まっさんの模型屋blog

楽しんでいますか?

ガンプラステップアップ(3)-HGファルシア作成【工作編(その2)】

2012年06月13日 18時26分45秒 | ガンプラステップアップ

いよいよ、本格的に工作に移ります。
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【2日目】
まず、手際良く工作するためのポイントです。覚えていて貰いたいのはこれです。

★接着剤は乾くのに時間が掛かる。最低でも2日は待つ。

まあ、改めて言うまでもない基本中の基本です。何が言いたいかと言うと、「無計画に接着~乾燥を繰り返しているとどんどん時間が経ってしまう」という、これまた当たり前の話なのですが・・・。となると、

★ある程度まとめて接着してしまえば、待ち時間が短縮出来る。

という結論が出てくると思います。

1日目にどんな作業を行なうか決めることが出来れば、手際の良い作業が出来るようになります。実際は私がやった作業手順よりも効率の良い順序もあると思いますし、中々手順が思い浮かばないことがあると思います。(私もよくありますし、手が進まないこともままあります。)

これを克服するには経験しかないと思います。今回の「ステップアップ(3)」や模型雑誌の作例などを参考にして、何度でも挑戦してください。

(途中で方針変更という事態も往々にしてありますし。)

まあ、普通の接着剤を使わずに瞬間接着剤のみで作業するという手もありますが、それは別のお話ということで。

ということで、2日目の作業に入ります。

2日目では、各部の後ハメ加工、合わせ目消しの為の接着をメインに行ないたいと思います。

まずは肩パーツと接続する、胴体側の黒いパーツの後ハメ加工から。

Imgp2433

写真の左側が加工後で右側が加工前です。胴体にはめ込むための耳を削り落とすだけで大丈夫です。

続いて、太ももの後ハメ加工です。少々悩むかもしれません。

Imgp2434

股関節部分の黒いパーツは黄色の線の面で接着、ヒザ関節のパーツは青線の面で接着したらそさそうです。

ヒザ関節パーツは黄色で股関節のパーツと接着しても良いですが、ヒザはABSで出来ているので、その場合は瞬間接着剤で接着しましょう。私は瞬間接着剤を使ったときに白化すると嫌なので普通の接着剤を使う方法を選択しました。

Imgp2435

まずは、股関節のパーツを加工しますが、太ももにはめ込むピンを切り落とすだけで大丈夫でした。

Imgp2437

続いて、膝関節の後ハメ加工です。

基本的にはめ込み用のピンを切り落とすだけで後からはめ込むことができますが、そのままでは普通の接着剤では接着できなくなってしまいますので、肉抜き用にくぼんでいるところがありますので、そこにプラバンを瞬間接着剤で埋め込んでいます。

途中の写真を撮り忘れていましたので、似たような作業をした肘関節の穴埋めを参考にしてください。

Imgp2441 Imgp2444

肘関節の穴埋め作業です。ヒザ関節のプラバン埋め込みと全く同じ手順です。

まず、左側の写真のように適当な大きさに切ったプラバンを穴に入れて行きます。大体穴が埋まったら瞬間接着剤を流し込んで、固まるのを暫く待ちます。

そして、固まったらヤスリで平らに仕上げます。この時、紙ヤスリに当て木をしてやると綺麗に仕上がります。

また、瞬間接着剤は硬いのでヤスリは#240⇒#400⇒#800の順で掛けてやると作業が早いです。

Imgp2455

次は肩の後ハメ加工です。これも、少々悩むところですが、ホビージャパンに加工例が掲載されていましたので同じ様に加工しています。

穴を切り欠いて、軸側に2つの平行な面を作るように少々削るだけです。

これで、後ハメ加工は終了です。なお、加工後はちゃんと組み付けられることを確認しましょう。

さて、後は合わせ目を消すための接着作業なのですが、スネパーツと肩パーツの接着をするときに一仕事入れます。

Imgp2449 Imgp2451

肩パーツも同じ様な作業をしますので、肩パーツの説明は省きます。

そうそう、これはホビージャパンの作例とは使っている材料が違いますので、好みのやり方でやってください。(ホビージャパンではウェーブの「黒い瞬間接着剤」を使用していますが、私は「プラバン」を使用します。)

