日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(655)「象の鼻が長い(鼻は象が長い、象は鼻が長い)」の「述語論理」。

2020-06-20 11:18:07 | 象は鼻が長い、述語論理。

(01)
「象鼻が長いこと」を文にするとき、「象鼻は長い。」という表現もできますが、「象」を主題にすれば「象長い。」という文になります。「象」の助詞「」は、文の題目を示すとともに、助詞「」を兼務しています。この「象長い。」の文で、文の柱となるものは述語長い」であり、「象は」「鼻が」の両文節は、述語に対して同格の修飾語(連用修飾語)であると考えます。
(ヤフー!知恵袋:sid********さん 編集あり2007/8/1002:37:00)
然るに、
(02)
「象は」「鼻が」の両文節は、述語に対して同格の修飾語(連用修飾語)である。
といふのであれば、
「象は(連用修飾語)長い(用言)。」といふことになり、
「鼻が(連用修飾語)長い(用言)。」といふことになるが、
「象の鼻は、長い。」ものの、
「象は、長くない。」
然るに、
(03)
① 象の鼻は長い。⇔
① ∀x∃y{象x&鼻yx→長y}⇔
① すべてのxと、あるyについて{xが象であって、yがxの鼻であるならば、yは長い}。
然るに、
(04)
②{象の鼻、兎の鼻、馬の鼻}であるならば、
②{象の鼻は長く、象以外(兎と馬)の鼻は長くない。}
然るに、
(05)
②{象の鼻、兎の鼻、馬の鼻}であるならば、
②{象の鼻長い。}
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
② 象の鼻長い。⇔
② ∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)}⇔
② すべてのxと、あるyについて{xが象であって、yがxの鼻であるならば、yは長く、xが象ではなくて、yがxの鼻であるならば、yは長くない}。
然るに、
(07)
(ⅱ)
1   (1)∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)} A
1   (2)  ∃y{(象a&鼻ya→長y)&(~象a&鼻ya→~長y)} 1UE
 3  (3)     (象a&鼻ba→長b)&(~象a&鼻ba→~長b)  A
 3  (4)      象a&鼻ba→長b                 3&E
 3  (5)                  ~象a&鼻ba→~長b   3&E
  6 (6)                           長b   A
  6 (7)                         ~~長b   6DN
 36 (8)                ~(~象a&鼻ba)      57MTT
 36 (9)                  象a∨~鼻ba       8ド・モルガンの法則
 36 (ア)                  ~鼻ba∨象a       9交換法則
 36 (イ)                   鼻ba→象a       ア含意の定義
 3  (エ)               長b→(鼻ba→象a)      6イCP
   エ(エ)               鼻ba&長b           A
   エ(オ)                   長b           エ&E
 3 エ(カ)                   鼻ba→象a       エオMPP
   エ(キ)               鼻ba              エ&E
 3 エ(ク)                       象a       カキMPP
 3  (ケ)               鼻ba&長b→ 象a       エクCP
 3  (コ)     (象a&鼻ba→長b)&(鼻ba&長b→象a)    4ケ&I
 3  (サ)  ∃y{(象a&鼻ya→長y)&(鼻ya&長y→象a)}   コEI
1   (シ)  ∃y{(象a&鼻ya→長y)&(鼻ya&長y→象a)}   23サEE
1   (ス)∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(鼻yx&長y→象x)}   シUI
(ⅲ)
1   (1)∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(鼻yx&長y→象x)}   A
1   (2)  ∃y{(象a&鼻ya→長y)&(鼻ya&長y→象a)}   1UE
 3  (3)     (象a&鼻ba→長b)&(鼻ba&長b→象a)    A
 3  (4)      象a&鼻ba→長b                 3&E
 3  (5)                  鼻ba&長b→象a     3&E
  6 (6)                        ~象a     A
 36 (7)                ~(鼻ba&長b)       56MPP
 36 (8)                ~鼻ba∨~長b        7ド・モルガンの法則
 36 (9)                 鼻ba→~長b        8含意の定義
 3  (ア)            ~象a→(鼻ba→~長b)       69CP
   イ(イ)            ~象a& 鼻ba            A
   イ(ウ)            ~象a                 イ&E
 3 イ(エ)                 鼻ba→~長b        アウMPP
   イ(オ)                 鼻ba            イ&E
 3 イ(カ)                     ~長b        エオMPP
 3  (キ)             ~象a&鼻ba→~長b        イカCP
 3  (ケ)     (象a&鼻ba→長b)&(~象a&鼻ba→~長b)  4キ&I
 3  (コ)  ∃y{(象a&鼻ya→長y)&(~象a&鼻ya→~長y)} ケEI
1   (サ)  ∃y{(象a&鼻ya→長y)&(~象a&鼻ya→~長y)} 23コEE
1   (シ)∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)} サUI
従って、
(08)
② ∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)}
③ ∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(  鼻yx&長y→  象x)}
に於いて、すなはち、
② すべてのxと、あるyについて{xが象であって、yがxの鼻であるならば、yは長く、xが象ではなくて、yがxの鼻であるならば、yは長くない}。
③ すべてのxと、あるyについて{xが象であって、yがxの鼻であるならば、yは長く、yが、xの鼻であって、長いのであれば、xは象である}。
に於いて、
②=③ である。
従って、
(08)により、
(09)
② すべてのxと、あるyについて{xが象であって、yがxの鼻であるならば、yは長く、xが象ではなくて、yがxの鼻であるならば、yは長くない}。
③ すべてのxと、あるyについて{xが象であって、yがxの鼻であるならば、yは長く、yが、xの鼻であって、長いのであれば、xは象である}。
に於いて、すなはち、
② 象の鼻は長く、象以外の鼻は、長くない
③ 象の鼻は長く、鼻が長ければ、象である。
に於いて、
②=③ である。
従って、
(06)~(09)により、
(10)
② 象の鼻が長い。⇔
② 象の鼻は長く、象以外の鼻は、長くない。⇔
② 象の鼻は長く、鼻が長ければ、象である。⇔
② ∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)}⇔
② ∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(  鼻yx&長y→  象x)}⇔
② すべてのxと、あるyについて{xが象であって、yがxの鼻であるならば、yは長く、xが象ではなくて、yがxの鼻であるならば、yは長くない}。⇔
② すべてのxと、あるyについて{xが象であって、yがxの鼻であるならば、yは長く、yが、xの鼻であって、長いのであれば、xは象である}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(11)
②{象の鼻、兎の鼻}であるならば、
②{象の鼻が長い。}
②{象の鼻は長く、象以外の鼻は長くない。}
②{象の鼻は長く、鼻が長ければ象である。}
従って、
(10)(11)により、
(12)
② 象の鼻長い。
といふ「日本語」は、
② ∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)}
といふ「述語論理式」に、相当する。
然るに、
(13)
1    (1)∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(鼻yx&長y→象x)} A
1    (2)  ∃y{(象a&鼻ya→長y)&(鼻ya&長y→象a)} 1UE
 3   (3)     (象a&鼻ba→長b)&(鼻ba&長b→象a)  A
 3   (4)      象a&鼻ba→長b               3&E
 3   (5)                  鼻ba&長b→象a   3&E
  6  (6)∃x∃y(兎x&~象x&鼻yx)              A
   7 (7)  ∃y(兎a&~象a&鼻ya)              A
    8(8)     兎a&~象a&鼻ba               A
    8(9)     象a                       8&E
    8(ア)        ~象a                   8&E
    8(イ)            鼻ba               8&E
 3  8(ウ)                ~(鼻ba&長b)     5アMTT
 3  8(エ)                ~鼻ba∨~長b      ウ、ド・モルガンの法則
 3  8(オ)                 鼻ba→~長b      エ含意の定義
 3  8(カ)                     ~長b      イオMPP
 3  8(キ)     兎a&~象a&鼻ba&~長b           8カ&I
 3  8(ク)  ∃y(兎a&~象a&鼻ya&~長y)          キEI
 3 7 (ケ)  ∃y(兎a&~象a&鼻ya&~長y)          789EE
 3 7 (コ)∃x∃y(兎x&~象x&鼻yx&~長y)          ケEI
 36  (サ)∃x∃y(兎x&~象x&鼻yx&~長y)          67コEE
1 6  (シ)∃x∃y(兎x&~象x&鼻yx&~長y)          233EE
従って、
(13)により、
(14)
① ∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(鼻yx&長y→象x)} 然るに、
② ∃x∃y(兎x&~象x&鼻yx) 従って、
③ ∃x∃y(兎x&~象x&鼻yx&~長y)
といふ「推論(三段論法)」、すなはち、
① すべてのxと、あるyについて{xが象であって、yがxの鼻であるならば、yは長く、yが、xの鼻であって、長いのであれば、xは象である}。 然るに、
②   あるxと、あるyについて{xは兎であって、象ではなく、yはxの鼻である}。 従って、
③   あるxと、あるyについて{xは兎であって、象ではなく、yはxの鼻であって、長くない}。
といふ「推論(三段論法)」は、「妥当(Valid)」である。
従って、
(14)により、
(15)
① 象の鼻は長く、象以外の鼻は、長くない。  然るに、
② ある兎は象ではなく、その兎には鼻がある。 従って、
③ ある兎は象ではなく、その兎の鼻は長くない
といふ「推論(三段論法)」は、「妥当(Valid)」である。
従って、
(08)(10)(15)により、
(16)
① 象の鼻は長く、象以外の鼻は、長くない。  然るに、
② ある兎は象ではなく、その兎には鼻がある。 従って、
③ ある兎は象ではなく、その兎の鼻は長くない
といふ「推論(三段論法)」は、「妥当(Valid)」である。
とする一方で、
② 象の鼻長い。⇔
② 象の鼻は長く、象以外の鼻は、長くない。⇔
② 象の鼻は長く、鼻が長ければ、象である。⇔
② ∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)}⇔
② ∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(  鼻yx&長y→  象x)}。
といふ「等式」を、「否定」することは、出来ない
然るに、
(17)
① 象の鼻は長く、象以外の鼻は、長くない。  然るに、
② ある兎は象ではなく、その兎には鼻がある。 従って、
③ ある兎は象ではなく、その兎の鼻は長くない。
といふ「推論(三段論法)」は、「妥当(Valid)」である。
従って、
(16)(17)により、
(18)
② 象の鼻長い。⇔
② 象の鼻は長く、象以外の鼻は、長くない。⇔
② ∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)}。
といふ「等式」を、「否定」することは、出来ない
然るに、
(19)
伝統的論理学を速水滉『論理学』(16)で代表させよう。わたしのもっているのが四十三年の第十九刷一万部中の一冊で、なお引続き刊行だろうから、前後かなり多く読者を持つ論理学書と考えられる。新興の記号論理学の方は、沢田充茂の『現代論理学入門』(62)を参照することにする
(三上章、日本語の論理、1963年、4頁)。
然るに、
(20)
沢田充茂の『現代論理学入門(岩波新書)』は、「現代論理学の解説書」であって、「現代論理学の教科書」ではないので、その中には、例へば、
① 象は鼻長い。
② 象の鼻長い。
③ 鼻は象長い。
といふ「3つの日本語」を、「述語論理記法」に従って翻訳することにより、その「論理形式」を示せ。
といふ「練習問題」は、載ってゐない
従って、
(20)により、
(21)
沢田充茂の『現代論理学入門』には、
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&  ∀z(~鼻zx→~長z)}
② ∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)}
③ ∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)}
といふ「解答」も、載ってゐない
然るに、
(19)により、
(22)
仮に、沢田充茂の『現代論理学入門』に、
① 象は鼻長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&  ∀z(~鼻zx→~長z)}。
② 象の鼻長い≡∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)}。
③ 鼻は象長い≡∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)}。
といふ「等式」が記載されてゐた。とするならば、三上章 先生は、「これらの等式」を、無視することは、なかったはずである
従って、
(22)により、
(23)
「三上文法の信奉者」であるならば、その人は、
① 象は鼻長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&  ∀z(~鼻zx→~長z)}。
② 象の鼻長い≡∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)}。
③ 鼻は象長い≡∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)}。
といふ「等式」の「間違ひ」を指摘しない限りは、「これらの等式」を、無視すべきではない
然るに、
(24)
三上文法」を提唱しているのは、既に35年前に鬼籍に入った気骨のアマチュア日本語学研究家、三上章である。そのとてもラジカルな主張で、「日本語には主語がない、あるのは述語のみである」、「何々は、は主語でなく主題である」、「何々が、は主語でなく主格である」というものであり、学校文法を根底から覆すものだ。学校文法は単純な英語文法からの輸入で、主語・述語関係を単純に当てはめたものだ。そのため、「象は、鼻長い」という単純な文でさえ、どれが主語だか指摘できず、複数主語だとか、主語の入れ子だとか、奇矯な技を使う。これに対して三上は、日本語には主語はない、とする。「象は」は、テーマを提示する主題であり、これから象についてのことを述べますよというメンタルスペースのセットアップであり、そのメンタルスペースのスコープを形成する働きをもつと主張する(この場合は「長い」までをスコープとする)。また、「鼻が」は主格の補語にすぎなく、数ある補語と同じ格であるとする。基本文は述語である「長い」だけだ(三上文法! : wrong, rogue and log, by yutakashino)。
従って、
(23)(24)により、
(25)
「三上文法の信奉者」である、yutakashinoさんは、
① 象は鼻長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&  ∀z(~鼻zx→~長z)}。
② 象の鼻長い≡∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)}。
③ 鼻は象長い≡∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)}。
といふ「等式」の「間違ひ」を指摘しない限りは、「これらの等式」を、無視すべきではない
然るに、
(26)
① 象は鼻長い。⇔
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
然るに、
(27)
① すべてのxについて{xが象であるならば、
といふことは、
① 象をxとして、「これから象についてのことを述べますよ
といふ「意味」である。
然るに、
(28)
(ⅰ)論理式または命題関数において、量記号が現れる任意の箇所の作用範囲(スコープ)は、問題になっている変数が現れる少なくとも2つの箇所を含むであろう(その1つの箇所は量記号そのもののなかにある);
(ⅱ)論理式または命題関数において、量記号が現れる任意の箇所の作用範囲(スコープ)は、同じ変数を用いたいかなる他の量記号も含まないであろう。
(論理学初歩、E.J.レモン、竹尾 治一郎・浅野 楢英 訳、1973年、183頁改)
従って、
(26)(28)により、
(29)
① 象は
① ∀x{象x→
の「作用範囲(スコープ)」は、
① 鼻長い。
① ∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)
である。
然るに、
(30)
① 象動物である≡∀x{象x→動物x}。
といふ「述語論理式(右辺)」に於ける、
① 動物x
に対して、
① 動物x=∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)
といふ「代入(Substitution)」を行った「形」が
① 象鼻が長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
といふ「述語論理式(右辺)」である。
従って、
(31)
「述語論理」といふ「観点」からすれば、
① 象動物である≡∀x{象x→動物x}。
① 象鼻が長い ≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
に於ける、
① 象
① 象
は、両方とも、
① ∀x{象x→
① ∀x{象x→
であって、「区別」は、無い
従って、
(31)により、
(32)
常識」として、
① 象は動物である。
の「主語」が、
① 象は
である以上、
① 象は鼻が長い。
の「主語」は、
① 象は
である。
従って、
(32)により、
(33)
① 象は鼻長い。
に於ける「述語」は、
①     鼻長い。
である。
然るに、
(34)
①     鼻長い。
に於ける、「主語」は、
①     鼻
である。
従って、
(31)~(34)により、
(35)
① 象は鼻長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
といふ「日本語(左辺)」も、「複数主語であって、主語の入れ子」になってゐる。


