最近のテレビ、特に地デジが面白くない。
だから衛星放送を見る機会が増えている。
1978年作の「冬の華」という、倉本聡の作品を観た。
倉本の名作となった、「北の国から」が1980年だから、
その直前の製作で、主演の高倉健をはじめ、田中邦衛や
北大路欣也などの出演者が、みんなまだ若い。
ボクはというと、まだウイーンに居て、トーメンを辞めることも
考えもしていなかった、まして独立なんて考えもなかった43歳。
映画のストーリーは、ありきたりの「やくざ映画」で、
主演の高倉健が15年の刑を終えて出所し、堅気になろうと
努力しているのに、周りが高倉の思い通りにさせてくれない。
倉本聡は音楽の使い方が、いつも良いのだが、
この作品の中でも、チャイコフスキーの交響曲第一番を、
いわば表の音楽に立て、ウラとでも言うか、全編を通じて
主たる音楽は、クロード・チアリが奏でるギター曲だった。
更生しようとする、高倉の想いとは、別の方に流される
その思いを表すかに、強く身に沁みる名曲だった。
あの曲こそが、本編の主題曲であったのだろう。
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