まず、何をしているかという説明から。

スネ部分はデザイン画では前面が尖っています(説明書を参照)が、プラモでは安全上の問題から平らになっています。そこで、「ヴェイガン機は平らなスネよりも尖っているスネの方が格好良いよねぇ~。見る人もそれを望んでいるだろうし。」という考証の結果、スネの前面を尖らせるための下準備です。

では作業に移ります。

まず、ヤスリでプラバンを貼り付ける面を平らに仕上げます。続いて適当な大きさに切った0.5mm厚のプラバンを2枚用意して、スネの前面に貼り付けます。

この時、プラバンは多少はみ出すくらいの大きさのものを用意します。また、スネ部分は湾曲していますので、曲げやすい0.5mm厚のものを使用しています。

Imgp2493

なお、プラバンは指で適当に曲げて癖を付けてから貼り付けると良いでしょう。

肩パーツは付け根付近が面取りされているのでそこも同じ様に処理しますが、曲率がきついので前側⇒後側と2回に分けて作業する事にしました。(黒い瞬間接着剤やパテを使えば1回で済みます)

残りは合わせ目を消すための接着をして、2日目の作業は終了です。下の写真が、作業した部品です。(股関節パーツと胴体の肩関節付け根のパーツが入っていませんでした・・・)

作業量としては半日も掛からないと思います。

Imgp2457

なお、バックパックの羽やヒレ部分は後日様子を見ながら作業するかということで接着しただけです。


ガンプラステップアップ(3)-HGファルシア作成【工作編(その1)】

2012年06月13日 16時23分47秒 | ガンプラステップアップ

かなりの期間を置いてしまいました。1年振りです・・・すみません。
当初、「HGフリーダムガンダム」、「HGFCゴッドガンダム」を製作するつもりでしたが、サーフェイサーを吹いた時点で少々モチベーションが下がってしまい、そのまま放置していました・・・

そこで、先日「HGファルシア」が発売されて、やろうとしていることがステップアップ(3)に丁度良い難易度ではなかろうかと思い、急遽内容を変更しました。(あと、私が作成したヴェイガン機の工作方法についても幾つか質問がありましたので、良い機会かと)

今回は「模型雑誌作例を参考に各部の延長工作とシャープ化工作にチャレンジ」をテーマにファルシアを作成します。最終的にはプロモデラーが作成したものと遜色のないものを目指そうと思います。
と、書くと「プロモデラーが作っているものを時間も限られている自分達がやるといつになったら出来るんだ?」という疑問が出てくると思いますが、今回作成するファルシアの工作は手際良く作業することで1~2週間位で出来ると思います。
と言う訳で「手際良く工作する」も今回のテーマに入れます。

前置きが長くなりましたが、今回は手際よく工作することもテーマの一つですので一気に工作ポイントを紹介するのではなく、どんな順序で工作していったのかを紹介しますので、あせらずに読んでください。

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作業の前に工具、材料の確認です。今回使用した工具、材料は次の通りです。

①ニッパー

②デザインナイフ

③紙ヤスリ(#240、#400、#800)

④接着剤

⑤プラバン(厚さ0.5mmと1.0mmと2.0mm)

⑥瞬間接着剤

⑦ウェーブのUバーニアフラット[1]

手元にないものは揃えておきましょう。なお、どれも使用頻度の高いものばかりですので、損はしないはずです。

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それでは、作業を開始します。

【1日目】
まず、何はともあれ仮組みです。
2日目、3日目は多めに作業時間を取りたいので、金曜の夜など休みの前日にのんびりやると良いと思います。
Imgp2426_2 Imgp2427
各部品は分解しやすいようにピンを切ったりしています。ゲート処理はあまり気にしなくても大丈夫です。そんなに部品の多いキットでもないので、途中で多少の休憩をはさんでも2~3時間位で出来上がると思います。そうそう、組み付けると外せそうにない部品は組み付けません。

