友人のピアニストから、コンサートのお誘いをいただいた。なんと、当日のお誘い。イタリア人で普段はイタリアを中心に活躍する彼女、この機会を逃すのは惜しい、と会社の帰りにそのまま伺った。
ところが、これが間違いの元であった。なんと、そのコンサートはプライベートコンサート。主催者のマダムのご自宅での極めてプライベートなコンサートだったのである。出席者、ロングドレスではないけれど、皆さんイブニング用のショートドレスに着替えていらっしゃる。。。
外からは普通の家にしか見えないのだけれど、一歩足を踏み入れると、お手伝いさんが複数、壁にはタペストリーが掛かり、お部屋の中には、古い絵画、銀器、陶器。。。やっぱりロンドンにはいくらもお金持ちっていらっしゃるのね、と感嘆。
そして勿論、挨拶はNice to meet youではないのである。あの、マイ・フェア・レディの「How (pause) do you do ... (smile) ...」。相当場違いな私。
ああ、大失敗。なぜこういう日に限ってパンツスーツなんだろう。深く反省。
マダム所有の1920年代製造のスタインウェイで、友人がバッハ、リスト、ショパン、ドビュッシーを弾く。彼女はとても小柄なのだけれど、いつもパワフル。でも、今日はショパンの英雄ポロネーズが印象に残った。ちょっと優しい、歌う英雄。
帰り際、マダムに今日の非礼を詫びると、明日、別のコンサートがあるから、いらっしゃい、と再びお誘いを受ける。
明日こそリベンジ!