想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

あこがれの採集生活

2010-05-06 13:38:19 | Weblog
山桜のつぼみもはじけてきたので、あと数日で開花する模様。
庭と裏山、山桜の木が周辺に集まるようにある。
でも満開時に遭遇するのは難しく、留守の間の一日二日くらいに咲き
あっという間に散る。
毎年地面を淡色に染めた花びらや、風に舞う姿を眺めているのである。
だから今年はこうして見張っているのだが、それを知ってかじらすなあ。

親分は毛皮が熱くなっているので水浴びばかりする。
そして水辺にて発見、これは蕨か?ぜんまいか? わからんなあ。



熱意がないのである。子どもの頃から何度聞いたかしれない。
これどっち? どっちね、ぜんまいとわらび、どっちね?
もう聞かない。採集は人まかせである。
そのくせ蕨もちに執心した過去(近々の)を思い出したりする。



蕨餅は根っこを掘って使うものであるらしい。
春に芽や葉と食べ、秋に根っこを掘って粉にして練って固めて食う。
もしそういうことならば、なんとまあすばらしく役立つことか。
採集生活なんてことを現代人が真似たがるが、腹の足しにしようと
して春夏秋と山のなかを歩き回るのは、なかなかしんどいことで
あろうかと思う。その知恵と根気に脱帽、尊敬する。



母の実家は大百姓(今風に言うと大規模農家とか地主っつうの?)、
父のご先祖は武家である。よって半分は百姓の血が入っているはずだのに
わたしはからきし身体を使って働くことがダメである。
そこで考えてみたが、母方のご先祖は落ち武者であったのではないか。
そんでもってあんな山ん中の痩せた土地を開墾したのではなかったか。
とかなんとか、DNAごっこで妄想して遊ぶ。

己のふがいなさは棚上げにしないと楽しく考えられないので
しばし棚にほうり上げ、忘れる。
そして、わらび一掴みに時空はるかかなたのご先祖の苦労を偲ぶ。

明日から再び下り坂で雨模様らしい。
乾いた土にちょうどいい恵みになるだろうなあ。
でも桜、雨でも見せておくれよ、花を。









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