日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(641)P→(Q→P)と、P→(~Q→P)。

2020-06-06 14:04:49 | 論理

(01)
1     (1)  P      A
1     (2) ~Q∨ P   A
 3    (3)  Q&~P   A
  4   (4) ~Q      A
 3    (5)  Q      3&E
 34   (6) ~Q&Q    45&I
  4   (7)~(Q&~P)  36RAA
   8  (8)     P   A
 3    (9)    ~P   3&E
 3 8  (ア)  P&~P   89&I
   8  (イ)~(Q&~P)  3アRAA
1     (ウ)~(Q&~P)  2478イ∨E
    エ (エ)  Q      A
     オ(オ)    ~P   A
    エオ(カ)  Q&~P   エオ&I
1   エオ(キ)~(Q&~P)&
          (Q&~P)  ウカ&I
1   エ (ク)   ~~P   オRAA
1   エ (ケ)     P   クDN
1     (コ)   Q→P   エケCP
      (サ)P→(Q→P)  1コCP
従って、
(01)により、
(02)
① P→(Q→P)
① Pならば(Qであるならば、Pである)。
といふ「論理式」は、「恒に真(トートロジー)」である。
従って、
(02)により、
(03)
P=太陽は東から昇る。
Q=バカボンのパパは天才である。
として、
① P→(Q→P)
① 太陽が東から昇るならば(バカボンのパパが天才であるならば、太陽は東から昇る)。
といふ「命題」は、「恒に真(トートロジー)」である。
然るに、
(04)
1     (1)   P      A
1     (2)   Q∨ P   A
 3    (3)  ~Q&~P   A
  4   (4)   Q      A
 3    (5)  ~Q      3&E
 34   (6)   Q&~Q    45&I
  4   (7)~(~Q&~P)  36RAA
   8  (8)      P   A
 3    (9)     ~P   3&E
 3 8  (ア)   P&~P   89&I
   8  (イ)~(~Q&~P)  3アRAA
1     (ウ)~(~Q&~P)  2478イ∨E
    エ (エ)  ~Q      A
     オ(オ)     ~P   A
    エオ(カ)  ~Q&~P   エオ&I
1   エオ(キ)~(~Q&~P)&
          (~Q&~P)  ウカ&I
1   エ (ク)    ~~P   オRAA
1   エ (ケ)      P   クDN
1     (コ)   ~Q→P   エケCP
      (サ)P→(~Q→P)  1コCP
従って、
(04)により、
(05)
② P→(~Q→P)
② Pならば(Qでないならば、Pである)。
といふ「論理式」は、「恒に真(トートロジー)」である。
従って、
(05)により、
(06)
P=太陽は東から昇る。
Q=バカボンのパパは天才である。
として、
② P→(~Q→P)
② 太陽が東から昇るならば(バカボンのパパが天才でないならば、太陽は東から昇る)。
といふ「命題」は、「恒に真(トートロジー)」である。
従って、
(03)(06)により、
(07)
① P→( Q→P)≡太陽が東から昇るならば(バカボンのパパが天才であるならば、太陽は東から昇る)。
② P→(~Q→P)≡太陽が東から昇るならば(バカボンのパパが天才でないならば、太陽は東から昇る)。
といふ「命題」は、「恒に真(トートロジー)」である。
従って、
(07)により、
(08)
① 太陽が東から昇るならば(バカボンのパパが天才であるならば、太陽は東から昇る)。
② 太陽が東から昇るならば(バカボンのパパが天才でないならば、太陽は東から昇る)。
③ 太陽が東から昇るならば(バカボンのパパが天才であろうと、なかろうと、太陽は東から昇る)。
といふ「命題」は、「恒に真(トートロジー)」である。
従って、
(09)
教科書」等に於いて、
① P→( Q→P)≡Pならば(Qであるならば、Pである)。
「恒真式(トートロジー)」であると、書くのであれば、それと同時に
② P→(~Q→P)≡Pならば(Qでないならば、Pである)。
「恒真式(トートロジー)」であると、書くべきであり、さうでない場合は、「不親切」であると、言ふべきである。


