木工挽物という仕事

基本的には時代遅れの仕事
正反対の位置にいるブログから発信してみます
でもブログも先端じゃなくなりましたね

990円ジーンズ

2009-03-11 18:20:16 | Weblog
今朝 車運転しながら何となく聞こえてきたテレビの音

 ジーンズが990円

昔僕らの青春時代 まぁ知られているジーンズメーカーのそれは3000円台位が中心だった
僕もジーンズばっかり穿いてたからその価格の変遷は何となく感じてる
その頃の3000円のジーンズは実に生地がしっかりしててお腹のボタンの所の重厚感が誇らしかったものだ

ま、余談だけど最初の年上の彼女がスリムのスタイルが好きって言ったんで裾の狭いスリムを買うことが多いまんまここまできてしまったような気がする

今3000円位のまやかしジーンズのそのウエストの所はぺらぺらの生地で昔を知ってる僕にとっては何とも頼りないものに感じる
といって高いジーンズは見向きもしない今日この頃でもある
それはひとえに経済状況に抑えつけられてるという事情に他ならないのだが。



さて話を戻すが その990円ジーンズ g.u.っていうお店が出している
これはかのユニクロの子会社とも言うべき店なのである
今まで3000円とか4000円とかで出していたジーンズを企業努力で990円にした
まるで英雄気取りで会社もアピールしてるし それを報じるテレビ局(確か日本テレビだった)も声高になっていた
よくやった的な報道の仕方である
でも、それを聞いて僕はまた危機感を感じたのである


買う側からしてみれば確かにうれしいことだし お金のあまりない僕もきっとユニクロより近くにあればg.u.を目指すことだろう
果たしてそれでいいんだろうか


こんなデフレの時代にまたぞろそれをくぐるような商品開発をする
つまりより安い品物を提供するということ
そうするとまたそれに対抗する勢力が台頭するそれを繰り返しながらまた値段が下がってゆくのだ
これはいままでこの10数年繰り返されてきたことでもある
さてさてその結果が今の社会じゃないんだろうか


一時的に安い品物に翻弄されながら日本という国自体が流されてきた
安くていいよ 100円ショップは何でもあるよ
僕自身勿論その中で便利さは享受させてもらってきた

でも一方で自分の仕事がどんどん減っていった
当然日本で安いものを作って行けなかったからだ
外国に頼る 中国に頼る
そうしてこの何年間かどんどん生活のレベルを下げながらきてしまったのは・・・
はたして僕らのような仕事をしてる人間だけだったのでしょうか



いや多分多くの人の生活がつましくなっていったんじゃないかな



こういうベクトルが働いて生活はまた下に向かっている
ユニクロは安さを武器に大きくなっていったということはわかる
でももうそろそろそれ以上安い品物を排除の方向へ向かわなければ日本のレベルを維持できなくなってしまうんじゃないかな
会社が大きくなったら国レベルの物の考え方をして欲しい
そんなに安い品物を作るには どうするかと言うと これは僕の想像だけど
まず原材料は落したとしてもそれほどのコストダウン要素にはなりえないはず
どこを削るかと言えば やはり人件費に他ならない
多分中国のそれを削ろうとしてるんじゃないかな
もう日本のそれは下げるところまで下げてなお仕事さえ奪おうとしてるのだから
いや 中国よりもっと先のベトナムとかインドとかもしかしたらアフリカの国へその労働力を期待してるのかもしれない



それで自分の会社だけ儲けようとしてる
もうそういう時代じゃなくて 一つの会社の利益を追求するより誰もが知ってる会社なら日本の国を豊かにする努力をして欲しい



なんだか990円ジーンズは今しなければならないことと反対のことの象徴のような気がしてしょうがないのだ
僕の思いがずれてればそれでいいのだけれど

コメント (14)
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