日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(1325)「(医師が行った)間違った推論」の「例」。

2023-07-08 11:27:14 | 論理

(01)
(ⅰ)「脱水」ならば、「赤血球数尿酸値」が「上昇」する。然るに、
(ⅱ)「痛風」であるが「赤血球数」は、「上昇」していない。然るに、
(ⅲ)「痛風の原因」として、  「尿酸値」が「上昇」する。従って、
(ⅳ)「痛風の原因」は、「脱水」である。
然るに、
(02)
③「痛風の原因」は、 「脱水」である。
④「痛風」であるならば「脱水」である。
に於いて、
③ ならば、④ である。
従って、
(01)(02)により、
(03)
(ⅰ)「脱水」ならば、「赤血球数尿酸値」が「上昇」する。然るに、
(ⅱ)「痛風」であるが「赤血球数」は、「上昇」していない。然るに、
という「仮言命題」は、
(ⅰ)「脱水」ならば、「赤血球数尿酸値」が「上昇」する。
(ⅱ)「脱水」であるが「赤血球数」は、「上昇」していない
といふ「仮言命題」に「等しい」。
然るに、
(04)
(ⅰ)「脱水」ならば、「赤血球数尿酸値」が「上昇」する。
(ⅱ)「脱水」であるが「赤血球数」は、「上昇」していない
といふのであれば、「連言除去(&E)」により、
(ⅰ)「脱水」ならば、「赤血球数」が「上昇」する。
(ⅱ)「脱水」であるが「赤血球数」は「上昇」していない
となって、「矛盾」する。
従って、
(01)~(04)により、
(05)
(ⅰ)「脱水」ならば、「赤血球数尿酸値」が「上昇」する。然るに、
(ⅱ)「痛風」であるが「赤血球数」は、「上昇」していない。然るに、
(ⅲ)「痛風の原因」として、  「尿酸値」が「上昇」する。従って、
(ⅳ)「痛風の原因」は、「脱水」である。
という「推論(の形式)」は「妥当」ではない
然るに、
(06)
1  (1) P→Q     A
 2 (2) Q→(R&S) A
  3(3)   ~R&S  A
  3(4)   ~R    3&E
  3(5)   ~R∨~S 4∨I
  3(6)  ~(R&S) 5ド・モルガンの法則
 23(7)~Q       26MTT
123(8)~P       17MTT
  3(9)      S  3&E
123(ア)~P&S     78&I
という「推論(の形式)」は「妥当」である。
従って、
(06)により、
(07)
P=  脱水である。
Q=血液濃縮である。
R=赤血球数が上昇する。
S= 尿酸値が上昇する。
という「代入(substitution)」により、
(ⅰ)「脱水」  ならば、「血液濃縮」が起こる。            然るに、
(ⅱ)「血液濃縮」により、「赤血球数尿酸値」が「上昇」する。     然るに、
(ⅲ)「赤血球数」は「上昇」していないが、「尿酸値」は「上昇」している。従って、
(ⅳ)「脱水」ではないが、        「尿酸値」が「上昇」している。
という『推論(の形式)』は、『妥当』である。
然るに、
(08)
脱水によって体内の水分が減少し血液の濃縮が起こり、腎機能が低下します。そのことによって、次のような数値が上昇することがわかっています。
赤血球数RBC)
・ヘモグロビン値(Hb)
・アルブミン(Alb)
・総たんぱく(TP)
・ヘマトクリット(Ht)
・尿素窒素(UN)
尿酸(UA)
・クレアチニン(Cr)
(レバウェル看護)
従って、
(08)により、
(09)
「(普遍的な)事実」として、
(ⅰ)「脱水」であるならば、「血液濃縮」が起こる。
(ⅱ)「血液濃縮」により、 「赤血球数尿酸値」が「上昇」する。
然るに、
(10)


