そーれりぽーと

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バブルへGO!! タイムマシンはドラム式

2007-02-11 | 劇場映画れびゅー
見逃せない大好きなタイムトラベルものなので、とりあえず何も考えずに『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』を観てきました。
★★★★

なにこれSUGEEE!
タイトルを聞いて、ただのチャラケた映画かと思ったら、今現在の日本が抱えている経済の大問題を深くえぐり出しつつ、その部分をまるでフィクションのように描いています。

時は2007年、後2年ちょっとで日本経済は借金まみれで破綻してしまう!という設定。
これ、今やん。
しかも借金まみれなのも、日単位で数百億の利子がついてるのも事実。
この映画の中でのシミュレーション結果、ホントの話になるのかもしれない。
極端すぎるけどマジでヤバイんじゃ?

こんなサイトあります→日本の借金時計
(この時計は事実です)

景気良い景気良いって随分前から言うけど、蓋を開けてみたらこんな事になってるんです。
なので、こんなに楽しく描いている映画なのに内心「実は他人事じゃないんじゃないのか?」って思ってる人にはドキドキ感がずっと付きまとうわけです。

はてさて、物語は日本経済を破綻から救うべく、この巨額の借金を作り出す元となった“バブル経済の終焉”を止めに広末涼子演じる主人公がタイムトラベルをするという展開に。

タイムトラベルものとしても、単に間違ってタイムスリップしてしまった『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(大好きな映画)みたいな映画がたくさんある中、重要な任務を負って、しかも先に行っちゃった母親も見つけようという設定。
それが目新しいというわけじゃないけれど、タイムパラドックスなんてどこ吹く風。変えに行くんだから何も気にしないw
潔くて好きですこの展開。コメディーだし良いんじゃない?
しっかり『バック・トゥ・ザ・フューチャー』へのオマージュもあるから嬉しい。

ここから、まさにバブルの頂点であり転機となった1990年の東京が映画の中で完全再現されて行きます。

当時、高校生だった俺。
大学卒業で就職活動をしていた頃はとっくにバブルが弾けた後。
就職活動“冬の時代”、“氷河期”を経て、俺らの時は最初に“氷漬け”と比喩された時でした。(歳バレ)
なので、バブルの甘い汁なんて俺自身の人生の中でほとんど吸ってない。
遊びまくってた同級生は羽振り良かったなぁ、バブリーな人の子らが多い学校だったからか。

という事で、俺にとってこの映画の中で描かれているスーパー華やかかりし頃のニッポンは知ってる様で知らない世界。
「金が余ってるから使いたくて仕方が無い」なんて…フツーの学生にゃ実感無かったもの。
スクリーンに映るその夢のような世界が羨ましいやら情け無いやら、今の中国もこんな感じかな。
あと数年早く生まれて、こんなの経験してたら俺ってどんな人間になってただろう。
つか、ディスコ懐かしいなぁ…。
なんて、いろんな事を考えながら、でも、今の日本をマジでヤバイと思い出させる演出にドキドキ…。

もう考える事が多すぎて面白すぎます。
そして前半クスクス、後半笑いまくり。

さて、その1990年がどのように再現されているかというと。
“完璧”
本当に1990年がまんま完全再現されています。
どんな風に完全なのかというのは、ネタバレ表示以下に書いてますが、とにかく先に映画を観てほしい。

バブルの頃のタレントと、今活躍している俳優やタレントが混ざって同じ世代として登場するのも見ものです。

パンフレットの中身も凄いので、お勧めです(まだパラパラっとしか読んでませんが)

ネタバレ
1990年の東京完全再現。

街を歩く人々は当然として、建物やネオン、そして芸能人までもが当時の姿で、当時の若さで登場するなんてまるで当時の映像を使っているよう。

飯島愛(多分当時はビデオに出る前)がディスコで踊り、飯島愛と言えばそういや直子?と、ふと思えば下積み時代の飯島直子も登場するというサービス精神旺盛なこの映画。
ほんのチョイ役の八木亜希子とか、当時テレビに出ていた本人が当時の姿で登場する贅沢さと本物による懐かしさ。

森口博子が絶頂期の役では無いのも面白い切り口。
ならなんで彼女が映画に出てるの?w
森口博子じゃなくても良いわけだけど、あえて彼女なわけです。

それもこれも特殊メイクのなせる技ですが、若い薬師丸ひろ子を見る見方に違和感が。
懐かしくてカワイイと思って良いものか、おばさんがんばってると思って良いものか。
元々老け顔だから一番違和感無かったけどw
でも声は隠せない物ですねぇ。

ディスコ、ワンレン・ボディコン、太眉毛、ティファニーオープンハート、“トレンディードラマのような”部屋、札を振ってタクシーを止める人達、タクシー代をばら撒くCanCamのスカウト、フジテレビ旧社屋、はちみつレモン、今井美紀や鷲尾いさ子のテレビCM、紺ブレ、ブレイク前のティラミス…ってまだまだ数え切れない完全再現っぷり。

たった17年違うだけで言葉も違えば生活スタイルも全く違う。
アナログで巨大なケータイに、ページャーも現役。
ディスコじゃ踊りのスタイルが、今のクラブスタイルとは全く別物だし。

終盤の立ち回りのシークエンスも面白かった。
どこかで観たようなコテコテの展開の連続に加えて阿部寛は無敵キャラ。
BGMは何故か007そっくりな音楽(日立に移動してから生きてくるわけですが)
良いなぁ、この馬鹿馬鹿しさ加減と作りこんだ微妙なバランス。

ただ、このシークエンスを観ていてギョッとしたのが、実際にバブル崩壊を利用して儲けた人達の存在。
遠まわしにその事を告発している映画のようにも感じる。

最後に、エンドロールでホイチョイ・プロダクションズの名前を見つけて、また懐かしさが湧き上がった。
8年ぶりのホイチョイ・ムービーだったなんて知らなかったなぁ。
なら原田知世も出て欲しかった…なんて贅沢過ぎ?w



