まっさんの模型屋blog

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AFVモデルステップアップ(1)-タミヤ 1/35 Ⅳ号戦車H型(初期型)【仕上げ編(1/3)】

2010年10月28日 19時00分32秒 | AFVモデルステップアップ

AFVステップアップ(1)もいよいよ終盤戦です。

前回で新品のⅣ号戦車が出来ましたので、いよいよ使いこまれていきます。

一言汚し表現といっても、雨だれ、泥汚れ、スス汚れ、油もれ、塗装の退色、錆等々ありまして、その表現方法も千差万別、というかまだまだ新しい技法が産まれている状態で初心者が入りづらい雰囲気があります。

が、上記のうち、雨だれ、泥汚れ、スス汚れを施すだけで随分と雰囲気が出てきますので、最初のうちはこれらの表現を行なえば十分でしょう。

また、雑誌などでは使用する道具もプラモ用塗料から油彩絵の具まで幅広く使用されています。道具を幅広く使用されているのは使い分けた方がよりリアルに仕上がるからなのですが、プラモ用のエナメル塗料でも十分に表現できますので、AFVモデルステップアップ(1)ではエナメル塗料のみで仕上げて行きます。

それでは、作業に取り掛かります。

今回の記事ではスミ入れとウォッシングと雨だれ表現を行ないたいと思います。

スミ入れ ・・・ プラモ表面に彫ってある溝や角部など暗くなりそうなところを暗色で塗り分け、立体感を表現する作業です。

ウォッシング ・・・ 「洗い塗り」。溶剤で薄めた塗料を全体的に塗りつけることで、色合いを調整したり、汚ごしの表現をしたりと効果は様々。ウォッシングをして同時にスミ入れする手もあります。

使用した塗料はこちらです。

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タミヤのエナメル塗料「XF-1フラットブラック」と「XF-64レッドブラウン」及びエナメル溶剤です。

道具の方は平筆、面相筆、塗料皿、スポイトがあれば良いでしょう。

さて、ウェザリングでなんでエナメル塗料を使うか疑問に思っている方もいらっしゃるでしょうから少々説明します。・・・なぁんて、大層な理由はありません。失敗しても拭き取れるからです。 以前の記事でも書きましたが、ラッカー系、水性アクリル塗料の上にエナメル塗料を塗った場合、溶剤で溶かして綿棒、ティッシュなどで拭き取れますので、途中で失敗したと思った方は拭き取ってやり直すと良いでしょう。

私のやり方は雑誌や解説書とは順番ややり方異なっています。どうにも気にいらない方はお気に入りの方法を探してください。

まず、スミ入れのスミを調合します。

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エナメル塗料のフラットブラックとレッドブラウンを大体1:1で混合してエナメル溶剤で2倍くらいに薄めました。多分、一般のスケールモデラーに比べるとかなり濃いと思います。

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とりあえず、車体前部を作業してみます。

まず、面相筆でへこんでいる所、角部など影になりそうな所に先ほど作ったスミを面相筆で塗りつけて行きます。(写真左)

いったん乾燥させます。

今度はエナメル溶剤を含ませた平筆で作業します。プラモの表面に筆を擦り付けるようにしてはみ出ているスミを溶かしながら伸ばしまします。(写真右、ウォッシングです。)

このとき、車体前部は前方へと傾斜がついていますので、車体後ろから前へ向かって筆を動かします。(写真だったら奥から手前へ筆を動かします。)

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とりあえず、車体の上面と前部泥除け、車体前面について同じ用に作業してみました。

まだ作業していない部分と比べるとわかりますが、作業したところはズ~ンと暗く重い感じになって、雨だれっぽくスジがついています。

まあ、このまま終わっても良いのですが、この状態はいささかやり過ぎです。もうちょっとマイルドにします。

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今度はエナメル溶剤を含ませた面相筆で適当にスジを間引いて行きます。やり方は平筆の時と一緒で擦り付けるように、傾斜に合わせて筆を動かして行きます。

このとき、ボルトやリベット、突起物からスジが伸びていると効果的です。

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車体前面、シュルツンも同じ様に作業しました。

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かなり端折ってしまいましたが、スミ入れ、ウォッシング、雨だれ表現の完了です。