(640)「連鎖推論」と「連鎖推論の対偶」について。

2020-06-05 17:39:43 | 論理

(01)
◎論理法則(以下の論理式は全て恒真である。)
1  A→A:(同一律)
2  A⇔A:( 〃 )
3 (A→B)→((B→C)→(A→C)):(連鎖推論)
・・・・・・・・・・
(論理学のページ)
然るに、
(02)
1  (1) A→B                A
 2 (2) B→C                A
  3(3) A                  A
1 3(4)   B                13MPP
123(5)   C                24MPP
12 (6) A→C                35CP
1  (7)(B→C)→(A→C)         26CP
   (8)(A→B)→((B→C)→(A→C)) 17CP
従って、
(01)(02)により、
(03)
3 (A→B)→((B→C)→(A→C)):(連鎖推論)
3 (AならばBである)ならば((BならばCである)ならば(AならばCである)):(連鎖推論)
は、確かに、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(04)
(ⅰ)
1  (1)(A→B)→((B→C)→ (A→C)) A
 2 (2)(A→B)& (B→C)         A
 2 (3)(A→B)                2&E
12 (4)       (B→C)→ (A→C)  13MPP
 2 (5)       (B→C)         2&E
12 (6)              (A→C)  45MPP
1  (7)((A→B)&(B→C))→(A→C)  26CP
(ⅱ)
1  (1)((A→B)&(B→C))→(A→C)  A
 2 (2) (A→B)               A
  3(3)       (B→C)         A
 23(4)((A→B)&(B→C))        23&I
123(5)              (A→C)  24MPP
12 (6)       (B→C)→ (A→C)  35CP
1  (7)(A→B)→((B→C)→ (A→C)) 26CP
従って、
(04)により、
(05)
① (A→B)→((B→C) →(A→C))
②((A→B)& (B→C))→(A→C)
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
① (AならばBである)ならば((BならばCである)ならば(AならばCである)):(連鎖推論)
②((AならばBである)然るに、(BならばCである))故に(AならばCである) :(三段論法)
に於いて、
①=② である。
従って、
(05)(06)により、
(07)
① (A→B)→((B→C) →(A→C))
②((A→B)& (B→C))→(A→C)
に於いて、
① の「対偶(Contraposition)」は、
② の「対偶(Contraposition)」に「等しい」。
然るに、
(08)
(ⅱ)
 1  (1) ((A→B)& (B→C))→(A→ C) A
  2 (2)                 A&~C  A
   3(3)                 A→ C  
  2 (4)                 A     2&E
  23(5)                    C  34MPP
  2 (6)                   ~C  2&E
  23(7)                 C&~C  56&I
  2 (8)               ~(A→ C) 38RAA
 12 (9)~((A→B)& (B→C))        18MTT
 12 (ア) ~(A→B)∨~(B→C)         9ド・モルガンの法則
 1  (イ)(A&~C)→(~(A→B)∨~(B→C)) 2アCP
(ⅲ)
1   (1) (A&~C)→(~(A→B)∨~(B→C)) A
 2  (2)         ((A→B)& (B→C)) A
 2  (3)       ~(~(A→B)∨~(B→C)) 2ド・モルガンの法則
12  (4)~(A&~C)                 13MTT
  5 (5)  A                     A
   6(6)    ~C                  A
  56(7)  A&~C                  56&I
1256(8)~(A&~C)&(A&~C)          47&I
125 (9)   ~~C                  68RAA
125 (ア)     C                  9DN
12  (イ)  A→ C                  5アCP
1   (ウ)((A→B)& (B→C))→(A→ C)   2イCP
従って、
(08)により、
(09)
②((A→B)&(B→C))→(A→C)
③(A&~C)→(~(A→B)∨~(B→C))
に於いて、
②=③ は「対偶(Contradiction)」である。
従って、
(07)(08)(09)により、
(10)
① (A→B)→((B→C) →(A→C))
②((A→B)& (B→C))→(A→C)
③(A&~C)→(~(A→B)∨~(B→C))
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(05)(06)(10)により、
(11)
① (AならばBである)ならば((BならばCである)ならば(AならばCである)):(連鎖推論)
②((AならばBである)然るに、(BならばCである))故に(AならばCである) :(三段論法)
③(AであってCでない)ならば((AならばBである)ではないか、または(BならばCである)ではない):(対偶)
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(12)
③(AであってCでない)ならば(AならばCである)ではない。
であれば、「十分」であるため、この場合の、
③(AであってCでない)ならば((AならばBである)ではないか、または(BならばCである)ではない)。
といふのは、「何となく、ヲカシイ。」


(639) 「連言の否定と、仮言命題」と「連言と、仮言命題の否定」と「ド・モルガンの法則」(Ⅱ)。

2020-06-05 08:55:23 | 論理

―「昨日(令和02年06月04日)の記事」の「続き」を書きます。―
然るに、
(18)
P=日本人 ⇔ ~P=外国人
Q=男性  ⇔ ~Q=女性
である。
従って、
(18)により、
(19)
①  P& Q
②  P&~Q
③ ~P& Q
④ ~P&~Q
であれば、
① 日本人&男性
② 日本人&女性
③ 外国人&男性
④ 外国人&女性
である。
然るに、
(19)により、
(20)
① 日本人&男性
② 日本人&女性
③ 外国人&男性
④ 外国人&女性
に於いて、
① でない。
といふことは、
② であるか、
③ であるか、
④ であるかの、いづれかである。
然るに、
(21)
① 日本人&男性
② 日本人&女性
③ 外国人&男性
④ 外国人&女性
に於いて、
② であるか、
③ であるか、
④ であるかの、いづれかである。
といふことは、
② 日本人であって、男性でない。
③ 日本人でなくて、男性である。
④ 日本人でなくて、男性でない。
といふこと、すなはち、
⑤ 日本人でないか、または、男性でない。
といふことである。
従って、
(20)(21)により、
(22)
①(日本人であって、男性である。)    の「否定」は、
⑤(日本人でないか、または、男性でない。)に「等しい」。
従って、
(19)(22)により、
(23)
① ~( P& Q)
⑤  (~P∨~Q)
に於いて、
①=⑤ といふ「等式(ド・モルガンの法則)」が成立する。
従って、
(23)により、
(24)
① ~~( P& Q)
⑤  ~(~P∨~Q)
に於いて、
①=⑤ である。
従って、
(24)により、
(25)
「二重否定律(DN)」により、
①  ( P& Q)≡(日本人であって、男性である。)
⑤ ~(~P∨~Q)≡(日本人でないか、または、男性ではない。)といふことはない。
に於いて、
①=⑤ といふ「等式(ド・モルガンの法則)」が成立する。
然るに、
(18)(19)により、
(26)
① 日本人&男性
② 日本人&女性
③ 外国人&男性
④ 外国人&女性
に於いて、
⑥  (P→)≡(日本人であるならば、)
であるならば、
③ 外国人&男性
④ 外国人&女性
といふ「2つ」は、「除外」される。
従って、
(26)により、
(27)
① 日本人&男性
② 日本人&女性
③ 外国人&男性
④ 外国人&女性
に於いて、
⑥  (P→)≡(日本人であるならば、)
であるならば、
① 日本人&男性
② 日本人&女性
といふ「2つの内の、どちらか」である。
従って、
(27)により、
(28)
⑥  (P→~Q)≡(日本人であるならば、男性でない。)
であるならば、
① 日本人&男性
② 日本人&女性
といふ「2つ」の内の、
② 日本人&女性
である。
従って、
(18)(19)(28)により、
(29)
⑥ ~(P→~Q)≡(日本人であるならば、男性でない。)といふことはない。
であるならば、
① 日本人&男性
② 日本人&女性
といふ「2つ」の内の、
① 日本人&男性≡P&Q
である。
従って、
(25)(29)により、
(30)
①  ( P& Q)≡(日本人であって、男性である。)
⑤ ~(~P∨~Q)≡(日本人でないか、または、男性ではない。)といふことはない。
⑥ ~( P→~Q)≡(日本人であるならば、男性でない。)   といふことはない。
に於いて、果たして、
①=⑤=⑥ である。
然るに、
(31)
①  ( P& Q)≡(日本人であって、男性である。)
⑤ ~(~P∨~Q)≡(日本人でないか、または、男性ではない。)といふことはない。
⑥ ~( P→~Q)≡(日本人であるならば、男性でない。)   といふことはない。
に於いて、
①=⑤ であることは、「直ぐに理解」出来るが、
①=⑥ であることは、少なくとも、私には「直ぐには、理解」出来なかった。
従って、
(17)(31)により、
(32)
「ならば(→)」よりも、
「または(∨)」の方が、「分り易い」。