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『波の数だけ抱きしめて』はDVD化されていないぽい。
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13 コメント

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こんにちは☆ (mig)
2007-02-11 10:37:25
楽しまれたようで、うれしいです
わたしが作ったんじゃないですけど(笑)

単純に、バブルってこんな世界だったか、とか
懐かしさにふけるのもたまにはいいですね。
返信する
面白すぎて (そーれ)
2007-02-11 11:41:35
>migさん
面白くて、バブルを知る人からどこまで本当なのか当時の事を聞いてみたり、「日本マジでヤバくなくない?」なんて話をしてみたり、観終わった後もどんどん話題の膨らむ良い映画でしたよ。
いろんな方のブログを拝見してると、意見は両極端に分かれちゃってるようですけど(汗)
私の場合、直接経験してないから純粋に楽しめたっていうのも有るのかもしれませんね。
返信する
TBどうもです。 (たいむ)
2007-02-11 22:01:34
コメディ映画としてはなかなか楽しめました。
もう少し掘り下げてくれれば尚GOODだったのですが、そのあたりはもう一歩かなーという印象です。
世代によって感想が違う作品になりそうですね。
返信する
がらっと感想が (そーれ)
2007-02-11 22:26:17
>たいむさん
いろんな方のブログを拝見してると、かなり極端な差が出てますね。
私の場合、記事に書いたようにバブルを経験しなかった事でちょっと憧れみたいな物が有ったりしたのと、タイムトラベルものとしてはつぼを押さえた上でやりたい放題やってたのが心地良く感じて高く評価しちゃいました。
何より初っ端の経済破綻の話が怖くて、今のうちに海外脱出でもしてしまおうかなんて思いながら観ていたので、感情移入しまくりです(笑)
返信する
面白かったんですね~ (ピーヒャラ5656)
2007-02-12 00:03:43
この間この映画の番宣を兼ねて、「カノッサの屈辱」が一回限りの復活をしたので、録画して見ました。
携帯電話の歴史を取り上げていましたが、昔見た「ホテル四大文明」とかに比べると余り面白くはなかったな・・・
でも映画はちょっと観てみたくなりました。

ところでそーれさん、バブル時代(1990年)は高校生だったのですか??
ひえええ~私大学卒業した年だわ・・・
何となくそーれさんは私よりいくつか年上なのかと勝手に思ってました(汗汗)
バブル絶頂の時、法学部や経済学部の友達は内定の出た人が集められて、会社からフランス料理をごちそうになったりとかしてましたね~
私は全く縁がなかったのですが(涙)

返信する
Unknown (コレコ(仮))
2007-02-12 20:06:59
今週公開の作品で、「守護神」と「バブルへGO!」と、どちらを観ようか迷った末に「守護神」を選らんで見事にコケました~!!
(実は広末涼子があまり好きではなく、昔からケビン・コスナーが好きなので・・・)

私もバブル時代は高校生で、「クリスマスに何十万円もするホテルを予約して、数万円のディナーを堪能し、高価なブランド物をプレゼント・・・」という金銭感覚の狂った大学生たちを見ていたので、あの時代が映画化されるなんて、とても不思議な気持ちです。

この作品、次の週末には絶対観てこようと思います!
(あぁ~!次の週末は「ドリームガールズ」が公開だ!どうしよ・・・両方観るか!?)
返信する
ちょっと自信が(汗) (そーれ)
2007-02-12 21:39:48
>ピーヒャラ5656さん
『カノッサの屈辱』は関西じゃネットされてなかった番組かもなので、恐らく今回も放送してないかもしれないです。
見てみたかったなぁ…。
他のブログを拝見してると、こんなに高評価してるのは私だけみたいなのでお勧めするのにちょっと自信が(汗)
凄かったみたいですねぇバブル時の青田買いは。
凄い凄いと思いながら学生生活を送る内に氷漬けになって大変でした(笑)

>コレコ(仮)さん
私も『守護神』期待していたので、続けて観たこっちの映画がかなり良く見えたのかもしれないです。
評価はっきり分かれてるのであんまりお勧めしませんけど(笑)
金銭感覚の狂った大学生達もしっかり登場しますよ。
やっと『ドリームガールズ』来ますね!
この映画楽しみで楽しみで、今日のグラミーでも彼女達が特別に3人揃って歌うか期待していたんですが、ビヨンセソロでちょっと残念でした。
返信する
Unknown (Hannya)
2007-02-13 23:15:39
トラックバックのお返し、ありがとうございました。
本当に楽しい映画でしたね。
私はバブル期まっただ中を経験した世代ですが、
本当に懐かしく、劇中に色々と仕込まれた細かなネタがたまりませんでした。
何だかもう一度じっくり観てきたい気分です。
返信する
お祭りの時代 (そーれ)
2007-02-14 13:59:22
>Hannyaさん
もう一度じっくり観たい気持ち、よくわかります。
細かいバブルネタがてんこ盛りでしたよね。
パンフレットを読みながら思い出すと、実に正確に再現していた事がよくわかりました。
街中にド派手な格好の人がお金をチラつかせて闊歩してる日本が一番おかしかった時代(一番面白かった時代?)経験してみるのも良かったかもと、ちょっと惜しい気持ちです。
返信する
Unknown (ケント)
2007-02-25 12:40:13
こんにちはケントです
TBお邪魔します
洗濯機がタイムマシンなんて面白いですよね。
バブル時代に青春を謳歌していた40代の方は、ことに懐かしいでしょうね。
確かに17年の乖離は、人の心も変わりますよね。
返信する