(654)「選言三段論法」と「述語論理」について。

2020-06-19 09:19:00 | 論理

(01)
(ⅰ)
1         (1) ∀x{犯人x→(Fx∨Gx∨Hx)}   A
1         (2)    犯人a→(Fa∨Ga∨Hx)    1UE
 3        (3)    犯人a               A
13        (4)         Fa∨  Ga∨ Ha   23MPP
13        (5)         Fa∨(Ga∨ Ha)  結合法則
  6       (6)        ~Fa&~Ga&~Ha   A
   7      (7)         Fa           A
  6       (8)        ~Fa           6&E
  67      (9)         Fa&~Fa       78&I
   7      (ア)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  69RAA
    イ     (イ)             Ga∨ Ha   A
     ウ    (ウ)             Ga       A
  6       (エ)            ~Ga       6&E
  6  ウ    (オ)         Ga&~Ga       ウエ&I
     ウ    (カ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  6オRAA
      キ   (キ)                 Ha   A
  6       (ク)                ~Ha   6&E
  6   キ   (ケ)             Ha&~Ha   キク&I
      キ   (コ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  6ケRAA
    イ     (サ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  イウカキコ∨E
13        (シ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  57アイサ∨E
       ス  (ス)        ~Fa           A
        セ (セ)            ~Ga&~Ha   A
       スセ (ソ)        ~Fa&~Ga&~Ha   スセ&I
13     スセ (タ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)&
                    (~Fa&~Ga&~Ha)  シソ&I
13     ス  (チ)          ~(~Ga&~Ha)  セタDN
13     ス  (ツ)             Ga∨ Ha   チド・モルガンの法則
13        (テ)        ~Fa→ Ga∨ Ha   スツCP
1         (ト)   犯人a→(~Fa→ Ga∨ Ha)  3テCP
         ナ(ナ)   犯人a& ~Fa           A
         ナ(ニ)   犯人a                A
1        ナ(ヌ)        ~Fa→ Ga∨ Ha   トニMPP
         ナ(ネ)        ~Fa&          ナ&E
1        ナ(ノ)             Ga∨ Ha   ヌネMPP
1         (ハ)   (犯人a&~Fa)→Ga∨ Ha   ナノCP
1         (ヒ)∀x{(犯人x&~Fx)→Gx∨ Hx}  ハUI
(ⅱ)
1     (1)∀x{(犯人x&~Fx)→ Gx∨Hx}  A
1   (2)   (犯人a&~Fa)→ Ga∨Ha   1UE
 3  (3)    犯人a               A
  4 (4)        ~Fa           A
 34 (5)    犯人a&~Fa           34&I
134 (6)              Ga∨Ha   25MPP
13  (7)        ~Fa→ (Ga∨Ha)  46CP
   8(8)        ~Fa&~(Ga∨Ha)  A
   8(9)        ~Fa           8&E
13 8(ア)             (Ga∨Ha)  79MPP
   8(イ)            ~(Ga∨Ha)  8&I
13 8(ウ)             (Ga∨Ha)&
                   ~(Ga∨Ha)  アイ&I
13  (エ)       ~~Fa           8ウRAA
13  (オ)         Fa           エDN
13  (カ)         Fa∨(Ga∨Ha)   オ∨I
13  (キ)         Fa∨Ga∨Ha     カ結合法則
1   (ク)    犯人a→(Fa∨Ga∨Ha)    3キCP
1   (ケ) ∀x{犯人x→(Fx∨Gx∨Hx)}   クUI
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x{ 犯人x→(Fx∨ Gx∨ Hx)}
② ∀x{(犯人x&~Fx)→Gx∨ Hx}
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて{xが犯人であるならば、xはFであるか、または、xはGであるか、または、xはHである}。
② すべてのxについて{xが犯人であって、xがFでないならば、xはGであるか、または、xはHであるか、または、その両方である}。
に於いて、
①=② である。
従って、
(02)により、
(03)
① すべてのxについて{xが犯人であるならば、xはFであるか、または、xはGであるか、または、xはHである}。
② すべてのxについて{xが犯人であって、xがFでないならば、xはGであるか、または、xはHであるか、または、その両方である}。
に於いて、すなはち、
① 犯人は、Fか、Gか、Hである。
② 犯人が、Fでないならば、犯人はGであるか、または、犯人はHであるか、または、GとHである。
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)により、
(04)
① 犯人は、藤田か、郷田か、原田である。 然るに、
② 犯人は、藤田ではない。 従って、
③ 犯人は、郷田か、または、原田か、または、郷田と原田である。
といふ「推論(選言三段論法)」は「妥当(Valid)」である。
cf.
「F∨ G,~F ∴ ~G」だけでなく、
「F∨(G∨H),~F ∴(G∨H)」も「選言三段論法」である。
然るに、
(05)
(ⅰ)
1         (1) ∀x{犯人x→(Fx∨Gx∨Hx)}   A
1         (2)    犯人a→(Fa∨Ga∨Hx)    1UE
 3        (3)    犯人a               A
13        (4)         Fa∨  Ga∨ Ha   23MPP
13        (5)         Fa∨(Ga∨ Ha)  結合法則
  6       (6)        ~Fa&~Ga&~Ha   A
   7      (7)         Fa           A
  6       (8)        ~Fa           6&E
  67      (9)         Fa&~Fa       78&I
   7      (ア)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  69RAA
    イ     (イ)             Ga∨ Ha   A
     ウ    (ウ)             Ga       A
  6       (エ)            ~Ga       6&E
  6  ウ    (オ)         Ga&~Ga       ウエ&I
     ウ    (カ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  6オRAA
      キ   (キ)                 Ha   A
  6       (ク)                ~Ha   6&E
  6   キ   (ケ)             Ha&~Ha   キク&I
      キ   (コ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  6ケRAA
    イ     (サ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  イウカキコ∨E
13        (シ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  57アイサ∨E
       ス  (ス)        ~Fa&~Ga       A
        セ (セ)                ~Ha   A
       スセ (ソ)        ~Fa&~Ga&~Ha   スセ&I
13     スセ (タ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)&
                    (~Fa&~Ga&~Ha)  シソ&I
13     ス  (チ)               ~~Ha   セタDN
13     ス  (ツ)                 Ha   チDN
13        (テ)        ~Fa&~Ga→ Ha   スツCP
1         (ト)   犯人a→(~Fa&~Ga→ Ha)  3テCP
         ナ(ナ)   犯人a& ~Fa&~Ga       A
         ナ(ニ)   犯人a                A
1        ナ(ヌ)        ~Fa&~Ga→ Ha   トニMPP
         ナ(ネ)        ~Fa&~Ga       ナ&E
1        ナ(ノ)                 Ha   ヌネMPP
1         (ハ)   (犯人a&~Fa&~Ga)→Ha   ナノCP
1         (ヒ)∀x{(犯人x&~Fx&~Gx)→Hx}  ハUI
(ⅱ)
1   (1)∀x{(犯人x&~Fx&~Gx)→Hx} A
1   (2)   (犯人a&~Fa&~Ga)→Ha  1UE
 3  (3)    犯人a              A
  4 (4)        ~Fa&~Ga      A
 34 (5)    犯人a&~Fa&~Ga      34&I
134 (6)                 Ha  25MPP
13  (7)        ~Fa&~Ga→ Ha  46CP
   8(8)        ~Fa&~Ga&~Ha  A
   8(9)        ~Fa&~Ga      8&E
13 8(ア)                 Ha  79MPP
   8(イ)                ~Ha  8&E
13 8(ウ)             Ha&~Ha  アイ&I
13  (エ)      ~(~Fa&~Ga)     8ウRAA
13  (オ)       ( Fa∨ Ga)     エ、ド・モルガンの法則
13  (カ)       ( Fa∨ Ga)∨Ha  オ∨I
13  (キ)         Fa∨ Ga ∨Ha  カ結合法則
1   (ク)    犯人a→(Fa∨Ga∨Ha)   3キCP
1   (ケ) ∀x{犯人x→(Fa∨Ga∨Hx)}  クUI
従って、
(05)により、
(06)
① ∀x{ 犯人x→(Fx∨ Gx∨ Hx)}
② ∀x{(犯人x&~Fx&~Gx)→Hx}
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて{xが犯人であるならば、xはFであるか、または、xはGであるか、または、xはHである}。
② すべてのxについて{xが犯人であって、xがFではなく、xがGでもないならば、犯人である所のxはHである}。
に於いて、
①=② である。
従って、
(06)により、
(07)
① すべてのxについて{xが犯人であるならば、xはFであるか、または、xはGであるか、または、xはHである}。
② すべてのxについて{xが犯人であって、xがFではなく、xがGでもないならば、犯人である所のxはHである}。
に於いて、すなはち、
① 犯人は、Fか、Gか、Hである。
② 犯人が、Fではなく、Gでもないならば、Hが犯人である。
に於いて、
①=② である。
従って、
(07)により、
(08)
① 犯人は、藤田か、郷田か、原田である。 然るに、
② 犯人は、藤田ではなく、郷田でもない。 従って、
③ 原田が犯人である。
といふ「推論(選言三段論法)」は「妥当(Valid)」である。
cf.
「(F∨G),~F ∴ ~G」だけでなく、
「(F∨G)∨H,~(F∨G)∴ H」も「選言三段論法」である。
従って、
(04)(08)により、
(09)
① 犯人は、藤田か、郷田か、原田である。 然るに、
② 犯人は、藤田ではない。 従って、
③ 犯人は、郷田か、または、原田か、または、郷田と原田である。
といふ「推論(選言三段論法)」と、
① 犯人は、藤田か、郷田か、原田である。 然るに、
② 犯人は、藤田ではなく、郷田でもない。 従って、
③ 原田が犯人である。
といふ「推論(選言三段論法)」は、「妥当(Valid)」である。
然るに、
(01)(09)により、
(10)
我々は、「述語論理を学ばなくとも
① 犯人は、藤田か、郷田か、原田である。 然るに、
② 犯人は、藤田ではなく、郷田でもない。 従って、
③ 原田が犯人である。
といふ「推論(選言三段論法)」は、「妥当(Valid)」である。
といふことを、「常識(Common sense)」として、知ってゐる
従って、
(05)(10)により、
(11)
私の場合は、
(ⅰ)
1         (1) ∀x{犯人x→(Fx∨Gx∨Hx)}   A
1         (2)    犯人a→(Fa∨Ga∨Hx)    1UE
 3        (3)    犯人a               A
13        (4)         Fa∨  Ga∨ Ha   23MPP
13        (5)         Fa∨(Ga∨ Ha)  結合法則
  6       (6)        ~Fa&~Ga&~Ha   A
   7      (7)         Fa           A
  6       (8)        ~Fa           6&E
  67      (9)         Fa&~Fa       78&I
   7      (ア)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  69RAA
    イ     (イ)             Ga∨ Ha   A
     ウ    (ウ)             Ga       A
  6       (エ)            ~Ga       6&E
  6  ウ    (オ)         Ga&~Ga       ウエ&I
     ウ    (カ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  6オRAA
      キ   (キ)                 Ha   A
  6       (ク)                ~Ha   6&E
  6   キ   (ケ)             Ha&~Ha   キク&I
      キ   (コ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  6ケRAA
    イ     (サ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  イウカキコ∨E
13        (シ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  57アイサ∨E
       ス  (ス)        ~Fa&~Ga       A
        セ (セ)                ~Ha   A
       スセ (ソ)        ~Fa&~Ga&~Ha   スセ&I
13     スセ (タ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)&
                    (~Fa&~Ga&~Ha)  シソ&I
13     ス  (チ)               ~~Ha   セタDN
13     ス  (ツ)                 Ha   チDN
13        (テ)        ~Fa&~Ga→ Ha   スツCP
1         (ト)   犯人a→(~Fa&~Ga→ Ha)  3テCP
         ナ(ナ)   犯人a& ~Fa&~Ga       A
         ナ(ニ)   犯人a                A
1        ナ(ヌ)        ~Fa&~Ga→ Ha   トニMPP
         ナ(ネ)        ~Fa&~Ga       ナ&E
1        ナ(ノ)                 Ha   ヌネMPP
1         (ハ)   (犯人a&~Fa&~Ga)→Ha   ナノCP
1         (ヒ)∀x{(犯人x&~Fx&~Gx)→Hx}  ハUI
といふ「述語計算(Predicate calculus)」を「覚える前」から、
① 犯人は、藤田か、郷田か、原田である。 然るに、
② 犯人は、藤田ではなく、郷田でもない。 従って、
③ 原田が犯人である。
といふ「推論(選言三段論法)」は、「妥当(Valid)」である。
といふことを、知ってゐる
従って、
(05)(11)により、
(12)
① 犯人は、藤田か、郷田か、原田である。 然るに、
② 犯人は、藤田ではなく、郷田でもない。 従って、
③ 原田が犯人である。
といふ「推論(選言三段論法)」を行ふ際に、あるいは、我々は、「無意識」の内に、
(ⅰ)
1         (1) ∀x{犯人x→(Fx∨Gx∨Hx)}   A
1         (2)    犯人a→(Fa∨Ga∨Hx)    1UE
 3        (3)    犯人a               A
13        (4)         Fa∨  Ga∨ Ha   23MPP
13        (5)         Fa∨(Ga∨ Ha)  結合法則
  6       (6)        ~Fa&~Ga&~Ha   A
   7      (7)         Fa           A
  6       (8)        ~Fa           6&E
  67      (9)         Fa&~Fa       78&I
   7      (ア)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  69RAA
    イ     (イ)             Ga∨ Ha   A
     ウ    (ウ)             Ga       A
  6       (エ)            ~Ga       6&E
  6  ウ    (オ)         Ga&~Ga       ウエ&I
     ウ    (カ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  6オRAA
      キ   (キ)                 Ha   A
  6       (ク)                ~Ha   6&E
  6   キ   (ケ)             Ha&~Ha   キク&I
      キ   (コ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  6ケRAA
    イ     (サ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  イウカキコ∨E
13        (シ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  57アイサ∨E
       ス  (ス)        ~Fa&~Ga       A
        セ (セ)                ~Ha   A
       スセ (ソ)        ~Fa&~Ga&~Ha   スセ&I
13     スセ (タ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)&
                    (~Fa&~Ga&~Ha)  シソ&I
13     ス  (チ)               ~~Ha   セタDN
13     ス  (ツ)                 Ha   チDN
13        (テ)        ~Fa&~Ga→ Ha   スツCP
1         (ト)   犯人a→(~Fa&~Ga→ Ha)  3テCP
         ナ(ナ)   犯人a& ~Fa&~Ga       A
         ナ(ニ)   犯人a                A
1        ナ(ヌ)        ~Fa&~Ga→ Ha   トニMPP
         ナ(ネ)        ~Fa&~Ga       ナ&E
1        ナ(ノ)                 Ha   ヌネMPP
1         (ハ)   (犯人a&~Fa&~Ga)→Ha   ナノCP
1         (ヒ)∀x{(犯人x&~Fx&~Gx)→Hx}  ハUI
といふ「述語計算(Predicate calculus)」を行ってゐるのかも、知れない。
然るに、
(13)
① 犯人は、藤田か、郷田か、原田である。 然るに、
② 犯人は、藤田ではなく、郷田でもない。 従って、
③ 原田が犯人である。
といふ「推論(選言三段論法)」は、「それ自体として、完結してゐる」ため、私には、「そのやうな自覚は、全く無い」し、「普通の人は、皆、さうである」に、違ひない。
従って、
(12)(13)により、
(14)
「選言三段論法(Disjunctive syllogism)」と、「述語計算(Predicate calculus)」が、「どのやうにして、結びつくのか」といふことが、私には、「よく分からない」。
然るに、
(15)
ゴットロープ・フレーゲ(Wikipedia):
フレーゲは、古代ギリシア(ギリシア哲学)のアリストテレス以来の最大の論理学者といわれる。革命的な『概念記法』(Begriffsschrift) は1879年に出版され、アリストテレス以来2,000年変わらずに続いていた伝統論理学を一掃して論理学の新時代を切り開いた。今日の数学で定着している∀(任意の)や∃(存在する)のような量化はこのフレーゲの業績に基づいている。フレーゲは命題論理と述語論理の公理化を最初に行った人物であり、特に述語論理はそれ自体がフレーゲの発明である(実際には概念記法は高階論理の体系であり、ラムダ計算の祖ともいえる極めて先駆的なものである)。
然るに、
(16)
例へば、『「微分・積分」は、「発見」されたのであって、「発明」されたのではない。』
従って、
(15)(16)により、
(17)
述語論理にしても、フレーゲによって、「発見」されたのであって、「発明」されたのではない。』と、言ふべきである。
(18)
ここまで書いてみて、「後はどのように、書くべきなのか」が、「思ひ浮かばない」。


