辻占いの歌

今日の歌をお届けします:tamako

眩しいね

2011-10-16 22:32:22 | 
眩しいね


水面は光り

こどもは笑い

飛行機雲が線を描き

遠いどこかで

誰かが出会う


眩しいね


見える景色が一日が

川の流れできらきらと

はるか後ろに去ってゆく

花火のなかを駆けるように


眩しいね





















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羽があるなら

2011-10-15 22:39:24 | 
羽があるなら

飛ぶのがいいよ


鳥だって

はじめて飛ぼうとするときは

心臓がつぶれそうだった


羽があるなら

飛ぶのがいいよ


鳥だって

生き抜くために飛びながら

空と遊んでいるものだ


羽に見えない羽だって

飛べるものなら

飛ぶのがいいよ














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贅沢

2011-10-14 21:42:07 | 
一番の贅沢は

物語があること

そのひとにぴったりの

宝石のような

物語があること








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憧れ

2011-10-13 23:17:28 | 
お月さま

聞こえますか

朝顔のさいごの一輪が

言っていました

憧れていたそうです









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風のたましい

2011-10-12 23:10:33 | 
高い山の向こうから

広い海の向こうから

風はやってきました

しごとはこの世を巡ること

飽きることはないのです

今日が最期の老いたひと

今日が初めての赤んぼう

風のたましいは

そのどちらでもあるのです





















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わたしは歩く

2011-10-11 23:15:02 | 
信号が変わった

歩き出す

鳥が鳴く

雲が流れる

景色が変わる

季節が変わる

歩く歩く歩く

信号がなくなっても

この世の中が変わっても

わたしは歩く

淡々と

わたしは歩く

こころゆくまで



















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休日のなかの休日

2011-10-10 21:55:57 | 
あたたかい秋の日です

古本屋に本を売りにいき

生姜焼きつくって食べて

掃除しながら手紙書く

近所をてくてく歩いたり

自分のうちですごしてる

すてきな 休日のなかの休日 

はやくはやくと行きすぎる日々

電車や車や飛行機は

からだはたどり着いたけど

さっきの場所になにかひとつ

置き忘れてきた気がしませんか

置き忘れてきてそのうえに

ほったらかしな気がしませんか














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いつもの道

2011-10-09 20:13:16 | 
駅へと続く一本道で

いつもの犬とすれ違う

いつもの家の金木犀

いつも置いてる三輪車

いつもの風が吹いてるようで

おんなじ風は二度とない

いつもの道がささえてくれた

わたしの道が動きだす

いつもの道を歩くのは

あと何回のことだろう

違ういつもに出会うため

いつもの道にさようなら

いつもの道にありがとう






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空の果実

2011-10-08 23:37:09 | 
おひさまは

空の果実

まあるく輝き

熟して消える



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渡り鳥が見る街

2011-10-07 22:30:50 | 
あの鳥はどこからきたの

遠い島から海を渡って

新しい景色を頭にいれようと

街を眺めて鳴いている

おおぜいの人が歩く

見たことのない街

目印は 街灯と点在する小さな樹

あの鳥はどこへいくの

見上げる私の姿も

あの鳥の一生の一部






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ひとつ

2011-10-06 22:57:37 | 
ひとつの星は

光をはなつ

ひとつの花は

蕾をひらく

ひとつの月は

満ちては欠ける

ひとつの海は

波をうみだす

ひとりのひとは

たったひとつを

見つけるために

ここにいる



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こうして季節はかわってゆく

2011-10-05 23:38:03 | 
こうして 

季節はかわってゆく

蝉の声はもう聞こえない

悲しみもこのままではない

はじまりと終わりが

呼吸のように繰り返されて

きれいな朝日にきづく日がくる






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金木犀

2011-10-04 23:58:31 | 
この香りは 金木犀 

わたしの道に咲いた

こぼれる香りがひかる

この香りは 金木犀

秋のひそかなご褒美

記憶を香りで染める







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ひと粒のしずく

2011-10-03 22:11:28 | 
ひと粒のしずく

旅をして

かたちを変えて

光をうけて

流れて

こぼれて

弾けて

集まり

わかれる

ひと粒のしずく

大気の一部となるように

そのひと粒が終わっても

かたちを変えて

光をうけて

漂い

舞いあがり

空を飛び

透き通る














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秋の小舟

2011-10-02 20:10:11 | 
静かな夜です

虫の声です

見上げた月が 

いきなり動く

ああ 

私の小舟が 

動き出した

流れがはこぶ先は 

どこ

静かな夜です

虫の声です

小舟を待ってる岸は

どこ






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