さて、仮組みができたら、どこを「工作するのか?」、「後ハメ加工は?」等々この時点で大まかなプランを立てます。
初めての場合や慣れないうちは少々対応に困ると思いますので、ここで模型雑誌を参考にします。今回は「ホビージャパン 6月号」を参考にします。
まずは製作記事に一通り目を通しましょう。記事を要約すると各部のシャープ化、後ハメ加工がメイン工作のようで、ディテールアップ工作は手首のカバー位の様です。

それでは、2日目からは実際に各部の工作を行ないます。工作箇所のリストアップは項目がかなりありますので、それぞれの作業説明の際に確認してください。
基本的に先端が丸くなっている部分はほぼ全て延長、シャープ化します。

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では、今回の記事はここまでです。
その(2)に続きます。


ガンプラステップアップ(2)-HGUCザク作成【塗装・仕上げ編】

2010年12月16日 21時32分41秒 | ガンプラステップアップ

今回でHGUCザクも完成いたします。

組み立ても終了いたしましたので、一旦バラバラにばらして塗装の準備を致します。

Photo_2

ばらしたのち、写真の用に竹串に固定しました。

ガンプラステップアップ(1)ではこのままサーフェイサーを吹きつけましたが、今回は金属パーツを使用しましたので、さらに下準備が必要となります。

Photo_3 Photo_4

金属パーツにGSIクレオスのメタルプライマーを塗ります。メタルプライマーにはハケが付いていないので、面相筆など塗装用の筆で塗りました。

何故こんなものを使うかと言うと、単純に金属へプラモ用塗料を塗ると簡単に剥がれてしまうためプラモ用塗料の食いつきを良くするために塗ります。

Photo_5 Photo_6

途中まで忘れていましたが、モノアイの内部は塗装せず金属パーツの光沢を生かすためにマスキングテープを丸めて突っ込んでいます。(左の写真はマスキングテープを剥がした状態)

メタルプライマーを塗布したら、続いてサーフェイサーを全ての部品に吹きつけます。

Photo_7

サーフェイサーを吹いたあとに傷や合わせ目の状態を確認します。

幾つか、紙ヤスリでむしってしまった部品がありましたので、再度ヤスリがけを行なっています。

下地の処理が完了したら、塗装に入ります。

ここからはステップアップ(1)と同じですので、あまり詳しくは解説しません。

今回使用した色は次の通りです。(全てMr.カラー)

  • CG23 グリーン(3)
  • CG24 グリーン(4)
  • GX2 ウィノーブラック
  • C35 明灰白色1
  • C214 ダークアイアン

グリーン(3)とグリーン(4)はガンダムカラーをそのまま使用しました。

胸や肘、膝などの黒い部分はウィノーブラックをそのまま使用しています。

関節や手は「明灰白色1+ダークアイアン」でダークアイアンを多めに調合し、マシンガンとバズーカは「ウィノーブラック+ダークアイアン」を等量で調合しています。

そうそう、モノアイのマスキングは最後まで外しません。

つづいて、塗装が終わればスミ入れを行ないます。

スミ入れも前回と全く同じでエナメル塗料の「フラットブラック+レッドブラウン」を混ぜて使用しています。

Photo_8

動力パイプのくぼんだところはスミ入れで表現しています。

さて、スミ入れが終わったら、マシンガン、バズーカ、関節及び手は半光沢、他はつや消しのクリアーを吹付けます。半光沢以外は前回と全く一緒です。クリアーの吹きつけはエアブラシよりもGSIクレオスの「Mr.スーパークリア」という缶スプレーを使用した方が楽です。

駆け足でここまで来ましたが大丈夫だったでしょうか?分からなくなった場合は店頭なりブログコメントなりで質問してください。

最後に部品を組み立てますが、モノアイのマスキングはここで外します。

Photo_9 Photo_10

ウェーブの「Hアイズ1ピンク」の中から3mm(カメラアイSSの推奨レンズ径が3mm)のパーツを取り出しアロンパします。

この時、瞬間接着剤を多く塗ってしまうと白く変色することがあるので、適当な紙などに一旦接着剤を垂らして、つまよう枝などの先端でほんの少しだけ掬い取ってレンズの側面に塗布すると良いでしょう。