(638)「連言の否定と、仮言命題」と「連言と、仮言命題の否定」と「ド・モルガンの法則」。

2020-06-04 16:42:02 | 論理

(01)
(ⅰ)
1  (1)~(P& Q)  A
 2 (2)  P      A
  3(3)     Q   A
 23(4)  P& Q   23&I
123(5)~(P& Q)&
       (P& Q)  14&I
12 (6)    ~Q   35RAA
1  (7)  P→~Q   26CP
(ⅱ)
1  (1)  P→~Q   A
 2 (2)  P& Q   A
 2 (3)  P      2&E
12 (4)    ~Q   13MPP
 2 (5)     Q   2&E
12 (6)  ~Q&Q   45&I
1  (7)~(P& Q)  26RAA
従って、
(01)により、
(02)
① ~(P& Q)≡(Pであって、Qである。)といふことはない。
②   (P→~Q)≡(Pであるならば、Qでない。)
に於いて、
①=② である。
(03)
(ⅲ)
  1 (1)  (P& Q)  A
   2(2)   P→~Q   A
  1 (3)   P      1&E
  12(4)     ~Q   23MPP
  1 (5)      Q   1&E
  12(6)   ~Q&Q   45&I
  1 (7) ~(P→~Q)  2RAA
(ⅳ)
1   (1) ~(P→~Q)  A
 2  (2) ~(P& Q)  A
  3 (3)   P      A
   4(4)      Q   A
  34(5)   P& Q   34
 234(6) ~(P& Q)&
         (P& Q)  25&I
 23 (7)      ~Q   46RAA
 2  (8)   P→~Q   37CP
12  (9) ~(P→~Q)&
         (P→~Q)  18&I
1   (ア)~~(P& Q)  29RAA
1   (イ)  (P& Q)  アDN
従って、
(03)により、
(04)
③  (P& Q)≡(Pであって、Qである。)
④ ~(P→~Q)≡(Pであるならば、Qでない。)といふことはない。
従って、
(02)(04)により、
(05)
① ~(P& Q)≡(Pであって、Qである。)といふことはない。
②   (P→~Q)≡(Pであるならば、Qでない。)
③  (P& Q)≡(Pであって、Qである。)
④ ~(P→~Q)≡(Pであるならば、Qでない。)といふことはない。
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
然るに、
(05)により、
(06)
① ~(P& Q)≡(Pであって、Qである。)といふことはない。
②   (P→~Q)≡(Pであるならば、Qでない。)
③  (P& Q)≡(Pであって、Qである。)
④ ~(P→~Q)≡(Pであるならば、Qでない。)といふことはない。
に於いて、
①&③ は「矛盾」であり、
②&④ も「矛盾」である。
従って、
(05)(06)により、
(07)
① ~(P& Q)≡(Pであって、  Qである。)といふことはない。
④ ~(P→~Q)≡(Pであるならば、Qでない。)といふことはない。
に於いて、
①&④ は「矛盾」である。
従って、
(07)により、
(08)
①  (P& Q)≡(Pであって、  Qである。)
④  (P→~Q)≡(Pであるならば、Qでない。)
に於いて、
①&④ は「矛盾」であるし、確かに、
①&④ は「矛盾」である。
従って、
(05)(08)により、
(09)
であるが故に、
③  (P& Q)≡(Pであって、  Qである。)
④ ~(P→~Q)≡(Pであるならば、Qでない。)といふことはない。
に於いて、
③=④ である。
然るに、
(10)
③(PであってQである。)
といふのであれば、
③(Pである。)と言ってゐるが
④(Pであるならば、Qでない。)といふことはない。
といふのであれば、
④(Pである。)と言ってゐるやうには思へない
従って、
(09)(10)により、
(11)
③(PであってQである。)
④(Pであるならば、Qでない。)といふことはない。
といふ「日本語」には、「齟齬」が有る。
然るに、
(12)
(ⅳ)
1      (1) ~(P→~Q)  A
 2     (2)  ~P∨~Q   A
  3    (3)   P& Q   A
   4   (4)  ~P      A
  3    (5)   P      3&E
  34   (6)  ~P&P    45&I
   4   (7) ~(P& Q)  36RAA
    8  (8)     ~Q   A
  3    (9)      Q   3&E
  3 8  (ア)   ~Q&Q   89&I
    8  (イ) ~(P& Q)  3アRAA
 2     (ウ) ~(P& Q)  2478イ∨E
     エ (エ)   P      A
      オ(オ)      Q   A
     エオ(カ)   P& Q   エオ&I
 2   エオ(キ) ~(P& Q)&
            (P& Q)  7カ&I
 2   エ (ク)     ~Q   オキRAA
 2     (ケ)   P→~Q   エクCP
12     (コ) ~(P→~Q)&
            (P→~Q)  1ケ&I
1      (サ)~(~P∨~Q)  2コRAA
(ⅴ)
   1   (1)~(~P∨~Q)  A
    2  (2)  ~P      A
    2  (3)  ~P∨~Q   2∨I
   12  (4)~(~P∨~Q)&
           (~P∨~Q)  13&I
   1   (5) ~~P      24RAA
   1   (6)   P      5DN
     7 (7)     ~Q   A
     7      ~P∨~Q   7∨I
   1 7 (8)~(~P∨~Q)&
           (~P∨~Q)  17&I
   1   (9)    ~~Q   7RAA
   1   (ア)      Q
   1   (イ)   P& Q   6ア&I
      ウ(ウ)   P→~Q   A
   1   (エ)   P      イ&E
   1  ウ(オ)     ~Q   ウエMPP
      ウ(カ)      Q   イ&E
   1  ウ(キ)   ~Q&Q   オカ&I
   1   (ク) ~(P→~Q)  ウキRAA
従って、
(12)により、
(13)
④   ~(P→~Q)≡(Pであるならば、Qでない。)  といふことはない。
⑤ ~(~P∨~Q)≡(Pでないか、または、Qでない。)といふことはない。
に於いて、
④=⑤ である。
然るに、
(14)
例へば、
⑤(日本人であって、男性である。)
とするならば、その時に限って、
⑤(日本人でないか、または、男性でない。)とは、言へない
従って、
(13)(14)により、
(15)
P=日本人である。
Q=男性である。
であるとして、
③  ( P& Q)≡(Pであって、    Qである。)
⑤ ~(~P∨~Q)≡(Pでないか、または、Qでない。)といふことはない
に於いて、
③=⑤ であるといふ「等式(ド・モルガンの法則)」は、「分り易い」。
従って、
(09)~(15)により、
(16)
③   (P& Q)≡(Pであって、  Qである。)
④   ~(P→~Q)≡(Pであるならば、Qでない。)  といふことはない。
⑤ ~(~P∨~Q)≡(Pでないか、または、Qでない。)といふことはない。
に於いて、
③=④ よりも、
④=⑤ の方が、「分り易い」。
従って、
(16)により、
(17)
「ならば(→)」よりも、
「または(∨)」の方が、「分り易い」。


