脂肪は溜め込んだのに、それは体力に直結していない。
むしろ脆くなった膝に負担が掛かって体力を奪われる。
トホホ。
重い身体をやっさほっさ運んで次男坊を病院に連れて行く。
夏休みに入院した優良病院。
現在の主治医は積極的にそして辛抱強く治療に当たって下さる。
暖簾に腕押しだと思われてるかな?
いや、もっと面倒で時に力ずくにならないといけないのは大変かも。
私に対してはさしずめ馬の耳に念仏だな。
午年だし。
極度の便秘症で通ってるわけだけど、洗腸で改善を目指すために何度か最終手段としてチラつかせて悪く言えば脅して頑張らせようとして下さったストマ手術の話がほんの少し現実味をおびだした。
いや多分これは根気よくサポートしない、念仏を解さない馬に、脅しの矛先を変えたのかも?
しかし次男坊も小さいとはいえ成長した。
自分自身で頑張る姿勢を見せてくれないと、押さえつけてできるものではない。
ドクターはそれもよく解ってくださっていて、決して私を責めたりしない。
次男坊の事情と主張、私の事情と言い訳、何に対しても頭ごなしの否定は一切無し。
ものすごく人間性の優れたドクターだと思う。
実は私は先生になら頻繁に会いたいと思っているのだと、今回次男坊を入院させてから気付いた。
もうY先生ラブ!である。
ストマ手術が得意かどうかは存じ上げ無いけど、それでももしもそれに踏み切らざるをえなくなったら、Y先生に執刀をお願いしたいくらい。
以前は時々、洗腸が嫌なら浣腸にする?なんて話も出たんだけど、今回の話ではもう浣腸では効果は期待できないとの事だった。
そして便を柔らかくするのは補助的な役割にしかならないとも。
もし浣腸が効果的と言われてももうできないけどね。
そりゃあ逃げて悲鳴を上げられて大変だったなああの頃。
何しろ「たすけて!」「ゆるして!」「ぎゃーーーっ!」ですからねぇ。
よく通報されなかったな…。
あれでかなり母子関係が危うくなった。
どうも次男坊の深いところに私は鬼だと刻まれてしまってるみたいだ。
これは双方に辛い話。
こないだ次男坊が疲れて夕食時に眠ってしまった時、悪い夢を見たそうで、私に甘えてきた。
年齢から考えるとどうなんだ?って事だけど、同じ日にちょっと酷い事を言った(私がどう思うかではなく、次男坊の行動言動が周りにどうとらえられるかって話だったんだけど、私の足りない言葉を鵜呑みにした次男坊にきつい目をさせてしまった。)事もあり、甘えを受け入れた。
次男坊は身体の小ささもだけど、心の成長面でもゆっくりで(でも時に悟りをひらいたじぃさんのようでもある。)、それは家庭事情で向き合えなかった時期の埋め合わせをするための時間稼ぎにも思える。
次男坊の内と外の悪循環のループ。
どんどん詰まる腸は毒になる。
それは身体の成長にも悪かろう。
詰まったものを出すのは大変だし、小さな身体では体力の限界が低いからなおさら大変。
理屈は解っていても動けない苛立ちも無い事も無い。
当たり前ができないプレッシャーは心の成長に蓋をするのかもしれない。
通院の帰り、電車の中で眠り始めた次男坊をいかに機嫌よく起きていてもらうか、くすぐったら裏目に出て癇癪玉一つ破裂。
しまった本気で眠りに引き込まれてたか。
直前はふざけてたのにな。
やれやれ。
電車を降りる時に一応起きてくれて助かった。
いくらチビとはいえ、私にはもう抱えて移動できるサイズではない。
歩き始めてもう一つ癇癪玉が破裂するかと思ったけど、破裂しかけて理性の水がかかって?鎮火。
次男坊は私と手を繋いで半分眠りながら歩くという特技を持っている。
しばらく歩いてとあるマンションの前でハタと目を覚ました。
「もう人が住んでるんやね。」
いや、ずいぶん前から住んでますから~。
「そっか、そういえばここはもうかなり前に建ったんだった。」
ここから次男坊俄然おしゃべりに。
楽しくお話しながら帰りました。
手は繋いだまま。
昼間とか近所で他の子に目撃されそうで元気な時は絶対繋ぎませんが。
途中買い物に寄った店で、多分次男坊は便意を感じていた。
つい最近思ったんだけど、この子は便意を不調ととらえてるんじゃないか?
だから「大丈夫」って答が返ってくるんだ。
結局買い物の間に便意だか不調だかはやり過ごされて、帰宅してからはもう忘れられてしまった。
念仏を聞く耳を持った人なら、すぐ排便を促す努力をするのだろうけど、私が体力の限界で働き掛けができなかった。
簡単手抜き栄養足らずそれどころか毒かもな夕食をとらせるので精一杯。
とうとう落ちて、気が付いたら日付が変わっていた。
ちょうど長男がお風呂を済ませて寝るところだった。
私は夢見が悪かったので息が少し荒くなっていた。
眠って回復するどころか余計疲れたような…。
次男坊はもう夢の国に行ったのか静か。
ヨロヨロと私も入浴。
湯舟に浸かったらもう出たくないなってちょっぴり思った。
母胎回帰願望かもって気もした。
お風呂から上がるとこどもは二人ともすっかり眠っていた。
うちはみんな体力が無い。
ぐうたらで鍛えるのが嫌いだし、身体を作る素になる食事内容が作り手の技量が無いし、食べる側もじゃあ質はともかく量で勝負ってタイプでもない。
しょうがないからハラをくくって細々と(私のみ外見は太々と)頑張ろう。