連休で精神的に余裕ができたせいか、ブログを一年間やったということは一年前の自分と一緒にものを見ることができるということにも繋がることに気づく。あたかも昔の自分と併走するかのように。
ぱらぱらと記事を読み直してみて、これがまだ一年前のことなのか、もっとずーっと昔のことではないのかという感慨を抱くものがある。そうかと思えば、つい最近の出来事のように感じるものがある。時間軸にうまく収まらないのだ。自分の中に生きる糧として残っているものもあれば、どこかに流れ去ってしまったように感じるものもある。この場で展開された脳の活動が、どこか別々の引き出しに収められていて、そのために相互の時間的な関係が掴めなくなっているような印象を受ける。
先日、ボタンの押し間違えから 「音楽のある風景」 という番組 (CDを売るためのものらしい) に行き当り、二日続けてお付き合いした。そこでは、30‐40年前の内外の音楽のさわりが次から次に流れていた。覚えようとしたわけでもないのに、流れていた音楽のすべてが記憶に残っていた。昔の記憶が呼び起こされると、脳の中が清水で洗われるような感覚を覚える。カタルシスに陥るかのようだ。
それにしても、時の流れはよく掴めない。しかし、いやそれだけに面白い。その時の流れを超えて何かが記憶の網に引っ掛かっている。その恐るべき仕掛けに驚いていた。