(637)「連言」と「選言の否定」と「仮言命題の否定」と「ド・モルガンの法則」。

2020-06-04 09:54:08 | 論理

(01)
(a)
1   (1)   P& Q   A
 2  (2)  ~P∨~Q   A
1   (3)   P      1&E
  4 (4)  ~P      A
1 4 (5)   P&~P   34&I
  4 (6) ~(P& Q)  15RAA
1   (7)      Q   1&E
   8(8)     ~Q   A
1  8(9)   Q&~Q   78&I
   8(ア) ~(P& Q)  19RAA
 2  (イ) ~(P& Q)  2468ア∨E
12  (ウ)  (P& Q)&
        ~(P& Q)  1イ&I
1   (エ)~(~P∨~Q)  2ウRAA
(b)
1   (1)~(~P∨~Q)  A
 2  (2)  ~P      A
 2  (3)  ~P∨~Q   2∨I
12  (4)~(~P∨~Q)&
        (~P∨~Q)  13&I
1   (5) ~~P      24RAA
1   (6)   P      5DN
  7 (7)     ~Q   A
  7      ~P∨~Q   7∨I
1 7 (8)~(~P∨~Q)&
        (~P∨~Q)  17&I
1   (9)    ~~Q   7RAA
1   (ア)      Q
1   (イ)   P& Q   6ア&I
従って、
(01)により、
(02)
①(P&Q)≡~(~P∨~Q)
②(Q&P)≡~(~Q∨~P)
といふ「等式(ド・モルガンの法則)」が、成立する。
然るに、
(03)
(b)
1   (1)~(~P∨~Q)  A
 2  (2)  ~P      A
 2  (3)  ~P∨~Q   2∨I
12  (4)~(~P∨~Q)&
        (~P∨~Q)  13&I
1   (5) ~~P      24RAA
1   (6)   P      5DN
  7 (7)     ~Q   A
  7      ~P∨~Q   7∨I
1 7 (8)~(~P∨~Q)&
        (~P∨~Q)  17&I
1   (9)    ~~Q   7RAA
1   (ア)      Q
1   (イ)   P& Q   6ア&I
   ウ(ウ)   P→~Q   A
1   (エ)   P      イ&E
1  ウ(オ)     ~Q   ウエMPP
   ウ(カ)      Q   イ&E
1  ウ(キ)   ~Q&Q   オカ&I
1   (ク) ~(P→~Q)  ウキRAA
(c)
1      (1) ~(P→~Q)  A
 2     (2)  ~P∨~Q   A
  3    (3)   P& Q   A
   4   (4)  ~P      A
  3    (5)   P      3&E
  34   (6)  ~P&P    45&I
   4   (7) ~(P& Q)  36RAA
    8  (8)     ~Q   A
  3    (9)      Q   3&E
  3 8  (ア)   ~Q&Q   89&I
    8  (イ) ~(P& Q)  3アRAA
 2     (ウ) ~(P& Q)  2478イ∨E
     エ (エ)   P      A
      オ(オ)      Q   A
     エオ(カ)   P& Q   エオ&I
 2   エオ(キ) ~(P& Q)&
            (P& Q)  7カ&I
 2   エ (ク)     ~Q   オキRAA
 2     (ケ)   P→~Q   エクCP
12     (コ) ~(P→~Q)&
            (P→~Q)  1ケ&I
1      (サ)~(~P∨~Q)  2コRAA
従って、
(03)により、
(04)
① ~(~P∨~Q)≡~(P→~Q)
② ~(~Q∨~P)≡~(Q→~P)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(02)(04)により、
(05)
①(P&Q)≡~(~P∨~Q)≡~(P→~Q)
②(Q&P)≡~(~Q∨~P)≡~(Q→~P)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(05)により、
(06)
①(PであってQである。)≡(Pでないか、または、Qでない)といふことはない。≡(Pならば、Qでない)といふことはない。
②(QであってPである。)≡(Qでないか、または、Pでない)といふことはない。≡(Qならば、Pでない)といふことはない。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(07)
①(PであってQである。)
②(QであってPである。)
といふのであれば、
①(Pである。)と言ってゐるし、
②(Qである。)と言ってゐる。
然るに、
(08)
①(Pであるならば、Qでない)といふことはない。
②(Qであるならば、Pでない)といふことはない。
といふのであれば、
①(Pである。)と言ってゐる。といふ風には、思へないし、
②(Qである。)と言ってゐる。といふ風には、思へない。
従って、
(01)~(08)により、
(09)
① ~(P→~Q)
② ~(Q→~P)
といふ「論理式」と、
①(Pであるならば、Qでない)といふことはない。
②(Qであるならば、Pでない)といふことはない。
といふ「日本語」には、「齟齬」が有る。


(636)「パースの法則」の「対偶」。

2020-06-03 12:27:36 | 論理

(01)
命題計算では、パースの法則は ((P→Q)→P)→P のことを言う。この意味するところを書き出すと、命題Pについて、命題Qが存在して、「PならばQ」からPが真であることが従うときには、Pは真でなければならないとなる。とりわけ、Qとして偽を選んだ場合には、Pから偽が従うときは常にPが真であるならば、Pは真であるとなる(ウィキペディア)。
