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マイレージ、マイライフ

2010-03-21 | 劇場映画れびゅー
今年のアカデミー賞では元夫婦対決に話題が集中してたせいで影が薄くなってたけど、実は作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞×2人の計5つのノミネートされるも、全部逃してた影の秀作『マイレージ、マイライフ』を観てきました。
★★★★★

おおおおおおもしれー。

お一人様人生を謳歌する男の話なんだけど、この男のライフスタイルと価値観を揺さぶる出来事があらゆる方向からじわじわ起きてなにかが変わり始める。

人物の設定から面白すぎる。
主人公はリストラ宣告人という特殊な仕事に従事し、毎日全米を飛行機で跳び回って、機内とラウンジとホテルが自宅のような生活。
常に人に囲まれた生活で、毎日新しい出会いがあるので孤独では無い、でもそれは本音なのか?
他人の人生に介入する仕事をしているけれど、自分自身の人生には波なんて無い、人生の目標は今の仕事を利用して目標までマイルを貯める事。

そんなお一人様を演じるのは、ハリウッド最後のお一人様と言われるジョージ・クルーニー。
お一人様役が似合いすぎるだけじゃなく、本当は孤独で寂しいってところを言葉や表情に直接出さない演技が良過ぎる。
退屈な男になってしまいそうな役を彼が魅力的に演じてるから飽きさせません。

助演の二人の女優もそろってアカデミー賞にノミネートされるだけあってムチャクチャ面白い。

ネタバレ
どこらへんがおもろいのか、まとめて文章で書こうと思ったけどまとまらないのでざっと並べて書いてみます。

クビを言い渡して他人の人生に介入する男→自分にはライフプランなんて無い風に装ってる→安定したフライト生活を利用して目標までマイルを貯めたい、貯めれると思い込んでいる→まさかの出張禁止で思い描いていた夢は?

自分の人生はお一人様でも常に快適で人に囲まれ新しい出会いもある→セックスフレンドは出来るが心の許せる相手や家庭は望めない→出会えたかも知れない!?→出張禁止でライフスタイルが一変すれば彼女に会いにくくなる→思いを伝えに行くが彼女には秘密が…→微妙なタイミングでマイル達成も虚しい→全てが終わったと思ったら教え子は傷ついて退職→彼は以前の生活に

家庭なんて望んでない→偶然の出会い→本当は寂しい→唯一の家族は姉→姪っ子夫婦の仲睦まじいパネルを持って幸せを想像しながら無理してでも写真を撮る→頼まれたのは自分だけじゃなかった失望感→理由を知って納得→姪っ子のダンナに結婚の説得→本音に気付く

自信を持って講演→自信が揺らぐ→投げ出して彼女の下へ→失望

空港のチェックインカウンターやホテルのチェックインカウンターで挨拶、どこでもメンバーは最優先→メンバーでない安宿では対応が普通なギャップ→終盤は空港のチェックインカウンターで挨拶しない

割り切った関係と言ってライアンと付き合う価値観がピッタリな女性→常にスタンスは変わらずお互い都合が良い→ライアンの教え子にレクチャー→自宅のカードキーを渡され「意外」と言う→彼の姪っ子の結婚式にフツーに参加→自宅に押しかけられ秘密がバレるが悪いのは彼→割り切った関係に愛を求めてはいけない→ライアンはまた割り切った関係しか望めない出張ベースの生活に戻る

自信家で冷静な新人女性→大胆な提案でライアンの生活を脅かす→自社の契約社員を会議中に首切り→現場を知らない→出張カバンからやり直し→実地で横から口出して失敗→自信が揺らぐ→彼氏にフラれて本音、酔って人間味→自殺すると言われて気になりだす→モニター越しの首切りで気持ちが揺らぐ→オペレーターを教える側になるが…→自殺されて辞職→再就職で映画を丸く収める役割

そういう俺は根っからの陸マイラーなシングル男ですけど何か?



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櫻井 雅英
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2 コメント

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上手かった… (KLY)
2010-03-21 21:28:22
俳優といい脚本といい、一時はアカデミー賞本命と言われただけあって面白かったですねぇ。1つも取れないとはちと解せないなぁ。個人的には『ハート・ロッカー』よりこちらに脚本賞はあげたかったなぁ。この作品だってある意味現代アメリカの現実を切り取った作品だと思うんですよね。人によってはイラクより身近だろうし。
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>KLYさん (そーれ)
2010-03-22 12:25:42
どうもです!
ほんと、賞レースというよりも元夫婦の一騎打ちな気運が高まってたせいかちょっとかわいそうな結果になってしまいましたよね。
脚本賞は絶対こっちよなぁと観てる途中から思ってたんですが、ノミネートされてないんですよねw
何でもアメリカに続いて数年後に日本でも起きてますが、契約社員や非正規雇用がどんどん拡大してる日本でもこういう職業の需要が高まっていくんでしょうねぇ…。
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