これでモノアイが完成しました。

塗装するためにバラした部品を組み立てて完成です。

Photo_11

この状態でショーケースに展示しています。

Photo_12

今回の目玉、モノアイとスパイクアーマーのアップ。

キットのものに比べると随分と見栄えが変わりました。当店ではディテールアップ用の部品が他にも多数ありますので、みなさんも記事で紹介したもの以外もお試しください。

これでガンプラステップアップ(2)が終わります。次のガンプラステップアップ(3)では「プロポーションを変更し固定ポーズにチャレンジ」をテーマにしたいと思います。

次のステップアップは少々間を空けます。

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実は次の記事用に工作が完了したものがあるんですが・・・。

Photo_13

やたらと難しくなってしまったんですよね。元々、同じテーマで2、3回やるつもりでしたので、もう少し簡単なものを製作してそちらを先に記事にしようかと思います。

つうことで、フリーダムのフルバースト⇒ゴッドガンダム腕組み⇒エクシアリペアというプランは如何でしょうか?(エクシアリペアはかなり難しいですけど・・・)


ガンプラステップアップ(2)-HGUCザク作成【組み立て編(2/3)】

2010年12月01日 16時49分29秒 | ガンプラステップアップ

前回に引き続き、HGUCザクの組み立てを行ないます。(実は既に完成してショーケースに飾ってあります。どんなものが出来るか気になる方は見に来てください。)

最初は組み立て編は2回かなぁと思っていたのですが、少々ボリュームが出てきましたので3回構成にします。あと、前回手を加える箇所に抜けている部分がありました、前回記事のリスト部分を修正してきますのでそちらも参考にしてください(追加分は本記事で行ないます)。

早速、作業へ入ります。

頭部の上側パーツの肉抜き部分を穴埋めします。

Photo_2

ポリパテで穴埋めしましてヤスリ(プラバンに#400の紙ヤスリを貼ったもの)で平らに仕上げました。パテをケチったので一部盛り上げが足りなかった部分があるのでそこはラッカーパテで埋めました。

こういう深い穴をラッカーパテだけで埋めると、パテが乾かずにずっとブヨブヨした状態になりますので、必ずポリパテもしくはエポパテで行ないましょう。

Photo_3

頭部が完成しました。

続いて、スパイクアーマーをアドラーズネストの物に付け替えます。

Photo_4

合わせ目を消してスパイクを削り落とします。ついでに、アーマーのヒレ部分がめくれているような感じになっているのが気に入らなかったので、紙ヤスリで少々削りました。

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アドラーズネストのアーマースパイクは基部と先端の2部品構成になっていますので、基部をアロンパします。基部とスパイクアーマーにすき間が出来ますので、ポリパテですき間を埋めます。

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先端部をアロンパしてスパイクアーマーが完成です。

次にマシンガンの銃口を付替えます。

Photo_7 Photo_8

キットの銃口パーツを外して、更に先端部分を切り取ります。私はニッパーで大体落として、ヤスリで平らにしました。このとき、部品同士に少々すき間がありましたので、ラッカーパテですき間を埋めています。

そして、先端部に金属パーツを組み合わせるための穴(直径1mm)をピンバイスで開けます。ここは目測で大体中心に来るように穴を開けています。

Photo_9

最後に部品同士をアロンパしてマシンガン本体の完成です。

Photo_10

マシンガンのマガジンの裏側がスカスカになっていたのでパテ埋めします。またまた、ケチったので一部ラッカーパテを追加しています。

肘の黒い部品、膝の黒い部品の裏側が肉抜きされていますのでパテ埋めしますが、肘パーツはそのまま埋めると前腕パーツと組み合わなくなりますので、先に前腕パーツを後ハメ加工します。