然るに、
(02)
(ⅰ)
1  (1) P→ Q A
 2 (2)   ~Q A
  3(3) P    A
1 3(4)    Q 13MPP
123(5) ~Q&Q 24&I
12 (6)~P    35RAA
1  (7)~Q→~P 26CP
(ⅱ)
1  (1) ~Q→~P A
 2 (2)     P A
  3(3) ~Q    A
1 3(4)    ~P 13MPP
123(5)  P&~P 24&I
12 (6)~~Q    35RAA
12 (7)  Q    6DN
1  (8)  P→ Q 27CP
従って、
(02)により、
(03)
①  P→ Q≡Pならば、Qである。
② ~Q→~P≡Qでないならば、Pでない。
に於いて、
①=② であって、この「等式」を「対偶(Contraposition)」といふ。
然るに、
(04)
(ⅰ)
1  (1)    ((P→Q)→ P)→P A
 2 (2)              ~P A
12 (3)   ~((P→Q)→ P)   12MTT
  4(4)   ~((P→Q)&~P)   A
  4(5)    ((P→Q)→ P)   4含意の定義(Ⅰ)
124(6)   ~((P→Q)→ P)&
          ((P→Q)→ P)   34&I
12 (7)  ~~((P→Q)&~P)   46RAA
12 (8)     (P→Q)&~P    7DN 
12 (9)      P→Q        8&E
12 (ア)     ~P∨Q        9含意の定義(Ⅱ)
12 (イ)           ~P    8&E
12 (ウ)    (~P∨Q)&~P    アイ&I
1  (エ)~P→((~P∨Q)&~P)   2ウCP
1  (オ) P∨((~P∨Q)&~P)   エ含意の定義
(ⅱ)
1   (1)  P∨((~P∨Q)&~P) A
1   (2) ~P→((~P∨Q)&~P) 1含意の定義
 3  (3) ~P             A
13  (4)     (~P∨Q)&~P  23MPP
13  (5)     (~P∨Q)     4&E
13  (6)      (P→Q)     5含意の定義
  7 (7)      (P→Q)→ P  A
137 (8)             P  67MPP
13  (9)            ~P  4&E
137 (ア)          P&~P  89&I
13  (イ)    ~((P→Q)→ P) 7アRAA
1   (ウ) ~P→~((P→Q)→ P) 3イRAA
   エ(エ)     ((P→Q)→ P) A
   エ(オ)   ~~((P→Q)→ P) エDN
1  エ(カ)~~P             ウオMTT
1  エ(キ)  P             カDN
1   (ク)((P→Q)→ P)→P    エキCP
従って、
(01)~(04)により、
(05)
① ((P→Q)→ P)→P 
② P∨((~P∨Q)&~P)
といふ、
①「パースの法則」と、
②「パースの法則の対偶」に於いても、
①=② である。
然るに、
(06)
② P∨((~P∨Q)&~P)
に於いて、
② Pが「真」であるならば、
② 真∨((~P∨Q)&~P) は「真」である。
然るに、
(07)
② P∨((~P∨Q)&~P)
に於いて、
② Pが「偽」であるならば、
② P∨((~偽∨Q)&~偽) は、
② P∨(( 真 ∨Q)& 真 ) であるが、
② P∨(( 真 ∨Q)& 真 ) は「真」である。
従って、
(06)(07)により、
(08)
② P∨((~P∨Q)&~P)
に於いて、
② Pが「真」であっても、「② は、全体として、真」であり、
② Pが「偽」であっても、「② は、全体として、真」である。
然るに、
(08)により、
(09)
② P∨((~P∨Q)&~P)
に於いて、
② Pが「真」であっても、「② は、全体として、真」であり、
② Pが「偽」であっても、「② は、全体として、真」である。
といふことは、
② Qが「真」であろうと、「偽」であろうと、
② P∨((~P∨Q)&~P)
といふ「命題論理式」は、「恒に真(トートロジー)」である。
といふことを、「意味」してゐる。
従って、
(01)(05)(08)(09)により、
(10)
①((Pであるならば、Qである)ならばPである)ならばPである。
といふ「パースの法則」は、実際には、
①((Pであるならば、Qであろうと、Qでなかろうと)いづれにせよ、Pである)ならばPである。
といふ「意味」になる。
然るに、
(11)
①((Pであるならば、Qであろうと、Qでなかろうと)いづれにせよ、Pである)ならばPである。
といふことは、言ふまでもなく、「当然」である。
従って、
(05)~(11)により、
(12)
① ((P→Q)→ P)→P 
といふ「パースの法則」が、「恒に真(トートロジー)」であることは、「当然」であるものの、そのことは、
① ((P→Q)→ P)→P
といふ「パースの法則」そのものよりも、
② P∨((~P∨Q)&~P)
といふ「パースの法則の、対偶」を見た場合の方が、「分り易い」。
(13)
② P∨((~P∨Q)&~P)
に於いて、
② 真∨((~P∨Q)&~P)
であるならば、そのまま、「真」である。
(14)
② P∨((~P∨Q)&~P)
に於いて、
② P∨((~偽∨Q)&~偽)
であるならば、
② P∨((真)&真)
であり、
② P∨((真)&真)
は、「真」である。
従って、
(05)(13)(14)により、
(15)
① ((P→Q)→ P)→P 
② P∨((~P∨Q)&~P)
に於いて、
①=② であって、尚且つ、
② は、「恒に真(トートロジー)」であるため、
① も、「恒に真(トートロジー)」である。