従って、
(10)により、
(11)
「(個別の)事実」として、
(ⅲ)「尿酸値」は「(毎回)上昇」しているが、「赤血球数」は「上昇」していない
従って、
(08)~(11)により、
(12)
「レバウェル看護」と、「血液検査」により、
(ⅰ)「脱水」  ならば、「血液濃縮」が起こる。
(ⅱ)「血液濃縮」により、   「赤血球数尿酸値」が「上昇」する。
(ⅲ)「赤血球数」は「上昇」していないが、「尿酸値」は「上昇」している。
という『前提』は「事実」である。
然るに、
(13)
(a)『推論』が、「妥当」であって、
(b)『前提』が、「事実」であるならば、
(c)『結論』も、「事実」である。
従って、
(12)(13)により、
(14)
(ⅰ)「脱水」  ならば、「血液濃縮」が起こる。            然るに、
(ⅱ)「血液濃縮」により、「赤血球数尿酸値」が「上昇」する。     然るに、
(ⅲ)「赤血球数」は「上昇」していないが、「尿酸値」は「上昇」している。従って、
(ⅳ)「脱水」ではないが、        「尿酸値」が、「上昇」している。
(〃)「脱水以外の「原因」で、     「尿酸値」が、「上昇」している。
という『推論』に於ける、
(ⅳ)「脱水ではないが、   「尿酸値」が、「上昇」している。
(〃)「脱水以外の「原因」で、「尿酸値」が、「上昇」している。
といふ『結論』は、「事実」である。
従って、
(05)(14)により、
(15)
8.入院日(2018/12/21) の尿酸値は10.3と高値であり、 入院の原因となった痛風発作の原因と考えられます。 入院後、 輸液等を行い高尿酸血症に対する薬剤の投与がなくとも尿酸値は低下(2018/12/26:7.7 2019/1/4:7.0)し正常範囲内に改善しましたが、これは入院後に行った輸液治療により『入院前に存在していた脱水状態』が改善され 血中物質が希釈された効果により、尿酸値も低下したことも一因であると考えます(令和2年7月17日、SU医師)
という『診断』は『診』である。