Photo_12

赤く塗った部分をニッパーで切り取って、ヤスリで仕上げるだけです。続いて、パテ埋め作業です。

Photo_11 Photo_13

膝パーツの写真を忘れましたが、膝パーツは普通に穴を埋めただけです。

肘パーツは写真位にパテ埋めしないとあとで組み立てられなくなりますので、前腕パーツとの組み合わせ状況を見ながら調整します。今回使用しているポリパテはサクサク削れるのでカッターナイフなどで簡単に削れます。(削りすぎに注意)

膝関節の後ハメ加工を行ないます。

Photo_14 Photo_15

ピンボケしている写真がありますが、赤く塗っている所を切り取るだけです。

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こんな風に切り取りって、ヤスリなどで軽く仕上げます。

さて、残すは肘、膝のスジボリだけですが、工具を制限したので少々ややこしいことをしています。結構なボリュームになりますので、次の記事で説明したいと思います。


ガンプラステップアップ(2)-HGUCザク作成【組み立て編(1/3)】

2010年11月20日 20時30分17秒 | ガンプラステップアップ

(2010/12/1追記)手を加える箇所のリストに抜けがありましたので追記しています。赤字部分を追加しました。

ガンプラステップアップ(1)は概ね好評でした。(コメントはブログではなく店頭に直接届いております。また、最初から飛ばしすぎとのお声も頂いておりますが、そのうちステップアップ(ZERO)をやろうかと思います。)

前回は「ほぼキットのまま組み立てつつ、一部削り込んでディテールアップして、塗装をする。」という内容で、実は「丁寧に基本的な作業を押える」をテーマに記事を書いていました。(先に明記しておくべきでした。すみません。)

さて、今回はステップアップ(1)よりも少し難しくなりますが、「市販パーツを使用してディテールアップ」をテーマに記事を書いていこうと思います。難しくなると言っても基本的には接着剤で貼り付けるだけですので、あまり構えずに読んでください。もちろん、ステップアップ(1)でやったように一部削り込んでのディテールアップも行ないます。

なお、文章で表現すると難しそうな印象を受けると思いますが、実際に文章通りに手を動かしてみると大したことないということが多いものです。失敗してもやり直せることも多いですので、怖がらずに挑戦してみてください。

では、ステップアップ(2)へ進みたいと思います。

今回作成したキットはこちら。

Photo

ステップアップ(1)で作成したガンダムの残りザクを作成します。

続いて、工具の準備です。

Photo_2

ニッパー、カッターナイフ、棒ヤスリ(甲丸)、紙ヤスリ(#400と#1000)、ベーシックパテ(以降、「ラッカーパテ」と呼びます。)、接着剤は前回のものと同じものですので説明いたしません。

今回は更に次の道具を使用します。

Photo_3

ポリエステルパテ(「ポリパテ」と呼ぶ方が多いです。以降ポリパテと呼びます。写真はウェーブの「パテ革命 モリモリ40g」)と瞬間接着剤(写真はウェーブの「瞬間接着剤×3G 高強度」)とピンバイスを使用しました。

新しい道具について説明致します。

まずはポリエステルパテについて。

このパテはラッカーパテと違って、主剤と硬化剤にわかれて包装されています。大きなチューブが主剤で小さなチューブが硬化剤です。主剤と硬化剤を混ぜることで固まるパテですので、ラッカーパテでは出来ない深い穴埋めやパテの盛り付けが出来ます。主剤と硬化剤の混合比率は製品によって異なりますので、取り扱い説明書をよく読んで使うようにしてください。

なお、主剤単体でも空気に触れさせておけば少しずつ固まっていきますので使った後は必ずフタを閉じるように注意してください。

続いて、瞬間接着剤について。

説明は不要かもしれませんが、あっと言う間に接着できる接着剤です。プラモデルでは金属パーツの接着やちょっとしたすき間埋めや合わせ目消しなどに使われています。

最後に、ピンバイス。

AFVモデルステップアップ(1)でも使用しましたが、穴あけ用の手回しドリルです。今回は金属パーツの組み付け時に使用しています。

それでは、作業を始めましょう。まずは仮組みします。

Photo_4

ステップアップ(1)と同じ手順で組み立てています。スナップフィット用のピンを短く切って説明書とおりに組み立てています。(詳細はステップアップ(1)を参照してください。)