(653)「~が」と「強調形」と「排他的命題」と「三上文法批判」。

2020-06-18 13:00:40 | 象は鼻が長い、述語論理。

(01)
(ⅰ)
1       (1) ∀x{作者x→(Bx∨Cx)}  A
1       (2)    作者a→(Ba∨Ca)   1UE
 3      (3)    作者a           A
13      (4)         Ba∨  Ca   23MPP
  5     (5)         ~Ba&~Ca   A
   6    (6)         Ba       A
  5     (7)        ~Ba       5&E
  56    (8)         Ba&~Ba   67&I
   6    (9)      ~(~Ba&~Ca)  58RAA
    ア   (ア)             Ca   A
  5     (イ)            ~Ca   5&E
  5 ア   (ウ)         Ca&~Ca   アイ&I
    ア   (エ)      ~(~Ba&~Ca)  5アRAA
13      (オ)      ~(~Ba&~Ca)  469アエ∨E
     カ  (カ)        ~Ba       A
      キ (キ)            ~Ca   A
     カキ (ク)        ~Ba&~Ca   カキ&I
13   カキ (ケ)      ~(~Ba&~Ca)&
                  (~Ba&~Ca)  オク&I
13   カ  (コ)           ~~Ca   キケRAA
13   カ  (サ)             Ca   コDN
13      (シ)         ~Ba→Ca   カサCP
1       (ス)    作者a→(~Ba→Ca)  3シCP
       セ(セ)    作者a& ~Ba      A
       セ(ソ)    作者a           セ&E
1      セ(タ)         ~Ba→Ca   スソMPP
       セ(チ)         ~Ba      セ&E
1      セ(ツ)             Ca   タチMPP
1       (テ)   (作者a&~Ba)→Ca   セツCP
1       (ト)∀x{(作者x&~Bx)→Cx}  テUI
(ⅱ)
1       (1)∀x{(作者x&~Bx)→Cx}  A
1       (2)   (作者a&~Ba)→Ca   1UE
 3      (3)    作者a           A
  4     (4)        ~Ba       A
 34     (5)    作者a&~Ba       34&I
134     (6)             Ca   25MPP
13      (7)        ~Ba→ Ca   46CP
   8    (8)        ~Ba&~Ca   A
   8    (9)        ~Ba       8&E
13 8    (ア)             Ca   79MPP
   8    (イ)            ~Ca   8&E
13 8    (ウ)         Ca&~Ca   アイ
13      (エ)       ~~Ba       9ウRAA
13      (オ)         Ba       エDN
13      (カ)         Ba∨Ca    オ∨I
1       (キ)    作者a→(Ba∨Ca)   3カCP
1       (コ) ∀x{作者x→(Bx∨Cx)}  キUI
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x{ 作者x→(Bx∨ Cx)}
② ∀x{(作者x&~Bx)→Cx}
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて{xが作者であるならば、xはBであるか、または、xはCである}。
② すべてのxについて{xが作者であって、xがBでないならば、xはCである}。
に於いて、
①=② である。
従って、
(02)により、
(03)
① すべてのxについて{xが作者であるならば、xはBであるか、または、xはCである}。
② すべてのxについて{xが作者であって、xがBでないならば、xはCである}。
に於いて、すなはち、
① 作者は、Bか、Cである。
② 作者が、Bでないならば、C作者である。
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)により、
(04)
① 作者は、Bか、Cである。
② 作者が、Bでないならば、C作者である。
③ 作者が、Cでないならば、B作者である。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(03)(04)により、
(05)
① 作者は、Bか、Cである。然るに、
② 作者は、Bでない。   故に、
③ C作者である。
といふ「推論(選言三段論法)」は「妥当(Valid)」である。
従って、
(05)により、
(06)
③ 誰このケーキを作ったのですか(Who made this cake?)。
といふ「疑問文」は、
③( )はこのケーキを作ったが、( )以外はこのケーキを作らなかった
に於ける、
③( )            ( )
といふ「2つの括弧」の中に入るのは、「誰か」といふ「質問文」であると、見做すことが出来る。
然るに、
(07)
A:Who made this cake?
B:I did.
C:No,you didn't. I did.
であるならば、例へば、
A:誰このケーキを作ったのですか。
B:私です。
C:いいえ、あなたではありません。私作りました。
といふ「日本語」に、相当する。
然るに、
(07)により、
(08)
この場合、
C:No,you didn't. I did.
の「」は、「普段よりも、強く発音される」はずであり、尚且つ、
C:いいえ、あなたではありません。私作りました。
に対して、
C:いいえ、あなたではありません。私作りました。
とは、言はない
従って、
(08)により、
(09)
③ 私作りました。
④ 私作りました。
に於いて、
③「私」の「(心理的な)音量」は、
④「私」の「(心理的な)音量」よりも、「大きい」。
従って、
(06)~(09)により、
(10)
A:誰このケーキを作ったのですか。
B:私作りました。
に於いて、
③ 私作りました。⇔
③ 私は作ったが、私以外は作らなかった
といふ「等式」が、成立し、尚且つ、
③ 私が作りました。
④ 私は作りました。
に於いて、
③「私」の「(心理的な)音量」は、
④「私は」の「(心理的な)音量」よりも、「大きい」。
然るに、
(11)
③ 私は作ったが、私以外は作らなかった
のやうに、
③ AはBであり、A以外はBでない
といふ「命題」を、「排他的命題(Exclusive proposition)」といふ。
従って、
(10)(11)により、
(12)
③ 私作りました。
④ 私は作りました。
に於いて、
③「私」の「(心理的な)音量」は、
④「私は」の「(心理的な)音量」よりも、「大きく」、尚且つ、
③ 私作りました。
といふ「日本語」は、
③ 私は作ったが、私以外は作らなかった
といふ「排他的命題(Exclusive proposition)」である。
然るに、
(13)
③ 私作りました。
④ 私は作りました。
に於いて、
③「私」は、「私+音)」であって、
③「私は」は、「私+は(清音)」である。
然るに、
(14)
清音の方は、小さくきれいで速い感じで、コロコロと言うと、ハスの上を水玉がころがるような時の形容である。ロと言うと、大きく荒い感じで、力士が土俵でころがる感じである(金田一春彦、日本語(上)、1988年、131頁)。もし音を発音するときの物理的・身体的な口腔の膨張によって「音=大きい」とイメージがつくられているのだとしたら、面白いですね。この仮説が正しいとすると、なぜ英語話者や中国語話者も濁音に対して「大きい」というイメージを持っているか説明がつきます(川原繁人、音とことばの不思議な世界、2015年、13頁)。
従って、
(12)(13)(14)により、
(15)
③ 私作りました。
④ 私は作りました。
に於いて、
③「私音)」の「(心理的な)音量」は、実際に、
④「私は(清音)」の「(心理的な)音量」よりも、「大きい」。
然るに、
(16)
  私理事長です。(理事長は私です)
のように、の文がいわばハを内蔵していることがあるから、その説明が必要である。このような「私強声的になっていると言うことにする。そこに発音上ストレスを与えたのと似た効果を持っているからである(三上章、日本語の論理、1963年、106頁)。
従って、
(15)(16)により、
(17)
① 私理事長です。
② 私は理事長です。
に於いて、
①「私音)」の「(心理的な)音量」は、実際に、
②「私は(清音)」の「(心理的な)音量」よりも、「大きい強声的)」である。
といふことは、三上章 先生自身も、認めてゐる
然るに、
(18)
理事長は私です(命題)。
② 私以外は理事長ではない排他的命題)。
に於いて、
①=② は、「対偶(Contraposition)」である。
然るに、
(19)
よく知られているように、「私理事長です」は語順を変え、
 理事長は、私です。
と直して初めて主辞賓辞が適用されるのである。また、かりに大倉氏が、
 タゴール記念会は、私理事です。
と言ったとすれば、これは主辞「タゴール記念会」を品評するという心持ちの文である。
(三上章、日本語の論理、1963年、40・41頁)
従って、
(17)(18)(19)により、
(20)
① 私理事長です。
② 私は理事長であり、理事長は私である(命題)。
③ 私は理事長であり、私以外は理事長ではない命題の対偶であって、排他的命題)。
に於いて、
①=②=③ であって、尚且つ、
① 私理事長です。
② 私は理事長です。
に於いて、
①「私音)」の「(心理的な)音量」は、実際に、
②「私は(清音)」の「(心理的な)音量」よりも、「大きい強声的)」である。
といふことは、三上章 先生自身も、認めてゐる
従って、
(20)により、
(21)
強調強声)形は、「排他的命題」を主張する。』
とするならば、「必然的」に、
① 私理事長です。
② 私は理事長であり、理事長は私である(逆命題)。
③ 私は理事長であり、私以外は理事長ではない命題の対偶であって、排他的命題)。
に於いて、
①=②=③ といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(19)により、
(22)
① タゴール記念会は、私理事長です。
② タゴール記念会は、私は理事長であり、理事長は私である。
③ タゴール記念会は、私は理事長であり、私以外は理事長ではない
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(23)
① 私=理事長
であるならば、その時に限って
① 理事長=私
である。
従って、
(23)により、
(24)
① 私=理事長
であるならば、その時に限って
① 私は理事長であり、理事長は私である。
然るに、
(25)
① 私=理事長
であるならば、その時に限って
③ 私は理事長であり、私以外は理事長ではない
従って、
(22)~(25)により、
(26)
① 私=タゴール記念会の理事長
であるならば、その時に限って
① タゴール記念会は、私理事長です。
② タゴール記念会は、私は理事長であり、理事長は私である。
③ タゴール記念会は、私は理事長であり、私以外は理事長ではない
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(27)
 ― 何度も、書くものの、―
1     (1)∀x{T会の会員x→∃y[私y&理事長yx&∀z(理事長zx→y=z)]} A
1     (2)   T会の会員a→∃y[私y&理事長ya&∀z(理事長za→y=z)]  1UE
 3    (3)   T会の会員a                             A
13    (4)          ∃y[私y&理事長ya&∀z(理事長za→y=z)]  34MPP
  5   (5)             私b&理事長ba&∀z(理事長za→b=z)   A
  5   (6)             私b&理事長ba                 5&E
  5   (7)                      ∀z(理事長za→b=z)   5&E
  5   (8)                         理事長ca→b=c    7UE
   9  (9)       ∃z(小倉z&~私z)                      A
    ア (ア)          小倉c&~私c                       A
    ア (イ)          小倉c                           ア&E
    ア (ウ)              ~私c                       ア&E
     エ(エ)                b=c                     A
    アエ(オ)            ~私b                       ウエ=E
  5   (カ)             私b                       6&E
  5 アエ(キ)            ~私b&私b                    オカ&I
  5 ア (ク)              b≠c                     エキRAA
  5 ア (ケ)                        ~理事長ca        8クMTT
  5 ア (コ)        小倉c&~理事長ca                    イケ&I
  5 ア (サ)     ∃z(小倉z&~理事長za)                   コEI
  59  (シ)     ∃z(小倉z&~理事長za)                   9アサEE
13 9  (ス)     ∃z(小倉z&~理事長za)                   45シEE
1  9  (セ)   T会の会員a→∃z(小倉z&~理事長za)              3スCP
1  9  (シ)∀x{T会の会員x→∃z(小倉z&~理事長zx)}             セUI
1  9  (〃)タゴール記念会は、小倉氏は、理事長ではない。                セUI
従って、
(27)により、
(28)
(1)∀x{T会の会員x→∃y[私y&理事長yx&∀z(理事長zx→y=z)]}。然るに、
(9)∃z(小倉z&~私z)。従って、
(シ)∀x{T会の会員x→∃z(小倉z&~理事長zx)}。
といふ「推論」、すなはち、
(1)すべてのxについて、xがT会の会員であるならば、あるyは、私であって、その上、xの理事長であって、すべてのzについて、zがxの理事長であるならば、yとzは「同一」である。然るに、
(9)あるzは小倉氏であって、zは私ではない。従って、
(シ)すべてのxについて、xがT会の会員であるならば、あるzは小倉氏であって、zはxの理事長ではない。
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(29)
(1)タゴール記念会は、私理事長です。 然るに、
(9)小倉氏は私ではない。 従って、
(シ)タゴール記念会の理事長は、小倉氏ではない
といふ「推論」は、「日本語」としても、「妥当」である。
従って、
(26)~(29)により、
(30)
① タゴール記念会は、私理事長です。⇔
① タゴール記念会は、私は理事長であり、私以外は理事長ではない。⇔
① ∀x{T会の会員x→∃y[私y&理事長yx&∀z(理事長zx→y=z)]}⇔
① すべてのxについて、xがT会の会員であるならば、あるyは、私であって、その上、xの理事長であって、すべてのzについて、zがxの理事長であるならば、yとzは「同一」である。
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(20)~(30)により、
(31)
強調強声)形は、「排他的命題」を主張する。』
とするならば、「必然的」に、
① タゴール記念会は、私理事長です。⇔
① タゴール記念会は、私は理事長であり、私以外は理事長ではない。⇔
① ∀x{T会の会員x→∃y[私y&理事長yx&∀z(理事長zx→y=z)]}⇔
① すべてのxについて、xがT会の会員であるならば、あるyは、私であって、その上、xの理事長であって、すべてのzについて、zがxの理事長であるならば、yとzは「同一」である。
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(16)(31)により、
(32)
 三上章 先生は、
『「~は」に対する「~」は、「強調形」であって、「強調形」は、「排他的命題(命題の対偶)を主張する。』
といふことを、認めるべきである。
然るに、
(33)
Xハ(Xを兼務する場合)は題目である主格、Xは題目ではないただの主格、と言えばハとガの大切な区別はついたことになるが、なお一つ、どうしてもつけ加えなければならないことがある。それは、
 私理事長です。(理事長は私です)
のように、の文がいわばハを内蔵していることがあるから、その説明が必要である。このような「私」を強声的になっていると言うことにする。そこに発音上ストレスを与えたのと似た効果を持っているからである(三上章、日本語の論理、1963年、105頁)。
従って、
(32)(33)により、
(34)
三上章 先生は、
(ⅰ)『「~は」に対する「~」は、「強調形」であって、「強調形」は、「排他的命題(命題の対偶)を主張する。』
(ⅱ)『Xハ(Xガを兼務する場合)は「題目である主格」、Xガは「題目ではないただの主格」である。』
に於いて、
(ⅰ)と(ⅱ)の間に有る何か」を「特定」して、「その何か」を、「矛盾」することなく、「説明」すべきである。
(35)
私には、三上章 先生がいふ所の、『Xハ(X兼務する場合)は題目である主格、X題目ではないただの主格、と言えばハとガの大切な区別はついたことになる。』といふ「言ひ方」が、「全く、理解できない。」
(36)
日本語を英語に訳すと、日本語ではしばしば省かれている主語は英語では補わなければならない(三上章、日本語の論理、1963年、137頁)。
然るに、
(37)
主語目的語補語、これだけは自分で考えるクセを付けて下さい。学校の先生がこれまた、考えなくとも、どんどん入れて訳してくれるんです。古文はよく、省かれているんですね。誰が誰を誰に、みたいなものが、日本語はよく省略されているんですけど、先生がどんどん補って下さる(東進ハイスクール 荻野文子先生 - YouTube)。
従って、
(36)(37)により、
(38)
①(古文を含む)日本語を英語に訳すと、日本語ではしばしば省かれている「主語」       は英語では補わなければならない。
②(古文を含む)日本語を英語に訳すと、日本語ではしばしば省かれている「主語目的語補語」は英語では補わなければならない。
に於いて、
① は「正確」ではなく
② が「正確」である
然るに、
(39)
恋人お雪に贈ったのか乳母(私)に贈ったのか? キイン氏は、しまいに近松専門家とも相談の上、乳母ときめて英訳。Gonza sent me a pair of leather-soled sandals and ........
省略された主語を補った実例が「私」なのである。英文法でいう間接目的語なのである。― 中略 ―
万一、キイン氏が記号論理学の立場で「私」「私」「私」は三つとも主語だと考えておられるのであれば、こちらはそれを三つとも補語と呼ぼうという立場なのである(三上章、日本語の論理、1963年、137・138頁)。
従って、
(36)~(39)により、
(40)
②(古文を含む)日本語を英語に訳すと、日本語ではしばしば省かれている「主語目的語補語」は英語では補わなければならない。
と書くべきところを、
①(古文を含む)日本語を英語に訳すと、日本語ではしばしば省かれている「主語」       は英語では補わなければならない。
と書いたのは、ドナルド・キーン先生の、単なる「ケアレス・ミス」に過ぎない。
加へて、
(41)
固より、『記号論理学の立場で「私」「私」「私」は三つとも主語である。』といふ「言ひ方」が、「私には、全く、理解できない。」
(42)
命題論理」は、「命題」自体が「単位」であるため、例へば、「ソクラテスは人間である。」といふ「文」を表すことが出来ない。
然るに、
(43)
述語論理」であれば、
② ソクラテスは人間である。⇔
② ソクラテスといふ人間がゐる。⇔
② ∃(ソクラテス&人間)⇔
② あるについて(はソクラテスであって、は人間である)。
であるため、
② ソクラテスは人間である。
に於いて、
② ソクラテスは
は、「主語」ではない
(44)
② ソクラテスは人間である。⇔
② ソクラテスといふ人間がゐる。⇔
② ∃(ソクラテス&人間)⇔
② あるについて(はソクラテスであって、は人間である)。
であるため、
② ソクラテスは
ではなく、

が、「主語」である
従って、
(41)~(44)により、
(45)
少なくとも、『記号論理学の立場で「私」「私」「私」は三つとも主語である。』といふことは、有り得ない
(46)
「三上章、日本語論理、1963年」といふ「本」は、「私にとって、極めて、難解であって、それを理解しようとすると、苦痛が、伴ふ。」
従って、
(46)により、
(47)
著者は、S-Pという「ヨーロッパ語のモノサシ」の廃棄を説く。文法学会の新風として注目され、世界の学会で、「真の日本語文法」として高く評価されている。
といふ「書評」は、少なくとも、私にとっては、「有り得ない。」


