懐かしのバレエ

バレエ、パフォーミングアーツ等の感想、及び、日々雑感。バレエは、少し以前の回顧も。他、政治、社会、競馬、少女マンガ。

アナニアシヴィリ、ウヴァーロフ「ドン・キホーテ」

2007-02-04 21:01:07 | Weblog
ハイ、8年前に見ておりますです。
(やっと「懐かしのバレエ」的話題に)

知人言うに、”この夏、もっとも期待できるバレエ公演”だそうな。
(し、しかし「グルジアバレエ」だが。あ、でもここは、コールドの水準は悪くないです。
脇役の演技まではどうかわかりませんが。
ま、ニーナ・アナニアシヴィリにボリショイのウヴァーロフがついてくれば、これだけで充分元はとれる。)

ジャパンアーツのブログに、ニーナとウヴァーロフが一緒にジャンプしてる写真がアップされていた!
ああ~、これを、これを見るとね~、スゴク良く見える。

確かにこの二人が一緒にジャンプした時の胸のすくような爽快感は類例を見ないかも。ジャンパーのウヴァーロフについてこれるニーナは、昔、女性の中でもっとも男性的な豪快なジャンプを跳ぶバレリーナだった。

「貴公子」と言われるアンドレイ・ウヴァーロフ、バジルでは一転してイケイケ、ノリノリで出てくる。あのノリが好き。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

衛星第2放映 ル・リッシュ「カルメン」「若者と死」

2007-02-04 20:46:52 | Weblog
最近見たバレエのテレビ放映の中で、個人的にはピカ一だった。
ニコラ・ル・リッシュというと若いときはパリ・オペラ座のイケメン 若手エトワールの印象が強く、楽屋裏で女の子たちに囲まれている光景や、年上のプリマたちが楽しそうに踊ってる姿を思い出す。
世界フェスのギエムとのコンビも、「アパルトマン」では作品をよく表現してるのはもっぱらプリマの方で、ニコラは彼女にとってのいい相手役、という以上の印象はなかった。
世界フェスでニコラが踊ったマクミラン振付、チェーホフ原作「3人姉妹」に至っては、知人のニコラのファンが、「いったいあの作品をいままで踊ったことあるのかしら?」と言っていた位、役を表現するにはいまひとつ。彼はスター性の勝った人かと思った時もある。
演技的には、パッションを表現できる人と思っていた。今回はそれ以上に繊細な表現を見ることが出来た。

今回のテレビ放送分は、よく出来ていた。こういう舞台を放映してもらえるダンサーは幸せだと思う。コンデションのよくない舞台を放映されるダンサーもいる。

プティ版「カルメン」全幕。パリ・オペラ座公演は、やはりプティのバレエ団のそれとは細部の印象が違う。ニコラは、私生活上のパートナー、クレール・マリ・オスタを得て、ギエムとのコンビ以上に繊細な表現で魅せた。

ニコラ・ル・リッシュの表現は素晴らしかったと思う。
踊りも、同じ衛星放送で見たプティ振付「スペードの女王」のニコライ・ツィスカリーゼと比較すると、ル・リッシュの高いジャンプや踊りの気品、安定感には感心させられてしまった。

「ハンサムでかっこいいニコラ」、アイドルのニコラでなく、芸術家としてのニコラ・ル・リッシュを、ここまで存分に見ることが出来たのは、自分にははじめてだった。(パリまで見に行ってるわけじゃないから。見てるのは所詮氷山の一角)

やはり「アイドル」だけでは本音は物足りない。
今時は皆、「顔」「顔」というから、人には調子を合わせていても、本当は、いい芸術表現に出あいたいんだなと、こういう時、自分の本心がわかる。

この版を以前他のダンサーで見たときほど、音楽は聞こえてこなかった。昔興味深く見たプティ版は、今回は色あせて見えた。

「若者と死」は撮影、顔がわりとアップでしたわな~。
「ダンスマガジン」その他、日本のバレエマスコミの姿勢も、バレエファンのミーハー化に一役買ってる気がした。
作品の細かい意味など考えさせられながら見た。バレエ関係書籍のそういう解説は、思えば少なすぎる気がする。



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする