想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

日向で笑う

2012-03-26 13:42:29 | Weblog
陽が照って、小雪もちらちら舞う、みちのくの春はいつも
こんなふうに始まる。



猫も来た。



ネコヤナギも咲いた。

江戸とカメが命名した彼女はシマコの子で長らく向かいの道場の
縁の下で暮らし女っぷりを上げて想風亭の縁側へ顔見せしてくれる
ようになった。
ネコヤナギはうさこが師匠と呼び親しんでいる青山長者丸通りの
花屋で数年前に買ったネコヤナギの枝を挿し木して育て、それを
山へ運び庭へ移植したものである。
猫もネコヤナギも、どれもこれも、カメが育てた。

育てるヨロコビとはどんなものであろうか。
わたしはまだ育てられるヨロコビしか知らない気がする。
父に、母に、世間様に、育てられて、カメ先生に叱咤され守られ
育てていただいた。
育てられた恩を、返さねばならない歳にとうになったのである。

原発爆発から一年が過ぎ、命が危うくなってしまった。
育てるヨロコビを奪われようとして、望まぬ闘いに巻き込まれ
再び春が巡ってきた。

春が巡ってきた。
春が巡ってきた。
春が巡ってきた。

生きていることが、うれしくてたまらない。
命がいとおしくてたまらない。
命とは、いったい何であろうか。
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