車体側面の滑り止めになっている部分は雨だれになりそうにないので、スミを5~6倍くらい薄めて塗りつけるだけにとどめています。

また、転輪は回転するものですので、軸から放射状になるように筆を動かしています。

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正面からみるとこんな感じです。

少々、やり過ぎ感がありますが、まあこんなもんでしょう。

雨だれの後はもっと少なくても、薄くても良いと思います。

次回は泥汚れの表現をします。


2010/10/22入荷商品

2010年10月22日 16時35分43秒 | 商品紹介

入荷商品のお知らせです。

Mg

バンダイの「MG リゼル」が入荷しました。

差し替えなしの完全変形機構、モビルスーツ形態とウェーブライダー形態のスタイル両立、バイザー内のセンサー類等々、MGならではの出来映えです。

Hg

バンダイの「HGUC シナンジュ」が入荷しました。

もうすぐ公開予定の「機動戦士 ガンダムユニコーン episode2」に登場する、「赤い彗星の再来、フル・フロンタル」の搭乗する機体です。

サザビーを複雑にした様なスタイルで、先日GSIクレオスより発売されたクリスタルカラーのルビーレッドを試してみたい機体です。

Photo

バンダイの「真 張遼ゲルググ」が入荷しました。

コイツはなんと盾が羽根になります。頭の飾りが格好良いです。削り込んでシャープにしたいですね。

Bmp3

トランペッターの「1/35 ロシア連邦軍 BMP-3歩兵戦闘車/ERA装甲」が入荷しました。

ロシア連邦軍の最新歩兵戦闘車 BMP-3のバリエーションの一つで全身に爆発反応装甲(ERA)をまとったものです。

覆帯は連結式プラ製のものが、ほかにもエッチングパーツが付属しています。


2010.10.21入荷商品

2010年10月21日 20時18分58秒 | 商品紹介

本日入荷商品のお知らせです。

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バンダイの「真 趙雲ガンダム・飛影閃」が入荷しました。

パーツの差し替え、ギミックが楽しいこのシリーズ、この趙雲ガンダムは龍のオーラを槍や身体にまとうことができます。また、飛影閃(馬)も同梱されています。

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サイバーホビーの「1/35 黒騎士物語 WW.Ⅱ ドイツ軍 パンターA 後期型 黒騎士中隊」が入荷しました。

小林 源文氏の「黒騎士物語」という戦争劇画とサイバーホビーのコラボレーションです。

物語序盤に登場し、ソ連軍のT-34と激戦を繰り広げた黒騎士中隊のパンターA型を再現したキットです。

キット中身の方はサイバーホビーらしく、豊富な金属パーツ、スライド金型を使用した覆帯や車体下部、緻密なディテール等々文句なしの内容です。

また、バウアー中尉の半身像とマイヤー伍長の立像フィギュアが付属しています。

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<追伸>

「模型戦士 ガンプラビルダーズ ビギニングG」のパーツB(第2部)が配信されていたので見ました。「プラモ狂四郎」ファンにはまたもや既視感が・・・。

(10/29(金)まで無料配信中。バンダイチャンネルで見られます。良く分からない方はバンダイのホームページからリンクされていますのでそちらからだと分かりやすいかと。)

ヒャーハハハ!ミサイルゥ!!ミサイルゥゥ!!(←パーツBを見るとわかります。)


AFVモデルステップアップ(1)-タミヤ 1/35 Ⅳ号戦車H型(初期型)【塗装編】

2010年10月19日 18時50分49秒 | AFVモデルステップアップ

どうも、長いことお待たせしました。

ほぼ一ヶ月ぶりに塗装編へと進みます。(【2010/10/21追記】キャタピラ(覆帯)の上塗り後写真を追加しました。)

AFVモデルは塗装範囲が結構大きいので、筆塗りではなく吹きつけ塗装をオススメいたします。

今回はスプレーを使って塗装します。使用したのはコチラ。

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タミヤのファインサーフェイサーLライトグレーとタミヤカラー スプレー塗料ミニ  TS-3 ダークイエローです。

ドイツ戦車といえば3色迷彩をイメージする方も結構いらっしゃると思いますが、今回はスプレーのみなのでダークイエロー単色で塗装します。

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砲塔と車体を分けて塗装します。車体は台に乗せたまま、砲塔は空き缶などに固定して持ち手を確保しています。車体は裏面も塗装します。

ガンプラステップアップ(1)でも述べましたが、スプレー塗装は20~30cm位離れた位置から「シュッ、シュッ」と吹き付けていきます。決して「ブシュー」と吹き付けないようにしましょう。

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シュルツンとキャタピラ(覆帯)はダンボールなどに両面テープやマスキングテープを輪っかにしたもので貼り付けて塗装します。また、シュルツン、キャタピラ(覆帯)は両面塗装しますので忘れないで下さい。

サーフェイサーを吹きつけて乾燥したら、いよいよダークイエローを吹付けます。ダークイエローもサーフェイサーと同じ様に20~30cm位離して吹付けます。そうしないとこんなハメになります。

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赤丸で囲ったところは、塗料が多くついてしまって垂れてしまいましたので #800~#1000の紙ヤスリで削って塗膜を剥がしたところです。剥がしたところはもう一度塗装して修正します。

