懐かしのバレエ

バレエ、パフォーミングアーツ等の感想、及び、日々雑感。バレエは、少し以前の回顧も。他、政治、社会、競馬、少女マンガ。

「マラーホフの贈り物」Aプロ、サレンコ

2008-02-18 00:27:48 | Weblog
いまや五反田ゆうぽうとは、老舗の劇場になってしまった。足を運ぶと懐かしい気がした。バレエも新しい主催者が増えて、NBSも古参の部類になり、心得た接客にほっとする。

ベテランのマラーホフの暖かさが伝わるバレエ・コンサートだった。膝の怪我手術、カムバックすぐの公演。ファンでもないのに心配しながら見た。

そんないきさつがあって、感動したがメインの演目の話を書く気になれないので、周辺の、マイナーなダンサーの話を。

ベルリン国立歌劇場バレエ団の、サレンコさんという私の知らないプリマ。
さほど人気はなかったが、「エスメラルダ」では、巧すぎず決して下手ではないタンバリンさばきが可愛かった。

「ドン・キ」では、
バランスを複数決め、「やった~!」と思って居そうな所がやっぱり可愛かった。
フェッテもトリプルを入れ、アレクサンドロワより上の技術。
テクニシャンの素質はあるので、良いコーチに変われれば踊りももっと洗練されて、このテクが観客受けするように変わるだろう。マラーホフの力で良いコーチを入れられないのだろうか。

相手のドネツク・コンヴァリーナ(こんな名なのに男性だった)も、ハンサムのうちに入りそうだしプロポーションも最近のダンサーの中ではかなり良く、回転技ではちょっと見せ場もあったけど、サレンコと同じ理由で受けない。まあまあのテクはあるので、コーチ次第で垢抜ければ、見かけの良さがもっと生きるだろうに、もったいない気がした。

アメリカンバレエシアターのおしどり夫婦ペア、イリーナ・ドヴォロベンコとマクシム・ベロセルコフスキーは、夫婦愛のパートナーシップに端正な踊りで、安定した舞台を見せてくれた。が、この男性の側、ベロセルコフスキーも、ハンサムでプロポーションにも恵まれている割に、女性ファンにきゃーきゃーいわれそうな客席の反応ではない気がした。妻を立てているステージマナーのせいなのか。

マラーホフの新作「新生」。作品のテーマにはとっても感動した。良いアイデアを出せるスタッフに恵まれているのだろうか。ニュー・ボーンだなんて、「膝再建術で新しい膝を手に入れた」といっていたマラーホフにふさわしい、と言いたい所だが、早期舞台復帰。ここで踊って大丈夫かとの思いが脳裏をよぎる。

ポジティブなマラーホフだが、身体は資本。無理をせず無事に日本からドイツへ帰れるよう祈るばかりだ。

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