こんなしょ~もないブログに、バレエ記事を求めて訪問下さっているユーザーには、この所の非バレエ化を申し訳なく思っております。
新聞によると、11月7日で、ロシア革命100年なんだそうですが。
今年「白鳥の湖」外来公演があった時に、好評ではあるけれど、やっぱり、ラストはパッピーエンドの方がいいんでないか?
という観客の意見があって。
んでもって、私のような、バレエ鑑賞歴4半世紀超から見ると。
「ソ連」があった時は、「白鳥の湖は、ラストは本当は悲劇なのに、ソ連の権力によって、ハッピーエンドに変えさせられた」と言われ、「悲劇の方が、正しいんだ」と言わんばかりの論調があった。
んで、ソ連崩壊後、元の設定(?)のはずの、「悲劇」のラストに戻されたものを見た、日本のお客様の感想⇒「ハッピーエンドの方が、良かった・。」
この事実に、一バレエファンの私も、はなはだ当惑しております。
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事実だけを言えば、チャイコフスキーは悲劇のつもりで書いた曲、作品を、「白鳥姫が死ぬラストが、悲しい」、というので、当時のソ連の最高権力者が、愛する二人が結ばれる、ハッピーエンドに変えたことは、事実。(うわべは、もう少し、通りのいい理由になっていた。)
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ただ。
「音楽」については、ハッピーエンドの「白鳥の湖」で上演されていた編曲、ラスト部分については、私は変えてないのでは?と思ってました。
ーーー
メジャーバレエ団で、現在の日本の「白鳥の湖」上演バレエ団の中では、おそらくもっとも認められた外来バレエ団の一方の雄であるに違いない、ボリショイバレエ団の現在持ってる版、グリゴローヴィチ改定新版の「白鳥の湖」(2000年代の初め、グリがボリショイ復帰して、悲劇に改定した。)の、ラストの音楽、これは、振付のグリゴローヴィチのオリジナルプランで、当初のチャイコフスキーの原曲からは、変えて編曲しているのでは?とず~っと思ってました。
(いいかげんな批評では、ソ連が変えさせたのを、元の悲劇に戻した、と言っていたが、厳密には、曲レベルでは、これは間違いだった。)
今回、2017年の同バレエ団の来日公演パンフで、振付家グリ氏自身のコメントによって、この私の考えでOKだったことが、日本語の解説では初めて明らかになり、溜飲の下がる思いでした。
この版のモスクワ上演は、2000年代初頭だったので、もっと早く、きちんとした日本語解説が出てほしかったです。
いい加減な自称批評家が、てきと~な解説書くより、作品の作り手らに、きちんとした解説をしてくれた方が、見る側としては、嬉しいですね。
(ちなみに、海外でよく見る友人は、もっと早くに、この作品の「本意」や肝要部分を、知ってたそうです。くやし。
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で、私には、チャイコフスキーの原曲通りの上演も、グリの改定新版のラストの編曲も、どちらも素晴らしい物であり、両方面白く思うのだけど。欲を言えば、最初に見るのは原曲通り、で、次に、今のボリショイの終幕の編曲で見ると、すごく面白い、と思っています。
(大きな声では言えないけど、最初から、ボリショイ版の悲劇の方で見ると、ちょっと、びっくりするかも。)
原曲通りの方の版で見ていたら、先入観があるので、最終場は、「次はこうなる」と、次に鳴るはずの音楽をイメージできるので、
その「想定」を裏切られる、あの曲の展開の意外性に、二度おいしい、ような感覚がありました。
原曲を知ってて、グリ改定悲劇版を見ると、凄く上手な編曲なので、その辺も、驚かされました。
あの、はぐらかされ感、というのは、見るにはいいけど、作り手は相当高度なスキルがあると。
最初に見た時のショックを、忘れたくないですね。
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続く
新聞によると、11月7日で、ロシア革命100年なんだそうですが。
今年「白鳥の湖」外来公演があった時に、好評ではあるけれど、やっぱり、ラストはパッピーエンドの方がいいんでないか?
という観客の意見があって。
んでもって、私のような、バレエ鑑賞歴4半世紀超から見ると。
「ソ連」があった時は、「白鳥の湖は、ラストは本当は悲劇なのに、ソ連の権力によって、ハッピーエンドに変えさせられた」と言われ、「悲劇の方が、正しいんだ」と言わんばかりの論調があった。
んで、ソ連崩壊後、元の設定(?)のはずの、「悲劇」のラストに戻されたものを見た、日本のお客様の感想⇒「ハッピーエンドの方が、良かった・。」
この事実に、一バレエファンの私も、はなはだ当惑しております。
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事実だけを言えば、チャイコフスキーは悲劇のつもりで書いた曲、作品を、「白鳥姫が死ぬラストが、悲しい」、というので、当時のソ連の最高権力者が、愛する二人が結ばれる、ハッピーエンドに変えたことは、事実。(うわべは、もう少し、通りのいい理由になっていた。)
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ただ。
「音楽」については、ハッピーエンドの「白鳥の湖」で上演されていた編曲、ラスト部分については、私は変えてないのでは?と思ってました。
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メジャーバレエ団で、現在の日本の「白鳥の湖」上演バレエ団の中では、おそらくもっとも認められた外来バレエ団の一方の雄であるに違いない、ボリショイバレエ団の現在持ってる版、グリゴローヴィチ改定新版の「白鳥の湖」(2000年代の初め、グリがボリショイ復帰して、悲劇に改定した。)の、ラストの音楽、これは、振付のグリゴローヴィチのオリジナルプランで、当初のチャイコフスキーの原曲からは、変えて編曲しているのでは?とず~っと思ってました。
(いいかげんな批評では、ソ連が変えさせたのを、元の悲劇に戻した、と言っていたが、厳密には、曲レベルでは、これは間違いだった。)
今回、2017年の同バレエ団の来日公演パンフで、振付家グリ氏自身のコメントによって、この私の考えでOKだったことが、日本語の解説では初めて明らかになり、溜飲の下がる思いでした。
この版のモスクワ上演は、2000年代初頭だったので、もっと早く、きちんとした日本語解説が出てほしかったです。
いい加減な自称批評家が、てきと~な解説書くより、作品の作り手らに、きちんとした解説をしてくれた方が、見る側としては、嬉しいですね。
(ちなみに、海外でよく見る友人は、もっと早くに、この作品の「本意」や肝要部分を、知ってたそうです。くやし。
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で、私には、チャイコフスキーの原曲通りの上演も、グリの改定新版のラストの編曲も、どちらも素晴らしい物であり、両方面白く思うのだけど。欲を言えば、最初に見るのは原曲通り、で、次に、今のボリショイの終幕の編曲で見ると、すごく面白い、と思っています。
(大きな声では言えないけど、最初から、ボリショイ版の悲劇の方で見ると、ちょっと、びっくりするかも。)
原曲通りの方の版で見ていたら、先入観があるので、最終場は、「次はこうなる」と、次に鳴るはずの音楽をイメージできるので、
その「想定」を裏切られる、あの曲の展開の意外性に、二度おいしい、ような感覚がありました。
原曲を知ってて、グリ改定悲劇版を見ると、凄く上手な編曲なので、その辺も、驚かされました。
あの、はぐらかされ感、というのは、見るにはいいけど、作り手は相当高度なスキルがあると。
最初に見た時のショックを、忘れたくないですね。
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続く