実を訴え続け、晴れて完全無罪を勝ち取る。
デンゼル・ワシントンが、その実話のボクサーに扮し、冤罪に怒ったボブ・ディランが、激しくギターをかき鳴らし、叫ぶ、歌う。
返すがえすも、再審が認められ、開始決定の日であったならば、感激も、観劇の目も変わったであろうに・・・・・。
大島隆明。節穴冤罪造り裁判官としての、あなたの名前は、例え、来年8月。弁護士に、その身を転じようとも、死ぬまで忘れないでしょう。