しかも安い単行本などではなく、ちゃんとした厚い表紙のは
いつ買ったのが最後だったかなんて記憶の端っこにも引っかかってないくらい。
そんな私が買ってまで読んでみたいと思った『ホームレス中学生』
お笑いコンビ麒麟の田村君の出した本だ。
小5の時癌で母親を亡くし、13歳の時に借金で自宅を差し押さえられ
父親が『これからはおのおのに頑張って生きてください。…解散!』
と、突然の“家族解散”を宣言された田村君…その後公園で寝泊りするホームレス生活へと
兄姉とバラバラになり、とある公園を住処とし、ダンボールを食べ
ウンコの神様と呼ばれた…麒麟・田村君の1ヶ月近くの公園生活。
そんなエピソードを中心に、中学生から壮絶な人生だった田村君の自叙伝なのだ。
まず思ったのは、なんてヒドイ父親なんだ!って事。
いくら生活が苦しいとは言え、小学生の子供が一人で生きていけるのだろうか。
児童福祉施設で預かってもらう事は考えなかったのだろうか。
もっと いろいろと父親に対してはあるが
それにもまして非常事態にあるにも関わらず、なんと逞しい少年だったのか
こんなにも子供の心って柔軟なんだろうか…たとえ一ヶ月くらいだったとしてもだ。
味の向こう側って…少ないご飯をよく噛んでいると甘い米の味がする。
だが、もっと一生懸命に噛んでると、だんだん味がしなくなるのだそうだ。
もっと一生懸命に噛んでいると一瞬だけ米の味が蘇る…それが味の向こう側というらしい。
こうして味の向こう側を食事のたびに追及してきた生活だった。
田村少年が大人になって、お笑い芸人として身を立てられるまでには
いろんな人たちが、田村君を応援し支えてきたからだと思うのだが
理解ある教師と出合った事や友人のご両親、そしてそれを取り巻く人々。
隣は何をする人ぞ…的な、他人は関係ないみたいな風潮がある昨今。
自分の子供と子供の友人まで一緒くたに面倒を見るって
近所のおっちゃんおばちゃんような、悪い事をしたら他所の子でも叱る。
そんな良い時代の大人が回りにいたんろうなぁ~と思う。
私だったら出来ただろうか考えた…ご飯くらいは食べさせるかもしれないけど
自分の家で預かるなんて事は出来ないだろうなぁ~
もっとたくさんの事を感じたのだが、どうも小学生の頃から
この読書感想文ってのが苦手で、なかなか上手くまとまらないでいる。
だけど、思わず笑える…ちょっとジンとくる『ホームレス中学生』。
13歳だった田村少年の悲しくも笑えるエピソード満載で
本人にとっては笑い事ではなかったと思うが、なかなか考えさせられた一冊だった。
という事で、今朝の朝焼けをUP!
思いがけずの雪景色で\(◎o◎)/!してしまった。