さて、吹きつけ塗装が完了したところで、筆塗りで細部の塗りわけをしていきます。

なお、奥まってスプレーが届きにくいところは筆塗りします。スプレーが届きにくい→見づらい→筆ムラは良く分からん、となりますので筆塗りで十分です。

使用した塗料は次の通りです。

Photo_8

全てタミヤの水性アクリル塗料を使用します。色数がMr.カラーに比べて少なく説明書で指定しているキットも少ないためかあまり日に当たらないタミヤカラーですが、結構良い色が揃っています。

使用した色は、XF-49:カーキ、XF-60:ダークイエロー、XF-78:木甲板色、XF-69:NATOブラック、XF-56:メタリックグレイ、X-26:クリアーオレンジ、XF-64:レッドブラウンの7色です。

「いきなり7色?!」なんて言わないでください。NATOブラックとレッドブラウンが多少消費が多いものの、各1ビンあればしばらくは戦えますのでケチらずに揃えてみてください。

まずはキャタピラ(覆帯)から行きましょう。

Photo_9 Photo_10

下塗りとしてレッドブラウンを塗ります。車体に載せてあるキャタピラも塗ります。

車体に載せてあるものの内、正面のものの様に大きいものは回りに紙を敷いてやると塗りわけが楽です。また、筆塗りする際は右の写真のように小指を車体に乗せて作業すると筆が安定して作業しやすいです(出来ないところは気合です)。

Photo

下塗りが終わったら、NATOブラックを2倍くらいに薄めたものを上から塗って行きます。色ムラが出来ても修正は不要です。むしろ、下塗りのレッドブラウンが所々透けて見えるor所々むき出しの状態の方がそれっぽくなります。なお、上塗りの際に凸部のレッドブラウンが一部剥がれていますが、仕上げ時に銀色に塗る箇所ですのでそのままにしています。凹部が剥がれるころはないと思いますが、剥がれた場合はレッドブラウンを塗ってください。

(【2010/10/21修正】赤字部修正、記述追加)

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続いて、転輪のゴム部分を塗り分けます。使った色はNATOブラック。面相筆でチマチマと塗りわけました。所々はみ出した部分もありますが、ウェザリングすると目立たなくなりますので修正はしません。

Ovm Ovm_2

残りはスコップやらジャッキ等の細かいものを塗り分けていきましょう。

スコップの金属部分や機銃、ジャッキなどの金属はNATOブラックにメタリックグレイを少々混ぜたもの(3:1~5:1位)を塗ります。

スコップ、オノなどの柄、クリーニングロッドの柄などは最初に木甲板色を塗ります(写真左参照)。乾いたらレッドブラウンとクリアーオレンジを等量混ぜたものを2~3倍に薄めて上塗りしました。(写真右参照)

写真には入っていませんが、クリーニングロッドの先端はカーキで塗装しました。

ここで多少はみ出た部分は修正します。

Photo_11 Photo_12

ひどいのがありましたので、そちらで修正の説明を・・・(するまでもないとは思いますが)。

塗ってる最中にくしゃみをすると左の写真のようになります。修正といってもダークイエローを上から塗るだけなんです。修正後が右の写真です。

スプレーで塗りづらかったところ、塗り忘れがあった場所は同じ様に筆塗りします。(もう一回スプレーからってなると大変ですからね)

Photo_13

塗装完了です。だんだんそれっぽくなってきました。

次回はスミ入れをしていよいよウェザリングに取り掛かりたいと思います。

それでは次の記事でお会いしましょう。


2010.10.13入荷商品

2010年10月13日 20時47分24秒 | 商品紹介

本日は

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月刊アーマーモデリング11月号が入荷しました。表紙のイラストは鳥山 明氏です。

今月号より3号連続でファインモールド製「1/35 八九式中戦車乙型」がマガジンキットとして同梱されています。このキットはマガジンキットであるため今後ファインモールドから同一キットは出ないらしいです。

今月号は「車体編」です。(12月号が「砲塔編」。1月号が「足周り編」。)

組み立て説明図は本誌の真ん中辺りに書いてあります。通常の説明図に加えポイントを押えた説明がありますので、かなり楽に出来そうです。

また、八九式中戦車乙型の資料写真も掲載されていますので、情景作品、ウェザリング等結構参考になります。あと、「戦車模型超級技術指南」、「DIORAMA THE PERFECTION」でも同戦車を扱っていますので、八九式三昧の内容となっています。

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これだけ八九式、八九式と連呼しておいてアレなんですが、今月号の巻頭特集は「エアブラシでボケる」。エアブラシを使用したぼかし塗装のテクニック紹介と基本的な小技や道具の手入れ方法等々、読み応えアリです。(八九式は特集でもなんでもないんです。)

それではまた次の記事で。