想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

因幡の白ウサギにならないように

2011-03-16 17:59:10 | Weblog

福島原発事故のニュースを見て心配して連絡して
下さる方が、うさこがアハハハハとか笑っているので
何笑ってんの、と逆に怒られる。
笑ってる場合じゃないよ、と。
笑ってるわけじゃあないんだけど、おばさん笑いです。

おばはんは言うに事欠くと笑ういきものだかんね。
突然嫌いなはずの「おばはん道」へ足を踏み外し、
今はただ笑うわけだよ。



(余震続きでそばを離れないベイビー、テーブルの下)


南下する人、大荷物を持って原発30キロ圏内から
あるいは県内から関東へ向かって走り出す人人人。
そりゃそうだろうと思う。
東電、政府の対応を見ている限りにおいて、もう
暴走機関車を止められないでただ見ているだけの
ように思えてしまうじゃないか。

でもそうではないだろうと思う、事実は。
放置や傍観はありえない、誰も被曝しないで冷却するって
ことができない状況に陥っているということ。
言えないことがありすぎるのは人命を賭している状況が
すでにあること。
作業に携わっている方はおそらく、もう命を投げ出し死闘
しているだろう。

人間、命をかけて生ききる者もいれば、命惜しさに逃げる
者もいる。いい悪いではなく、めぐり合わせの縁。
その縁をどう生ききるか。

うさこはカメに「因幡の白兎にならないようにするから」
と言っていただいて、もう開き直っております。
自分の命運がどうなるか、窓の外に降りしきる雪が
天の恵みに思えてくる。

雪、雪、雪、北北西の風風風。
いわきの海べりをめざして、冷たい風が流れてゆく。
ガス欠が近いのでできるかぎりキッチンで使わず、
暖房を控え、灯油使用を控え、食料が事欠くこと等諸々の
窮乏などどうってことない。

風よ吹いて、暴れる熱を冷ましておくれ。
避難所の毛布不足は当然気になる。
しかし今は雪が僥倖でありますように。

人間本来無一物とは言うものの、ひっぺがされて失うのは
ちと違い、強い男の人が何も口に出さず片付けしている
のを見ると、心中の嘆きやいかばかりかと思う。

嘆きが深い分、耐えている分、つつしんでいる分、禊払われ、
誰に、何に、ということでなしに詫びている今。
鎮魂の時がしばらく続く。


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