もう十年以上にもなるだろうか。
神戸沖の六甲アイランドに外人専用のマンションがあり、
その中に時代を背景にした、誠にバブリーなスポーツクラブが
あった。(今も在るが、外人メンバーが殆ど居なくなった)
ドイツ人の、原子力発電関係の技師が居て、
ある時プールサイドで声をかけられた。
もっとも彼とはそれ以前からの顔見知りであった。
彼は仕事の関係で、関西電力や東芝・日立・三菱重工などに
多くの知人を持っていた。
彼の疑問は、日本の2月11日は何故休日なのか。
誰に聞いてもindependent
dayだと答える。
だが、日本はいったい何時、どこから独立したのであろう。
それを東大・京大を出たインテリが誰も教えてくれない。
そこで、これは日本の神話だぞと念を押した上で、
高天原からアマテラスの孫に当る、ニニギノミコトが高千穂に下り、
その三代目の、後に神武天皇に即位された皇子が、日本の中央部
大和の国にやって来た。
その地にはナガスネヒコと言う地元民が居て、神武の軍勢に抵抗する。
その戦で、神武の兄に当るイツセノミコトがクサエザカで戦死する。
神武は日の皇子の我らが、日出づる東に向って攻めたのが良くないと
いったんナニワの海に戻り、熊野に再上陸して大和に向う。
ヤタガラスの案内などを得て、無事に橿原に知に達し、そこで即位をした。
その日こそが2月11日になるのだ。
ドイツ人の彼は、長い疑問がやっと解けたと大喜びで、ボクの手を握りしめた。
その彼も、とっくに帰ってしまったし、当時の外人メンバーはもう誰もいない。
どこの国にも神話があり、おれぞれ尊重されている。
神話と承知した上で、学ぶことの意義は大きい。
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