1. ARE YOU READY
2. ANYBODY'S ANSWER
3. TIME MACHINE
4. HIGH ON A HORSE
5. T.N.U.C.
6. INTO THE SUN
7. HEARTBREAKER
8. CALL YOUSELF A MAN
9. CAN'T BE TOO LONG
10. UPS AND DOWNS
アメリカン・ハード・ロック・バンドの歴史(?)を紐解くと、エアロスミス、KISSが代表格に挙がるかもしれません。
他にも多数バンドがいますが、本格的なアメリカンHRバンドとしては、エアロスミス、KISSよりも、グランド・ファンク・レイルロードが先行していたという見方も出来ます。
グランド・ファンク・レイルロード(以下:GFR)というバンド名を知ったのは、高校時代。音楽誌でロックの歴史を綴った特集記事で知ったのが最初です。その時は特に興味を持ちませんでした。
浪人時代、ふとレコ屋に立ち寄った際、彼らのCDを手に取ったのです。その時、ライブ盤や、ベスト盤などのジャケットを見たとき、何かHRの“うねり”のようなものを感じ、とても聴いてみたくなりました。
しかし、まだ浪人生活も始まったばかり。また当時はツェッペリンにハマッていたこともあり、「大学に入り、ZEP作品を全部制覇したら、聴いてみるか…」と勝手なルール(?)を作り、勿体付けたのです。(笑)
そして大学入学、すぐにZEP作品制覇を成し遂げたことは[CD日記 '80洋楽編 # 24]でもお話ししました。「さぁ、次はGFRだ!」とばかり、最初に買った作品がこの作品でした。
記念すべきGFRの1stアルバム。
まさにタイトル通り、スタートを飾るに相応しい1。快活なロックが聴けます。
続く2も、少々幻想的(?)な要素をもつHR。大きな盛り上がりもあり、なかなか良い構成の曲だと思います。
シングルカットされた3は、コンパクトな曲。
力ずくのHRの4。“ズンズチャッチャッ、ズンズチャッチャ…♪”のリズムには、少し古めかしさも感じます。
5はドン・ブリューワーのドラム・ソロをフューチャーした曲。しかし、あまり面白い曲ではありません。
この作品のハイライトとなる7は、悲しげなスロー・ブルース曲。しつこい程、ザビが繰り返されますが、豪快な(大仰な?)エン
ディングは何か叙情的で、日本の演歌の要素が垣間見られるような気もします。それと、この曲の間奏部でのギターのハウリングは、ご愛敬。(笑)
私個人としては、ブルース・バラードの9がなかなかの出来ではないかと思います。ラストのマーク・ファーナーのギターは、感動を呼ぶものがあります。
彼らの持ち味は、力ずくの、ヘヴィなHR。しかし、1stである為か、すこし中途半端な感もあり、録音もHRにしては、シンプルな感触。ですが、良く言えばバラエティに富んでいる作品かもしれません。
自信を持ったHRとなるのは、次作以降となります。
さて当時、期待を持って聴きましたが、“肩透かしをくらった”というのが正直な感想。
それまでZEPにハマっていた私。ZEPと比べ、GFRは特にテクニックを持ち合わせておらず、力ずくのHRで、しかも1stで中途半端な感もあるとなると、“肩透かし”の感想は当然だったと、現在では思います。
しかし、私の中で、一番回数多く聴いているGFRのアルバムは、この作品でもあります。
ちなみに彼らは、1969年、アメリカのデトロイトでの、ZEPのライブの前座を務めたこともあり、その際、前座の彼らのステージの方が盛り上がってしまったというエピソードもあります。
余談ですが、当時、私がレコ屋でビビッと来た、ベスト盤のジャケット。現在LP盤で所有しています。
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うん、熱気がうねっています。(笑)
[CD日記 '60洋楽編 # 18]