明け方にかけて雨がふり、陽が昇るころになると雲が切れてくる。
そんな日が続いて、樹々がすこしづつ葉を落としていく。
茂った葉で緑の壁と化していた庭から続く森も、少し開けてきた。
葉が落ちた分、空が見えるようになる。
落ちないでほしいような、緑の季節が名残惜しいような、
かといって黄金に輝く紅葉の時分を待たずにおれぬわけで、
いまがいちばん、変に欲張りな本性を感じてしまう頃である。
食いしん坊なのに、ヤマボウシの実を差し出したら、フンってな顔された。
なんだか妙な分別を持っているんだ、親分さん。
うさこはヤマボウシ、食べたことあるよ。
うさこはヤマボウシ、食べたことあるよ。
花屋の師匠が「食べられるんだよ、あれ」って言うのを信じてさ。
う~ん‥、思ったほど甘くなくてイマイチ。
見かけ倒しな赤い実‥である。
そう話したら、えーっ、オレそんなこと言った?ほんとに言った?
食べたの~、別に腹こわさないよね? だってさ。
花屋のオヤジに習うのは生け花の花選びだけにしようっと。
ばらの名はカクテル、秋に咲いたのは初めてです。
ほんの少しの花数だけど、とても嬉しい。
Sさん、どうにか咲いたよ~。
ちょい多忙につき、写真をとりあえずアップして森が秋めいてきた
ことをお伝えして‥。
では、また。