さて、この状態で今後のプランを立てたいと思います。ディテールアップは部分的に凝ったものになっても全体のバランスが悪くなってしまいますので、初めての場合は軽く行なって徐々にディテールアップ箇所や内容の凝った工作をしていくと良いと思います。

まず、後ハメ加工プランから。(2010/12/1追記あり。赤字部分)

  • 膝の関節パーツだけ必要
  • 前腕パーツの肘の黒い部品を組み付ける部分

では本命のディテールアッププラン。(2010/12/1追記あり。赤字部分)

  • モノアイがシールだけなので立体的に再現
  • 肩のアーマースパイクが丸いので、市販パーツに置き換えてシャープに
  • スパイクアーマーのヒレがめくれている感じがイヤ
  • 肘の装甲部分がツルっとしているので、スジボリを追加
  • 膝の装甲部分もスジボリを追加
  • マシンガンの銃口を市販パーツでシャープに
  • 肘の黒いパーツの裏側をパテ埋め
  • 膝の黒いパーツの裏側をパテ埋め
  • マシンガンのマガジン裏側をパテ埋め

後ハメ加工を含めて計11ヵ所に手を加えて行きます。

ステップアップ(1)で説明した合わせ目処理やパーティングラインの処理、ヒケの修正は今回説明しませんので、よくわからなくなったら前回の記事を参照してください。

Photo_5

なお、頭、腰、膝の動力パイプも紙ヤスリでパーティングラインを消しています。動力パイプは軟質プラで出来ているので、粘りがあって加工し辛いのですが根気よく作業してください。

ではディテールアッププランに従って、パーツ・道具を選択します。

Photo_6

左上から

  • アドラーズネストのANE-0053 カメラアイ SSサイズ
  • アドラーズネストのANE-0104 キャラ向け汎用バレル1 Sサイズ
  • アドラーズネストのANE-0128 アーマースパイクSTタイプ Sサイズ
  • タミヤのプラバンセット(厚さ3種、計5枚入り)
  • ウェーブのGタンクロング Mサイズ
  • ウェーブのHアイズ1 ピンク

特にアドラーズネストの金属パーツの値が貼りました。しかし、これだけのディテールの部品を自作しようとすると、かなり時間が掛かるうえに大量の失敗作が出来るでしょうから、初心者や時間のない方はこういった出来合いのものを使う方が良いでしょう。(もう少し言うと苦労して出来た部品が組み付けてみると全く他と合わないということもあります。)

タミヤのプラバンは専用工具を製作するのに使用しました。

それでは実際の作業に入ります。

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まずはモノアイの立体化から。完成形のイメージが上手く文章に出来ませんでしたのでいきなり完成写真です。こういうものを作るんだというイメージを持って続きを読んでください。

(みなさんもディテールアップをする時は漠然とパーツを使うのではなく、ボンヤリでも良いので完成形のイメージを持つようにしてください。何度か経験することで少しずつイメージがはっきりしていくと思います。下手でも良いのでイメージをスケッチすると尚良し。)

キットのモノアイは円錐台の形状のパーツにシールを貼り付けるものでしたが、円錐台のパーツを利用して上手くモノアイを立体化しようと思います。

完成写真にある用に円錐台のパーツの中央を切り取って、中に芯を入れることにしました。

まずは、パーツの中央を切り取ります。

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中央部分を全部切り取るとバラバラになるので、組み立てると見えなくなる後ろ側はそのままにします。(写真のテープを貼り付けてる辺り)

中央部分を一部残して切り取るのですが、無計画に切ったり削ったりするとどうしようもなくなります。定規を当てて測ったところ、上下1mmずつ残すように削るとよさそうだったので、上下1mmずつの線を引けるように工具を作りました。