(635)「パースの法則」と「含意の定義(Ⅰ・Ⅱ)」。

2020-06-02 13:10:12 | 論理

(01)
命題計算では、パースの法則は ((P→Q)→P)→P のことを言う。この意味するところを書き出すと、命題Pについて、命題Qが存在して、「PならばQ」からPが真であることが従うときには、Pは真でなければならないとなる。とりわけ、Qとして偽を選んだ場合には、Pから偽が従うときは常にPが真であるならば、Pは真であるとなる(ウィキペディア)。
然るに、
(02)
(ⅰ)
1 (1)  P→ Q  A
 2(2)  P&~Q  A
 2(3)  P     2&E
12(4)     Q  13MPP
 2(5)    ~Q  2&E
12(6)  Q&~Q  45&I
1 (7)~(P&~Q) 26RAA
(ⅱ)
1  (1)~(P&~Q)  A
 2 (2)  P      A
  3(3)    ~Q   A
 23(4)  P&~Q
123(5)~(P&~Q)&
       (P&~Q)  14&I
12 (6)   ~~Q   3RAA
12 (7)     Q   6DN
1  (8)  P→ Q   27CP
従って、
(02)により、
(03)
①   P→ Q ≡Pならば、Qである。
② ~(P&~Q)≡PであってQでない。といふことはない。
に於いて、
①=② であって、この「等式」を「含意の定義(Ⅰ)」とする。
然るに、
(04)
(ⅰ)
1    (1)    P→ Q   A
 2   (2)    P&~Q   A
 2   (3)    P      2&E
12   (4)       Q   13MPP
 2   (5)      ~Q   2&E
12   (6)    Q&~Q   45&I
1    (7) ~( P&~Q)  26RAA
  8  (8) ~(~P∨ Q)  A
   9 (9)   ~P      A
   9 (ア)   ~P∨ Q   9∨I
  89 (イ) ~(~P∨ Q)&
          (~P∨ Q)  7ア&I
  8  (ウ)  ~~P      9イRAA
  8  (エ)    P      ウDN
    オ(オ)       Q   A
    オ(カ)   ~P∨ Q   オ∨I
  8 オ(キ) ~(~P∨ Q)&
          (~P∨ Q)  7カ&I
  8  (ク)      ~Q   オキRAA
  8  (ケ)    P&~Q   エク&I
1 8  (コ) ~( P&~Q)&
          ( P&~Q)  7ケ&I
1    (サ)~~(~P∨ Q)  8コRAA
1    (シ)   ~P∨ Q   サDN
(ⅱ)
1     (1) ~P∨ Q   A
 2    (2)  P&~Q   A
  3   (3) ~P      A
 2    (4)  P      2&E
 23   (5) ~P&P    34&I
  3   (6)~(P&~Q)  25RAA
   7  (7)     Q   A
 2    (8)    ~Q   2&E
 2 7  (9)  Q&~Q   78&I
   7  (ア)~(P&~Q)  29RAA
1     (イ)~(P&~Q)  1367ア∨EE
    ウ (ウ)  P      A
     エ(エ)    ~Q   A
    ウエ(オ)  P&~Q   ウエ&I
1   ウエ(カ)~(P&~Q)&
          (P&~Q)  イオ&I
1   ウ (キ)   ~~Q   エカRAA
1   ウ (ク)     Q   キDN
1     (ケ)  P→ Q   ウクCP
従って、
(04)により、
(05)
①  P→Q≡Pならば、Qである。
② ~P∨Q≡Pでないか、または、Qである。
に於いて、
①=② であって、この「等式」を「含意の定義(Ⅱ)」とする。
従って、
(03)(05)により、
(06)
① P→Q≡~(P&~Q)
② P→Q≡ ~P∨ Q
に於いて、
① を、「含意の定義(Ⅰ)」とし、
② を、「含意の定義(Ⅱ)」とする。
然るに、
(06)により、
(07)
「含意の定義(Ⅰ)」である所の、
①   P→Q ≡ ~(P&~Q)
の「両辺」を「否定」すると、
③ ~(P→Q)≡~~(P&~Q)
である。
然るに、
(07)により、
(08)
「二重否定律(DN)」により、
③ ~(P→Q)≡(P&~Q)
である。
従って、
(08)により、
(09)
③ ~(P→Q)  ≡(P&~Q)
の「両辺」に、「∨P」を加へると、
③ ~(P→Q)∨P≡(P&~Q)∨P
である。
然るに、
(10)
「含意の定義(Ⅱ)」により、
③ ~(P→Q)∨P は、
③  (P→Q)→P に「等しい」。
従って、
(09)(10)により、
(11)
③(P→Q)→P≡(P&~Q)∨P
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(11)により、
(12)
