懐かしのバレエ

バレエ、パフォーミングアーツ等の感想、及び、日々雑感。バレエは、少し以前の回顧も。他、政治、社会、競馬、少女マンガ。

クール&ホット

2013-08-18 02:28:45 | バレエ
いま、ヴィシニョーワのガラやってるのだけど。そのうち、誰か見た人の感想が入ってくるでしょう。

休みの取れない悲惨な夏になった。それでネットのバレエ画像でバレエ鑑賞。

ボリショイの「オネーギン」の画像、シュツットのダンサーのをちょこっと、そしてニーナ・カプツォーワのちょびっと画像だけ見た。

シュツット・ダンサーの舞台では、見てる自分の意識が冷静なのだけど、カプツォーワの方は、見てると自分の心が3幕のオネーギンみたいになっちゃって・・・。

冷静に判断すれば色々ツッコミ所はあるけど、途中からそ~いうことが、半分ど~でもよくなって、ひたすら、カプツォーワの扮するタチアナが、かわいい~

でも、主人公が熱愛するヒロイン役に本来求められるべきは、こういう、見るものの心に主人公オネーギンの心が乗り移っちゃうような、恋しちゃう気持ちにさせてくれること。

見ていて心を熱くさせてくれないダンサーは、やっぱり物足りない。

(カプツォーワは、バレリーナとしての訓練を積みすぎてて、この演目を踊るには、体も踊り方も、別のタイプのバレエで鍛え抜かれた感じがにじみ、クランコ版のタチアーナっていうのと、少し違うかもしれない。けれど、クランコよりカプ様、みたいな気分にさせられた。)

日本のガラでは予定調和的に踊られすぎてる「オネーギン」だけど、ほんとは、狂おしい恋の情熱の話で、常識的でない人妻への求愛をさせるほど、魅力的な女性なのだから、せめてこのカプツォーワ位の、非凡な可愛さ、きれいさは、欲しいと思った。

「黄金時代」のタンゴを、2011年11月のモスクワのリオープニングで踊ったカプツォーワは、完璧な美しさだった。踊りもこなれてた。それに比べると、「オネーギン」のカプツォーワは、グリゴローヴィチ版で見せる非の打ち所のない理想的女性像とはやや異なっていて、ちょっと文学少女してしまったり、厭世家のオネーギンに恋してしまったりする、
ある意味エキセントリックなのかもしれない、タチアーナに合っていた。踊り方も含めて、ちょっと尖った少女の心を感じさせる所があって。

彼女以外の、ロシア女性の踊るタチアーナ(オブラスツォーワ、スミルノワ以外)も、見たかったな。(スミルノワは、5月に見たときに、素は、まだ恋の機微をあまり色々知らない若いお嬢さんに見えたのだけど。やっぱりもう少し、実地の人生経験が欲しい。)

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