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想風亭日記new

森暮らし25年、木々の精霊と野鳥の声に命をつないでもらう日々。黒ラブは永遠のわがアイドル。

きいろちゃん

2015-10-05 11:30:00 | Weblog
黄檗がもうじき黄葉する頃、その前に撮っておきました。
紅葉はもみじ、こうようと読みますが、元は黄葉と書いて
こうようを表すようになったそうです。

きいろちゃんと呼んでいる黄檗の木、赤い紅葉も華やかで
秋らしいけど、ほんとに美しい黄色になるのです。
初めて見たとき、黄色ってこんなんだったっけと、
大好きな木になりました。
自然の色だから胸を打つのかもしれません。

少しづつ深まっていく秋の森庭は、物思いに耽るのに
ちょうどいいのです。
まだ肌寒くなく、上着だけ羽織れば何時間も座って
いられます。

夏からずっと続いている世間の騒々しさ、鬱陶しさで
かなり熱くなっていた脳みそが少しづつ冷ますことが
できて、我に返ってみると、反省するばかりです。





この小さな花の名は何だろうか。
去年は少しだったのが増えているのに気づきました。
かわいいので草刈りで刈らないようにしたいけど
草刈りの手伝いの人は雑草にしか見えないらしく
なんでも刈ってしまいます。

この夏は柿の木を伐られて、がっかりしました。
8、9年前に植えたのですが、日当りが悪い場所で
おまけに斜面で雪をかぶるので成長が遅かったのです。
それが今年はずんと伸びて幹が少し太くなっていて
よくがんばったなあ、と思っていたところでした。

伐った人はすみませんと言うしかないわけで、
すみませんすみませんと言いましたねえ。
でも、もう忘れています。





新しい苗木を取り寄せて日当りのいい場所に植えました。
「富有柿」のそばに「さえふじ」という実をつけるための
種類を植えました。花屋さんからのアドバイスです。

伐られた柿と一緒に植えたもう一本の木はこのすぐそばに
2メートルくらいの高さになっています。
でも一度も実をつけないので、さえふじを中間に植えた
わけです。

実の成る木には鳥がやってきます。
早朝、雀より小さな体の鳥が盛んに飛び交っていました。
なんという名かわからないけれど、来るのねえ、君たち
夏櫨の実が下にたくさん落ちているよ。

鳥の方が目がいいので、そんなのはわかってらい、という
感じです。落ちたのより付いているのが好きなようで…
それ食べるんかい、ぜんぶ食べないで…





鳥が運んでくるタネ、運んでいくタネ、森庭で循環する
いきものに触れていると、憎悪や悪意に淀んだ脳みそが
融けて消えていきます。

忘れることで生きることもできるけれど、
忘れることで罪をなしているわけでもあって。

忘れるのではなく、けじめをつけていくために
墓を造ることを、標を立てることを習ったのでは
ないだろうかと、古人の知恵を思ってみました。













コメント
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