(652)「原田が犯人である。」の「述語論理」。

2020-06-17 18:23:53 | 象は鼻が長い、述語論理。

(01)
(ⅰ)
1         (1) ∀x{犯人x→(Fx∨Gx∨Hx)}   A
1         (2)    犯人a→(Fa∨Ga∨Hx)    1UE
 3        (3)    犯人a               A
13        (4)         Fa∨  Ga∨ Ha   23MPP
13        (5)         Fa∨(Ga∨ Ha)  結合法則
  6       (6)        ~Fa&~Ga&~Ha   A
   7      (7)         Fa           A
  6       (8)        ~Fa           6&E
  67      (9)         Fa&~Fa       78&I
   7      (ア)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  69RAA
    イ     (イ)             Ga∨ Ha   A
     ウ    (ウ)             Ga       A
  6       (エ)            ~Ga       6&E
  6  ウ    (オ)         Ga&~Ga       ウエ&I
     ウ    (カ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  6オRAA
      キ   (キ)                 Ha   A
  6       (ク)                ~Ha   6&E
  6   キ   (ケ)             Ha&~Ha   キク&I
      キ   (コ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  6ケRAA
    イ     (サ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  イウカキコ∨E
13        (シ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)  57アイサ∨E
       ス  (ス)        ~Fa&~Ga       A
        セ (セ)                ~Ha   A
       スセ (ソ)        ~Fa&~Ga&~Ha   スセ&I
13     スセ (タ)      ~(~Fa&~Ga&~Ha)&
                    (~Fa&~Ga&~Ha)  シソ&I
13     ス  (チ)               ~~Ha   セタDN
13     ス  (ツ)                 Ha   チDN
13        (テ)        ~Fa&~Ga→ Ha   スツCP
1         (ト)   犯人a→(~Fa&~Ga→ Ha)  3テCP
         ナ(ナ)   犯人a& ~Fa&~Ga       A
         ナ(ニ)   犯人a                A
1        ナ(ヌ)        ~Fa&~Ga→ Ha   トニMPP
         ナ(ネ)        ~Fa&~Ga       ナ&E
1        ナ(ノ)                 Ha   ヌネMPP
1         (ハ)   (犯人a&~Fa&~Ga)→Ha   ナノCP
1         (ヒ)∀x{(犯人x&~Fx&~Gx)→Hx}  ハUI
(ⅱ)
1   (1)∀x{(犯人x&~Fx&~Gx)→Hx} A
1   (2)   (犯人a&~Fa&~Ga)→Ha  1UE
 3  (3)    犯人a              A
  4 (4)        ~Fa&~Ga      A
 34 (5)    犯人a&~Fa&~Ga      34&I
134 (6)                 Ha  25MPP
13  (7)        ~Fa&~Ga→ Ha  46CP
   8(8)        ~Fa&~Ga&~Ha  A
   8(9)        ~Fa&~Ga      8&E
13 8(ア)                 Ha  79MPP
   8(イ)                ~Ha  8&E
13 8(ウ)             Ha&~Ha  アイ&I
13  (エ)      ~(~Fa&~Ga)     8ウRAA
13  (オ)       ( Fa∨ Ga)     エ、ド・モルガンの法則
13  (カ)       ( Fa∨ Ga)∨Ha  オ∨I
13  (キ)         Fa∨ Ga ∨Ha  カ結合法則
1   (ク)    犯人a→(Fa∨Ga∨Ha)   3キCP
1   (ケ) ∀x{犯人x→(Fa∨Ga∨Hx)}  クUI
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x{ 犯人x→(Fx∨ Gx∨ Hx)}
② ∀x{(犯人x&~Fx&~Gx)→Hx}
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて{xが犯人であるならば、xはFであるか、または、xはGであるか、または、xはHである}。
② すべてのxについて{xが犯人であって、xがFではなく、xがGでもないならば、xはHである}。
に於いて、
①=② である。
従って、
(02)により、
(03)
① すべてのxについて{xが犯人であるならば、xはFであるか、または、xはGであるか、または、xはHである}。
② すべてのxについて{xが犯人であって、xがFでなく、xがGでもないならば、xはHである}。
に於いて、すなはち、
① 犯人は、Fか、Gか、Hである。
② 犯人が、Fではなく、Gでもないならば、Hが犯人である。
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)により、
(04)
① 犯人は、藤田か、郷田か、原田である。 然るに、
② 犯人は、藤田ではなく、郷田でもない。 故に、
③ 原田犯人である。
といふ「推論(三段論法)」は「妥当(Valid)」である。
然るに、
(05)
① ∀x{ 犯人x→(Fx∨ Gx∨ Hx)}
② ∀x{(犯人x&~Fx&~Gx)→Hx}
に於いて、
①(F,G,H)の個数は、「3個」であるが、
②(F,G,H)の個数は、「百個」でも「千個」でも、「同じこと」である。
従って、
(04)(05)により、
(06)
① 犯人は、藤田か、郷田か、原田である。 然るに、
② 犯人は、藤田ではなく、郷田でもない。 故に、
③ 原田犯人である。
といふ「推論(三段論法)」は、
① 犯人は、藤田か、郷田か、原田である。 然るに、
② 犯人は、藤田ではなく、郷田でもない。 故に、
③ 原田以外は犯人ではない
といふ「推論(三段論法)」に他ならない。
然るに、
(07)
③ 原田犯人である。
ならば、
③ 原田は犯人である。
従って、
(06)(07)により、
(08)
③ 原田犯人である。⇔
③ 原田は犯人であり、原田以外は犯人ではない
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(07)(08)により、
(09)
④ 原田は犯人である。⇔
④ 原田は犯人である(が、原田による、単独犯であるとは、限らない)。
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(08)(09)により、
(10)
③ 誰犯人か。
といふ「疑問文」は、
③( )は犯人であり、( )以外は犯人ではない
に於ける、
③( )       ( )
といふ「2つの括弧」の中に入るのは、「誰か」といふ「質問文」であると、見做すことが出来る。
然るに、
(11)
③ 原田以外は犯人ではない
犯人は原田である。
に於いて、
③=④ は「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(08)~(11)により、
(12)
③ 原田犯人である。⇔
③ 原田は犯人であり、犯人は原田である。⇔
③ 原田は犯人であり、原田以外は犯人ではない
といふ「等式」が、成立する。


(651)「(項が4つである場合の)ド・モルガンの法則」の「二例」。

2020-06-16 08:53:14 | 論理

(01)
(ⅰ)
1   (1) ~( P& Q)  A
 2  (2) ~(~P∨~Q)  A
  3 (3)   ~P      A
  3 (4)   ~P∨~Q   3∨I
 23 (5) ~(~P∨~Q)&
         (~P∨~Q)  14&I
 2  (6)  ~~P      35RAA
 2  (7)    P      6DN
   8(8)      ~Q   A
   8(9)   ~P∨~Q   8∨I
 2 8(ア) ~(~P∨~Q)&
         (~P∨~Q)  19&I
 2  (イ)     ~~Q   8アRAA
 2  (ウ)       Q   イDN
 2  (エ)    P& Q   7ウ&I
12  (オ) ~( P& Q)&
         ( P& Q)  1エ&I
1   (カ)~~(~P∨~Q)  2オRAA
1   (キ)   ~P∨~Q   カDN
(ⅱ)
1   (1)   ~P∨~Q   A
 2  (2)    P& Q   A
  3 (3)   ~P      A
 2  (4)    P      2&E
 23 (5)   ~P&~P   34&I
  3 (6)  ~(P& Q)  25RAA
   7(7)      ~Q   A
 2  (8)       Q   2&E
 2 7(9)    ~Q&Q   78&I
   7(ア)  ~(P& Q)  29RAA
1   (イ)  ~(P& Q)  1367ア∨E
(ⅲ)
1   (1) ~( P∨ Q)  A
 2  (2) ~(~P&~Q)  A
  3 (3)    P      A
  3 (4)    P∨ Q   3∨I
1 3 (5) ~( P∨ Q)&
         ( P∨ Q)  14&I
1   (6)   ~P      35RAA
   7(7)       Q   A
   7(8)    P∨ Q   7∨I
1  7(9) ~( P∨ Q)&
         ( P∨ Q)  18&I
1   (ア)      ~Q   79RAA
1   (イ)   ~P&~Q   6ア&I
12  (ウ) ~(~P&~Q)&
         (~P&~Q)  2イ&I
1   (エ)~~(~P&~Q)  2ウRAA
1   (オ)   ~P&~Q   エDN
(ⅳ)
1   (1)  ~P&~Q   A
 2  (2)   P∨ Q   A
1   (3)  ~P      1&E
  4 (4)   P      A
1 4 (5)  ~P&P    34&I
  4 (6)~(~P&~Q)  15RAA
1   (7)     ~Q   1&E
   8(8)      Q   A
1  8(9)   ~Q&Q   78&I
   8(ア)~(~P&~Q)  19RAA
 2  (イ)~(~P&~Q)  2468ア∨E
12  (ウ) (~P&~Q)&
       ~(~P&~Q)  1イ&I
1   (エ) ~(P∨ Q)  2ウRAA
従って、
(01)により、
(02)
① ~(P& Q)
②   ~P∨~Q
③ ~(P∨ Q)
④   ~P&~Q
に於いて、
①=② であって、この「等式」を、「ド・モルガンの法則」といひ、
③=④ であって、この「等式」も、「ド・モルガンの法則」といふ。
然るに、
(03)
(ⅰ)
1  (1) ~{P&[Q∨(R&S)]}  A
1  (2) ~P∨~[Q∨(R&S)]   1ド・モルガンの法則
 3 (3) ~P              A
 3 (4)~P∨[~Q&(~R∨~S)]  3∨I
  5(5)     ~[Q∨(R&S)]  A
  5(6)     ~Q&~(R&S)   5ド・モルガンの法則
  5(7)     ~Q          6&E
  5(8)        ~(R&S)   6&E
  5(9)        ~R∨~S    8ド・モルガンの法則
  5(ア)    ~Q&(~R∨~S)   69&I
  5(イ)~P∨[~Q&(~R∨~S)]  ア∨I
1  (ウ)~P∨[~Q&(~R∨~S)]  2345イ∨E
(ⅱ)
1  (1)~P∨[~Q&(~R∨~S)]  A
 2 (2)~P               A
 2 (3)  ~P∨~[Q∨(R&S)]  2∨I
  4(4)    ~Q&(~R∨~S)   A
  4(5)    ~Q           4&E
  4(6)        ~R∨~S    4&E
  4(7)        ~(R&S)   6ド・モルガンの法則
  4(8)     ~Q&~(R&S)   57&I
  4(9)     ~[Q∨(R&S)]  8ド・モルガンの法則
  4(ア)  ~P∨~[Q∨(R&S)]  9∨I
1  (イ)  ~P∨~[Q∨(R&S)]  1234ア∨E
1  (ウ)  ~{P&[Q∨(R&S)]} イド・モルガンの法則
従って、
(03)により、
(04)
① ~{P&[Q∨(R&S)]}
② ~P∨[~Q&(~R∨~S)]
に於いて、
①=② である。
然るに、
(05)
(ⅲ)
1  (1)~{[(P&Q)∨R]&S}  A
1  (2) ~[(P&Q)∨R]∨~S  1ド・モルガンの法則
 3 (3) ~[(P&Q)∨R]     A
 3 (4)  ~(P&Q)&~R     3ド・モルガンの法則
 3 (5)  ~(P&Q)        4&E
 3 (6)         ~R     4&E
 3 (7)  ~P∨~Q         5ド・モルガンの法則
 3 (8) (~P∨~Q)&~R     67&I
 3 (9)[(~P∨~Q)&~R]∨~S 8∨I
  ア(ア)             ~S A
  ア(イ)[(~P∨~Q)&~R]∨~S ア∨I
1  (ウ)[(~P∨~Q)&~R]∨~S 239アイ∨E
(ⅳ)
1  (1)[(~P∨~Q)&~R]∨~S A
 2 (2) (~P∨~Q)&~R     A
 2 (3) (~P∨~Q)        2&E
 2 (4)         ~R     2&E
 2 (5)  ~(P&Q)        3ド・モルガンの法則
 2 (6)  ~(P&Q)&~R     45&I
 2 (7) ~[(P&Q)∨R]     6ド・モルガンの法則
 2 (8) ~[(P&Q)∨R]∨~S  7∨I
  9(9)            ~S  A
  9(ア) ~[(P&Q)∨R]∨~S  9∨I
1  (イ) ~[(P&Q)∨R]∨~S  1289ア∨I
1  (ウ)~{[(P&Q)∨R]&S}  イ、ド・モルガンの法則
従って、
(05)により、
(06)
③ ~{[(P&Q)∨R]&S}
④ [(~P∨~Q)&~R]∨~S
に於いて、
③=④ である。
従って、
(04)(06)により、
(07)
① ~{P&[Q∨(R&S)]}
② ~P∨[~Q&(~R∨~S)]
③ ~{[(P&Q)∨R]&S}
④ [(~P∨~Q)&~R]∨~S
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
然るに、
(07)により、
(08)
② ~真∨[~真&(~真∨~)]
④ [(~真∨~真)&~真]∨~
に於いて、
② は「式全体」として「」であるが、
④ は「式全体」として「」である。
従って、
(07)(08)により、
(09)
① ~{P&[Q∨(R&S)]}
② ~P∨[~Q&(~R∨~S)]
③ ~{[(P&Q)∨R]&S}
④ [(~P∨~Q)&~R]∨~S
に於いて、
①=② であって、
③=④ であるが、
②=④ ではない
従って、
(09)により、
(10)
[ ( ) ]を「省略」すると、
① ~{P& Q∨ R& S}
②  ~P∨~Q&~R∨~S
③ ~{P& Q∨ R& S}
④  ~P∨~Q&~R∨~S
に於いて、
①=② であって、
③=④ であるものの、「見た目」に反して、
①=③ ではないし、
②=④ でもない


(650)「(項が3つである場合の)ド・モルガンの法則」と「括弧」。

2020-06-15 11:07:05 | 論理

(01)
(ⅰ)
1   (1) ~( P& Q)  A
 2  (2) ~(~P∨~Q)  A
  3 (3)   ~P      A
  3 (4)   ~P∨~Q   3∨I
 23 (5) ~(~P∨~Q)&
         (~P∨~Q)  14&I
 2  (6)  ~~P      35RAA
 2  (7)    P      6DN
   8(8)      ~Q   A
   8(9)   ~P∨~Q   8∨I
 2 8(ア) ~(~P∨~Q)&
         (~P∨~Q)  19&I
 2  (イ)     ~~Q   8アRAA
 2  (ウ)       Q   イDN
 2  (エ)    P& Q   7ウ&I
12  (オ) ~( P& Q)&
         ( P& Q)  1エ&I
1   (カ)~~(~P∨~Q)  2オRAA
1   (キ)   ~P∨~Q   カDN
(ⅱ)
1   (1)   ~P∨~Q   A
 2  (2)    P& Q   A
  3 (3)   ~P      A
 2  (4)    P      2&E
 23 (5)   ~P&~P   34&I
  3 (6)  ~(P& Q)  25RAA
   7(7)      ~Q   A
 2  (8)       Q   2&E
 2 7(9)    ~Q&Q   78&I
   7(ア)  ~(P& Q)  29RAA
1   (イ)  ~(P& Q)  1367ア∨E
従って、
(01)により、
(02)
① ~(P& Q)
②   ~P∨~Q
に於いて、
①=② である。
従って、
(02)により、
(03)
① ~(P& Q)
②   ~P∨~Q
に於ける、
①=② の「両辺」を「否定」すると、
③ ~~(P& Q)
④ ~(~P∨~Q)
に於いて、
③=④ である。
従って、
(03)により、
(04)
「二重否定(DN)」により、
③    P& Q
④ ~(~P∨~Q)
に於いて、
③=④ である。
従って、
(02)(04)により、
(05)
①  ~(P& Q)
②    ~P∨~Q
③    P& Q
④ ~(~P∨~Q)
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
従って、
(05)により、
(06)
「順番」を変へると、
①  ~(P& Q)
②    ~P∨~Q
③ ~(~P∨~Q)
④    P& Q
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
然るに、
(07)
③ ~(~P∨~Q)
④    P& Q
に於いて、
P=~P
Q=~Q
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
③ ~(~~P∨~~Q)
④    ~P& ~Q
に於いて、
③=④ である。
従って、
(07)により、
(08)
「二重否定律(DN)」により、
③ ~(P∨ Q)
④  ~P&~Q
に於いて、
③=④ である。
従って、
(01)~(08)により、
(09)
① ~(P& Q)
②   ~P∨~Q
③ ~(P∨ Q)
④  ~P&~Q
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
然るに、
(10)
①(Pであって、Qである。)といふことはない。
②  Pでないか、Qでないか、または、PでなくてQでない。
に於いて、
①=② である。
といふことは、「日本語」として、「当然」である。
(11)
③(Pであるか、 Qである。)といふことはない。
④ Pではないし、Qでもない。
に於いて、
③=④ である。
といふことは、「当然」である。
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
(Ⅰ)~(P&Q)≡~P∨~Q
(Ⅱ)~(P∨Q)≡~P&~Q
といふ「等式(ド・モルガンの法則)」は、「日本語」としても、「当然」である。
然るに、
(13)
(ⅰ)
1  (1)~{P& (Q∨ R)} A
1  (2) ~P∨~(Q∨ R)  1ド・モルガンの法則
 3 (3) ~P          A
 3 (4) ~P∨(~Q&~R)  3∨I
  5(5)    ~(Q∨ R)  A
  5(6)    (~Q&~R)  5ド・モルガンの法則
  5(7) ~P∨(~Q&~R)  6∨I
1  (8) ~P∨(~Q&~R)  23457∨E
(ⅱ)
1  (1) ~P∨(~Q&~R)  A
 2 (2) ~P          A
 2 (3) ~P∨~(Q∨ R)  2∨I
  4(4)     ~Q&~R   A
  4(5)    ~(Q∨ R)  4ド・モルガンの法則
  4(6) ~P∨~(Q∨ R)  5∨I
1  (7) ~P∨~(Q∨ R)  12346∨E
1  (8)~{P& (Q∨ R)} 7ド・モルガンの法則
従って、
(13)により、
(14)
① ~{P&( Q∨ R)}
②  ~P∨(~Q&~R)
に於いて、
①=② である。
(15)
(ⅲ)
1(1)~{(P&Q)∨ R} A
1(2) ~(P&Q)&~R  1ド・モルガンの法則
1(3) ~(P&Q)     2&E
1(4) ~P∨~Q      3ド・モルガンの法則
1(5)        ~R  2&E
1(6)(~P∨~Q)&~R  45&I
(ⅳ)
1(1)(~P∨~Q)&~R  A
1(2)(~P∨~Q)     1&E
1(3) ~(P&Q)     2ド・モルガンの法則
1(4)        ~R  1&E
1(5) ~(P&Q)&~R  34&I
1(6)~{(P&Q)∨ R} 5ド・モルガンの法則
従って、
(15)により、
(16)
③ ~{(P& Q)∨ R}
④  (~P∨~Q)&~R
に於いて、
③=④ である。
従って、
(14)(16)により、
(17)
①  ~{P& (Q∨ R)}
②    ~P∨(~Q&~R)
③ ~{(P& Q)∨ R}
④  (~P∨~Q)&~R
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
然るに、
(18)
② ~偽∨(~Q &~真)
④(~偽∨ ~Q)&~真
に於いて、
② は、「式全体」として「」であるが、
④ は、「式全体」として「」である。
従って、
(17)(18)により、
(19)
①  ~{P& (Q∨ R)}
②    ~P∨(~Q&~R)
③ ~{(P& Q)∨ R}
④  (~P∨~Q)&~R
に於いて、
①=② であって、
③=④ であるが、
②=④ ではない
然るに、
(17)により、
(20)
①  ~{P& (Q∨ R)}
②    ~P∨(~Q&~R)
③ ~{(P& Q)∨ R}
④  (~P∨~Q)&~R
といふ「論理式」を、
①  ~{P& Q∨ R}
②   ~P∨~Q&~R
③ ~{P& Q∨ R}
④  ~P∨~Q&~R
といふ風に、書いては、ならない
然るに、
(21)
⑤ ~{P& Q∨ R}
⑥  ~P∨~Q&~R
と書けば、
①  ~{P& (Q∨ R)}
②    ~P∨(~Q&~R)
であるか、
③ ~{(P& Q)∨ R}
④  (~P∨~Q)&~R
であるかの、どちらかである。
従って、
(17)(21)により、
(22)
⑤ ~(P& Q∨ R)
⑥  ~P∨~Q&~R
に於いて、
⑤=⑥ といふ「等式」自体は、「正しい」。
従って、
(09)(22)により、
(23)
① ~(P& Q)
②   ~P∨~Q
③ ~(P∨ Q)
④  ~P&~Q
⑤ ~(P& Q∨ R)
⑥  ~P∨~Q&~R
に於いて、
①=② であって、
③=④ であって、
⑤=⑥ である。
従って、
(23)により、
(24)
(P,Q)が、
{P,Q,R)に変ったとしても、「ド・モルガンの法則」は、成立する。


