プロ野球界にも、毎年「戦力外」を通告され、最後の望みを
託して「トライアウト」に挑む選手たちが60名程もいる。
選手たちは最後に所属した球団のユニフォームを身に付け、
かすかな希望で、同じ立場の投手と打者が競うのである。
今年は阪神の選手が多く「戦力外」を通告されて、43歳の
下柳もその中にいた。下柳は今年の年俸が9千万円あった
から、すぐに生活に困ることもない。
可哀想だったのが、杉山投手だった。
松阪や大リーグに行く和田と同世代の31歳。
数年前まで背番号18を付けた、タイガースの先発の柱
だった。同じく解雇された桟原や阿部がすでに他球団と契約
している。
杉山にも下柳にも、声が掛からない。
阪神というチームは、ケガで休まざるを得なかった選手を
再生する能力に欠けたチームだと痛感する。
桜井は将来の四番と期待も大きかった強打者だったが、
早くも今年で消えた。
浜中だって、実際に三番か四番を打つ選手だった。
それが早くにオリックスに売られ、ヤクルトを経て今年で
ユニフォームを脱ぐ。
中に26歳の大城という選手がいて、ソフトバンクの
ユニフォームを着て挑戦したが、声が掛かったのは
独立リーグだけ。年俸はせいぜい100~150万円という、
厳しい世界だ。
大城もタイガースにドラフト指名で入団した選手。
結婚して二人の子どももいる。
独立リーグからしか声が掛からなかった。
26歳という年令は、独立リーグでは希望が持てない。
FAで何億といった大金を使って、リハビリさせているのなら、
こんな若手の再生にも、もう少しカネを出したらどうだ。
いったんはドラフト指名したんだろう。
スカウトの目に問題があるのじゃないか。
選手にも問題がある。
二軍でまだ鍛えなければならぬ立場で結婚を急ぎすぎる。
子ども二人を抱えていたのじゃ、独立リーグで100万円の
年俸で食っていける訳がない。
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