DIARY yuutu

yuuutunna toki no nikki

金子武蔵『ヘーゲルの精神現象学』Ⅱ本論:《序》対象意識・自己意識・絶対知(理性)!「絶対知」とは「主体と客体とが統一づけられる」ことだ!

2024-04-23 11:38:56 | 日記
※金子武蔵(カネコタケゾウ)『ヘーゲルの精神現象学』ちくま学芸文庫(1996)(Cf. 初刊1973)
Ⅱ本論:《序》対象意識・自己意識・絶対知(理性)!(86-87頁)
(13)「絶対知」とは「主体と客体とが統一づけられる」ことだ!
★「絶対知」とは「絶対の他在のうちにおいて純粋に自己を認識すること」だ。(86頁)
☆それは「主体と客体とが統一づけられる」ことだ。すなわち「主体が客体を認識する」のは、「他者」を認識するのでなく、「自分自身」を認識するのだ。(86頁)

★これは「自然的な意識」の態度と非常に違う。(86頁)
☆「自然的な意識」においては、「対象を知る」こと(対象意識)は「自分とちがったものを知る」ことであり、「自分を知る」こと(自己意識)は「対象とちがったものを知る」ことだ。そこには「対象意識」と「自己意識」との対立がある。(86頁)

★この「対象意識」と「自己意識」が、『精神現象学』本論の(A)「意識」(詳しくいえば対象意識)と(B)「自己意識」だ。そして(C)「理性」が「絶対知」であり、それは「対象意識と自己意識を統一づけた絶対知」である。(86頁)

★ところが『精神現象学』は、そういう「絶対知」を無媒介的に押し出すのではなくて、「自然的意識」を忠実に観察して意識自身をして「絶対知」へと高めてゆかねばならぬという課題を背負ったものだ。(86-87頁)
☆かくて『精神現象学』は、まず(A)「意識」(対象意識)と(B)「自己意識」とが論ぜられる。(87頁)

(13)-2 《参考1 》ヘーゲル『精神現象学』の目次!(333-336頁)
(A)「意識」:
Ⅰ感覚的確信または「このもの」と「私念」、
Ⅱ真理捕捉(知覚)または物と錯覚、
Ⅲ力と悟性、現象と超感覚的世界

(B)「自己意識」:Ⅳ「自己確信の真理性」
A「自己意識の自立性と非自立性、主と奴」、
B「自己意識の自由、ストア主義とスケプシス主義と不幸なる意識」

(C)(AA)「理性」:Ⅴ「理性の確信と真理」
A「観察的理性」、
B「理性的自己意識の自己自身による実現」(a「快楽ケラクと必然性サダメ」b「心胸ムネの法則、自負の狂気」c「徳と世路」)、
C「それ自身において実在的であることを自覚せる個人」(a「精神的動物の国と欺瞞あるいは事そのもの」b「立法的理性」c「査法的理性」)、

(C)「理性」(BB)「精神」:Ⅵ「精神」
A「真実なる精神、人倫」(a「人倫的世界、人間のおきてと神々のおきて、男性と女性」b「人倫的行為、人知と神知、罪責と運命」c「法的状態」)、
B「自己疎外的精神、教養」Ⅰ「自己疎外的精神の世界」(a「教養と現実の国」b「信仰と純粋透見」)・Ⅱ「啓蒙」(a「啓蒙と迷信との戦い」b「啓蒙の真理」)・Ⅲ「絶対自由と恐怖」、
C「自己確信的精神、道徳性」(a「道徳的世界観」b「ずらかし」c「良心、美魂、悪とその赦し」)、

(C)「理性」(CC)「宗教」:Ⅶ「宗教」
A「自然宗教」(a「光」b「植物と動物」c「工作者」)、
B「芸術宗教」(a「抽象的芸術品」b「生ける芸術品」c「精神的芸術品」)、
C「啓示宗教」、

(C)「理性」(DD)「絶対知」:Ⅷ「絶対知」

(13)-3 《参考2 》金子武蔵『ヘーゲルの精神現象学』Ⅱ「本論」:目次!
(一)「意識(対象意識)」
1「感覚」、
2「知覚」イ「物」ロ「錯覚」ハ「制約せられない普遍性(内なるもの)」、
3「悟性」イ「力」ロ「超感覚的世界あるいは法則」ハ「無限性」

(二)「自己意識」1「生命あるいは欲望」2「主と奴」3「自由」
(三)「理性」1「観察」2「行為」3「社会」

(四)「精神の史的叙述」
1「古代(あるいは宗教)」イ「東方的時代」ロ「ギリシャ時代」ハ「ローマ時代」ニ「原始キリスト教」、
2「中世から近代へ(あるいは道徳)」イ「教養」ロ「信仰」ハ「透見」ニ「啓蒙」ホ「フランス革命」へ「ロマンティスィズム」、
3「現代(あるいは絶対知)」
Comment    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 金子武蔵『ヘーゲルの精神現... | TOP | 金子武蔵『ヘーゲルの精神現... »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | 日記