(649)「分配法則」と「括弧」と「句読点」について。

2020-06-14 16:28:07 | 論理

(01)
(ⅰ)
1  (1) P&(Q∨R)    A
1  (2) P          1&E
1  (3)    Q∨R     1&E
 4 (4)    Q       A
14 (5) P&Q        24&I
14 (6)(P&Q)∨(P&R) 5∨I
  7(7)      R     A
1 7(8)       P&R  27&I
1 7(9)(P&Q)∨(P&R) 8∨I
1  (ア)(P&Q)∨(P&R) 34679∨E
(ⅱ)
1  (1)(P&Q)∨(P&R) A
 2 (2)(P&Q)       A
 2 (3) P          2&E
 2 (4)   Q        2&E
 2 (5)    Q∨R     4∨I
 2 (6) P&(Q∨R)    35&I
  7(7)      (P&R) A
  7(8)       P    7&E
  7(9)         R  7&E
  7(ア)       Q∨R  9∨I
  7(イ) P&(Q∨R)    8ア&I
1  (ウ) P&(Q∨R)    1267イVE
(ⅲ)
1  (1)(P&Q)∨R     A
 2 (2) P&Q        A
 2 (3) P          2&E
 2 (4) P∨R        3∨I
  2 (5)   Q        2&E
 2 (6) Q∨R        5∨I
 2 (7)(P∨R)&(Q∨R) 46&I
  8(8)      R     A
  8(9) P∨R        8∨I
  8(ア)       Q∨R  8∨I
  8(イ)(P∨R)&(Q∨R) 9ア&I
1  (ウ)(P∨R)&(Q∨R) 1278イ∨E
(ⅳ)
1     (1) (P∨R)&(Q∨R) A
1     (2)  P∨R        1&E
 3    (3)  P          A
 3    (4)~~R∨P        3∨I
  5   (5)    R        A
  5   (6)  ~~R        5DN
  5   (7)~~R∨P        6∨I
1     (8)~~R∨P        23457∨E
1     (9) ~R→P        8含意の定義
1     (ア)        Q∨R  1&E
   イ  (イ)        Q    A
   イ  (ウ)      ~~R∨Q  ア∨I
    エ (エ)          R  A
    エ (オ)        ~~R  ウDN
    エ (カ)      ~~R∨Q  オ∨I
1     (キ)      ~~R∨Q  アイウエカ∨E
1     (ク)       ~R→Q  キ含意の定義
     ケ(ケ)       ~R    A
1    ケ(コ)    P        9ケMPP
1    ケ(サ)          Q  クケMPP
1    ケ(シ)    P&Q      コサ&
1     (ス)~R→(P&Q)     ケシCP
1     (セ) P∨(P&Q)     ス含意の定義
1     (ソ)(P&Q)∨P      セ交換法則
従って、
(01)により、
(02)
①  P&(Q∨R)
②(P&Q)∨(P&R)
③(P&Q)∨R
④(P∨R)&(Q∨R)
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
cf.
「分配法則(Ⅰ・Ⅱ)」
然るに、
(02)により、
(03)
①  偽&(Q∨真)
③(偽&Q)∨真
に於いて、
① は、「式全体」として「偽」であるが、
③ は、「式全体」として「真」である。
従って、
(02)(03)により、
(04)
①  P&(Q∨R)
②(P&Q)∨(P&R)
③(P&Q)∨R
④(P∨R)&(Q∨R)
に於いて、
①=② であって、
③=④ であるが、
①=③ ではない
従って、
(04)により、
(05)
①  P&Q∨R
③ P&Q∨R
のやうに、
①  P&(Q∨R)
③(P&Q)∨R
から「括弧」を除くと、
①=③ であるのか、
①=③ でないのかが、「分からない」。
従って、
(06)
①  P&(Q∨R)
③(P&Q)∨R
に於いて、「括弧」は、「重要」である。
然るに、
(07)
① 男性で、千葉県民か埼玉県民。
② 男性の千葉県民か、男性の埼玉県民。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(08)
③ 男性の千葉県民か、埼玉県民。
④ 男性か埼玉県民で、千葉県民か埼玉県民。
に於いて、
③ は「女性の千葉県民」以外である。
(09)
④ 男性か埼玉県民で、
といふのであれば、その時点で、
④「女性の千葉県民」は「除外」される。
従って、
(09)により、
(10)
④ 男性か埼玉県民で、尚且つ、千葉県民か埼玉県民。
といふことは、
④ は「女性の千葉県民」以外である。
従って、
(08)(09)(10)により、
(11)
③ 男性の千葉県民か、埼玉県民。
④ 男性か埼玉県民で、千葉県民か埼玉県民。
に於いて、
③ 男性千葉県民か、男性埼玉県民か、女性性玉県民。
④ 男性千葉県民か、男性埼玉県民か、女性性玉県民。
である。
従って、
(11)により、
(12)
③ 男性の千葉県民か、埼玉県民。
④ 男性か埼玉県民で、千葉県民か埼玉県民。
に於いて、
③=④ である。
(02)(05)(07)(12)により、
(13)
男=男性
千=千葉県民
埼=埼玉県民
&=で、
∨=か
とするならば
① 男性で、千葉県民か埼玉県民。
② 男性の千葉県民か、男性の埼玉県民。
③ 男性の千葉県民か、埼玉県民。
④ 男性か埼玉県民で、千葉県民か埼玉県民。
といふ「日本語」は、
①  男&(千∨埼)
②(男&千)∨(男&埼)
③(男&千)∨埼
④(男∨埼)&(千∨埼)
といふ「論理式」に「相当」する。
従って、
(13)により、
(14)
①  男&(千∨埼)
②(男&千)∨(男&埼)
③(男&千)∨埼
④(男∨埼)&(千∨埼)
に於ける「括弧」は、
① 男性で、千葉県民か埼玉県民。
② 男性の千葉県民か、男性の埼玉県民。
③ 男性の千葉県民か、埼玉県民。
④ 男性か埼玉県民で、千葉県民か埼玉県民。
に於ける、「句読点)」に「相当」する。


(648)「分配法則」と「必要条件・十分条件」について。

2020-06-14 10:30:26 | 論理

(01)
(ⅰ)
1  (1) P&(Q∨R)    A
1  (2) P          1&E
1  (3)    Q∨R     1&E
 4 (4)    Q       A
14 (5) P&Q        24&I
14 (6)(P&Q)∨(P&R) 5∨I
  7(7)      R     A
1 7(8)       P&R  27&I
1 7(9)(P&Q)∨(P&R) 8∨I
1  (ア)(P&Q)∨(P&R) 34679∨E
(ⅱ)
1  (1)(P&Q)∨(P&R) A
 2 (2)(P&Q)       A
 2 (3) P          2&E
 2 (4)   Q        2&E
 2 (5)    Q∨R     4∨I
 2 (6) P&(Q∨R)    35&I
  7(7)      (P&R) A
  7(8)       P    7&E
  7(9)         R  7&E
  7(ア)       Q∨R  9∨I
  7(イ) P&(Q∨R)    8ア&I
1  (ウ) P&(Q∨R)    1267イVE
(ⅲ)
1  (1) P∨(Q&R)    A
 2 (2) P          A
 2 (2) P∨Q        2∨I
 2 (3) P∨R        2∨I
 2 (4)(P∨Q)&(P∨R) 23&I
  5(5)    Q&R     A
  5(6)    Q       5&E
  5(7)      R    5&E
  5(8) P∨Q        6∨I
  5(9)       P∨R  7∨I
  5(ア)(P∨Q)&(P∨R) 89&I
1  (イ)(P∨Q)&(P∨R) 1245ア∨E
(ⅳ)
1     (1) (P∨Q)&(P∨R) A
1     (2)  P∨Q        1&E
 3    (3)  P          A
 3    (4)~~P          3DN
 3    (5)~~P∨Q        4∨I
  6   (6)    Q        A
  6   (7)~~P∨Q        6∨I
1     (8)~~P∨Q        23567∨E
1     (9) ~P→Q        8含意の定義
1     (ア)        P∨R  1&E
   イ  (イ)        P    A
   イ  (ウ)      ~~P    イDN
   イ  (エ)      ~~P∨R  ウ∨I
    オ (オ)          R  A
    オ (カ)      ~~P∨R  オ∨I
1     (キ)      ~~P∨R  アイエオカ∨E
1     (ク)       ~P→R  キ含意の定義
     ケ(ケ) ~P          A
1    ケ(コ)    Q        9ケMPP
1    ケ(サ)          R  クケMPP
1    ケ(シ)      Q&R     コサ&I
1     (ス) ~P→  Q&R     ケシCP
1     (ソ)    P∨(Q&R)    ス含意の定義
従って、
(01)により、
(02)
①  P&(Q∨R)
②(P&Q)∨(P&R)
③  P∨(Q&R)
④(P∨Q)&(P∨R)
に於いて、
①=② は、「分配法則(Ⅰ)」であって、
③=④ は、「分配法則(Ⅱ)」である。
然るに、
(03)
(ⅲ)
1(1)(P&Q)∨R     A
1(2) R∨(P&Q)    1交換法則
1(3)(R∨P)&(R∨Q) 2分配法則(Ⅱ)
1(4)(R∨P)       3&E
1(5)(P∨R)       4交換法則
1(6)      (R∨Q) 3&E
1(7)      (Q∨R) 5交換法則
1(8)(P∨R)&(Q∨R) 57&I
(ⅳ)
1(1)(P∨R)&(Q∨R) A
1(2)(P∨R)       1&E
1(3)(R∨P)       2交換法則
1(4)      (Q∨R) 1&E
1(5)      (R∨Q) 3交換法則
1(6)(R∨P)&(R∨Q) 35&I
1(7) R∨(P&Q)    6分配法則(Ⅱ)
1(8)(P&Q)∨R     7交換法則
従って、
(03)により、
(04)
③(P&Q)∨R 
④(P∨R)&(Q∨R)
に於いて、
③=④ は、「分配法則(Ⅱ)」である。
従って、
(02)(03)(04)により、
(05)
①  P&(Q∨R)
②(P&Q)∨(P&R)
③(P&Q)∨R
④(P∨R)&(Q∨R)
に於いて、
①=② は、「分配法則(Ⅰ)」であって、
③=④ は、「分配法則(Ⅱ)」である。
然るに、
(06)
①  偽&(Q∨R)
であれば、
②(P&Q)∨(P&R)
は、それだけで、「偽」である。
従って、
(06)により、
(07)
① P が「真」であることは、
②(P&Q)∨(P&R) が「真」であるための「必要条件」である。
従って、
(06)(07)により、
(08)
①  P&(Q∨真)
であったとしても、
①  偽&(Q∨真)
であれば、
②(P&Q)∨(P&R)
は、それだけで、「偽」である。
従って、
(08)により、
(09)
① R が「真」であることは、
②(P&Q)∨(P&R) が「真」であるための「十分条件」ではない。
然るに、
(10)
③(P&Q)∨真
であれば、
④(P∨R)&(Q∨R)
は、それだけで、「真」である。
従って、
(10)により、
(11)
③ R が「真」であることは、
④(P∨R)&(Q∨R) が「真」であるための「十分条件」である。
従って、
(10)(11)により、
(12)
④ Pが「真」でなくとも、
④(P∨R)&(Q∨R) は「真」である。
従って、
(12)により、
(13)
③ R が「真」であることは、
④(P∨R)&(Q∨R) が「真」であるための「必要条件」ではない。
従って、
(05)~(13)により、
(14)
①  P&(Q∨R)
③(P&Q)∨R
に於いて、
① P は、① が「真」であるための「必要条件」であって、
① R は、① が「真」であるための「十分条件」ではなく、
③ P は、③ が「真」であるための「必要条件」ではなく、
③ R は、③ が「真」であるための「十分条件」である。
因みに、
(15)
「命題計算」の際に、「分配法則」を使ったのは、今までに、
 (03)
 (ⅲ)
 1(2) R∨(P&Q)    1交換法則
 1(3)(R∨P)&(R∨Q) 2分配法則(Ⅱ)
 (ⅳ)
 1(6)(R∨P)&(R∨Q) 35&I
 1(7) R∨(P&Q)    6分配法則(Ⅱ)
の、「二度」だけである。


(647)「タゴール記念会は私が理事長です」の「述語論理」(Ⅲ)。

2020-06-13 12:08:50 | 象は鼻が長い、述語論理。

(01)
(ⅱ)
1  (1) (P→Q)&(Q→ P) A
1  (2)  P→Q         1&E
1  (3)        Q→ P  1&E
 4 (4)          ~P  A
  5(5)        Q     A
1 5(6)           P  35MPP
145(7)       ~P& P  46&I
14 (8)       ~Q     57RAA
1  (9)       ~P→~Q  48CP
1  (ア)(P→Q)&(~P→~Q) 29&I
(ⅲ)
1  (1)(P→Q)&(~P→~Q) A
1  (2) P→Q          1&E
1  (3)       ~P→~Q  1&E
 4 (4)           Q  A
  5(5)       ~P     A
1 5(6)          ~Q  35MPP
145(7)        Q&~Q  46&I
14 (8)      ~~P     57RAA
14 (9)        P     8DN
1  (ア)        Q→ P  49CP
従って、
(01)により、
(02)
(ⅱ)
1  (1) (PならばQ)&(Qならば P) A
1  (2)  PならばQ           1&E
1  (3)          Qならば P  1&E
 4 (4)              ~P  A
  5(5)            Q     A
1 5(6)               P  35MPP
145(7)           ~P& P  46&I
14 (8)           ~Q     57RAA
1  (9)         ~Pならば~Q  48CP
1  (ア)(PならばQ)&(~Pならば~Q) 29&I
(ⅲ)
1  (1)(PならばQ)&(~Pならば~Q) A
1  (2) PならばQ            1&E
1  (3)         ~Pならば~Q  1&E
 4 (4)               Q  A
  5(5)           ~P     A
1 5(6)              ~Q  35MPP
145(7)            Q&~Q  46&I
14 (8)          ~~P     57RAA
14 (9)            P     8DN
1  (ア)          Qならば P  49CP
従って、
(01)(02)により、
(03)
② PならばQであり、QならばPである。
③ PならばQであり、PでないならばQでない。
に於いて、すなはち、
② PはQであり、QはPである。
③ PはQであり、P以外はQでない。
に於いて、
②=③ である。
従って、
(03)により、
(04)
② 私は理事長であり、理事長は私である。
③ 私は理事長であり、私以外は理事長ではない。
に於いて、
②=③ である。
然るに、
(05)
よく知られているように、「私理事長です」は語順を変え、
 理事長は、私です。
と直して初めて主辞賓辞が適用されるのである。また、かりに大倉氏が、
 タゴール記念会は、私が理事です。
と言ったとすれば、これは主辞「タゴール記念会」を品評するという心持ちの文である。
(三上章、日本語の論理、1963年、40・41頁)
従って、
(04)(05)により、
(06)
① 私理事長です。
② 私は理事長であり、理事長は私である。
③ 私は理事長であり、私以外は理事長ではない
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(05)(06)により、
(07)
① タゴール記念会は、私理事長です。
② タゴール記念会は、私は理事長であり、理事長は私である。
③ タゴール記念会は、私は理事長であり、私以外は理事長ではない
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(08)
1     (1)∀x{T会の会員x→∃y[私y&理事長yx&∀z(理事長zx→y=z)]} A
1     (2)   T会の会員a→∃y[私y&理事長ya&∀z(理事長za→y=z)]  1UE
 3    (3)   T会の会員a                             A
13    (4)          ∃y[私y&理事長ya&∀z(理事長za→y=z)]  34MPP
  5   (5)             私b&理事長ba&∀z(理事長za→b=z)   A
  5   (6)             私b&理事長ba                 5&E
  5   (7)                      ∀z(理事長za→b=z)   5&E
  5   (8)                         理事長ca→b=c    7UE
   9  (9)       ∃z(小倉z&~私z)                      A
    ア (ア)          小倉c&~私c                       A
    ア (イ)          小倉c                           ア&E
    ア (ウ)              ~私c                       ア&E
     エ(エ)                b=c                     A
    アエ(オ)            ~私b                       ウエ=E
  5   (カ)             私b                       6&E
  5 アエ(キ)            ~私b&私b                    オカ&I
  5 ア (ク)              b≠c                     エキRAA
  5 ア (ケ)                        ~理事長ca        8クMTT
  5 ア (コ)        小倉c&~理事長ca                    イケ&I
  5 ア (サ)     ∃z(小倉z&~理事長za)                   コEI
  59  (シ)     ∃z(小倉z&~理事長za)                   9アサEE
13 9  (ス)     ∃z(小倉z&~理事長za)                   45シEE
1  9  (セ)   T会の会員a→∃z(小倉z&~理事長za)              3スCP
1  9  (シ)∀x{T会の会員x→∃z(小倉z&~理事長zx)}             セUI
1  9  (〃)タゴール記念会は、小倉氏は、理事長ではない。                セUI
従って、
(08)により、
(09)
(1)∀x{T会の会員x→∃y[私y&理事長yx&∀z(理事長zx→y=z)]}。然るに、
(9)∃z(小倉z&~私z)。従って、
(シ)∀x{T会の会員x→∃z(小倉z&~理事長zx)}。
といふ「推論」、すなはち、
(1)すべてのxについて、xがT会の会員であるならば、あるyは、私であって、その上、xの理事長であって、すべてのzについて、zがxの理事長であるならば、yとzは「同一」である。然るに、
(9)あるzは小倉氏であって、zは私ではない。従って、
(シ)すべてのxについて、xがT会の会員であるならば、あるzは小倉氏であって、zはxの理事長ではない。
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(10)
(1)タゴール記念会は、私が理事長です。 然るに、
(9)小倉氏は私ではない。 従って、
(シ)タゴール記念会の理事長は、小倉氏ではない。
といふ「推論」は、「日本語」としても、「妥当」である。
従って、
(07)~(10)により、
(11)
① タゴール記念会は、私理事長です。⇔
① タゴール記念会は、私は理事長であり、私以外は理事長ではない。⇔
① ∀x{T会の会員x→∃y[私y&理事長yx&∀z(理事長zx→y=z)]}⇔
① すべてのxについて、xがT会の会員であるならば、あるyは、私であって、その上、xの理事長であって、すべてのzについて、zがxの理事長であるならば、yとzは「同一」である。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(12)
理事長は、私です。
③ 私以外は理事長ではない
に於いて、
②=③ は、「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(05)(12)により、
(13)
よく知られているように、「私理事長です」は語順を変え、
 理事長は、私です。
と直して初めて主辞賓辞が適用されるのである。
(三上章、日本語の論理、1963年、40頁)
といふのであれば、三上章先生は、
理事長は、私です。
③ 私以外は理事長ではない
に於いて、
②=③ は、「対偶(Contraposition)」である、といふことに、気付くべきであった
と、私は、言ひたい。
然るに、
(14)
② 理事長は、私です。
③ 私以外は理事長ではない
といふのであるならば、「必然的」に、
② 私は理事長である。
③ 私は理事長である。
従って、
(13)(14)により、
(15)
必然的」に、
① 私理事長です。
② 私は理事長であり、理事長は私である。
③ 私は理事長であり、私以外は理事長ではない
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(16)
伝統的論理学を速水滉『論理学』(16)で代表させよう。わたしのもっているのが四十三年の第十九刷一万部中の一冊で、なお引続き刊行だろうから、前後かなり多く読者を持つ論理学書と考えられる。新興の記号論理学の方は、沢田充茂の『現代論理学入門』(62)を参照することにする(三上章、日本語の論理、1963年、4頁)。
然るに、
(17)
『沢田充茂、現代論理学入門、1962年』は、「現代論理学の解説書」であって、「現代論理学の教科書」ではなく、そのため、
『沢田充茂、現代論理学入門、1962年』には「練習問題」が全く無いし、「練習問題」を、自分で解けるようにならない限り、「現代論理学(特に、述語論理)」を、知ったことには、ならない
従って、
(16)(17)により、
(18)
三上章先生は、「現代論理学(特に、述語論理)」を知った上で、「三上章、日本語の論理、1963年」を書いた。
といふことには、ならない


