蒲焼(蒲焼き 樺焼 椛焼 かばやき)は身の長い魚を開いて中骨を取り除き 串を打った上で
素焼きしてから濃口醤油 みりん 砂糖 酒などを混ぜ合わせた濃厚なたれをつけて焼く魚料理 照り焼きの1種である
江戸料理の1つであり 江戸の伝統的な郷土料理でもある
また同様の工程を取らずに同様の風味や外見がある蒲焼風の物をも称す(鶏肉をローストした鶏蒲焼など)
蒲焼に使う「たれ」は醤油と砂糖などで作られ「半助(頭の部分)」を焼いて入れる店もある
うなぎの脂や身の汁などがタレに混ざり込んで徐々に風味が良くなる事からつぎ足しながら使う店が多くあり
長年の脂が混ざった「たれ」はその店の財産ともされて「災害に遭ってもたれだけは持っていく」と甕を抱えて避難した逸話もある
なおタレの継ぎ足しについて不衛生との指摘もあるが タレはもともと腐敗しにくい醤油 みりん 砂糖などを使っており
調理工程上必ず加熱殺菌されるので問題はない またタレを保存する容器も定期的に洗浄されている
ずっと継ぎ足しながら使うことを繰り返しているうちに 開店当初に入れたタレはすべて使ってしまうので
創業50年の老舗が「創業以来ずっと継ぎ足し続けているタレ」といっても50年前のうなぎの脂がタレに含まれていることはない
「串打ち三年 割き八年 焼き一生」と言われるように最適な焼きは難しく この技量は長い修業によって得られるものととされている
さばき方と焼き方など調理法は日本の各地域や店舗で大きく異なっている
ウナギを扱う店舗では専用の包丁であるうなぎ裂きが用いられることも多いが
地域により江戸裂 名古屋裂 京都裂 大阪裂など包丁の形状も大きく異なっている
ウナギの蒲焼を焼く際には 細長いことから開いた鰻に竹串などを予め打っておき横長の焼き台(串焼器)を用いて焼き上げることが多い
さばいて焼き上げるまで長い時間がかかり そのために客は蒲焼が出来上がるまでお新香をつまみながら
酒を飲み待つスタイルがある(昔のスタイルだが現在でも行われる)この蒲焼を提供する専門店もあり長く営業をしている老舗店も多い
ウナギの出荷量が大きく減少しニホンウナギが絶滅危惧種に指定されたとの報道がありましたよね
まだまだ生態系で未知なところが多く完全に人工養殖に成功してませんから これはなかなかに厳しい現実です
川魚だし皮の部分の食感が苦手…って好き嫌いも割と分かれるこの食材 僕は幼少期亡父の一声で隣町の老舗店に定期的に通ってましたし大好物ですもん
当時は長崎諫早に魚荘さんってありまして 蒸して焼きさらに特製のたれで焼く江戸前仕立てのうなぎ蒲焼き
特製のたれは宮崎産の天然はちみつを使用しておりなめらかでコクがあったんですよ
頼んでいたのはいつもうな膳 器は京都の楽焼きの器の底にお湯を注いでいる為 食べ終わるまでアツアツ状態な工夫がされてました
そして大人になり結婚離婚後住み着いた松山ではうな一さんが市内でも一番人気で高評価
自宅から徒歩3分ほどで 当然店の前何度も通っていて知ってましたが今回が初来店
最近やや食生活が疎かになり 先日も階段から転倒し腰を強打など
なーんか体力・気力・精力衰えてるかなって思ってたので 少しばかり贅沢してうなぎを食してきました
補足ですが松山から高速も利用し車で90分な場に松野町ってあり 近くの川で捕獲された天然うなぎ出してくれるお店3つはあるんですよ
身は養殖に比べやや小ぶり 味付け(タレ)もやや甘くなっております これからご紹介するのがスタンダードな関東風でしょうね
話を戻しましょう うな一さんは商店街から少し入った雑居ビル2階 階段が狭く傾斜もきついので足元に用心ください
では入店してみましょう うん入り口からして昭和の薫り カウンター席に案内されザッと見渡してもやはり昭和
専門店ですからメニューはシンプル 宮崎県産のうなぎ使ったうな重と丼だけです
当日は土曜昼12:40頃でしたが 店内はほぼ満席 あとから来店した5名くらいのグループは 長く待つこと諦めたのか帰ってしまったくらいなので
大好物ではありますがそんなバクバク食べるものでもないし 出来るだけ小鉢も充実してくれたほうが嬉しい
ここは¥3000のお重ではちょいと高く うざく+お吸い物も付いて¥1950な定食を選択 待つこと25分くらいでしょうか お目当てのもの運ばれてきます
まず軽くキューリの浅漬けから…うんいい塩加減 瑞々しくってとっても好きな味 続いてうざくいきます
僕はですねー このうざくが大好きでしてって言いますか酢の物が好物なのですよ(一番は蛸の酢の物ですが)
こちらも少し甘酢でいい感じ お吸い物は肝吸いではないけど上品なお味 メインのお重へと期待高まります
ご飯の炊き加減は文句なし うなぎです・うなぎ!肉質のいい身でふっくらと焼上がり ホロホロと柔かい
たれもスッキリした甘み(後味)かつ優しい味でサイコーです もうここからは箸が止まりません 米粒ひとつ残さず一気に完食
いやー 幼少期の魚荘さんと互角=甲乙付け難いです ただ魚荘さんのほうがメニューは多いですが
メインのうなぎは少しお高いかな?食べログのレビューの中でうな一の女将さん
過去に2 3度廃業しようかと悩んだ時期云々書き込みありましたが まだまだお元気そう 娘さん?に手伝ってもらいながら調理に勤しんでおられました
気になったのは別途瓶に添えてある山椒がそんなに辛くなく置いてある意味が分からないのと
おしぼりが少ーし臭う…まあここの部分は業者さんに委託してレンタルしてるから店の責任ではないのですが
口の周り拭おうとすると気になるんですよね できればもっとちゃんとした業者を選択してほしいなぁ
そんな部分も踏まえて総合評価 星5点満点で4.4点 減点分は山椒とおしぼりですかね