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プラバンセットには0.3、0.5、1.2mmのものしか入っていなかったので、L字に切った0.5mmのプラバン2枚を接着剤で貼り付けて高さを調整しました。

そして線を引くといっても、鉛筆やマジックでは線の太さなどが紛らわしくなりますし、色も見分けにくいので、パーツに傷をつけることで目印になるようにします。(一般にケビキ(罫引き)と呼びますので、今後はケビキと呼ぶ事とします。)

ここのケビキはカッターナイフの刃を折った物の刃ではない方で行ないました。(ステップアップ(1)で胸のダクトを加工した時のことを思い出してください。)

L字のプラバンに先端を少し飛び出させた状態でアロンパ(注)します。

アロンパ ・・・ アロンアルファでパッと付ける。私の前職での隠語。語感が気に入っているので当ブログでも使おうと思います。というか、使いたいだけ。使用するのはアロンアルファじゃありませんが、瞬間接着剤でパッと付ける時に表現します。

カッターナイフの刃が飛び出している時は危ないので、写真の様に刃の部分にテープを巻き付けて保護します。

続いて、もう一つ工具を作成します。

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上側をケビく場合、上の突起部分が邪魔になりますので、その穴を逃がす道具を作成します。0.5mmのプラバンを適当にL字に切り取って(はさみでやりました)2層になるように貼り合わせます。

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これら二つの工具はこの様に使います。穴空き工具にパーツを乗せL字工具をパーツに押し当てます。その状態でパーツを上下方向に動かないように押さえつけながら、グルグル回して上下から1mmずつのケビキを入れます。この時、L字工具も上下に動かないようにしっかり固定します。

また、下側のケビキは作業台に直接置いて作業しました。

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ケビキ作業を終了した状態です。上下面と平行に線が引けています。ここから暫く写真を撮り忘れているのですが、完成写真を思い浮かべながら読んでください。

L字工具は1mmの高さから溝が掘られる様に作成していますので、ケビキの上端と下端がパーツを残すべき部分です。ケビキを超えないようにカッターナイフで表面から少しずつ削りとって行きます(鉛筆削りを思い出してください)。ある程度カッターナイフで削りとったら、最後は紙ヤスリで仕上げます。

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解り辛いので思いっきり拡大しましたが、1.2mm厚のプラバンに両面テープで紙ヤスリを貼りつけたものを使用すると、キレイに仕上がります。プラバンは5cm角位に適当に切っています。

さて、上下1mmずつ残して出来上がったので、アドラーズネストの「カメラアイ SSサイズ」が入るかなぁと確認してみたところ、最初の計測にミスがあったことを発見。実は下側は0.5mmにすべきだったことが発覚。紙ヤスリで0.5mm削り込みました。

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次にモノアイの基部を作成します。円錐台パーツに適当な円筒を突っ込んで終わりと思ったんですが、中々丁度良い大きさのパイプが見つかりませんでしたので、ウェーブの「Gタンクロング Mサイズ」を使うことにしました。Gタンクのパーツを貼り合わせて円筒にした後、適当な長さに切り取ります。ただし、このままでは頭パーツに入りませんでしたので、C字になるように一部切り取っています。これは現物あわせで行ないました。

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二つの部品を接着します。目測で中心が大体合うように接着しています。接着後、部品間のすき間にポリパテを塗りつけ、乾燥後にヤスリで形を整えました。

最後に、「カメラアイ SSサイズ」の突起部が収まるように0.6mm(うる覚え)のドリルで穴を開けて「カメラアイ SSサイズ」と部品をアロンパ。

Photo_21

最終的には、ウェーブの「Hアイズピンク」がはめ込まれますが、組み立ての段階ではこれで完成になります。念の為、もう一度完成写真を貼り付けます。

さて、工具を自作したり、色々部品を組み合わせたりしているので、難しいと思っている方もいらっしゃると思います。しかし、一連の作業は文面程難しくないです。試してみると良くわかると思います。

文章が長くなりましたので、今日はこれまでと致します。