③(P→ Q)→P≡(Pであるならば、Qである)ならばPである。
④(P&~Q)∨P≡(PであってQでない)か、または、Pである。
に於いて、
③=④ である。
従って、
(12)により、
(13)
③((P→ Q)→P)→P≡((Pであるならば、Qである)ならばPである)ならばPである。
④((P&~Q)∨P)→Q≡((PであってQでない)か、または、Pである)ならばPである。
に於いて、
③=④ である。
然るに、
(14)
(ⅲ)
1    (1)((P→ Q)→P)→P A
 2   (2) (P&~Q)∨P    A
  3  (3)  P&~Q       A
   4 (4)  P→ Q       A
  3  (5)  P          3&E
  34 (6)     Q       45MPP
  3  (7)    ~Q       3&E
  34 (8)  Q&~Q       67&I
  3  (9)~(P→ Q)      48RAA
  3  (ア)~(P→ Q)∨P    9∨I
    イ(イ)        P    ア∨I
 2   (ウ)~(P→ Q)∨P    23アイウ∨E
 2   (エ) (P→ Q)→P    ウ含意の定義(Ⅱ)
12   (オ)           P 1エMPP
1    (カ)((P&~Q)∨P)→P 2オCP
(ⅳ)
1    (1) ((P&~Q)∨P)→P A
 2   (2)  (P→ Q)→P    A
 2   (3) ~(P→ Q)∨P    2含意の定義(Ⅱ)
  4  (4) ~(P→ Q)      A
   5 (5) ~(P&~Q)      A
   5 (6)   P→ Q       5含意の定義(Ⅰ)
  45 (7) ~(P→ Q)&
          (P→ Q)      46&I
  4  (8)~~(P&~Q)      57RAA
  4  (9)  (P&~Q)      8DN
  4  (ア)  (P&~Q)∨P    9∨I
    イ(イ)         P    A
    イ(ウ)  (P&~Q)∨P    イ∨I
 2   (エ)  (P&~Q)∨P    349イウ∨E
12   (オ)            P イエMPP
1    (カ) ((P→ Q)→P)→P 2オCP
従って、
(14)により、
(15)
命題計算」の「結果」も、
③((P→ Q)→P)→P≡((Pであるならば、Qである)ならばPである)ならばPである。
④((P&~Q)∨P)→P≡((PであってQでない)か、または、Pである)ならばPである。
に於いて、
③=④ である。
然るに、
(16)
④((日本人であってアメリカ人でない)か、または、日本人である)ならば日本人である。
といふ「命題」は、言ふまでもなく「真(本当)」である。
然るに、
(17)
例へば、
④ テニスの大坂なおみ選手は、「(日本とアメリカの)二重国籍者」である。
従って、
(15)(16)(17)により、
(18)
④((日本人であってアメリカ人でない)か、または、日本人である)ならば日本人である。
④((日本人であってアメリカ人である)か、または、日本人である)ならば日本人である。
といふ「命題」は、両方とも「真(本当)」である。
従って、
(15)(18)により、
(19)
④((P&~Q)∨P)→P≡((PであってQでない)か、または、Pである)ならばPである。
といふ「命題」自体は、
④ Q が「真(本当)」であって、
④ Q が「偽(ウソ)」であっても、いづれにせよ、「真(本当)」である。
従って、
(15)(19)により、
(20)
③((P→ Q)→P)→P≡((Pであるならば、Qである)ならばPである)ならばPである。
といふ「命題」自体も、
③ Q が「真(本当)」であっても、
③ Q が「偽(ウソ)」であっても、いづれにせよ、「真(本当)」である。
然るに、
(21)
③ Q が「真(本当)」であっても、
③ Q が「偽(ウソ)」であっても、いづれにせよ、
③((P→Q)→P)→P≡((Pであるならば、Qである)ならばPである)ならばPである。
といふ「命題」自体は、「真(本当)」である。
といふことは、
③((P→Q)→P)→P≡((Pであるならば、Qである)ならばPである)ならばPである。
に於ける、
③        Q は「無視」しても、構はない。
といふ、ことである。
(22)
③((P→Q)→P)→P
が「偽」であるためには、
③((偽→Q)→偽)→偽
に於いて、
③((偽→Q)→偽)
が「真」でなければ、ならない。
然るに、
(23)
③((偽→Q)→偽)
が「真」であるためには、
③ (偽→Q)
が「偽」でなければ、ならない。
然るに、
(24)
③ (偽→Q)は、
③    Q が「」であれば、「」。
③        Q が「」であっても「」。
従って、
(22)(23)(24)により、
(25)
③((P→Q)→P)→P
といふパースの法則」は、「」ではあり得ず、それ故、「恒真(トートロジー)」である