(646)「鼻は象が長い(ピーターラビットの鼻は長くない)。」の「述語論理」。

2020-06-12 10:14:45 | 象は鼻が長い、述語論理。

(01)
 ―「以前(令和2年4月4日)」にも書いた通り、―
(ⅰ)
1     (1)∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)} A
1     (2)  ∃y{(鼻ay&象y→長a)&(~象y&鼻ay→~長a)} 1UE
 3    (3)     (鼻ab&象b→長a)&(~象b&鼻ab→~長a)  A
 3    (4)      鼻ab&象b→長a                 3&E
 3    (5)                  ~象b&鼻ab→~長a   3&E
  6   (6)                           長a   A
  6   (7)                         ~~長a   6DN
 36   (8)                ~(~象b&鼻ab)      57MTT
 36   (9)                  象b∨~鼻ab       8ド・モルガンの法則
   ア  (ア)                  象b            A
   ア  (イ)                ~~象a            アDN
   ア  (ウ)                ~~象a∨~鼻ab       イ∨I
    エ (エ)                     ~鼻ab       A
    エ (オ)                ~~象b∨~鼻ab       エ∨I
 36   (カ)                ~~象b∨~鼻ab       9アウエオ∨E
 36   (キ)                 ~象b→~鼻ab       カ含意の定義
 3    (ク)             長a→(~象b→~鼻ab)      6キCP
     ケ(ケ)             長a& ~象b            A
     ケ(コ)             長a                 ケ&E
 3   ケ(サ)                 ~象b→~鼻ab       クコMPP
     ケ(シ)                 ~象b            ケ&E
 3   ケ(ス)                     ~鼻ab       サシMPP
 3    (セ)              長a&~象b→~鼻ab       ケスCP
 3    (ソ)     (鼻ab&象b→長a)&(長a&~象b→~鼻ab)  4セ&I
 3    (タ)  ∃y{(鼻ay&象y→長a)&(長a&~象y→~鼻ay)} ソEI
1     (チ)  ∃y{(鼻ay&象b→長a)&(長a&~象y→~鼻ay)} 23タEE
1     (ツ)∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(長x&~象y→~鼻xy)} チUI
(ⅱ)
1     (1)∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(長x&~象y→~鼻xy)} A
1     (2)  ∃y{(鼻ay&象b→長a)&(長a&~象y→~鼻ay)} 1UE
 3    (3)     (鼻ab&象b→長a)&(長a&~象b→~鼻ab)  A
 3    (4)      鼻ab&象b→長a                 3&E
 3    (5)                  長a&~象b→~鼻ab   3&E
  6   (6)                          鼻ab   A
  6   (7)                        ~~鼻ab   6DN
 36   (8)                ~(長a&~象b)       57MTT
 36   (9)                 ~長a∨ 象b        8ド・モルガンの法則
 36   (ア)                  象a∨~長a        9交換法則
   イ  (イ)                  象a            A
   イ  (ウ)                ~~象a            イDN
   イ  (エ)                ~~象a∨~長a        ウ∨I
    オ (オ)                     ~長a        A
    オ (カ)                ~~象a∨~長a        オ∨I
 36   (キ)                ~~象a∨~長a        アイエオカ∨E
 36   (ク)                 ~象a→~長a        キ含意の定義
 3    (ケ)               鼻ab→(~象a→~長a)    6クCP
     コ(コ)              ~象b&鼻ab           A
     コ(サ)                  鼻ab           コ&E
 3   コ(シ)                    ~象a→~長a     ケサMPP
     コ(ス)              ~象b               コ&E
 3   コ(セ)                        ~長a     シスMPP
 3    (ソ)                  ~象b&鼻ab→~長a   コセCP
 3    (タ)     (鼻ab&象b→長a)&(~象b&鼻ab→~長a)  4ソ&I
 3    (チ)  ∃y{(鼻ay&象y→長a)&(~象y&鼻ay→~長a)} タEI
1     (ツ)  ∃y{(鼻ay&象y→長a)&(~象y&鼻ay→~長a)} 23チEE
1     (テ)∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)} ツUI
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)}
② ∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(長x&~象y→~鼻xy)}
に於いて、すなはち、
① すべてのxとあるyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、yが象ではなく、xがyの鼻ならば、xは長くない。
② すべてのxとあるyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、xが長くて、yが象でないならば、xはyの鼻ではない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(02)により、
(03)
① ∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)}⇔
① すべてのxとあるyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、yが象ではなく、xがyの鼻ならば、xは長くない。
といふことは、
① 鼻は象は長く、象以外の鼻は長くない。
といふ「意味」である。
(04)
② ∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(長x&~象y→~鼻xy)}⇔
② すべてのxとあるyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、xが長くて、yが象でないならば、xはyの鼻ではない。
といふことは、
② 鼻は象は長く、象以外の動物(例へば兎)で、ある部分が長いならば、鼻以外の、耳が長い。
② 鼻は象は長く、象以外の動物(例へば馬)で、ある部分が長いならば、鼻以外の、顔が長い。
といふ「意味」である。
然るに、
(05)
{象、兎、馬}を、{変域(ドメイン)}とすると、
① 鼻は象が長く、
② 耳は兎が長く、
③ 顔は馬が長い。
といふ「日本語」は、「正しい」。
従って、
(01)~(05)により、
(06)
① 鼻は、象長い。
② 鼻は、象は長く、象以外は長くない
③ ∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)}。
④ すべてのxとあるyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、yが象ではなく、xがyの鼻ならば、xは長くない。
に於いて、
①=②=③=④ である。
然るに、
(07)
1    (1)∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)} A
1    (2)  ∃y{(鼻ay&象y→長a)&(~象y&鼻ay→~長a)} 1UE
 3   (3)     (鼻ab&象b→長a)&(~象b&鼻ab→~長a)  A
 3   (4)      鼻ab&象b→長a                 3&E
 3   (5)                  ~象b&鼻ab→~長a   3&E
  6  (6)∃x∃y(Py&兎y&鼻xy&~象y)             A
   7 (7)  ∃y(Py&兎y&鼻ab&~象y)             A
    8(8)     Pb&兎b&鼻ab&~象b              A
    8(9)     Pb&兎b                      8&E
    8(ア)               ~象b              8&E
    8(イ)           鼻ab                  8&E
    8(ウ)                  ~象b&鼻ab       アイ&I
 3  8(エ)                          ~長a   5ウMPP
    8(オ)         Pb&兎b&鼻ab              9イ&I
 3  8(カ)         Pb&兎b&鼻ab&~長a          オエ&I
 3  8(キ)      ∃y(Py&兎y&鼻ay&~長a)         カEI
 3 7 (ク)      ∃y(Py&兎y&鼻ay&~長a)         78キEE
 3 7 (ケ)    ∃x∃y(Py&兎y&鼻xy&~長x)         クEI
 36  (コ)    ∃x∃y(Py&兎y&鼻xy&~長x)         67ケEE
1 6  (サ)    ∃x∃y(Py&兎y&鼻xy&~長x)         13コEE
従って、
(07)により、
(08)
∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)},∃x∃y(Py&兎y&鼻xy&~象y)├ ∃x∃y(Py&兎y&鼻xy&~長x) 
といふ「連式(Sequent)」は「妥当(Valid)」である。
従って、
(08)により、
(09)
① すべてのxとあるyについて{xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、yが象ではなく、xがyの鼻ならば、xは長くない}。然るに、
②   あるxとあるyについて{yはピーター兎であって、xはyの鼻であって、yは象でない}。故に、
③     あるxとあるyについて{yはピータ―兎であって、xはyの鼻であって、xは長くない}。
といふ「推論(三段論法)」は「妥当(Valid)」である。
従って、
(09)により、
(10)
① 鼻は象長い。然るに、
② ピーター兎の鼻は、象の鼻ではない。故に、
③ ピーター兎の鼻は、長くない
といふ「推論(三段論法)」は「妥当(Valid)」である。
従って、
(01)~(10)により、
(11)
① 鼻は象が長い。然るに、
② ピーター兎の鼻は、象の鼻ではない。故に、
③ ピーター兎の鼻は、長くない。
といふ「推論(三段論法)」は「妥当(Valid)」であると、するのであれば、
① 鼻は象が長い。⇔
① 鼻は象が長く、象以外は長くない。⇔
① ∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)}⇔
① すべてのxとあるyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、yが象ではなく、xがyの鼻ならば、xは長くない。
といふ「等式」を、「否定」することは、出来ない。
然るに、
(12)
① 鼻は象が長い。然るに、
② ピーター兎の鼻は、象の鼻ではない。故に、
③ ピーター兎の鼻は、長くない。
といふ「推論(三段論法)」は、明らかに、「妥当(Valid)」である。
従って、
(11)(12)により、
(13)
① 鼻は象が長い。⇔
① 鼻は象が長く、象以外は長くない。⇔
① ∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)}⇔
① すべてのxとあるyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、yが象ではなく、xがyの鼻ならば、xは長くない。
といふ「等式」を、「否定」することは、出来ない。
従って、
(13)により、
(14)
{象、兎、馬}を、{変域(ドメイン)}とするならば、
① 鼻は象長い。⇔ 鼻は象が長く、象以外(兎と馬)は長くない
② 耳は兎長い。⇔ 耳は兎が長く、兎以外(象と馬)は長くない
③ 顔は馬長い。⇔ 顔は馬が長く、馬以外(象と兎)は長くない
といふ「等式」が、成立する。


