TEKKEN－鉄拳－

テレビゲームの実写映画化なんて、ましてや格闘ゲームの実写映画版なんてろくなものが…。
全く期待せずに『TEKKEN－鉄拳－』を観てきました。
★★★

ん？いいんじゃない？
珍しく失望しなかった格闘ゲームの映画化でした。

鉄拳の世界観は再構築されているものの、キャラクターの外見、顔の雰囲気やコスチュームはゲームに極力忠実に再現。
キャラ設定も現実味を持たせてるものの無理のない変更程度、実践的じゃない技は使わず、ありえないエフェクトは映像として出さずに極力リアルなものとして鉄拳を実写化している。

手抜きが見え透かないバトルは見応えがあって良い。
力の差が絶対的な場合や、業物を持つ相手に対しては現実的な優劣を付けた演出をしてるし、それを踏まえてのバトルは見応えがたっぷり。

あえてバトルに関して二つ難癖つけるとしたら、現実のバトルを重視してる為にトリッキー過ぎて現実的に有り得ない技がカットされ気味なところくらいかな。

戦闘シーンで特に見応えがあるのは、鉄拳シリーズの特徴であるコンボ、寝技に持ち込むまでのスムーズな動きや、返し、受身や投げ技、横移動も踏襲されててニヤっとしてしまう。
カボエラのエディーなんかトリッキーな動きで攻撃をかわしたり隙をついて攻撃をする場面が格闘ゲームサイズで観れたり、背景やエントリーの場面なんかも彷彿とさせる演出が無理なく盛り込まれてて「ああ、やっぱこれ鉄拳」なんて思える。

攻撃を受けた時の仁の声が「あうち！」とか「おう！」とかじゃなくて、「うわっ！」なところも好印象ｗ

無意味にエロい場面が入ったり綺麗な体を披露するので、「子供に見せるのマズくね？」的な気持ちになったんだけど、比較的広い劇場で公開週の祝日の夕方の回だったのに客が10人位しか居なくてそんな心配不要でしたｗ

トーナメントとして勝ち上がっていくところが上手くストーリーに組み込まれてて、ちゃんと現実味を持たせるために勝ち上がるにしたがって体がボロボロになっていく様子が描かれていたり、なんで主催者の三島財閥の人間が途中参加するのかとかなんかも上手く盛り込まれてて意外とストーリー面でも手抜きが少ない。

等とべた褒めしてますが、落胆させられなかったのが意外で、フツーに面白かっただけですので★は3個ですｗ

ネタバレ
一八の鬼畜な性格も盛り込まれてるけど、平八が絶対的な力を見せてくれないのはちょっと残念。
死んだと思わせて生きてましたって結末は途中で想像してた通りで、エンドロールが終わるまで待ってた甲斐があったけど、あそこはゲームのオープニングのようなバケモノ的な復活の演出が欲しかったところ。

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