(1324)「仮説検定」の一例。

2023-07-07 17:40:13 | 場合の数

(01)
① ABC
に対しては、
①・・・ABC・・・
②・・・AB・C・・
③・・・AB・・C・
④・・・AB・・・C
⑤・・・A・BC・・
⑥・・・A・B・C・
⑦・・・A・B・・C
⑧・・・A・・BC・
⑨・・・A・・B・C
⑩・・・A・・・BC
⑪・・・・ABC・・
⑫・・・・AB・C・
⑬・・・・AB・・C
⑭・・・・A・BC・
⑮・・・・A・B・C
⑯・・・・A・・BC
⑰・・・・・ABC・
⑱・・・・・AB・C
⑲・・・・・A・BC
⑳・・・・・・ABC
による「20通リ」である。
従って、
(01)により、
(02)
① ABC
に対して「20通リ」であるため、
① ABC
② ACB
③ BAC
④ BCA
⑤ CAB
⑥ CBA
であれば、
「6×20=6×5×4=6P3(通リ)」である。
然るに、
(03)
①・・・ABC・・・
① defghi
によって、例へば、
① defABCghi
を作ることが出来る。
然るに、
(04)
① defghi
の「階乗」は、
① 6!=6×5×4×3×2×1=720
である。
従って、
(02)(03)(04)により、
(05)
① ABC
② ACB
③ BAC
④ BCA
⑤ CAB
⑥ CBA
の「6通リ」が、
  987654321
① defABCghi
① defABgChi
① defABghCi
① defABdghC
① defAgBChi
① defAgBhCi
② defACBghi
② defACgBhi
② defACghBi
② defACdghB
② defAgCBhi
② defAgChBi
③ defBACghi
③ defBAgChi
③ defBAghCi
③ defBAdghC
③ defBgAChi
③ defBgAhCi
④ defBCAghi
④ defBCgAhi
④ defBCghAi
④ defBCdghA
④ defBgCAhi
④ defBgChAi
⑤ defCABghi
⑤ defCAgBhi
⑤ defCAghBi
⑤ defCAdghB
⑤ defCgABhi
⑤ defCgAhBi
⑥ defCBAghi
⑥ defCBgAhi
⑥ defCBghAi
⑥ defCBdghA
⑥ defCgBAhi
⑥ defCgBhAi
のやうに「後ろから数えて、6番目以内に入るパターン」は、
⑦ 6P3×6!=(6×5×4)×(6×5×4×3×2×1)=86400通リ。
である。
然るに、
(06)
⑧ ABCdefghi
の「階乗」は、
⑧ 9!=9×8×7×6×5×4×3×2×1=362880通リ。
である。
従って、
(05)(06)により、
(07)
⑧ ABCdefghi
を「ランダム(無作為)」に並べた際に、例へば、
① defAgBhCi
のやうに、「後ろから数えて、6番目以内に入る確率」は、
⑦ 6P3×6!=(6×5×4)×(6×5×4×3×2×1)= 86400通リ。
⑧    9!=9×8×7×6×5×4×3×2×1    =362880通リ。
に於いて、「⑦を⑧で割った値」である。
従って、
(07)により、
(08)
例えば、
(ⅰ)「9回の血液検査」の内で、
(ⅱ)「赤血球の小さい」方から数えて、
(ⅲ)「6番目」以内に、
(ⅳ)「3つの、全ての、痛風発作」が「集中」する。
という場合の「確率P」は、
① 6P3×6!÷9!≒0.238≒24% である。
従って、
(09)
「同じ計算」により、
(ⅰ)「19回の血液検査」の内で、
(ⅱ)「赤血球の小さい」方から数えて、
(ⅲ)「6番目」以内に、
(ⅳ)「3つの、全ての、痛風発作」が「集中」する。
という場合の「確率P」は、
② 6P3×16!÷19!≒0.02≒2% (は5%以下)である。
従って、
(10)
「同じ計算」により、
(ⅰ)「35回の血液検査」の内で、
(ⅱ)「赤血球数の小さい」方から数えて、
(ⅲ)「8番目」以内に、
(ⅳ)「4つの、全ての、痛風発作」が「集中」する。
という「場合」の「確率P」は、
③ 8P4×31!÷35!≒0.001336≒0.0134% (は1%以下)である。
然るに、 (11)
P値が小さいほど、検定統計量がその値となることはあまり起こりえないことを意味する。
一般的にP値が5%または1%以下の場合に「帰無仮説」を偽として棄却し、「対立仮説」
を採択する(統計用語集、仮説検定)。
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
① P値=6P3×6!÷9!≒0.238≒24%
② P値=6P3×16!÷19!≒0.02≒2% (は5%以下)である。
③ P値=8P4×31!÷35!≒0.001336≒0.0134% (は1%以下)である。
であって、P値が小さいほど、一般的にP値が5%または1%以下の場合に「対立仮説」を採択する。
然るに、
(11)により、
(13)
佐藤「・・・である。」
高橋「・・・であるのは、偶然かも知れない。」
佐藤「だったら、確率を計算してみよう。」
佐藤「従って、・・・が、偶然である確率は、5%どころか、1%にも満たない。」
佐藤「従って、・・・は、偶然であるというには、あまりにも、確率が低すぎる。」
佐藤「従って、・・・は、偶然ではない。」
佐藤「従って、・・・であるということは、正しい。」
高橋「なるほど、確かに、佐藤さんの言う通りである。」
というのが、『仮説検定(の考え方)』である。
然るに、
(14)


従って、
(12)(13)(14)により、
(15)

然るに、
(16)

従って、
(15)(16)により、
(17)
痛風発作原因」は、「入院前に存在していた脱水状態」である。
という「命題(帰無仮説)」の「否定対立仮説)」が「真」である『確率』、すなわち、
「(AB先生の)診断」が、『誤診』である『確率』は、「四捨五入」をすると、「99.9%」である。
(18)
因みに、AB先生は、私の「質問」に対して、100日以上も、「回答」を「拒否」してゐる。
cf.