(634)「パースの法則(其の?2)」。

2020-06-01 13:01:39 | 論理

(01)
命題計算では、パースの法則は ((P→Q)→P)→P のことを言う。この意味するところを書き出すと、命題Pについて、命題Qが存在して、「PならばQ」からPが真であることが従うときには、Pは真でなければならないとなる。とりわけ、Qとして偽を選んだ場合には、Pから偽が従うときは常にPが真であるならば、Pは真であるとなる(ウィキペディア)。
然るに、
(02)
①(PであってQでない)か、または、Pである
といふのであれば、いづれにせよ
①  Pである
従って、
(02)により、
(03)
①((PであってQでない)か、または、Pである)ならばPである
といふことは、「当然」である。
従って、
(02)(03)により、
(04)
①(PであってQでない)か、または、Pである
②(Pならば、Qである)ならばPである。
に於いて、
①=② であるならば、
①((PであってQでない)か、または、Pである)ならばPである
①((Pならば、Qである)ならばP)ならばPである。
に於いて、
① は「当然」であって、
② も「当然」である。
然るに、
(05)
①(PであってQでない)か、または、Pである
②(Pならば、Qである)ならばPである。
といふ「日本語」は、それぞれ、
①(P&~Q)∨P
②(P→ Q)→P
といふ「論理式」に、相当する。
然るに、
(06)
(ⅰ)
1   (1) (P&~Q)∨P A
 2  (2) (P&~Q)   A
  3 (3)  P→ Q    A
 2  (4)  P       2&E
 23 (5)     Q    34MPP
 2  (6)    ~Q    2&E
 23 (7)  Q&~Q    56&I
 2  (8)~(P→ Q)   37RAA
 2  (9)~(P→ Q)∨P 2∨I
   ア(ア)        P A
   ア(イ)~(P→ Q)∨P ア∨I
1   (ウ)~(P→ Q)∨P 129アイ∨E
1   (エ) (P→ Q)→P ウ含意の定義
(ⅱ)
1     (1)  (P→ Q)→P A
1     (2) ~(P→ Q)∨P 1含意の定義
 3    (3) ~(P→ Q)   A
  4   (4) ~(P&~Q)   A
   5  (5)   P       A
    6 (6)     ~Q    A
   56 (7)   P&~Q    56&I
  456 (8) ~(P&~Q)&
           (P&~Q)   47&I
  45  (9)    ~~Q    6RAA
  45  (ア)      Q    9DN
  4   (イ)   P→ Q    5ア
 34   (ウ) ~(P→ Q)&
           (P→ Q)   3イ&I
 3    (エ)~~(P&~Q)   4ウRAA
 3    (オ)  (P&~Q)   エDN
 3    (カ)  (P&~Q)∨P オ∨I
     キ(キ)         P A
     キ(ク)  (P&~Q)∨P キ∨I
1     (ケ)  (P&~Q)∨P 23カキク∨E
従って、
(06)により、
(07)
①(P&~Q)∨P
②(P→ Q)→P
に於いて、すなはち、
①(PであってQでない)か、または、Pである
②(Pならば、Qである)ならばPである。
に於いて、
①=② である。
従って、
(04)~(07)により、
(08)
①((P&~Q)∨P)→Q
②((P→ Q)→P)→Q 
に於いて、すなはち、
①((PであってQでない)か、または、Pである)ならばPである
②((Pならば、Qである)ならばP)ならばPである。
に於いて、
①=② である。
従って、
(07)(08)により、
(09)
①(P&~Q)∨P
②(P→ Q)→P
に於いて、
①=② であることに、「気付くこと」が出来るのであれば、
②((P→Q)→P)→Q 
②((Pならば、Qである)ならばP)ならばPである。
といふ「パースの法則」は、「不思議」ではない
然るに、
(10)
①((P&~Q)∨P)→Q
②((P→ Q)→P)→Q 
に於いては、
①((PであってQでない)か、
②((Pならば、Qである)ならば、
であるため、両者に於いて、
①(Qでない)か、
②(Qである)ならば、
の「部分」が「真逆」になり、それ故、
①((PであってQでない)か、またはPである)ならばPである
ではなく
②((Pならば、QであるならばP)ならばPである。
といふ「パースの法則」は、「不思議な印象」を、与へることになる。