2012年6月のブログ記事一覧(2ページ目)-辻占いの歌

たましいひとつでぴかぴかで

2012-06-15 23:02:13 | 詩

たましいひとつでぴかぴかで

なんにも持たずにうまれてきたよ

ちっちゃいからだ

ちっちゃい手足

たまごみたいにころころで

大きくなって

おとなになって

遠くの星や

あしもとの花

道の途中で言葉をかわす

この世のすべてにおはようと言い

この世のすべてにおやすみを言い

たましいひとつでぴかぴかで

なんにも持たずにうまれてきたよ

継がれる歌

2012-06-14 21:29:21 | 詩

いつ　どこで　その歌を

聞いたのか　わからない

もう　すでに　じぶんの一部

切りはなすことは　できない

それは　もう　わたし　なんだから

いつ　どこで　その歌が

遠いだれかに　継がれていくか　わからない

それは　もう　ひとりのものでは　ないんだから

くれよん　いっぽん　あったとさ

しろい　おおきな　かみ　いちまい

あとは　じかんが　よなかじゅう

おすきにどうぞと　あったとさ

おひさまかいて　くもかいて

おそらのいろを　ぬるまえに

ことりをさんわ　かきたして

ことりのやすむ　きをかいた

きれいな　いけの　そのそばに

おれんじいろのやねのうち

おはなが　ゆれて　わらってる

おうちのなかの　てーぶるに

こーひーかっぷ　ゆげたてて

ひろげたのーとに　うたひとつ

くれよん　いっぽん　あったとさ

きれいな色を集めています

2012-06-12 22:41:17 | 詩

きれいな色を集めています

街を歩いて

空を眺めて

山に登ったり

人と会ったり

お店をぶらぶら

きれいな色を集めています

旅に出て

景色をさがして

言葉をひろって

物語に立ちどまり

きれいな色を集めています

記憶のどこを切りとっても

きれいな色でいっぱいです

いいんだよ

2012-06-11 21:34:35 | 詩

急に空が見えたから

まぶしすぎて

たちどまる

そのあとは

行きたいところに

行っていいんだよ

説明がつくなら

かえって不思議

思いついたら

それだけでいいんだよ

雛たちは夢をみます

2012-06-10 23:40:37 | 詩

小さな巣のなか

親鳥のおなかの下

雛たちは夢をみます

ついこのあいだ

たまごの中で聞いていた

いろんな生きものの音

思い出してはうとうと

寝ごとをつぶやいて

雛たちは夢をみます

まるくて小さなあたまで

雛たちは夢をみます

迷子のお知らせです

2012-06-09 21:06:41 | 詩

迷子のお知らせです

書いてるうちに何を描こうとしてたか

わからなくなっちゃった子

歩いているうちにどこに行こうとしてたか

わからなくなっちゃった子

帰ろうとしたらどこに帰ればいいか

わからなくなっちゃった子

わんわん泣きたいけど

大声で泣く方法も忘れちゃった子

気分を切り替える方法だけを覚えて

きもちを見つめることをやめた子

迷子のお知らせです

考えてみてください

ほんとはどうすればいいのか

苦々しいことはあるけれど

それでもああこれは満足というものだと思う

それはいったいどういうことなのか

目をとじて新しいお話をやめて

考えてみてください

迷子を安心させてあげてください

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