(645)「象は鼻が長い」の「述語論理」(其の?)。

2020-06-11 11:17:47 | 象は鼻が長い、述語論理。

(01)
(ⅰ)
1     (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∀z(~鼻zx→~長z)} A
1     (2)   象a→∃y(鼻ya&長y)&~∀z(~鼻za→~長z)  1UE
 3    (3)   象a                           A
13    (4)      ∃y(鼻ya&長y)&~∀z(~鼻za→~長z)  23MPP
13    (5)      ∃y(鼻ya&長y)                4&E
13    (6)                 ~∀z(~鼻za→~長z)  4&E
13    (7)                 ∃z~(~鼻za→~長z)  6量化子の関係
  8   (8)                   ~(~鼻ca→~長c)  A
   9  (9)                      鼻ca∨~長c   A
    ア (ア)                      鼻ca       A
    ア (イ)                    ~~鼻ca       アDN
    ア (ウ)                    ~~鼻ca∨~長c   イ∨I
     エ(エ)                          ~長c   A
     エ(オ)                    ~~鼻ca∨~長c   エ∨I
   9  (カ)                    ~~鼻ca∨~長c   9アウエオ∨E
   9  (キ)                     ~鼻ca→~長c   カ含意の定義
  89  (ク)                   ~(~鼻ca→~長c)&
                             (~鼻ca→~長c)  8キ&I
  8   (ケ)                    ~(鼻ca∨~長c)  9ク
  8   (コ)                     ~鼻ca& 長c   ケ、ド・モルガンの法則
  8   (サ)                  ∃z(~鼻za& 長z)  コEI
13    (シ)                  ∃z(~鼻za& 長z)  78サEE
13    (ス)       ∃y(鼻ya&長y)&∃z(~鼻za& 長z)  5シ&I
1     (セ)    象a→∃y(鼻ya&長y)&∃z(~鼻za& 長z)  3スCP
1     (ソ) ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)} セUI
(ⅱ)
1     (1) ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)} A
1     (2)    象a→∃y(鼻ya&長y)&∃z(~鼻za& 長z)  1UE
 3    (3)    象a                          A
13    (4)       ∃y(鼻ya&長y)&∃z(~鼻za& 長z)  23MPP
13    (5)       ∃y(鼻ya&長y)               4&E
13    (6)                  ∃z(~鼻za& 長z)  4&E
  7   (7)                     ~鼻ca& 長c   A
   8  (8)                     ~鼻ca→~長c   A
  7   (9)                     ~鼻ca       7&E
  78  (ア)                          ~長c   89MPP
  7   (イ)                           長c   7&E
  78  (ウ)                       ~長c&長c   アイ&I
13 8  (エ)                       ~長c&長c   67ウEE
13    (オ)                   ~(~鼻ca→~長c)  8エRAA
13    (カ)                 ∃z~(~鼻za→~長z)  オEI
13    (キ)                 ~∀z(~鼻za→~長z)  カ含意の定義
13    (ク)      ∃y(鼻ya&長y)&~∀z(~鼻za→~長z)  5キ&I
1     (ケ)   象a→∃y(鼻ya&長y)&~∀z(~鼻za→~長z)  3クCP
1     (コ)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∀z(~鼻zx→~長z)  ケUI
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∀z(~鼻zx→~長z)}
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&  ∃z(~鼻zx& 長z)}
に於いて、
①=② である。
従って、
(02)により、
(03)
① ~∀z(~鼻zx→~長z)}
②  ∃z(~鼻zx& 長z)}
に於いて、
①=② であるため、
① ~~∀z(~鼻zx→~長z)}
②  ~∃z(~鼻zx& 長z)}
に於いても、
①=② である。
従って、
(03)により、
(04)
「二重否定律(DN)」により、
①  ∀z(~鼻zx→~長z)}
② ~∃z(~鼻zx& 長z)}
に於いて、
①=② である。
従って、
(04)により、
(05)
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∀z(~鼻zx→~長z)}
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx& 長z)}
に於いて、
①=② である。
然るに、
(05)により、
(06)
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx& 長z)}
③ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∃z(~鼻zx& 長z)}
に於いて、
② ~∃z(~鼻zx& 長z)}
③  ∃z(~鼻zx& 長z)}
に於いて、
②と③は、「矛盾」する。
従って、
(05)(06)により、
(07)
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∀z(~鼻zx→~長z)}
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx& 長z)}
③ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∃z(~鼻zx& 長z)}
に於いて、
①=② であるが、
②と③ は「矛盾」する。
然るに、
(08)
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx& 長z)}
③ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∃z(~鼻zx& 長z)}
に於いて、
「① ② ③」は、それぞれが「等しく」はないもののと、
①と② は「矛盾」せず、
①と③ も「矛盾」せず、
②と③ は「矛盾」する。
従って、
(08)により、
(09)
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx& 長z)}
③ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∃z(~鼻zx& 長z)}
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長い}。
② すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、xの鼻ではない、長いzは、存在しない}。
③ すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、xの鼻ではない、長いzは、存在する}。
に於いて、
①と② は「矛盾」せず、
①と③ も「矛盾」せず、
②と③ は「矛盾」する。
然るに、
(10)
③{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、xの鼻ではない、長いzが、存在する}。
といふのであれば、
③ 象は、鼻と、鼻以外も長い。
といふことになる。
然るに、
(11)
③ 象は、鼻と、鼻以外も長い。
といふことは、
③ 象は、鼻長い。
といふことである。
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
③ 象は、鼻長い。⇔
③ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∃z(~鼻zx& 長z)}⇔
③ すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、xの鼻ではない、長いzは、存在する}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(13)
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長い}。
② すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、xの鼻ではない、長いzは、存在しない}。
であるならば、
① 象は、鼻は長い。
② 象は、鼻長い。
であって、
① 象は、鼻長い。
② 象は、鼻は長い。
ではない。
従って、
(09)(12)(13)により、
(14)
② 象は、鼻が長い。⇔
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx& 長z)}⇔
② すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、xの鼻ではない、長いzは、存在しない}。
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(12)(13)(14)により、
(15)
① 象は鼻は長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}。
② 象は鼻長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx& 長z)}。
③ 象は鼻も長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∃z(~鼻zx& 長z)}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(16)
1     (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx&長z)}          A
 2    (2)∀x{兎x→∃y(耳yx&長y)&∀z(~耳zx→~長z&耳zx→~鼻zx)} A
  3   (3)∃x(象x&兎x)                               A
1     (4)   象a→∃y(鼻ya&長y)&~∃z(~鼻za&長z)           1UE
 2    (5)   兎a→∃y(耳ya&長y)&∀z(~耳za→~長z&耳za→~鼻za)  2UE
   6  (6)   象a&兎a                                A
   6  (7)   象a                                   6&E
1  6  (8)      ∃y(鼻ya&長y)&~∃z(~鼻za&長z)           47MPP
1  6  (9)      ∃y(鼻ya&長y)                        8&E
    ア (ア)         鼻ba&長b                         A
    ア (イ)             長b                         ア&E
1  6  (ウ)                 ~∃z(~鼻za&長z)           8&E
1  6  (エ)                 ∀z~(~鼻za&長z)           ウ量化子の関係
1  6  (オ)                   ~(~鼻ba&長b)           エUE
1  6  (カ)                   ~~鼻ba∨~長b            オ、ド・モルガンの法則
1  6  (キ)                    ~鼻ba→~長b            カ含意の定義
   6  (ク)   兎a                                   6&E
 2 6  (ケ)      ∃y(耳ya&長y)&∀z(~耳za→~長z&耳za→~鼻za)  5クMPP
 2 6  (コ)      ∃y(耳ya&長y)                        ケ&E
     サ(サ)         耳ba&長b                         A
     サ(シ)         耳ba                            サ&E
 2 6  (ス)                 ∀z(~耳za→~長z&耳za→~鼻za)  ケ&E
 2 6  (セ)                    ~耳ba→~長b&耳ba→~鼻ba   スUE
 2 6  (ソ)                             耳ba→~鼻ba   ス&E
 2 6 サ(タ)                                 ~鼻ba   シソMPP
12 6 サ(チ)                         ~長b            キタMPP
12 6アサ(ツ)             長b&~長b                     イチ&I
12 6ア (テ)             長b&~長b                     コサツEE
12 6  (ト)             長b&~長b                     9アテEE
123   (ナ)             長b&~長b                     36トEE
12    (ニ)~∃x(象x&兎x)                              3ナRAA
12    (ヌ)∀x~(象x&兎x)                              ニ量化子の関係
12    (ネ)  ~(象a&兎a)                              ヌUE
12    (ノ)  ~象a∨~兎a                               ネ、ド・モルガンの法則
12    (ハ)   象a→~兎a                               ノ含意の定義
12    (ヒ)∀x(象x→~兎x)                              ハUI
12    (〃)すべてのxについて、xが兎であるならば、xは象ではない。            ハUI
12    (〃)兎は象ではない(Rabbits cannot be elephants)。                 ハUI
従って、
(15)(16)により、
(17)
(1)象は鼻長い。然るに、
(2)兎は耳長く、兎の耳は鼻ではない。故に、
(3)兎は象である。と「仮定(A)」すると、
(ツ)「矛盾」する。故に、「背理法(RAA)」により、
(ニ)象であって、同時に、兎である。といふ、そのやうなxは存在しない。故に、
(ヒ)象は兎ではない(Elephants cannot be rabbits )。 
といふ『推論』は「妥当(Valid)」である。
従って、
(15)(16)(17)により、
(18)
(1)象は鼻長い。然るに、
(2)兎は耳長く、兎の耳は鼻ではない。故に、
(3)象は兎ではない。
といふ『推論(三段論法)』は、
(1)象は鼻は長く、鼻以外は長くない。然るに、
(2)兎は耳は長く、耳以外は長くなく、兎の耳は鼻ではない。故に、
(3)象は兎ではない。
といふ『推論(三段論法)』に、他ならない。
従って、
(15)~(18)により、
(19)
(1)象は鼻長い。然るに、
(2)兎は耳長い。故に、
(3)象は兎ではない。
といふ『推論(三段論法)』を、「妥当(Valid)」である。
とする一方で、
① 象は鼻長い≡∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx&長z)}。
② 兎は耳長い≡∀x{兎x→∃y(耳yx&長y)&~∃z(~耳zx&長z)}。
といふ「等式」を、すなはち、
① 象は鼻長い≡象は鼻は長く、鼻以外は長くない
② 兎は耳長い≡兎は耳は長く、耳以外は長くない
といふ「等式」を、「否定」することは、出来ない
然るに、
(20)
(1)象は鼻長い。然るに、
(2)兎は耳長い。故に、
(3)象は兎ではない。
といふ『推論(三段論法)』は、明らかに、「妥当(Valid)」である。
従って、
(19)(20)により、
(21)
① 象は鼻長い≡象は鼻は長く、鼻以外は長くない
② 兎は耳長い≡兎は耳は長く、耳以外は長くない
といふ「等式」を、「否定」することは、出来ない
(22)
 三、主語から主題へ
「主語」を廃止しようというのは、この用語のままでは困るからである。困ることが前提である。だから、まず困ってもらわないと、困るのである。困ったことには、まず困るというところへも行かない人がかなり多いらしいのである(三上章、日本語の論理、1963年、148頁)。
然るに、
(23)
困ることが前提である。だから、まず困ってもらわないと、困るのである。
と言はれても、
私の場合は、「主語」といふ「用語」が無ければ、むしろ、その方が、困ることになる。
(24)
例へば、
1.主格 これは動詞主語としてつかわれ、日本語の「は」、「が」(従属節では「の」までもはいる)にあたる。
(村松正俊、ラテン語四週間、1961年、18頁)
ではなく、
1.主格 これは動詞主題としてつかわれ、・・・・・・・・。
と書かれてゐたとしたら、「動詞主題」とは「何か(?)」といふことで、「悩まずには、ゐられない」。


(644)「象は鼻が長い」の「述語論理」と「その対偶」(Ⅱ)。

2020-06-09 10:39:45 | 象は鼻が長い、述語論理。

―「昨日(令和02年06月08日)の記事」を書き直します。―
(01)
沢田充茂の『現代論理学入門』(一九六ニ年)には楽しい解説が載っています。
・・・・・・たとえば「象は鼻長い」というような表現は、象が主語なのか、鼻が主語なのかはっきりしないから、このままではその論理的構造が明示されていない。いわば非論理的な文章である、というひともある。しかしこの文の論理的な構造をはっきりと文章にあらわして「すべてのxについて、もしそのxが象であるならば、yなるものが存在し、そのyは鼻であり、xはyを所有しており、このyは長い」といえば・・・・・・たとえば動物園で象をはじめて見た小学生が、父親にむかってこのような文章で話しかけたとすれば、その子供は論理的であるといって感心されるまえに社会人としての常識をうたがわれるにきまっている。常識(すなはち共通にもっている情報)でわかっているものはいちいち言明の中にいれないで、いわば暗黙の了解事項として、省略し、できるだけ短い記号の組み合せで、できるだけ多くの情報を伝えることが日常言語の合理性の一つである。・・・・・・
(山崎紀美子、日本語基礎講座―三上文法入門、2003年、214頁)
然るに、
(02)
① 象は鼻長い。⇔
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}⇔
① すべてのxについて、もしそのxが象であるならば、yなるものが存在し、そのyは鼻であり、xはyを所有しており、このyは長い。
然るに、
(03)
(ⅰ)
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}   A
1 (2)   象a→∃y(鼻ya&長y)    1UE
 3(3)     ~∃y(鼻ya&長y)    A
13(4)  ~象a               23MTT
1 (5)   ~∃y(鼻ya&長y)→~象a  34CP
1 (6)∀x{~∃y(鼻yx&長y)→~象x} 1UI
(ⅱ)
1 (1)∀x{~∃y(鼻yx&長y)→~象x} A
1 (2)   ~∃y(鼻ya&長y)→~象a  1UE
 3(3)                象a  A
 3(4)              ~~象a  3DN
13(5)  ~~∃y(鼻ya&長y)      34MTT
13(6)    ∃y(鼻ya&長y)      5DN
1 (7)   象a→∃y(鼻ya&長y)    36CP
1 (8)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}   7UI
従って、
(02)(03)により、
(04)
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}
② ∀x{~∃y(鼻yx&長y)→~象x}
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて、もしそのxが象であるならば、yなるものが存在し、そのyは鼻であり、xはyを所有しており、このyは長い。
② すべてのxについて{xの鼻である所の長いyが存在しないのであれば、xは象ではない}。
に於いて、
①=② は、「対偶(Contraposition)」である。
然るに、
(05)
ただ「単に」、
②{xのである所の長いyが存在ないのであれば、xは象ではない}。
といふのであれば、
②{xのである所の長いyが存在としても、xは象ではない}。
とは、言へない
従って、
(04)(05)により、
(06)
① 象は鼻長い。
といふ「日本語」を、
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}⇔
① すべてのxについて{もしそのxが象であるならば、yなるものが存在し、そのyは鼻であり、xはyを所有しており、このyは長い}。
といふ風に、「翻訳」した場合は、
(ⅰ)象は鼻が長い。然るに、
(ⅱ)兎は耳が長く、兎の耳は鼻ではない。故に、
(ⅲ)兎は象ではない
といふ「三段論法」は、「妥当(Valid)」ではない
然るに、
(07)
(ⅰ)
1     (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∀z(~鼻zx→~長z)} A
1     (2)   象a→∃y(鼻ya&長y)& ∀z(~鼻za→~長z)} A
 3    (3)    ~{∃y(鼻ya&長y)& ∀z(~鼻za→~長z)} A
 3    (4)     ~∃y(鼻ya&長y)∨~∀z(~鼻za→~長z)  3ド・モルガンの法則
  5   (5)     ~∃y(鼻ya&長y)                A
  5   (6)     ∀y~(鼻ya&長y)                5量化子の関係
  5   (7)       ~(鼻ba&長b)                6UE
  5   (8)       ~鼻ba∨~長b                 7ド・モルガンの法則
  5   (9)        鼻ba→~長b                 8含意の定義
  5   (ア)     ∀y(鼻ya→~長y)                9UI
  5   (イ)     ∀y(鼻ya→~長y)∨ ∃z(~鼻za& 長z)  ア∨I
   ウ  (ウ)                 ~∀z(~鼻za→~長z)  A
   ウ  (エ)                 ∃z~(~鼻za→~長z)  ウ量化子の関係
    オ (オ)                   ~(~鼻ca→~長c)  A
     カ(カ)                      鼻ca∨~長c   A
     カ(キ)                     ~鼻ca→~長c   カ含意の定義
    オカ(ク)                   ~(~鼻ca→~長c)&
                             (~鼻ca→~長c)  オキ&I
    オ (ケ)                    ~(鼻ca∨~長c)  カクRAA 
    オ (コ)                     ~鼻ca& 長c   ケ、ド・モルガンの法則
    オ (サ)                  ∃z(~鼻za& 長z)  コEI
   ウ  (シ)                  ∃z(~鼻za& 長z)  ウオサEE
   ウ  (ス)     ∀y(鼻ya→~長y)∨ ∃z(~鼻za& 長z)  シ∨I
 3    (セ)     ∀y(鼻ya→~長y)∨ ∃z(~鼻za& 長z)  35イウス∨E
13    (ソ)  ~象a                           2セMTT
1     (タ)   ∀y(鼻ya→~長y)∨∃z(~鼻za&長z)→~象a  セソCP
1     (チ)∀x{∀y(鼻yx→~長y)∨∃z(~鼻zx&長z)→~象x} タUI
(ⅱ) 
1     (1)∀x{∀y(鼻yx→~長y)∨∃z(~鼻zx&長z)→~象x} A
1     (2)   ∀y(鼻ya→~長y)∨∃z(~鼻za&長z)→~象a  1UE
 3    (3)                            象a  A
 3    (4)                          ~~象a  3DN
13    (5) ~{∀y(鼻ya→~長y)∨ ∃z(~鼻za&長z)}    24MTT
13    (6)  ~∀y(鼻ya→~長y)&~∃z(~鼻za&長z)     5ド・モルガンの法則
13    (7)  ~∀y(鼻ya→~長y)                  6&E
13    (8)  ∃y~(鼻ya→~長y)                  7量化子の関係
  9   (9)    ~(鼻ba→~長b)                  A
   ア  (ア)     ~鼻ba∨~長b                   A
   ア  (イ)      鼻ba→~長b                   ア含意の定義
  9ア  (ウ)    ~(鼻ba→~長b)&(鼻ba→~長b)        アイ&I
  9   (エ)   ~(~鼻ba∨~長b)                  アウRAA
  9   (オ)      鼻ba& 長b                   エ、ド・モルガンの法則
  9   (カ)   ∃y(鼻ya& 長y)                  オEI
13    (キ)   ∃y(鼻ya& 長y)                  89カEE
13    (ケ)                ~∃z(~鼻za& 長z)   6&E
13    (コ)                ∀z~(~鼻za& 長z)   ケ量化子の関係
13    (サ)                  ~(~鼻ca& 長c)   コUE
13    (シ)                     鼻ca∨~長c    サ、ド・モルガンの法則
13    (ス)                    ~鼻ca→~長c    シ、含意の定義
13    (セ)                 ∀z(~鼻za→~長z)   スUI
13    (ソ)      ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)   キセ&I
1     (タ)   象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)   3ソCP
1     (チ)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)   タUI
従って、
(07)により、
(08)
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∀z(~鼻zx→~長z)}
② ∀x{∀y(鼻yx→~長y)∨∃z(~鼻zx&長z)→~象x}
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
② すべてのxについて{すべてのyについて、yがxの鼻であるならば、yは長くないか、または、あるzがxの鼻以外であって、長いならば、xは象ではない}。
①=② は、「対偶(Contraposition)」である。
然るに、
(09)
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
② すべてのxについて{すべてのyについて、yがxの鼻であるならば、yは長くないか、または、あるzがxの鼻以外であって、長いならば、xは象ではない}。
といふことは、
① 象は、鼻は長く、鼻以外は長くない
② 鼻が長くないか、もしくは、鼻以外長いのであれば、象ではない
といふことである。
然るに、
(10)
鼻以外長いのであれば、象ではない
といふことは、
耳の長い象はゐない
といふことである。
従って、
(07)~(10)により、
(11)
① 象は鼻長い。
といふ「日本語」を、
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
といふ風に、「翻訳」をするのであれば、
(ⅰ)象は鼻長い。然るに、
(ⅱ)兎は耳長く、兎の耳は鼻ではない。故に、
(ⅲ)兎は象ではない
といふ「三段論法」は、「妥当(Valid)」である。
従って、
(11)により、
(12)
(ⅰ)象は鼻長い。然るに、
(ⅱ)兎は耳長く、兎の耳は鼻ではない。故に、
(ⅲ)兎は象ではない
といふ「三段論法」は、「妥当(Valid)」であるならば、そのときに限って
① 象は鼻長い。⇔
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
といふ「等式」が成立する。
然るに、
(13)
(ⅰ)象は鼻長い。然るに、
(ⅱ)兎は耳長く、兎の耳は鼻ではない。故に、
(ⅲ)兎は象ではない
といふ「三段論法」は、「妥当(Valid)」である
従って、
(12)(13)により、
(14)
① 象は鼻長い。⇔
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
といふ「等式」が成立する。
従って、
(01)(02)(14)により、
(15)
沢田充茂 先生による、
① 象は鼻長い。
に対する、
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)}⇔
① すべてのxについて{もしそのxが象であるならば、yなるものが存在し、そのyは鼻であり、xはyを所有しており、このyは長い}。
といふ「翻訳」は、「誤訳」であると、言はざるを得ない。


(643)「ヒルベルト・アッカーマンの公理」の「対偶」。

2020-06-08 10:52:46 | 論理

(01)

