作家 小林真一のブログ パパゲーノの華麗な生活

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【 干し柿 】

2010-01-14 17:59:56 | 02 華麗な生活

異常な高血圧の下で、食べる意欲までがなくなった、
その反動で「飢えた鬼」に化した10月以降、長らく食べる気
も起きなかったモノをずいぶん食べた。

その一つに干し柿がある。
阪神間に散在する高級スーパー(東京の紀伊国屋に相当)
イカリ・スーパー西岡本店に行ったら、そこになんと8種類
もの干し柿が売られていた。
実の厚みで最高と判定したのが市田柿というブランド?

中に種が多いのが難点だが、砂糖とはまた違った甘さの強い
美味しい干し柿を、ボクは何十年ぶりかで堪能した。

日本に砂糖がもたらされたのは、たぶん信長の時代で
十六世紀の後半だと思う。

紫式部の時代、宮廷を中心とした官能に溺れた時代の公家
たちだって、いくら「この世をばわが世とぞ」思おうと砂糖の
甘さを楽しむことはできなかったのだ。
道長に「ザマ~見ろ」って言ってみたくなる。

干し柿を十個近く食べたら、もう見るのも嫌になった。

ボクはこのやり方で、かつてバナナを嫌いな物に変えた
ことがある。
獅子文六の短編に、バナナ好きから脱する方法として
嫌になるほどを一気に食べて、それで縁を切ったハナシが
あり、そのひそみに倣ったわけであった。


                     パパゲーノ


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