(トップエスイー講座「基礎理論」講座第1回の「命題理論」のPart4の映像です)
(02)
(ⅰ)
1  (1)A∨A   仮定
 2 (2)A     仮定
  3(3)  A   仮定
1  (4)A     12233∨E
   (5)A∨A→A 14CP
(ⅱ)
1(1)A     仮定
1(2)A∨B   1∨I
 (3)A→A∨B 12CP
(ⅲ)
1  (1)A∨B 仮定
 2 (2)A   仮定
 2 (3)B∨A 2∨I
  4(4)  B 仮定
  4(5)B∨A 4∨I
1  (6)B∨A     12345∨I
   (7)A∨B→B∨A 16CP
(ⅳ)
1   (1)              A→B   仮定
 2  (2)              C∨A   仮定
  3 (3)              C     仮定
  3 (4)              C∨B   3∨I
   5(5)                A   A
1  5(6)                B   15MPP
1  5(7)              C∨B   6∨I
12  (8)              C∨B   13457∨E
1   (9)       (C∨A)→(C∨B)  28CP
    (ア)(A→B)→((C∨A)→(C∨B)) 19CP
(ⅴ)
1  (1)              A→B   仮定
 2 (2)              C→A   仮定
  3(3)              C     仮定
 23(4)                A   23MPP
123(5)                B   14MPP
12 (6)              C→B   35CP
1  (7)       (C→A)→(C→B)  26CP
   (8)(A→B)→((C→A)→(C→B)) 17CP
従って、
(01)(02)により、
(03)
「ヒルベルト・アッカーマンの公理」、すなはち、
①  A∨A→A
②  A→A∨A 
③  A∨B→B∨A 
④(A→B)→((C∨A)→(C∨B))
⑤(A→B)→((C→A)→(C→B))
といふ「公理」は、「自然演繹の規則」によって、「演繹」出来る。
(04)
(ⅰ)
1 (1)     A∨A→A 仮定
 2(2)        ~A 仮定
12(3)   ~(A∨A)  12MTT
12(4)   ~A&~A   3ド・モルガンの法則
1 (5)~A→~A&~A     24CP
(ⅱ)
1 (1)   A→A∨A  仮定
 2(2)  ~A&~A    仮定
 2(3)  ~(A∨A) 2ド・モルガンの法則
12(4)~A       13MTT
1 (5)~A&~A→~A 24CP
(ⅲ)
1 (1)  A∨B→B∨A   仮定
 2(2)     ~B&~A  仮定
 2(3)    ~(B∨A)  2ド・モルガンの法則
12(4)~(A∨B)      13MTT
12(5)~A&~B       4ド・モルガンの法則
1 (6)~B&~A→~A&~B 25CP
然るに、
(05)
(ⅶ)
1        (1)~(P→ Q)  A
 2       (2) ~P∨ Q   A
  3      (3)  P&~Q   A
   4     (4) ~P      A
  3      (5)  P      3&E
  34     (6) ~P&P    45&I
   4     (7)~(P&~Q)  36RAA
    8    (8)     Q   A
  3      (9)    ~Q   3&E
  3 8    (ア)  Q&~Q   89&I
    8    (イ)~(P&~Q)  3アRAA
 2       (ウ)~(P&~Q)  2478イ∨E
     エ   (エ)  P      A
      オ  (オ)    ~Q   A
     エオ  (カ)  P&~Q   エオ
 2   エオ  (キ)~(P&~Q)&
             (P&~Q)  ウカ&I
 2   エ   (ク)   ~~Q   オキRAA
 2   エ   (ケ)     Q   クDN
 2       (コ)  P→ Q   エケCP
12       (サ)~(P→ Q)&
             (P→ Q)  1コ&I
1        (シ)~(~P∨Q)  2サRAA
       ス (ス)  ~P     A
       ス (セ)  ~P∨Q   ス∨I
1      ス (ソ)~(~P∨Q)&
             (~P∨Q)  シセ&I
1        (タ) ~~P     スソRAA
1        (チ)   P     タRAA
        ツ(ツ)     Q   A
        ツ(テ)  ~P∨Q   ツ∨I
1       ツ(ト)~(~P∨Q)&
             (~P∨Q)  シテ&I
1        (ナ)    ~Q   ツトRAA
1        (ニ)  P&~Q   チナ&I
(ⅷ)
1 (1)  P&~Q  A
 2(2)  P→ Q  A
1 (3)  P     1&E
12(4)     Q  23MPP
 2(5)    ~Q  1&E
12(6)  Q&~Q  45&I
1 (7)~(P→ Q) 26RAA
従って、
(05)により、
(06)
⑦ ~(P→ Q) 
⑧   P&~Q
に於いて、
⑦=⑧ であるが、この「等式」を、「含意の否定」とする。
然るに、
(07)
(ⅳ)
1 (1) (A→B)→((C∨A)→(C∨B)) 仮定
 2(2)       (C∨A)&(~C&~B) 仮定
 2(3)       (C∨A)         2&E
 2(4)             (~C&~B) 2&E
 2(5)             ~(C∨ B) 4ド・モルガンの法則
 2(6)       (C∨A)&~(C∨ B) 35&I
 2(7)      ~((C∨A)→(C∨B)) 6含意の否定
12(8)~(A→B)               17MTT
12(9) A&~B                8含意の否定
1 (ア)(C∨A)&(~C&~B)→(A&~B) 29CP
(ⅶ)
1 (1) (A→B)→((C→A)→(C→B))  仮定
 2(2)       (~C∨A)&(C&~B)  仮定
 2(3)       (~C∨A)         2&E
 2(4)        (C→A)         3含意の定義
 2(5)              (C&~B)  A
 2(6)              ~(C→B)  5含意の否定
 2(7)        (C→A)&~(C→B)  46&I
 2(8)       ~((C→A)→(C→B)) 7含意の否定
12(9)~(A→B)                18MTT
12(ア) A&~B                 9含意の否定
1 (イ)(~C∨A)&(C&~B)→(A&~B)  2ACP
従って、
(01)~(07)により、
(08)
①  A∨A→A
②  A→A∨A 
③  A∨B→B∨A 
④(A→B)→((C∨A)→(C∨B))
⑤(A→B)→((C→A)→(C→B))
といふ「ヒルベルト・アッカーマンの公理」は、その「対偶」である所の、
① ~A→~A&~A 
② ~A&~A→~A
③ ~B&~A→~A&~B
④(C∨A)&(~C&~B)→(A&~B)
⑤(~C∨A)&(C&~B)→(A&~B)
といふ「論理式」に、「等しい」。
(09)
④(C∨A)&(~C&~B)→(A&~B)
⑤(~C∨A)&(C&~B)→(A&~B)
といふ「式」は、
④(Cであるか、またはAである)が(CでなくてBでない)ので(AであってBでない)。
⑤(Cでないか、またはAである)が(CであってBでない)ので(AであってBでない)。
といふ「意味」である。
然るに、
(10)
④(Cであるか、またはAである)が(CでなくてBでない)ので(AであってBでない)。
⑤(Cでないか、またはAである)が(CであってBでない)ので(AであってBでない)。
といふ「推論」は、明らかに、「妥当(Valid)」である。


(642)P→(Q→P)の「対偶」と「排中律」。

2020-06-07 18:08:25 | 論理

(01)
(ⅰ)
1  (1)  P→(Q→ P) A
 2 (2)     Q&~P  A
  3(3)     Q→ P  A
 2 (4)     Q     2&E
 23(5)        P  34MPP
 2 (6)       ~P  2&E
 23(7)     P&~P  56&I
 2 (8)   ~(Q→ P) 37RAA
12 (9)~P         18MTT
1  (ア)(Q&~P)→~P  29CP
(ⅱ)
1   (1)  (Q&~P)→~P A
 2  (2)          P A
 2  (3)        ~~P 2DN
12  (4) ~(Q&~P)    13MTT
  5 (5)   Q        A
   6(6)     ~P     A
  56(7)   Q&~P     56&I
1256(8) ~(Q&~P)&
         (Q&~P)    47&I
125 (9)    ~~P     6RAA
125 (ア)      P     9DN
12  (イ)   Q→ P     5アCP
1   (ウ)P→(Q→ P)    2イCP
従って、
(01)により、
(02)
①  P→(Q→P)
③(Q&~P)→~P
に於いて、
①=③ は、「対偶(Contrapostion)」である。
然るに、
(03)
(ⅰ)
1  (1)  P→( Q→P) A
1  (2) ~P∨( Q→P) 1含意の定義
 3 (3) ~P        A
 3 (4) ~P∨(~Q∨P) 3∨I
  5(5)      Q→P  A
  5(6)     ~Q∨P  5含意の定義
  5(7) ~P∨(~Q∨P) 5∨I
1  (8) ~P∨(~Q∨P) 3457∨E
1  (9) ~P∨ ~Q∨P  8結合法則
1  (ア) ~P∨P ∨~Q  9交換法則
1  (イ)(~P∨P)∨~Q  ア結合法則
(ⅱ)
1  (1)(~P∨P)∨~Q  A
1  (2) ~P∨P ∨~Q  1結合法則
1  (3) ~P∨ ~Q∨P  2交換法則
1  (4) ~P∨(~Q∨P) 3結合法則
 5 (5) ~P        A
 5 (6) ~P∨( Q→P) 5∨I
  7(7)     ~Q∨P  A
  7(8)      Q→P  7含意の定義
  7(9) ~P∨( Q→P) 8∨I
1  (ア) ~P∨( Q→P) 45679∨E
1  (イ)  P→( Q→P) ア含意の定義
従って、
(03)により、
(04)
①    P→(Q→P)
②(~P∨P)∨~Q
に於いて、
①=② である。
然るに、
(05)
(ⅲ)
1   (1) (Q&~P)→~P A
1   (2)~(Q&~P)∨~P A
 3  (3)~(Q&~P)    A
 3  (4) ~Q∨ P     3ド・モルガンの法則
 3  (5) ~Q∨ P ∨~P 4∨I
 3  (6) ~Q∨(P∨~P) 5結合法則
  7 (7) ~Q        A
  7 (8)(~P∨P)∨~Q  7∨I
   9(9)(P∨~P)     A
   9(ア)(~P∨P)     9交換法則
   9(イ)(~P∨P)∨~Q  3789イ∨E
(ⅳ)
1    (1)(~P∨P)∨~Q A
1    (2)~Q∨(~P∨P) 1交換法則
1    (3) Q→(~P∨P) 2含意の定義
 4   (4) Q        A
14   (5)    ~P∨P  34MPP
14   (6)    P∨~P  5交換法則
  7  (7)    P     A
  7  (8)  ~~P     7DN
  7  (9)  ~~P∨~P  7∨I
   ア (ア)      ~P  A
   ア (イ)  ~~P∨~P  ア∨I
14   (ウ)  ~~P∨~P  679アイ∨E
14   (エ)   ~P→~P  ウ含意の定義
1    (オ)Q→(~P→~P) 4エCP
    カ(カ)Q& ~P     A
    カ(キ)Q         カ&E
1   カ(ク)   ~P→~P  オキMPP
    カ(ケ)   ~P     カ&E
1   カ(コ)      ~P  クケMPP
1    (サ)(Q&~P)→~P カコCP
従って、
(05)により、
(06)
③(Q&~P)→~P
④(~P∨P)∨~Q
に於いて、
③=④ である。
従って、
(02)(04)(06)により、
(07)
①  P→(Q→P)
②(~P∨P)∨~Q
③(Q&~P)→~P
④(~P∨P)∨~Q
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(07)により、
(08)
「番号」を付け直すと、
①(~P∨P)∨~Q
②  P→(Q→P)
③(Q&~P)→~P
に於いて、
①=②=③ であって、特に、
  ②=③ は、「対偶(Contrapostion)」である。
然るに、
(09)
①(~P∨P)∨~Q
に於いて、
①(~P∨P)は、
①( 排中律 )は、「恒に真(トートロジー)」である。
然るに、
(10)
①(恒真式)∨~Q
の場合は、
①(恒真式)∨~
であっても、
①(恒真式)∨~
であっても、「式全体」としては、「恒に真」である。
cf.
「真理値表(意味論・セマンティックス)」。
従って、
(08)(09)(10)により、
(11)
①(~P∨P)∨~Q
②  P→(Q→P)
③(Q&~P)→~P
に於いて、
① が「恒に真」であるが故に、
② P→(→P)   は、「恒に真」であり、
② P→(→P)   も、「恒に真」であり、
③(&~P)→~P も、「恒に真」であり、
③(&~P)→~P も、「恒に真」である。
従って、
(11)により、
(12)
P=太陽は東から昇る。
Q=バカボンのパパは天才である。
として、
② P→(Q→P)≡太陽が東から昇るならば(バカボンのパパが天才であるならば、太陽は東から昇る)。
② P→(Q→P)≡太陽が東から昇るならば(バカボンのパパが天才でないならば、太陽は東から昇る)。
といふ「命題」は、「2つ」とも「真」であり、
③(Q&~P)→~P≡(バカボンのパパが天才であって、太陽が西から昇るならば)太陽は西から昇る。
③(Q&~P)→~P≡(バカボンのパパが天才でなくて、太陽が西から昇るならば)太陽は西から昇る。
従って、
(12)により、
(13)
② P→(Q→P)≡ 太陽が東から昇るならば(バカボンのパパが天才であろうと、なかろうと、太陽は東から昇る)。
③(Q&~P)→~P≡(バカボンのパパが天才であろうと、なかろうと、太陽が西から昇るならば)太陽は西から昇る。
といふ「2つ命題」は、「2つ」とも、「恒に真(トートロジー)」である。
従って、
(02)(07)(13)により、
(14)
② P→(Q→P)≡ 太陽が東から昇るならば(バカボンのパパが天才であろうと、なかろうと、太陽は東から昇る)。
③(Q&~P)→~P≡(バカボンのパパが天才であろうと、なかろうと、太陽が西から昇るならば)太陽は西から昇る。
といふ「2つ命題」は、「対偶(Contrapositon)」であって、「恒に真(tautology)」である。
cf.
「天才バカボンの歌」。


(641)P→(Q→P)と「含意の定義」と「排中律」。

2020-06-07 06:47:15 | 論理

―「昨日(令和02年06月06日)の記事」を「補足」します。―
(01)
(ⅰ)
1    (1)    P→ Q   A
 2   (2)    P&~Q   A
 2   (3)    P      2&E
12   (4)       Q   13MPP
 2   (5)      ~Q   2&E
12   (6)    Q&~Q   45&I
1    (7) ~( P&~Q)  26RAA(これも、含意の定義)
  8  (8) ~(~P∨ Q)  A(含意の定義の否定)
   9 (9)   ~P      A
   9 (ア)   ~P∨ Q   9∨I
  89 (イ) ~(~P∨ Q)&
          (~P∨ Q)  7ア&I
  8  (ウ)  ~~P      9イRAA
  8  (エ)    P      ウDN
    オ(オ)       Q   A
    オ(カ)   ~P∨ Q   オ∨I
  8 オ(キ) ~(~P∨ Q)&
          (~P∨ Q)  7カ&I
  8  (ク)      ~Q   オキRAA
  8  (ケ)    P&~Q   エク&I
1 8  (コ) ~( P&~Q)&
          ( P&~Q)  7ケ&I
1    (サ)~~(~P∨ Q)  8コRAA(含意の定義の否定の、否定)
1    (シ)   ~P∨ Q   サDN(含意の定義)
(ⅱ)
1     (1) ~P∨ Q   A(含意の定義)
 2    (2)  P&~Q   A
  3   (3) ~P      A
 2    (4)  P      2&E
 23   (5) ~P&P    34&I
  3   (6)~(P&~Q)  25RAA
   7  (7)     Q   A
 2    (8)    ~Q   2&E
 2 7  (9)  Q&~Q   78&I
   7  (ア)~(P&~Q)  29RAA
1     (イ)~(P&~Q)  1367ア∨EE
    ウ (ウ)  P      A
     エ(エ)    ~Q   A
    ウエ(オ)  P&~Q   ウエ&I
1   ウエ(カ)~(P&~Q)&
          (P&~Q)  イオ&I
1   ウ (キ)   ~~Q   エカRAA
1   ウ (ク)     Q   キDN
1     (ケ)  P→ Q   ウクCP
従って、
(01)により、
(02)
①  P→Q≡Pならば、Qである。
② ~P∨Q≡Pでないか、または、Qである。
に於いて、
①=② であって、この「等式」を「含意の定義」とする。
然るに、
(03)
(ⅰ)
1  (1)  P→( Q→P) A
1  (2) ~P∨( Q→P) 1含意の定義
 3 (3) ~P        A
 3 (4) ~P∨(~Q∨P) 3∨I
  5(5)      Q→P  A
  5(6)     ~Q∨P  5含意の定義
  5(7) ~P∨(~Q∨P) 5∨I
1  (8) ~P∨(~Q∨P) 3457∨E
1  (9) ~P∨ ~Q∨P  8結合法則
1  (ア) ~P∨P ∨~Q  9交換法則
1  (イ)(~P∨P)∨~Q  ア結合法則
(ⅱ)
1  (1)(~P∨P)∨~Q  A
1  (2) ~P∨P ∨~Q  1結合法則
1  (3) ~P∨ ~Q∨P  2交換法則
1  (4) ~P∨(~Q∨P) 3結合法則
 5 (5) ~P        A
 5 (6) ~P∨( Q→P) 5∨I
  7(7)     ~Q∨P  A
  7(8)      Q→P  7含意の定義
  7(9) ~P∨( Q→P) 8∨I
1  (ア) ~P∨( Q→P) 45679∨E
1  (イ)  P→( Q→P) ア含意の定義
従って、
(03)により、
(04)
①    P→(Q→P)
②(~P∨P)∨~Q
に於いて、
①=② である。
然るに、
(05)
②(~P∨P)∨~Q
に於いて、
②(~P∨P)は、
②( 排中律 )は、「恒に真(トートロジー)」である。
然るに、
(06)
②(恒式)∨~Q
の場合は、
②(恒式)∨~
であっても、
②(恒式)∨~
であっても、「式全体」としては、「恒に真」である。
cf.
「真理表(意味論・セマンティックス)」。
従って、
(04)(05)(06)により、
(07)
①    P→(Q→P)
②(~P∨P)∨~Q
に於いて、
①=② であって、尚且つ、
②(~P∨P)∨~
であっても、
②(~P∨P)∨~
であっても、
② は「恒に真」であるが故に、
① P→(→P) は、「恒に真」であり、
① P→(→P) も、「恒に真」である。
従って、
(07)により、
(08)
P=太陽は東から昇る。
Q=バカボンのパパは天才である。
として、
① P→(Q→P)≡太陽が東から昇るならば(バカボンのパパが天才であるならば、太陽は東から昇る)。
① P→(Q→P)≡太陽が東から昇るならば(バカボンのパパが天才でないならば、太陽は東から昇る)。
といふ「命題」は、「2つ」とも「」である。
従って、
(08)により、
(09)
① P→(Q→P)≡ 太陽が東から昇るならば(バカボンのパパが天才であろうと、なかろうと、太陽は東から昇る)。
といふ「命題」は、「恒に真(トートロジー)」である。